車、どうする?



このところテレビのバラエティーで、とかく笑いの自虐ネタにされる群馬・栃木・茨城の北関東三県。様々なランキングで最下位争いに甘んじている当群馬県であるが、全国ランキングの上位にリストされる項目もある。例えば車。運転免許所持率はトップ、世帯当たり車所有率も常にトップ集団。…まあ、田舎の証明ということだけですけどね(^^; 車ナシでの日常生活は難しい。世帯に住む大人の人数だけ車を所有する家も多い。我が家の隣り組のある家では、世帯主夫妻、その父母、子供二人、家族全員分計6台の車が車庫に並んでいるが、珍しい光景ではない。もっとも当県だけなく、大都市圏以外は日本全国似たようなものだろう。

いまぼくが乗っているのはトヨタ・プリウス。二代目のモデルで2007年に購入し、まもなく11年。15万キロほど乗ったが、不具合なく快調そのもの。心配していた電池劣化もなく、燃費も新車当時と変わらない(街乗り17キロ、一般道遠出25キロ、高速20キロ)。もっぱら通勤用途だったが、50代の最も多忙かつハードな10年を支えてくれたという感慨もある。そんないくつかのポジティブな要素があるので、長く乗り継ごうかと考えていたのだが、以前と通勤距離が変わって、さほど燃費を気にしなくてもいい状況になったこと、それとさすがに10年乗って、ちょっと違う車に乗りたくなったという浮気心もあって、ぼちぼち退役させようかと、少し前から思案している。

乗りたい車の筆頭いすゞ117クーペ
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きょうは家人の乗るアクアの冬タイヤ履き替えのため国道沿いのディーラーへ。馴染みの営業担当と、そんな浮気心の人生相談。当然彼は新型プリウスへの乗換えを進めるが、現行モデルのエクステリアデザインがダメなのよねぇ~とゼロ回答。流行りのSUVには興味ないし、クラウンのような大型車も受け付けない。いわゆるCセグメントの程々のサイズで、すっきりしたデザイン。上質ではあるが、あまりオッサン臭くなく…などど考えていると、意外に選択肢はなくて、結局外車に目がいってしまう…と話すと営業担当の彼もうなづきつつ同意。そうはいっても何か選ぼうかと思っていて候補は、スバルかワーゲン・ゴルフ、あるいはBMWの3シリーズ辺り…というと、「ゴルフ、試乗しますか?」と彼。そのトヨタディーラーに隣接してフォルクスワーゲンのディーラーがあることを思い出した。ヤナセが手を引いてからフォルクスワーゲンの販売店をトヨタ系列の販売店が併設していることも多く、その店もそうだったのだ。

運よく試乗車は空いていて、アクアのタイヤ交換をお願いしている間にゴルフの試乗となった。試乗したのはエントリークラスTSIとスポーツモデルGTI。 ぼくはカーマニアでも走り屋でもないのだが、ゴルフは以前から一度は乗りたいと思っていた車の一つ。そのデザインは誕生から40年を経過しても基本が変わらず、いつの時代も「いまひとつダサいよね」といわれながらもそれを頑なに変えないことで、それがやがて価値に変わるということ自ら証明している。現行モデルも日本車の視点から見たら、インパクトがない、刺さらないなどといわれて、企画会議でボツになりそうなデザインだろう。しかし、見るほどに無駄がなく、継続されたコンセプトが息づく。乗ってみれば、ドアの開閉から始まって、上質感があふれ、走りも秀逸。直噴1.2リッターの小型エンジンながらターボの恩恵で低回転域から力強い加速感。加えてミッションも国内の主流となったCVTと違い、ダイレクト感覚の7速DSG(DCT)。アクアやプリウスとは段違いの走行フィーリングだった。
スポーツモデルのGTIにも試乗。直噴2.0リッターのターボ付きエンジンは、最高出力230ps、最大トルク35kgm。こちらは別次元の速さ。ちょっと踏んでみて下さいという営業担当のお誘いもあったので、周囲の様子を伺いながらアクセルを踏み込むと圧倒的な加速感。まさにぶっ飛ぶ。巡航速度が150キロを超えるアウトバーンで追い越し加速するにはこのくらいのスペックが必須なのだろう。

久々の新車試乗に気分高揚。現行ゴルフにはきょう乗った1.2リッター・ターボの上に1.4リッター・ターボもあって売れ筋だとういう。流行りの安全予防や運転支援のシステムもひと通り入っているようだ。そしてなんと言ってもこのクラスの車のベンチマークとして君臨するだけの実力を備えた車であることに納得。営業担当に礼をいい、カタログ片手に帰途についた。

プリウスの車検は年明け1月末。気になるもうひとつの車。スバルの新型インプレッサも次世代プラットフォームの導入でゴルフに迫る乗り心地と走行性能らしい。国内メーカーとして今やユニークな存在となったマツダとスバル(今年4月に富士重工から社名変更)。マツダ=広島ほどには、スバル=群馬の認知度はないが、開発部門・主力工場を当地に置くスバルは、間違いなく群馬純血種。郷土愛も手伝って、水平対向エンジンとAWDの伝統メカニズムを楽しみたい気持ちもあり、しばらくは悶々と悩む日々が続きそうだ。


今春マイナーチェンジしたゴルフ7


エントリークラスの小型車だったスバル・インプレッサも3ナンバーのCセグメントになった。昨年秋にフルモデルチェンジした現行モデルは、運転支援システムのアイサイトと共に評価が高い。セダンモデルのG4のスタイルは中々いいと思うがどうだろう。


実は、本当に乗りたいのはこの車、いすゞ117クーペ(写真)。ぼくら世代には懐かしい名車だ。しかし自分でメカをいじる技術もなく、この手の<旧車>に手を出すわけにはいかないだろう。



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ディッタースドルフ・シンフォニア集



きのうからきょうにかけ、この秋一番の寒波到来。北日本を中心に大荒れ。当地でも陽射しはあったものの気温上がらず。終日暖房ONの一日だった。あすは更に寒くなるらしい。落ち着いて秋を楽しむ間もなく冬になってしまうのか…。 さて、週末土曜日。いくつか野暮用こなして一日終わり、夜半のひととき。あまりややこしいことを考えずに楽しもうと、こんな盤を取り出した。


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ウィーン古典派の重鎮ディッタースドルフによるシンフォニア集。この手の落穂ひろい的レパートリーの発掘では最右翼のナクソスレーベルの1枚。演奏はハンス・ペーター・グミュール指揮ファイローニ管弦楽団。ファイローニ管はハンガリー国立歌劇場の選抜メンバーによる団体のようだ。1995年録音。

ディッタースドルフ(1739-1799)はハイドン(1732-1809)、モーツァルト(1756-1791)らと同時代にウィーンを中心に活躍した(こちらの年表参照)。何でも、ハイドン・モーツァルト・ヴァンハル・ディッタースドルフの4人で弦楽四重奏を弾いたという記録もあるらしい。ナクソスのこの盤には、オウィディウスの『変身物語』をテーマにした6つの交響曲(シンフォニア)のうち1番から3番が収められている。オウィディウスの『変身物語』がどんな物語で、これらの曲のどこと関係があるのか、寡聞にして不案内である。が、そうややこしいことを言わずとも、ウィーン古典派の典型的な響きを楽しめばそれでよしとしよう。いずれも4楽章形式ではあるが、標題にはシンフォニアとあり、ハイドンによって完成をみる古典的な交響曲への過渡期の形式といえる。曲はいずれも古典的な様式感に満ち、充実した響きだ。特に第1番の第1楽章ラルゲットや第2楽章アレグロ・エ・ヴィヴァーチェなどは、ハイドンもかくやと思わせるほど完成度が高い。テーマそのものが魅力的だし、その扱いも適度な緊張感を持つ。第2番は「変身物語」のイメージが盛り込まれいるのか、メルヘンチックなテーマがたびたび現れ、第1番より標題的な作りを感じさせる。一方でシンフォニックな魅力は第1番に譲る。第3番は、通常は終楽章に現れるようなロンド風の主題で開始。時折短調に転調して緊張感を感じさせるが、全体としては軽快で穏やかな曲想だ。

当時のウィーンには職業作曲家が数百人いたらしい。彼らの手になるこうした古典期作品が、山ほど作られ、演奏され、そして多くがそのまま消えて行ったのだろう。モーツァルトやベートーヴェンの天才性・革新性は素晴らしいが、ディッタースドルフ、ヴァンハル他、職業作曲家の手馴れた手法で書かれた典型的な古典様式の曲は、革新性では一歩譲るにしても、当時の響きを安心して再現してくれて、飽かずに楽しめる。


第1番ハ長調


ディッタースドルフといえばこの曲が一番有名だろうか。コントラバス協奏曲。ちょっと珍しいマンドリンアンサンブルをバックにした演奏。


同じくコントラバス協奏曲。ロンドン交響楽団首席奏者による演奏。さすがに上手い。



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レスピーギのピアノ曲



11月も半ば。関東地方は好天続く。
先週から難儀していた案件が何とか片付き休心。気分もいくらか軽い週末金曜日の夜。仕事帰りに調達してきた深入り珈琲豆を挽き、濃い目の一杯とチビチビやりながら、久々にこんな盤を取り出した。


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オットリーノ・レスピーギ(1879-1936)のピアノ曲集。コンスタンティン・シチェルバコフというピアニストが弾いているナクソス盤。1996年録音。収録曲は以下の通り。

 リュートのための古風な舞曲とアリア(抜粋)
 6つの小品
 ピアノ・ソナタ ヘ短調
 グレゴリオ旋律による3つの前奏曲

この盤はレスピーギのピアノ曲がコンパクトにまとまっていて、彼の作風の一面を知るには好適だ。<6つの小品>や<グレゴリアン聖歌による前奏曲>など、こうして夜更けにやや絞り気味の音量で聴くに相応しい。大音量でばく進する管弦楽曲<ローマ三部作>と同じ作家というのがにわかに信じがたいほどだ。 レスピーギはラヴェルなどフランス印象派の影響を強く受けたという解説がなされているが、そこに元々の擬古典風の作風が加味され、耳に馴染みやすく心地よい。小品はややサロン風に過ぎると軽んじられるかもしれないが、ヘ短調のソナタなどは古典回帰の彼の作風がよく出た充実した響きで、ブラームスを思わせるところなどあり、中々聴かせる。

<リュートのための古風な舞曲とアリア>のピアノ編曲版を聴くと、もちろんロマン派の味付けはあるのだが、オリジナルの和声感は崩しておらず、違和感なく聴ける。例えて言うなら、ブゾーニ編のシャコンヌほどにはデフォルメしていないというところか。 <6つの小品>も粒揃いの美しさと多彩な表現。ワルツは可憐だし、夜想曲は深刻にならない程度に心を沈静させてくれる。 どの曲も美しいが甘過ぎず、ときに渋さもただよう。

ピアノを弾いているコンスタンティン・シチェルバコフは1963年シベリアの中心都市ノボシビルスク生まれ。バリバリの技巧派として知られ、超絶技巧を要する曲を多数録音しているようだが、そんな彼が、かすかな甘さや控えめな抒情を漂わせるレスピーギのピアノ曲を丁寧に弾いていて好感がもてる。


この盤の楽譜付き音源で<6つの小品>。仏印象派の影響を受けた作風。サティーを思わせるサロン風の「甘美なワルツ」から始まり、「カノン」「ノクターン」「メヌエット」「練習曲」「間奏曲・セレナード」と続く。


<グレゴリアン聖歌による三つの前奏曲>。 この曲を元にした大規模な管弦楽曲「教会のステンドグラス」という作品があるが寡聞にして不案内。


ピアノ・ソナタ ヘ短調。19世紀末の作品ながら、作風はロマン派MAX。ときにシューマン、ときにショパン、ときにブラームス(^^;



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アンティゴーニ・ゴーニ(G)



関東地方はきょうも穏やかな一日。パピー監視で寝不足MAX。それでも何とか本日も業務に精励。定時に退勤と相成った。いつも通りの夜がきて、いつも通りの音盤タイム…とはいっても、新規導入のアキュフェーズの出番はなく、ダイニングテーブルで渋茶をやりつつ、こんな盤を取り出しPCのドライブにセットした。


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ギリシャ生まれのアンティゴーニ・ゴーニ(1969-)が弾く、ジョン・デュアルテ(1919-2004)のギター作品集。ナクソスレーベル2000年録音。収録曲は以下の通り。

 ピエモンテ組曲 Op. 46
 みなロンドで Op. 57
 音楽の肖像 Op. 107
 イギリス組曲 Op. 31
 カタルーニャ民謡による変奏曲 Op. 25
 鳥 Op. 66
 アントニオ・ラウロへのオマージュ (3つのワルツ)
 ソナティネッテ Op. 35

デュアルテの名はセゴヴィアがこの盤にも入っている<イギリス組曲>の録音を残していることから、ぼくら世代にはお馴染みの存在だ。デュアルテは1930年代にジャズギターで彼の音楽家としてのキャリアをスタートさせた。そのため、いずれの曲もクラシカルな体裁の中にも、モダンでジャジーな和声が折り込まれ、クラシック音楽、あるいはクラシックギターに馴染みのない人にも親しみやすい。イギリスの古い民謡集の編曲なども出していて、この盤に収録されている曲もそうしたフォークロアの味わいが色濃い。同時にギターの楽器としての特性もよく研究され、ギターの広い音域がうまく使われていて、よく響く。

有名な<イギリス組曲>は、ぼくも学生時代の終わり頃に楽譜を手に入れてポロポロと弾いたものだ。今でもときどき引っ張り出す。ペンタトニックを織り交ぜた日本人が親近感を持つ英国風なメロディー、ジャズ畑の人らしいモダンな和声が美しい。技術的にも歯が立たないというほどでもない。中上級者に好適な一曲というところだろうか。

かつてクラシックギターは、ピアノやヴァイオリンなど他の楽器では考えられないような基本的な技巧面でキズがある演奏も多かった。プロの演奏でもミスタッチやあやふやな音程、不自然なフレージングなどあたり前だった。しかし近年はそうした基本的なことでの心配なしに演奏を楽しめるようになった。もちろんゴーニの演奏からそうした不安や不自然さは一切感じられない。安心して音楽に浸れる。右手のタッチも明快かつ切れ味があり、名工;ホセ・ロマニリョス製ギターから紡ぎ出される音色も素晴らしく美しい。ゴーニは同じくナクソスからバリオス作品集やリサイタル盤も出している。いずれも現代的でシャープな演奏ながら音楽はゆったり流れ、フレージングも自然で過不足ない。


この盤の音源から<イギリス組曲>。
1.Prelude 2.Folk-song 3.Round Danceの3曲からなる。ゴーニの愛器ロマニリョスの美しい音色。低めのウルフトーンに支えられたふっくらとした低音、反応のよい高音が心地いい。やや杓子定規な運びだか、節度なく崩す演奏よりはずっといい。


同じくこの盤の音源。<鳥>から白鳥


アンティゴーニ・ゴーニmeets Hauser。彼女の愛器:ロマニリョスのオリジンともいうべきハウザーギター。1世、2世の作品と、そのハウザーが範としたスペインのサントス・エルナンデスをゴーニが検分している。低音の共鳴音(ウルフトーン)の低さが話題になっている。軽めのボディ、ピュアな高音と深く太い低音。このバランスが古いスパニッシュからハウザー、ロマニリョスへと引き継がれる伝統的な音の系譜の代表的な一つ。ヘッドフォンをPCにつないで聴けば、これらの名器の特徴がよく聴き取れる。



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フリッチャイの<運命>



朝は程々に冷えたが日中は暖かな日和だった。昼から霞ヶ関方面某庁にて小一時間の打ち合わせ。3時前に終了。場所を変えて残務少々。5時には帰途につく新幹線に乗った。さて、ひと息ついて夜半のよしなしごと。久々にこんな盤を取り出した。


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ハンガリー生まれの指揮者フェレンツ・フリッチャイ(1914-1963)とベルリンフィルによるベートーヴェン交響曲第5番ハ短調<運命>。 彼が残した録音のうち特に晩年ベルリンフィルと入れた一連のステレオ録音はいずれもスケール感豊かで聴き応え十分だ。手元には懐かしい独グラモフォン系の廉価盤レーベル;ヘリオドールシリーズのLPをはじめ、近年になってCDで出た際に買い求めた盤がいくつかある。今夜取り出したのは、第7番とカップリングされてCD。第5番は1961年9月の録音。

このベートーヴェン。まず60年代初頭のベルリンフィルの音が素晴らしくいい。安定した低弦群の響き、よく整って緊張感のあるヴァイオリン群、全体の調和を重んじた吹きぶりの木管群、やや暗めの音色ながら底力のある金管群等々。まだフルトヴェングラー時代の名手がみな残っていた時代であったし、国際化の名のもとに均質化してしまった昨今とは違う、一本筋の通った独逸の音が聴ける。

フリッチャイについては、このブログ開始からしばらくの間に何度か記事に書いた。50年代後半から白血病に侵され幾度となく手術を繰り返したフリッチャイは、この録音を録り終えたあと年末には再び病状悪化。ついに指揮活動を断念することになった。そんな当時のフリッチャイの状況が映し出されているのかどうか分からないが、ともかくこの第5番は気宇壮大だ。 遅めのテンポ、テヌートの効いた音価、後ろ髪を引かれるようなアウフタクト…とかく熱っぽさと勢いで突き進んでしまうこの曲の隅々まで克明に描き出していく。一般の指揮者が10分前後で終える第2楽章のAndante con motoに13分かけて丁寧に変奏を弾き進めている。ゆっくりしたテンポで緊張感を保つのは指揮者ばかりでなく団員全員にとっても精神的・肉体的に辛い作業のはずだ。このテンポで終始音の密度と緊張感を持続させるベルリンフィルの力量も文句なしだろう。このコンビのベートーヴェンは3番、5番、7番、9番がステレオ録音で残っている。他にはドヴォルザークやチャイコフスキーも素晴らしい。


第5番第2楽章の前半。当然ながらオリジナルのCDはずっと高音質。それでもこのYOUTUBE音源からもコントラバスの深い低音、緊張感のある弦楽群の歌いっぷりは分かる。


第2楽章後半


終楽章後半



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ニールセン 弦楽のための小組曲作品1



このところ関東地方は時折冬の寒さ。穏やかな秋晴れはいずこへ…なんて言っているうちに季節は晩秋から初冬へ。なんだかもう、無茶苦茶でござりまするがな~(^^;
さて、きょうもボチボチ働き、7時過ぎに帰宅。アンプの灯を入れ、程よく暖まった頃合をみて音盤タイム。こんな盤を取り出した。


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30年程前にEMIから出ていた<北欧の抒情シリーズ>。手元にはこのシリーズの盤が数枚ある。今夜取り出したのはグリーグ、ウィレン、ニールセンらの弦楽合奏曲を集めた1枚。ライナーノーツには録音データはなく、そもそもオリジナルがこの曲構成であったかどうか知るよしもないが、おそらく60年代中庸の録音を思われる。収録曲は以下の通り。<二つの悲しき旋律>はポール・トルトゥリエ指揮ノーザン・シンフォニエッタ管、その他はケネス・モントゴメリー指揮ボーンマス・シンフォニエッタによる演奏。

 ウィレン:弦楽のためのセレナーデ作品11
 グリーグ:ノルウェイの旋律 作品63
 グリーグ:二つの悲しき旋律 作品34
 ニールセン:弦楽のための小組曲 作品1

いずれも穏やかな、まさ北欧の抒情という言葉からイメージするに相応しい曲想が、それに相応しい弦楽合奏で奏でられる。この盤が出た当時は、まだ癒しだのヒーリングだのといった言葉は使われていなかった。今ならきっとそうしたキャッチコピーが付くに違いない。収録曲の中ではグリーグの2曲が有名だろうか。

デンマークの作曲家ニールセン(写真1865-1931)は同年生まれのシベリウス(1865-1957)と並ぶ北欧の交響曲作曲家ということになるが、6曲ある交響曲はシベリウスほどには演奏されない。交響曲以外にも多くの作品を残していて、この弦楽のための小組曲は作品番号1番が付された20代前半、まだコペンハーゲンの王立音楽院に学んでいた頃に作られたとのこと。若さの良い面が出たとでも言おうか、シンプルで美しいメロディーに満ちていて、気持ちのいい曲だ。第2楽章の印象的なワルツ、華やいだ若さを感じさせる第3楽章など中々の佳曲だ。


ニールセン:弦楽のための小組曲第1楽章


-同- 第2楽章


グリーグ:二つの悲しき旋律から、よく知られた<過ぎし春> 元々は歌曲。この音源は、合唱+ジャズコンボによるクロスオーヴァー・ヴァージョンとか。



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アキュフェーズ検分 A-70



アキュフェーズ到着から2週間ほど経過した。音を出す出さないに関わらず、帰宅してから就寝するまでは常時通電。音も出さずに通電だけではほとんど意味がないのだが、まあ気休めのエージング。平日はまともに鳴らすことはなく、今のところ気合を入れてボリュームを上げるのはもっぱら週末。きのうの日曜日は一週間ぶりにシステムの検分兼ねてひとしきり音出し。音盤棚を見渡して、いくつかの盤を取り出した。


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きのうは特にパワーアンプA-70の様子を中心に検分した。
先日の記事にも書いた通り、当初パワーアンプはミドルクラスのA-47にするつもりでいたのだが、A-70の中々マッチョなエクステリアデザインに一目ぼれしてしまった。周知の通り、アキュフェーズのパワーアンプには出力段がA級動作とAB級動作とで二つの製品ラインナップが用意されている。A級のラインナップはA-36に始まり、その上にA-47、A-70と続く。A-70はステレオタイプの最上位機種。その上にはモノラル構成のフラグシップモデルA-250がある。


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A-70はほとんど見た目で選んだといってもいいのだが、もちろんそのガタイのマッチョさは音の余裕につながる。とはいえ一般家庭で鳴らすにはその下のA-47でもA-36でも十分、A-70は要らないだろうという見方には当然納得していた。見た目以外の理由を見つけるとすれば、負荷となるスピーカー:アヴァロン・エクリプスの能率定格値が86dB/Wと低めであること、加えて、おそらくかなり複雑なネットワークが構成されていて過渡的なインピーダンスが低いだろうというあたり。下位モデルを選んで、いざというときパワーアンプが馬脚を現すことにでもなったら、悔やみきれないとも考え、アンプ側に余裕があった方がいいだろうという結論に至った。…と、四の五の言っているが、まあメーカー側の商品企画戦略にそのままのせられたということになる。

アキュフェーズの音響バランスというと、ラックスマンのそれとは対照的に、低音から高音までスッキリと立ち上がった摩天楼型といわれる。日頃から音楽の基本はピラミッドバランスの音響が重要と感じているぼくにとって、アキュフェーズのバランスが腰高で軽量なイメージだったらどうしようという危惧があったのだが、音を出して5秒後には、それが杞憂であることがわかった。取り出した盤のいずれからも、以前のシステムを完全に凌駕する低音が聴こえてきた。

スウィトナー&SKBによるシューマン第2交響曲。第1楽章冒頭の序奏では、弦楽群がゆったりと歩むようなフレーズを奏でる。ここでのコントラバス基音の再現性が素晴らしい。スコアを確認していないので定かでないが、おそらくpかppの指定と思われるフレーズなので、コントラバス群もごく弱く奏しているのだが、その下支え感が見事。スピーカーが密閉型ということもあって、特定の音が膨らむもこともなく、60Hz以下の基音の音程が明確に聴き取れる。平賀マリカや熱帯JAZZ楽団の盤を少し大きめの音量でかけると、出力ピーク値は100W近くになる。当然それに伴って低音の量も増えてくるが、それぞれの音の立ち上がり、押し出し、収束が一切の遅滞なく行われる。アヴァロン・エクリプスの、見た目これで大丈夫かと不安になる高々22センチのウーファーからは、今まで聴いたことがない低音が飛び出してきた。量的に不足がなく、かつ極めてタイトで高い分解能の低音。アヴァロン・エクリプスがA-70を得て初めて本領発揮。ポテンシャルの高さを見せつけられた。

もちろん、こうした印象はスピーカー以外総入替えしたシステムトータルの結果ではある。しかし低音を支配するウーファーの駆動は、もっともパワーアンプの違いが現れるポイントであることからも、A-70の強力な駆動力ゆえのこの低音なのだろうと、上位モデルを選んだ心理的バイアスも加わって合点した。定格出力60Wと控えめながら、トロイダル型の大型電源トランス、82,000uF×2の大容量電解コンデンサ、10パラのMOSFET出力段等により、1オーム負荷480Wまでリニアに応答する。余裕をもって構成された理想的な定電圧源動作は伊達ではないと実感した次第だ。


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プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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