アーネスト・シャンド
クラシックCD廉価盤ボックスセットの雄ブリリアントクラシックス。そのYouTueチャンネルには同社が扱っているCD音源を中心に多くの楽曲が公開されている。そして、その内容の大盤振る舞いぶりには驚く。クラシック全般はもちろん、クラシックギター分野も充実していて多くの曲が網羅的に公開されている。その中で少し前から通勤車中のYouTubeリスニングで聴いているのがアーネスト・シャンドのギター曲だ。

アーネスト・シャンド(1868-1924)は英国で活躍したギター奏者・作曲家。ぼく自身もほとんど予備知識はなく、Wikipediaに出ている程度のことしか知らない。シャンドの曲を初めて知ったのは高校時代。同窓で一年上のギター弾き旧友Y氏(ハンドルネームMazaでしばしばコメント入れてくれる)がシャンドの作品の一つ「シャンソン」を弾いていて、それが耳に残っていた。その後、現在に至るまでほとんど見聞きしなかったが、最近になってYouTubeでその曲を聴いて、そういえば的に思い出した。思い出しついでに確認したら、京本編のこの曲集に「シャンソン」が載っていた。
CD3枚分2時間46分に及ぶブリリアントクラシックスのYouTube音源を通して聴いてみたが、魅力的な曲が並んでいる。時代背景を受け、作風はロマンティックなサロン風小品。キャッチ―なメロディと気の利いた和声のスパイス、大胆な転調等、中々聴かせる。マズルカ、ガヴォット、行進曲といった形式を借りた作品も多い。現代ギター社から出ていた曲集は現在品切れのようだが、幸いIMSLPで20曲ほどの曲が閲覧できる。教則本も書いている。
シャンド自身がギターの名手だったことから、いずれの曲もギターの音域、ポジション等よく考えられて効果的に音が響く。技術的には程々に難易度高く、中上級者向けだろうか。タレガ、レゴンディ辺りの作風が好みの輩なら大いに楽しめるに違いない。
Legende_Op.201。アレキサンドラ・ ウィッティンガムによる演奏。使っている楽器は、スペインからフランスへ移り、のちにロベール・ブーシェにギター製作の手ほどきをしたとされるフリアン・ゴメス・ラミレス1938年作のギター。
同 楽譜付き音源
半世紀前、耳に馴染んだ「シャンソン」
ブリリアントクラシックスのYouTubeチャンネルにある音源。昨年リリースされたシャンド作品を60曲集めたCD3枚分(2時間46分)。 アルベルト・ラ・ロッカというギタリストによる10弦ギターを使った演奏。妙な崩しもなく、折り目正しい演奏で好感がもてる。
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