シネマ歌舞伎



年明け以来、久々に火がついてしまったマイ歌舞伎魂。先日、隣り町でシネマ歌舞伎の上映があったので、仕事帰りに楽しんできた。

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十数年前に松竹が歌舞伎の普及を目指して始めたシネマ歌舞伎。今では全国の映画館で定期的に楽しめる。今回はいつもはコンサートで通う高崎芸術劇場内のスタジオシアターでの二日間だけの上演。演目は玉三郎が演じる舞踏の中でも人気・評価ともに高い「鷺娘」と、人形振りが見どころの「日高川入相花王(ひだかがわいりあいざくら)」。坂東玉三郎主演とあって、チケットも早々に売切御礼になったようだ。

少し前の記事にも書いた通り、玉三郎(1950-)人気絶頂期の80年代に、何度かその舞台に触れることが出来たのは、わが道楽人生の中でももっとも印象深い体験だった。特に道成寺に代表される踊りはその美しさを主眼に楽しめる演目。当夜の「鷺娘」もその一つだ。ただ、実際の舞台と違って、劇場のスクリーンでみる歌舞伎はどうなのかと一抹の不安があったのだが、始まってみるとすぐにそれが杞憂に過ぎないことが分かった。

舞台全体を映したところがスクリーンに広がると、実際に歌舞伎座一等席に居るかのように感じるほどで、ほとんど違和感がない。時々映し出される演者のアップこそ、実際の舞台では見られない構図だが、細かな所作や表情が手に取るように分かり、それはそれで面白い。総じて、全体の雰囲気を壊さないよう配慮しつつ、クローズアップが入るので違和感を感じないのだろう。すでに玉三郎は還暦近くになっていたときの舞台だが、ぼくのような素人にはまったく年齢的要素は感じ取れない。同行した家人も「鷺にしか見えない」「文楽人形にしか見えない」と言葉を失っていた。

予想以上によかったシネマ歌舞伎。毎月歌舞伎座の一等席というのは難しいから、ローカルで楽しめるシネマ歌舞伎で喉の渇きを癒しませうか。

「鷺娘」のあれこれは以下に
http://enmokudb.kabuki.ne.jp/repertoire/770?tab=home


以下の動画はシネマ歌舞伎としての上演作品と同じ映像と思われる。アップロードされたのがつい数日前。おそらく早晩削除されるだろう。
2分20秒過ぎ:大太鼓の雪音にのって白無垢姿の鷺の精がセリから登場。積もる雪の中、切ない胸の内を踊りに託す。10分50秒過ぎ:引き抜きで町娘姿に。可憐な舞とクドキで魅せる。13分過ぎ:娘が下手に下がって着替える間、五挺五枚の長唄囃子連中の聴かせどころが続く。15分55秒過ぎ:着替えた玉様登場。男心のつれなさを舞い、19分35秒過ぎに再び引き抜き。傘づくしで軽妙に踊る。22分過ぎ:再び雪音の大太鼓が鳴り始め、舞台は暗転。娘は赤の襦袢姿になり、鷺の本性があらわになる。23分過ぎ:「ぶっかえり」で鷺にもどり、激しく降り続ける雪の中で狂おしく舞うも、最後は哀しく息絶える。



「日高川入相花王」の紹介。シネマ歌舞伎と同じ舞台。人形振りの玉三郎。人形遣いに尾上菊之助。


4月に隣り町で上映予定の「京鹿子二人娘道成寺」予告編



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ストラヴィンスキー バレエ組曲「火の鳥」



先日の記事に書いた「春の祭典」で思い出し、今夜はこんな盤を取り出した。


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ストラヴィンスキー作曲バレエ組曲「火の鳥」。小澤征爾指揮ボストン交響楽団による演奏。同じくバレエ音楽の「ペトルーシュカ」がカップリングされている。小澤征爾が同団のシェフになる前、1969年に同団と初めて入れた録音だ。ペトルーシュカでは今は指揮者として大家然としてきたマイケル・ティルソン・トーマスがピアノを受け持っている。

手持ちの盤は80年代後半に廉価盤として発売されたときのもの。オリジナルとはジャケットデザインが異なる。ライナーノーツによると、この録音が行われた1969年夏、ボストン交響楽団主催のタングルウッド音楽祭で同団と「火の鳥」と「ペトルーシュカ」を演奏して絶賛を博し、その直後にこの録音が行われた。翌年1970年には同音楽祭の芸術監督に抜擢され、さらに1973年からボストン交響楽団の音楽監督となった。この盤は当時34歳の小澤がその後のキャリアをスタートさせるきっかけとなった録音だ。後年、彼はパリ管弦楽団や同じボストン交響楽団とこれらの曲を再録している。

ストラヴィンスキーというと大規模な管弦楽、オーディオデモ的大音響をイメージするが、例えばこの盤の「火の鳥」で使われている2管編成による1919年版で聴くと、古典的なオーケストラ曲としての曲の骨格やモティーフの綾がよく分かる。小澤とボストン響の演奏も大声を張り上げるようなものではなく、近代の古典ともいうべきこの曲の面白さが堪能できる。ボストン響はヨーロッパのオケかと思わせるようなややくすんだ音色で、オーボエやバスーンのソロも落ち着いた響きを繰り出している。半世紀前とはいえ、時すでにアナログ盤の音質は録音・盤質共に成熟期で、冒頭の不気味なコントラバスの基音、やや遠めに定位する管楽器群など、録音もすこぶる優秀だ。ぼくは小澤征爾の熱心なファンではないので軽々にはいえないが、当時34歳のまだ若かりし小澤のあまりに落ち着いた音楽の運びにいささか驚いた演奏でもある。


1993年のヴァルトビューネでベルリンフィルを振った「火の鳥」終曲


小澤が1965年から1968年まで首席指揮者を務めたトロント交響楽団による演奏。全5部。指揮は現音楽監督ピーター・ウンジャン。


ボストン就任から20年経った1993年のドキュメンタリー



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H・シェリング:ラテンリサイタル



二月もぼちぼち下旬。ひと雨ごとに春の気配。こんな夜には浸透力のあるヴァイオリンでも聴こうかと音盤棚を見回し、久しぶりにこの盤を取り出した。


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ヘンリク・シェリング(1918-1988)がスペイン・ラテン系作曲家の小品を弾いた、その名も<アンダルシアのロマンス~ラテン・リサイタル>と題した1枚。1969年5月パリ・エコールノルマルでの録音。ピアノはクロード・マイヨール。手持ちの盤は、1980年に廉価盤で出たときのもの。収録曲は以下の通り。

sideA
 1.「はかなき人生」~スペイン舞曲第1番(ファリャ)
 2.歌と踊り第1番(モンポウ)
 3.ジプシー娘の踊り(ハルフテル)
 4.アンダルシアのロマンスop.22-1(サラサーテ)
 5.サバテアードop.23-2(同)
 6.遥かなる歌(グァルニエリ)
 7.セルタンの夜曲(ミニョーネ)
sideB
 8.前奏曲op.16(カミーニャ)
 9.かがり火のほとりでop.16(ヴァーレ)
 10.平原(グァスタビー)
 11.祖国から(マロキン)
 12.メキシコ舞曲(ロロン)
 13.無伴奏の前奏曲(カリーリョ)
 14.短いソナタ(ポンセ)

お馴染みの曲、少し珍しい曲、あれこれ取り混ぜて全編これラテン系。この手の盤の先駆はクライスラーやハイフェッツあたりということになるが、これだけ徹底してラテン系というのは珍しい選曲かもしれない。よく知られている通り、シェリングは第2次大戦前後からメキシコとのつながりが強く、のちにメキシコに永住することになる。ポーランド生まれで欧州で音楽のキャリアを積み、バッハやベートーヴェンなどではいたって正統派の演奏を残した。一方でスペインの影響色濃いメキシコと相思相愛というのも、何か身体の奥底の共感があったに違いない。

ラテン風のリズム(ハバネラ、サパティアード等)にのり、耳に心地いい情熱と哀愁に満ちた旋律が続くが、一方でカリーリョ<無伴奏のプレリュード>や3楽章形式のポンセ<短いソナタ>など、近現代の和声を織り交ぜた作品も取り上げられている。またファリャ、モンポウ、サラサーテなどに混じって、グァルニエリ、ミニョーネ、カミーニョ、ヴァーレといったあまり馴染みのない作曲家も取り上げられ、このアルバムが安直なポピュラーアルバムに終わっていないことを示している。録音も優秀。今時ならもっと雰囲気重視の録り方をするだろうが、この盤ではヴァイオリンの音像も中央やや左側のかなり近い位置に定位し、生々しいボウイングもリアルのとらえられている。


この盤の音源。スペイン舞曲第1番(ファリャ~クライスラー編)


ファリャのスペイン舞曲第1番はギター弾きにもお馴染みだ。名手エドソン・ロペスの弾く同曲。


ノスタルジックなサブレ・マロキン<祖国から>



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ストラヴィンスキー「春の祭典」



今年の冬もぼちぼち終わり。結局、暖冬だったなあ…。
季節の中でいつが好きかと聞かれたら、迷わず秋・冬と答える。反対に春と夏は苦手だ。夏は物理的に、春は心理的に意気消沈する。満開の桜の下をガールフレンドと手をつないで歩いた思い出でもあればいいのだろうが、とんと縁がなかった。受験に失敗した、片思いすらまともにで出来なかった、それに反して世間は浮き立つ…そんなところが原因だろうか。春の生暖かく、どろっとした空気感と、どこか浮世離れした光景とが合わさると、どうもいけない。しかしそんな気分の春になると聴きたくなる音楽もあって、ストラヴィンスキー「春の祭典」、ドビュッシー「牧神」などはその一つだ。春にはどこか妖しく、残酷かつエロティックな空気がある。そんなことを考えつつ、こんな盤を取り出した。


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コリン・デイヴィス(1927-2013)とアムステルダム(ロイヤル)コンセルトヘボウ管弦楽団(ACGO)によるストラヴィンスキー<春の祭典>。1976年録音。手持ちの盤は1978年LP初出時のもの。十数年前、例によって出張先大阪の名曲堂阪急東通り店で買い求めた。

録音当時の70年代半ばは、盛り上がりつつあったオーディオブームと成熟期を迎えていたアナログ録音技術のピークとが重なり、オーディオ的訴求力のある曲や録音が次々と発売された。ストラヴィンスキーの「春の祭典」もそうした時流にのって、かつてのアンセルメやモントゥーの盤に代わる世代のものとして、ブーレーズ盤、メータ盤などが話題となった。そんな中、このコリン・デイヴィス&ACGOの盤はまさに真打登場のごとく迎えられ、その優秀な録音と伝統的な欧州サウンドによって、ベストセラーになったと記憶している。

久しぶりに針を落としてみたが、やはりこの盤の最大の魅力はACGOの音色と、それを見事にとらえたフィリップスの優秀な録音にある。冒頭、大地礼賛の序奏でファゴットがテーマを奏で、それに木管群が次第に絡んでいくあたり、各ソロ楽器の聴こえ方がホールでの実演に近い。前後左右の広がりが見事に再現されている。主部に入ってからの弦楽群や木管群は終始柔らかい響き、そして金管群もあまり出しゃばらない。まるで古典的交響曲のバランス。一方、決め所で現れるグランカッサやティンパニなどが左奥方向から強烈な一撃を響かせる。特に第二部の中盤以降の打楽器群は雄弁だ。
ダイナミズムはメータ&ロスアンジェルス盤より控え目だし、精緻な構成はブーレーズ&クリーヴランド盤に譲るだろう。この盤の魅力は何といってもACGOによる伝統的なオーケストラサウンドだ。コリン・デイヴィスがあまり個性を強く押し出すタイプでないことも奏功している。初演時には大騒ぎになったこの曲だが、この演奏を聴いていると、まったくもって古典的で、ヨーロッパの伝統の中にしっかり根付いているように感じられるから不思議だ。


この盤の音源。


ハルサイのアナリーゼとエピソード



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玉三郎の「羽衣」



先月に続けて歌舞伎座へ。

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玉三郎が夜の部で「羽衣」を踊るということは、先月の公演の際に知っていたが、さほど気にも留めていなかった。しかし、よくよく考えてみると玉三郎もこの4月には古希を迎える。華のあるうちに観られるだけ見ておこうかと思い立ち、急遽チケットを手に入れた。

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今月の歌舞伎座は、先代の仁左衛門二十七回忌追善公演とのことで、我當・秀太朗・現仁左衛門兄弟他、松嶋屋の面々が出演。加えてかつて「孝玉コンビ」で一世風靡した玉三郎も出演と相成った。夜の部演目は以下の通り。

「八陣守護城」片岡我當、片岡進之介、中村魁春
「羽衣」坂東玉三郎、中村勘九郎
「情噺文七元結」尾上菊五郎、中村雀右衛門
「道行故郷の初雪(梅川忠兵衛)」片岡秀太郎、中村梅玉

玉三郎は今なお人気筆頭の役者だろうが、かつて80年代前半頃の人気はさらに凄かった。片岡孝夫(現仁左衛門)との「孝玉コンビ」も若手花形の絶頂だった。ぼくは幸いその頃に何度か舞台に接していて、当時の美しさは今もリアルに思い出せるほどだ。今回の羽衣は中村勘九郎が相手。こちらは当代若手の人気役者。開始からしばらく漁師伯竜を演じる勘九郎の所作が続き、その姿に目を奪われていると、花道から静かに進み入る玉三郎の声で、観客が一斉に花道に目を向ける。さすがに人間国宝。往時の美しさをまったく失っていない。頬のあたりが幾分かふっくらしかもしれないが、八頭身の様子の良さは昔のまま。声の調子も変わらない。不断の努力の結果だろう。古希を前に…などど思った自分を恥じた次第だ。


玉三郎の羽衣。十年程の舞台。相手はラブリン片岡愛之助。1分30秒過ぎから。
五挺五枚の長唄連中と波音を表わす下座の大太鼓にのって愛之助の所作。6分過ぎに天女玉三郎登場。その衣がないと天に帰れない、返してほしいと懇願する。返してもいいが、その代わりに舞を見せてほしい…。20分過ぎに衣を受け取り天女はいったん下手へ.。23分過ぎに羽衣をまとって登場し舞を舞い、そして天へと帰っていく。



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シャガール@高崎



隣り町の群馬県高崎市。最近、滅法元気がいい。特にJR高崎駅周辺は近年、大型施設のオープンが相次ぎ、人の動きも多い。本ブログでも何度か登場している高崎芸術劇場を始め、スポーツ他多目的に使える高崎アリーナ、駅隣接のショッピングビルもオープン。またそれらを結ぶ駅周辺アクセスも整備された。県庁所在地でありながらシャッター通りと化し、市街地中心部の落ち込み著しい当地前橋市とは対照的ですらある。そんな高崎市が運営する市立美術館でシャガールの版画が少しまとまって展示されているということで先日、足を運んでみた。


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…本展覧会では、シャガールが生涯に渡る重要なテーマとした旧約聖書に基づく『バイブル』、「千夜一夜物語」の名でも知られるイスラムの説話集をもとにした『アラビアンナイトからの4つの物語』、版画家シャガールの最高傑作との呼び声も高い『ダフニスとクロエ』をはじめ、『悪童物語』『サーカス』『オデッセイ』など、代表的な8つの版画集から全279点を一堂に紹介します…

という触れ込み通り、思いの他たくさんの版画が展示されていた。題材としたそれぞれの物語のあらましも作品横に記されていて、西洋文化の根底を成すギリシャ神話や聖書に馴染みの無いぼくなども、程々に理解しながら楽しめた。しかし同時に、音楽の世界でもしばしば登場するそうした古来の物語について、一般教養…などというと、いささか古めかしいイメージかもしれないが、やはり頭に入れておくべきだなあと、あらためて感じる。

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都心の大きな美術館イベントとは次元が違うが、日常の時間に触れられるこうした身近な機会も見逃さずにおきたいもの。日によっては学芸員他によるトークイベントもある様子。近隣の方もこんな機会にぜひ当県へ。

シャガール展
https://www.city.takasaki.gunma.jp/docs/2019100100013/
高崎市立美術館
https://www.city.takasaki.gunma.jp/docs/2014011000353/


ポスター・チラシに使われている「ダフニスとクロエ」を見て、その日はラヴェルのダフニスとクロエ組曲第2番を聴いて気分を上げてから出かけたのでありました。



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アート・ファーマー When Farmar Met Gryce



建国記念の日。昼下がりに部屋の片付けをしながら久しぶりにジャズ。こんな盤を取り出した。


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トランペットのアート・ファーマー(1928-1999)がアルトサックスのジジ・グライス(1925-1983)と組んだ盤。1955年のモノラル録音。スィングジャーナル誌のゴールデンディスク賞も獲得している名盤の一つ。記憶が正しければ、二十年以上前に御茶ノ水ディスクユニオンで買い求めた。その頃、月に一度はリュックを背負って都内の中古レコード店へ買い出しに出向いていた。クラシック、ジャズを問わずリュックに入れて持ち帰れる10枚程度の釣果を背負って帰途についたものだった。

このアルバム、音を出す前にまずジャケット写真が印象的だ。もちろんカメラマンがポーズをつけたものだろうが、いかにも自然な二人の出会いを象徴している。演奏もこのジャケット写真そのままに、気負いのないナチュラルな演奏だ。よくある名プレイヤー同士の火花を散らすようなセッションの対極といっていい。軽くスィングするリズムセクションにのって、ファーマーのトランペットもグライスのサックスも、控え目で軽みのあるフレーズを繰り出す。それでいて場当たり的ないい加減さとは無縁で、きっちりとした曲の構成とそれぞれのプレイヤーの役割分担など、よく練られたセッションなっている。汗臭くうるさいだけのビバップでも、気の抜けたウェストコーストサウンドでもない、ノリがよくかつ知的な冷静さも併せ持つ、いい演奏だ。


この盤の中にあってはアップテンポの曲CAPRI。


ファーマーのミュートトランペットが渋いB面1曲目SOCIAL CALL


この盤の全曲プレイリスト
https://youtu.be/jvSkD0paqKk


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プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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