コダーイ<ガランタ舞曲>



穏やかな日曜日。午後の陽射しが差し込む部屋でのんびりリスニング。音盤棚を見回していたらこんな盤が目に留まった。


201802_Kodaly_Galanta.jpg


コダーイの管弦楽を収めた一枚。フェレンチェークとブダペストフィルによる演奏。ハンガリーの指揮者ヤーノシュ・フェレンチェーク(1907~1984写真)は、フリッチャイ、セル、オーマンディー、ケルテス、ショルティ等、ハンガリー生まれながら祖国を去ってしまった指揮者多い中、生涯ハンガリーに留まって活躍した。ハンガリー国立管弦楽団やブダペスト・フィルハーモニー管を振って、フンガトロン・レーベルに多くの録音を残している。取り出したブダペスト・フィルハーモニーとのコダーイ管弦楽曲集もそうした録音の中の一枚。手持ちの盤は70年代の終わりに<バルトーク・コダーイ名盤1300>と称して10枚程リリースされた廉価盤の中のもの。1964年録音。コダーイのよく知られた管弦楽曲である<ハーリ・ヤーノッシュ組曲><ガランタ舞曲><マロシュセーク舞曲>の三曲が収められている。

ferencsik.jpg

<ガランタ舞曲>に針を降ろす。曲はレントの導入部に続いていくつかの舞曲が続き、最後にコーダでしめくくられる。ハンガリー西部の小さな村ガランタで、コダーイが子供の頃に接したジプシー楽団の音楽がベースになっているという。冒頭、比較的長い導入部から聴く耳をひきつける。憂いに満ちた弦楽群の続いて、クラリネットが郷愁を誘うメロディーを奏でる。大きくとらえると、ジプシー音楽あるいはそれを模した様式によくある緩急の対比がこの曲でもしばしば取り入れられている。先のクラリネットの他、フルートやオーボエによって奏される哀愁に満ちた旋律と、オケ全体でリズミックかつエネルギッシュに奏されるトゥッティの対比がめざましい効果をあげている。

フェレンチェークとブダペストフィルの演奏は、派手さや現代風の鮮やかさには欠けるものの、アンサンブルも音響バランスも十分練られているし、低音域の充実した録音状態共々、文句のない出来栄え。60年代という今よりローカリズムが強かった時代性もあって、演奏する側に、自分たちの音楽という自信と自負があるに違いないと、聴く側がそう思える時代の演奏であることも嬉しい。


1972年ロシア生まれのウラディミール・ユロウスキーがロンドンフィルを振った2012年プロムスでの演奏。



■ にほんブログ村ランキングに参加中 ■
■↓↓↓バナークリックにご協力を↓↓■
にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村

クリュイタンスのベートーヴェン序曲集



クリュイタンスとベルリンによるベートーヴェンで最初に聴いたのは、この序曲集のLPだった。


201801_Cluytens_LVB_Overture.jpg


かれこれ四十年以上前の学生時代。ぼくら世代のクラシックファンには懐かしいセラフィムレーベルの廉価盤。久しぶりに取り出してみたら、まだパッケージのフィルムもそのままで新品かと思うほど。もちろん手に入れた当時はしばしば引っ張り出して聴いていたから、手付かずできれいなわけではない。盤面も状態良好で、オルトフォンSPUでトレースするその音もいまだにフレッシュだ。収録曲は以下の通り。1958~60年の録音。

-A-
《レオノーレ》 序曲 第3番 作品72b
劇音楽《エグモント》 序曲 作品84
-B-
歌劇《フィデリオ》 序曲 作品72c
バレエ音楽《プロメテウスの創造物》 序曲 Op.43
劇音楽《アテネの廃墟》 序曲 作品113
《コリオラン》 序曲 作品62

今も昔もクリュイタンスとベルリンフィルによる一連のベートーヴェン録音について語られるとき出てくるのは「初期の作品や偶数番号の曲にその良さが表れている…」というコメントだ。実際この序曲集と前後して手に入れたこのコンビの盤は第1番と第2番のカップリングだった。その後、他の番号曲も聴くようになってから、どうやらそうしたコメントはいささかステレオタイプなもので、奇数番号曲も劣らず素晴らしい演奏だと分かってきた。偶数番号=古典的な様式感と均整の取れた構成、奇数番号=革新的で豊かな感情の表出、といった前提があって、それとクリュイタンスの資質に当てはめたことによるのだろう。
それもあながち間違ってはいないだろうが、虚心にこのコンビの演奏に耳を傾けてみれば、奇数番号のいかにもベートーヴェンらしいとされる曲想にも、スケールが大きく、かつ、しなやかな響きで、それらの曲の魅力を表出していることを実感するはずだ。

この序曲集は交響曲全曲録音と併せて録られたものだが、演奏も終始一貫してベルリンフィルの重厚ながらもしなやか音がステレオプレゼンスいっぱいに展開され、申し分のない出来だ。合奏の縦の線を合わせることにはほとんど関心がないのか、今風のアンサンブル精度優先の演奏からみると、ベートーヴェンの厳しさが出ていないといったそしりを免れないのかもしれないが、おそらく50年代から60年代初頭のベルリンフィルのアンサンブル流儀だったのだろう。しかし聴こえてくる音楽は、そうした精度の優劣をまったく感じさせないもので、渋さと艶やかさを兼ね備えた弦楽群やオケ全体の響きにブレンドされる木管群など、唯一無二の響きの圧倒される。


この盤の音源で《エグモント》序曲


同じくバレエ音楽《プロメテウスの創造物》 序曲。第1交響曲の出だしと類似した和声進行で始まる。



■ にほんブログ村ランキングに参加中 ■
■↓↓↓バナークリックにご協力を↓↓■
にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村

ライナーの<ロッシーニ序曲集>



きのうの続きでフリッツ・ライナーを聴く。


201801_Reiner_Rossini.jpg  201801_Reiner_Rossini2.jpg


フリッツ・ライナー&シカゴ交響楽団によるロッシーニ序曲集。1958年録音。手持の盤は十年程前に隣り町のTWRで叩き売られていた輸入盤。収録曲は以下の通り。

 ・『セヴィリャの理髪師』(イギリスの女王エリザベス)序曲
 ・『泥棒かささぎ』序曲
 ・『チェネレントラ』(シンデレラ)序曲
 ・『ブルスキーノ氏』序曲
 ・『絹のはしご』序曲
 ・『ウィリアム・テル』序曲

数年前、かつて反映を極めた自動車産業の町、デトロイトの凋落ぶりが報道されていた。とっさに思ったのはデトロイト交響楽団のこと。アメリカのオーケストラはいずれもぞれぞれの町に根付いている。デトロイト、ボストン、ニューヨーク、クリーヴランド、ユタ…町の繁栄をバックにオーケストラも発展した。やはり自動車産業の町シカゴのオケ、シカゴ交響楽団:CSOもそんな楽団の一つだ。フリッツ・ライナーはCSOの第1期黄金期の立役者。多くの優れた録音を残し、そのいずれもが鍛え上げられた鉄壁のアンサンブルと無二のパワーを併せ持つ名演揃いだ。このロッシーニの序曲集も全盛期のCSOが堪能出来る1枚。

私見ながら誤解を恐れずに言えば、ベートーヴェンなら少々技量に不安があるオケの演奏でも音楽になる。アマチュアオケや学生オケでもベートーヴェンは何とか聴ける。音楽の底辺にあるメンタルな要素で音楽の半分は成立するからだ。しかしロッシーニの序曲を技量未熟なオケがやっては楽しむべきところはなくなる。こういう曲こそ、うまいオケの演奏を理屈抜きに楽しみたい。華やかに鳴るトゥッティ、技巧を凝らしたパッセージ、美しいメロディ、そして一気呵成のロッシーニクレッシェンド…。人生哲学、苦悩や勝利を考える間もなくロッシーニの音楽は突き進む。ライナー&CSO盤はそんなロッシーニの魅力を、大真面目かつ圧倒的な力で繰り広げる。見るからに怖そうなライナーは、その様相通り仏頂面で指揮棒を振り下ろし、団員もニコリともせずそれに応える。その真剣さと真面目さゆえに、却ってちょっとしたルバートに遊びや洒脱を感じる。いずれの曲もCSOは芯のある強靭な音と鉄壁のアンサンブル。金管群のパワーはもちろん、木管群も上手い。弦楽群はどんな細かなパッセージもピタリと合っているし、カンタービレはまるで一本の絹糸のようにピッチが揃う。どの曲も実に立派で構えが大きく、まるでシンフォニーのようだ。この盤にはお気に入りの「泥棒かささぎ」も入っていて、その序奏だけでも鳥肌ものの演奏。「ウィリアム・テル」の終曲では激しくドライブをかけるライナーに、さしものCSOも性能限界ギリギリの勝負で応えている。アバドのしなやかで歌心あふれた明瞭な演奏も魅力だが、このライナー盤の真剣勝負のロッシーニも捨てがたい一枚だ。


この盤の音源で「ウィリアム・テル」序曲。終曲、特に最後の1分間のエキサイティングな追い込みは、まるでライヴの様。


<泥棒かささぎ序曲> アバド&VPO 1991年ニューイヤーコンサート。


ギター二重奏版の<泥棒かささぎ序曲> クピンスキー・ギターデュオというユニット。



■ にほんブログ村ランキングに参加中 ■
■↓↓↓バナークリックにご協力を↓↓■
にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村

ライナーの<ハンガリー舞曲><スラヴ舞曲>



今更ながら、しかし、時折無性に聴きたくなる音楽というものがある。今夜はそんな曲の中の一つを思い立ち、こんな盤を取り出した。


201801_Reiner.jpg  201801_Reiner_JB.jpg


フリッツ・ライナー(1888ー1963)がウィーンフィルを振ったブラームス;ハンガリー舞曲とドヴォルザーク;スラヴ舞曲のCD。1960年ウィーン・ゾフィエンザールでの英デッカ録音。当時すでに米国シカゴ響のシェフとして活躍していたライナーだが、時折訪欧の際にはこの盤のような録音も残した。収録曲は以下の通り。

 ブラームス/ハンガリー舞曲:第5,6,7,12,13,19,21,1番
 ドヴォルザーク/スラヴ舞曲:第1,3,8,2,1番

ハンガリー舞曲の演奏はいずれも速めのテンポ設定で一筆書きのような勢いを感じる。同時に、ハンガリー生まれのライナーにとってウィーンでこうした曲を振るのは故郷に戻った心持ちだったろうか、テンポダウンして歌わせる部分や旋律的な曲では十分濃い口の表現も併せて持つ。ビールで言えばキレもコクもある理想の塩梅だ。英デッカ黄金期の録音も素晴らしい。

ウィーンフィルの演奏もライヴのような緊張感と即興性にあふれ申し分ない。ウィーンというと貴族社会の典雅なイメージがあるが、ウィーンは欧州の中心に位置しオーストリア=ハンガリー帝国の首都として異文化・異人種が行き交う要所でもあった。こうしたスラヴの民族的要素が色濃い楽曲もウィーン情緒の一側面で、ウィーンフィルにとってはウィンナワルツと同じくらい自分達の音楽として共感して演奏したに違いない。時折みせる濃い口の表現とスケールの大きさにはそんな共感もにじみ出る。スラヴ舞曲は曲がやや大きい分、演奏もよりシンフォニックで、隅々まで整いながらスケール感も大きい。有名なホ短調作品72-2などは、フレーズの終わりにかけて後ろ髪を引かれるようにテンポが遅くなり、またフレーズの始めで気を取り直しように歌い出す。抑揚も控え目ながら実にノスタルジックだ。


この盤の音源でハンガリー舞曲の第6番ニ長調。


ラトル&BPOによるスラブ舞曲第1番ハ長調。2011年大晦日のジルベスターコンサートだそうだ。



■ にほんブログ村ランキングに参加中 ■
■↓↓↓バナークリックにご協力を↓↓■
にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村

シューリヒトのウィンナワルツ


全国高校サッカー選手権決勝で当地前橋育英高校が勝利し、初優勝を飾った。日本代表を含む多くのJリーガーを輩出している同校だが、近年準優勝に終わっていた。アディショナルタイムに決勝点をあげて接戦を制した同校にブラヴォー!だ。 そんな祝祭気分に相応しい音楽は何かと思い巡らし、昨日の記事でエヴァ・リンドのウィンナソングを聴いたこともあって、夕刻過ぎの音盤タイムに、こんな盤を取り出した。


201801_Schuricht_JS.jpg


先日シューマンの<ライン>で記事にしたカール・シューリヒト(1880-1967)。そのシューリヒトがウィーン国立歌劇場管弦楽団(実質はウィーンフィル)を指揮したウィンナワルツ集。1963年録音のコンサートホールサソエティ盤。手元にある他のコンサートホール盤同様、リサイクルショップのジャンク箱から@100円で救済してきたもの。60年代らしいジャケットデザインも懐かしい。収録曲は以下の通り。すべてシュトラウス2世の作品。

A面:南国のバラ/トリッチ・トラッチポルカ/ウィーンの森の物語/シャンペンポルカ
B面:ウィーンかたぎ/宝石ワルツ/酒・女・唄/無窮動

南国のバラはもたれないテンポで流麗かつしなやか。トリッチ・トラッチポルカではテンポを自在に操り、飽きさせない。ウィーンの森の物語ではそれぞれのワルツでの切替え上手く、雰囲気が一転する。宝石ワルツは少々珍しい。ぼくの場合、手元にある<ジプシー男爵>全曲盤の中から掘り出さないと聴けない。シューリヒトの演奏はまことに楷書の趣き。録音も大方評判の悪いコンサートホール盤の中では優秀な方だろうか。決して大声を立てず管と弦のバランスも見事。終始レガートで優雅この上ない。ノリだけで喝采を浴びる演奏とは遠く、品格ある名演だ。そしてウィンナワルツは、いつ聴いても晴々とした祝祭的な気分になる。


この盤の音源で<宝石ワルツ>


同じく<南国のバラ>



■ にほんブログ村ランキングに参加中 ■
■↓↓↓バナークリックにご協力を↓↓■
にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村

マックス・レーガー <モーツァルトの主題による変奏曲とフーガ作品132>



先週末から手を焼いていた案件が片付き、気分も軽く少し早めに帰宅した。きのうに比べて寒さもいくらか緩み、穏やかな夜。ひと息ついてアンプの灯を入れ、こんな盤を取り出した。


201712_Reger.jpg 201712_Reger_WAM.jpg


マックス・レーガー(1873-1916)晩年の傑作、<モーツァルトの主題による変奏曲とフーガ作品132>。ハインツ・ボンガンツ指揮ドレスデン国立ザクセン管弦楽団(本盤の表記。SKDの別称)による演奏。手持ちの盤は1971年の国内初出盤。これも十年程前にネットで激安箱買いしたLP盤ストックに中に入っていたもの。ぼくはこの盤で初めてこの曲を知ったが、レーガーの作品として最も完成度の高いものの一つとして、シューリヒト、クナッパーツブッシュ、ベーム他、古くから多くの録音が残されている。

モーツァルトのピアノソナタ第11番「トルコ行進曲付き」第1楽章の主題をモチーフにし、8つの変奏と終曲のフーガが続く。後期ロマン派から近代に差し掛かる辺りの音楽的潮流、しかし軸足は後期ロマン派といえるレーガーの作風で書かれた曲。演奏時間も30分を越える堂々とした構成だ。
主題の提示は、オリジナルに忠実な和声感をロマン派以降の厚めの管弦楽技法で提示される。第1、第2変奏は原曲モチーフを忠実にトレースしながら濃厚なロマンティシズムを織り交ぜつつ進み、短調に転じる第3、4、5変奏で一層その色合いを強める。第4変奏はブラームスのハイドン・ヴァリエーションの第6変奏によく似た作風で思わずニヤリとしてしまう。スケルツォ風の第5変奏はときにリヒャルト・シュトラウスを思わせる。第6、7変奏では再び長調となり、原曲の旋律を生かしたロマン派風展開となる。第8変奏モルト・ソステヌートは、さながら交響曲の緩徐楽章的な位置付けで、メランコリックで美しい和声が続き、この曲一番の聴きどころといっていいだろう。終曲フーガは、二重フーガとして展開し、終盤で主題が金管群によって高らかに回顧されて大団円となる。

こうしてあらためて聴いて、レーガーの天賦の才と、濃厚なロマンティシズムのあふれる作風と美しさに心打たれる。有名な無伴奏チェロ組曲などとは、また違った角度から、気安くレーガーサウンドを楽しめる。取り分け、ブラームス好きを自認する輩などには好適な一曲かと。


N響をヤノフスキが振った音源があったので貼っておく。1985年。昭和のN響、懐かしき面々。聴きどころの第8変奏は15分30秒過ぎから。



■ にほんブログ村ランキングに参加中 ■
■↓↓↓バナークリックにご協力を↓↓■
にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村

ニールセン 弦楽のための小組曲作品1



このところ関東地方は時折冬の寒さ。穏やかな秋晴れはいずこへ…なんて言っているうちに季節は晩秋から初冬へ。なんだかもう、無茶苦茶でござりまするがな~(^^;
さて、きょうもボチボチ働き、7時過ぎに帰宅。アンプの灯を入れ、程よく暖まった頃合をみて音盤タイム。こんな盤を取り出した。


201711_nielsen.jpg  201711_nielsen_Little_Suite.jpg


30年程前にEMIから出ていた<北欧の抒情シリーズ>。手元にはこのシリーズの盤が数枚ある。今夜取り出したのはグリーグ、ウィレン、ニールセンらの弦楽合奏曲を集めた1枚。ライナーノーツには録音データはなく、そもそもオリジナルがこの曲構成であったかどうか知るよしもないが、おそらく60年代中庸の録音を思われる。収録曲は以下の通り。<二つの悲しき旋律>はポール・トルトゥリエ指揮ノーザン・シンフォニエッタ管、その他はケネス・モントゴメリー指揮ボーンマス・シンフォニエッタによる演奏。

 ウィレン:弦楽のためのセレナーデ作品11
 グリーグ:ノルウェイの旋律 作品63
 グリーグ:二つの悲しき旋律 作品34
 ニールセン:弦楽のための小組曲 作品1

いずれも穏やかな、まさ北欧の抒情という言葉からイメージするに相応しい曲想が、それに相応しい弦楽合奏で奏でられる。この盤が出た当時は、まだ癒しだのヒーリングだのといった言葉は使われていなかった。今ならきっとそうしたキャッチコピーが付くに違いない。収録曲の中ではグリーグの2曲が有名だろうか。

デンマークの作曲家ニールセン(写真1865-1931)は同年生まれのシベリウス(1865-1957)と並ぶ北欧の交響曲作曲家ということになるが、6曲ある交響曲はシベリウスほどには演奏されない。交響曲以外にも多くの作品を残していて、この弦楽のための小組曲は作品番号1番が付された20代前半、まだコペンハーゲンの王立音楽院に学んでいた頃に作られたとのこと。若さの良い面が出たとでも言おうか、シンプルで美しいメロディーに満ちていて、気持ちのいい曲だ。第2楽章の印象的なワルツ、華やいだ若さを感じさせる第3楽章など中々の佳曲だ。


ニールセン:弦楽のための小組曲第1楽章


-同- 第2楽章


グリーグ:二つの悲しき旋律から、よく知られた<過ぎし春> 元々は歌曲。この音源は、合唱+ジャズコンボによるクロスオーヴァー・ヴァージョンとか。



■ にほんブログ村ランキングに参加中 ■
■↓↓↓バナークリックにご協力を↓↓■
にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村
プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

カレンダー
01 | 2018/02 | 03
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 - - -
最新記事
最新コメント
カテゴリ
月別アーカイブ
リンク
QRコード
QR
閲覧御礼(2010.10.01より)