アンセルメ&OSR ウェーバー作品集



降ったり晴れたり三寒四温。春を実感しつつも、日々あてもなく過ごす。週半ばの木曜日。昼をはさんでちょいと外出。三時前に帰宅して一服。ついでのアンプの灯を入れ、この盤を取り出した。


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エルネスト・アンセルメ(1883-1969)とスイスロマンド管弦楽団(OSR)による、カール・マリア・フォン・ウェーバー(1786-1826)の作品を収めた一枚。例のアンセルメ・ボックスセットの「その他欧州編」中のDisk31。収録曲は以下の通り。

「魔弾の射手」序曲/「プレチオーザ」序曲/「幽霊の支配者」序曲
「オベロン」序曲/「オイリアンテ」序曲/「アブ・ハッサン」序曲
祝典序曲/ファゴット協奏曲ヘ長調 Op.75

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ウェーバーはベートーヴェンとほぼ同時代を生きた作曲家。のちのワグナーにつながるドイツオペラの秀作を多く残したことで知られる。しかし現代ではそのオペラの上演機会は少なく、もっぱらこの盤に収められたような序曲やクラリネット協奏曲などが取り上げられる。知名度の比して演奏機会の少ない作曲家の一人ではないかと思う。実際、ぼくの手元にあるウェーバーの盤も序曲集とクラリネット協奏曲だけだ。 しかし、その序曲群が実にいい! 取り分け「オベロン序曲」は独墺系管弦楽作品の中でも最も好んで聴く曲の一つだ。ウェーバーならではのホルンを伴った序奏の開始。弦楽群が歌う美しいモチーフ。序奏が消え入るように終わろうとするときの突然のトゥッティ。そして急速な主部へ。いかにも劇的で心沸き立つ展開だ。主部は古典様式そのもののソナタ形式。明確な二つの主題と短いながらも息をもつかせぬ展開部はいつ聴いても感動する。

アンセルメとスイスロマンド管によるこの録音はいずれの曲も古典的造形と速めのテンポ設定。いつもながらの明瞭なパートバランスもあって、スッキリとした印象だ。もっとゴツゴツした肌合いを好む向きには少々軽量級かもしれないが、こうして自宅のオーディオセットで聴いている限り、ぼく自身はまったく不足感はなく、充実した響き。アンセルメのドイツ物を色眼鏡でみるのはもう止めるべきだと感じる。

この盤には当時のOSR首席バスーン奏者アンリ・エレールによるウェーバーのバスーン協奏曲も入っている。こちらも古典的な作風に加えて、初期ロマン派らしい息吹も感じる佳曲。今日バスーン(ファゴット)協奏曲というとモーツァルトかこのウェーバーの二択になるのだろうが、モーツァルトに劣らずバスーンの魅力を伝えてくれる。


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この盤の音源。アンセルメ&OSRによる「オベロン序曲」。


同「オイリアンテ」序曲


同「魔弾の射手」序曲


同 バスーン協奏曲・第1楽章。


OSRと並んでスイスを代表するオーケストラ:チューリッヒ・トーンハレでバスーン首席奏者を務めるマティアス・ラッツによるバスーン協奏曲の演奏。バックはシモン・ボリヴァル管。



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ホルン!



週半ばの水曜日。気付けば二月も下旬になった。寒さもピークアウトし、寒暖行きつ戻りつしながら春の到来も近い。 さて、夜半前のひと時、机の上を片付けながらのナガラ・リスニング。さきほどからマーラーの第1交響曲を聴いている。


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以前、マーラー中間楽章の「つまみ聴き」の記事を書いたが、もちろん中間楽章以上にマーラーの終楽章は感動的だ。来るぞ、来るぞ、とわかっていながら、そのクライマックスに向けての演出に引き込まれてしまう。先程から聴いているマーラー第1番の終楽章でもホルンが目立つ。音を聴いているだけでもそうだが、最近のコンサートではクライマックスでベルアップし、さらに最後はホルンセクション全員が立ち上がって朗々と吹くこともしばしばだ。視覚的な効果も加わって、エンディングのカタルシスは比類がない。

思い起こしてみれば、管弦楽におけるホルンはオケを構成する楽器の中でも最も重要かつ魅力的な楽器のひとつだ。音数の少ないフレーズやロングトーンを吹くだけでも、オケの響きが格段に広がりと深みを増す。ソロもいいし、セクションでのアンサンブルもいい。どれか一つの楽器に注目して管弦楽を聴くというのも、曲を知るには面白い。YouTubeを覗くと同じような視点で編集された動画もたくさんあって、興味が尽きない。。


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マーラー交響曲第1番終楽章のエンディング。ラトルの巧みな解釈。そしてサラ・ウィリス率いるBPOの最強ホルンセクション。1分30秒起立!


ブラームスの交響曲でもホルンはしばしば活躍する。第1番終楽章。小澤征爾&サイトー・キネンO


古典期の作品、取り分けベートーヴェンの作品でもホルンは花形だ。第8番の第3楽章。ブリュッヘンと18世紀オケ。ナチュラルホルンの妙技。



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小澤&BSOのバルトーク



先日訃報にふれた小澤征爾(1935-2024)。ぼく自身は彼の熱心なファンというわけではなかったが、手元には何枚かの盤がある。きょう取り出したのはかつての手兵ボストン交響楽団(BSO)を振って録音したバルトークの管弦楽曲集。この盤も発売当時買ったものではなく、例によって二十年近く前、出張帰りに梅田の中古レコード店で手に入れた。


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発売当時から印象に残っている中々強烈なジャケットデザイン。ライナーノーツにはジャケットデザイン:ペート・ハルメンと記されている。ぼくは寡聞にして知らないが、一度見たら忘れないジャケットの一つだろう。この盤が録音された1975年頃といえば、小澤とボストン響は蜜月時代を経てドイツグラモフォンから次々と新録音をリリースしていた時期だったと記憶している。振り返ってみても小澤征爾の仕事の中でもっとも充実していた時期に違いない。両曲ともアナログ最終期の素晴らしい録音。60年代の独グラモフォンサウンドとは違って、安定した低音を残しながらも、各パートの分離が明瞭で打楽器群もクリアに入っている。

この盤に収められたバルトークの2曲「中国の不思議な役人」と「弦、打楽器とチェレスタのための音楽」は、明快で切れのいい音楽作りをしていた当時の小澤征爾にはぴったりの曲目だ。「中国の不思議な役人」を最初に聴いたのは学生時代のFMだった。音楽はともかく、まずそのタイトルがそのまま実に不思議で印象に残った。後年、役人(=宦官)と売春婦と殺し屋が登場人物という中々過激な内容のパントマイム付帯の音楽だと知った。こうして音楽だけ聴いて、そのパントマイムを想像するのも中々面白い。音楽はバルトークの土俗的な民族色よりは、ストラヴィンスキー風のバーヴァリズムを感じる。もっとも、何百回と聴いているベートーヴェンやブラームスなら何曲もある交響曲全部を鼻歌で歌えそうだが、当然こういう曲にはそこまで馴染みはない。いつか、ひと月連続で毎晩聴いてみようかしらん。

「弦、打楽器とチェレスタのための音楽」通称「弦チェレ」の方は学生時代からライナー&シカゴ響のLPに親しんでいて、ずっと馴染みがある。この曲はまず冒頭のフーガ風の導入部がいい。何度聴いてもゾクゾクとしてくるイントロダクションだ。第2部に入るとバルトーク節全開となって突っ走る。第3部の神秘的なノクターンを経て第4部へ。ここでは再びエネルギッシュなリズムにのって民族的なフレーズが歌われる。飽きずに30分があっという間に過ぎてしまう。それにしてもこんな曲のスコアを暗譜して、複雑なアインザッツを指示しながらオケをコントロール出来たら、さぞ面白いだろう。


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この盤の音源「中国の不思議な役人」  英LP盤をCTC社による、Garrard301をベースにSMEの12インチアームで鳴らすシステム。ヴィンテージマニア垂涎のシステム。


同 「弦、打楽器とチェレスタのための音楽」



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伊福部昭 管弦楽作品集



きのう2月8日は作曲家伊福部昭(1914-2006)の命日だ。2006年2月8日に亡くなったときのことをよく覚えている。たまたまその数日前に写真のCDを買い、伊福部昭の作品を初めてまともに聴いた直後だったからだ。


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伊福部昭は北海道帝国大学農学部出身。在学中からギター曲や歌曲も作っていたようだ。当時日本国内ではほとんど無名でありながら、海外ではその大胆かつ先端の管弦楽技法が評価された。一般には映画「ゴジラ」をはじめ多くの映画音楽を作ったことで有名になった。このナクソス盤の作品集には以下の作品が収録されている。

・シンフォニア・タプカーラ
・ピアノとオーケストラのためのリトミカ・オスティナータ
・SF交響ファンタジー第1番

いずれも管弦楽の能力を駆使したエネルギーとファンタジーに満ちた作品で、全編彼の特徴である民族的主題やオスティナートなどが展開される。SF交響ファンタジー第1番は「ゴジラ・シリーズ」を中心とする伊福部昭の怪獣映画やSF映画のための曲から、作曲者自身が演奏会用メドレーとして編んだもの。1983年に初演されている。ゴジラ出現の動機に始まり、その手の映画ファンにはお馴染みのモチーフが次々に登場する。

ナクソスがこの作品集は日本のオケでなく、ロシアのオケに任せた理由は定かでないし、演奏を担当しているロシアフィルハーモニーの技量にはいささか難もある(おそらくほとんど練習時間もなく録られたのではないかと想像する)。しかしここでは洗練された精緻なアンサンブルよりは土俗的なエネルギーを感じ取って、それでよしとしよう。 昨今口当たりのよい音楽ばかりが持てはやされるが、ときにはこうした人や自然の原始に根付いたような響きとエネルギーを感じさせる音楽も聴きたい。耳や頭も、いつものと違ったところが刺激されるような気がする。音楽愛好家なら一聴の価値ある盤、そして異例とも言える片山杜秀による10ページに及ぶ解説も圧巻だ。


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この盤の音源。SF交響ファンタジー第1番


「リトミカ・オスティナータ」の楽譜付き音源



伊福部昭はギター曲もいくつか残している。懐かしい阿部保夫による演奏。全音から出た楽譜は今も入手可能。 伊福部昭はリュートギター(ジャーマンラウテ/マンドーラ)を愛好したようで、作曲にも使っていたそうだ。



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ベルリオーズ「ハンガリー行進曲」



先日の記事に書いたジョージ・セル&クリーヴランド管のライヴ盤。当日のアンコールとして演奏されたベルリオーズ「ハンガリー行進曲」を久しぶりに聴いて思い出し、きょうは手持ちの盤でこの曲の聴き比べをしてみた。取り出したのは写真の三点。


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まずはサバリッシュ先生(1923-2013)。1987年にバイエルン国立歌劇場管と録音した管弦楽名曲集の中のもの。いかにもサバリッシュというべきか、終始インテンポをキープ。各パートともバランスを崩さず、教科書的模範演奏という感じだ。言い換えれば、この曲に多くのリスナーが求める即興的な味わいは乏しく、いささか精彩を欠く。欠点のない演奏だが、この曲を四角四面にやっても、「はい、そうですか」で終わってしまうお手本。

続いて、先日記事にしたジョージ・セル(1897-1970)&クリーヴランド管の1970年来日ライヴ盤。シベリウス交響曲第2番のあとアンコールとして演奏されたもの。おそらくシベリウスで最高潮に達した会場の熱気を受け、その勢いのまま演奏されたのだろう、冒頭から速めのテンポで進む。録音条件もあるだろうが、ややデッドながら響きは透明を極め、低域までよくとらえられているが、決して肥大化せず、このコンビらしい筋肉質とでもいうべき音響バランス。鉄壁のアンサンブルをキープしたまま終盤一気にテンポを上げ、そのまま大団円となるあたりは鳥肌物の名演だ。

最後はポール・パレー(1886-1979)&デトロイト交響楽団による盤。幻想交響曲とこの曲の他、「海賊「ローマの謝肉祭」「トロイアの人々>」が収録されている。1958~59年録音。音質の良さで知られたマーキュリー・リヴィングプレゼンスシリーズの一枚。冒頭から輝かしい音色と広々とした音場感に圧倒される。やや強調感があるとも言えるが、少なくてもこの手の曲には相応しい音作り。フランス系指揮者ながらドイツ物も得意にしたパレーらしくやや遅めのテンポとどっしりとした低重心の響き。ジワジワと緊張感を高めつつ終盤へ。一旦テンポを上げておきながら、最後の最後で一気にテンポを落とすギミックが飛び出し、これまた大興奮のエンディングとなる。

コンサートのアンコールで演奏される機会の多い「ハンガリー行進曲」。こういう曲こそ指揮者の料理次第で如何様にもなるサンプルだろう。セルやパレーがみせる即興的な運びこそ、この曲を聴く醍醐味だ。


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セルの1970年来日ライヴ盤の音源。グランカッサの裏打ちは2分42秒から。出来のよいオーディオシステムなら、小音量ながら部屋の空気を揺るがす響きが楽しめる。3分15秒辺りから一気にアチェルランド、3分35秒辺りからさらにテンポアップ。音楽が最高潮に達したところで3分52秒から大きくリタルランド。そして4分02秒でテンポを戻して駆け抜ける。


ポール・パレー&デトロイト響盤。後半3分45秒過ぎからギアチェンジ。さらに終盤4分過ぎからテンポを上げ、ピークに達した4分25秒過ぎから一気にテンポを落とす大胆な演出!



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シューリヒトのウィンナワルツ集



近年、年末の第九も年明けのニューイヤーコンサートもすっかりご無沙汰だ。正月の夜、テレビの前に陣取って中継を楽しみにしていたのはいつ頃までだったろうか。何事も加齢のせいにするのはいかがなものかと思うが、実際のところそれ以外に理由が見当たらない。まあ仕方ないか…と思いつつも、きょうは何となくウィンナワルツが聴きたくなり、音盤棚を探ってこの盤を取り出した。


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カール・シューリヒト(1880-1967)がウィーン国立歌劇場管弦楽団を指揮したウィンナワルツ集。1963年録音のコンサートホールサソエティ盤。手元にある他のコンサートホール盤同様、リサイクルショップのジャンク箱から@100円で救済してきたもの。60年代らしいジャケットデザインも懐かしい。収録曲は以下の通り。すべてシュトラウス2世の作品。

A面:南国のバラ/トリッチ・トラッチポルカ/ウィーンの森の物語/シャンペンポルカ
B面:ウィーンかたぎ/宝石ワルツ/酒・女・唄/無窮動

「南国のバラ」はもたれないテンポで流麗かつしなやか。「トリッチ・トラッチポルカ」ではテンポを自在に操り、飽きさせない。「ウィーンの森の物語」ではそれぞれのワルツでの切替え上手く、雰囲気が一転する。「宝石ワルツ」は少々珍しい。ぼくの場合、手元にある「ジプシー男爵」全曲盤の中から掘り出さないと聴けない。
シューリヒトの演奏はまことに楷書の趣き。録音も大方評判の悪いコンサートホール盤の中では優秀な方だろうか。決して大声を立てず管と弦のバランスも見事。終始レガートで優雅この上ない。ノリだけで喝采を浴びる演奏とは遠く、品格ある名演だ。そしてウィンナワルツは、いつ聴いても晴々とした祝祭的な気分になる。


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この盤の音源で「宝石ワルツ」


同 「南国のバラ」


この盤全曲の音源。曲順はLPと異なる。



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サン=サーンス:チェロと管弦楽のための組曲 作品16



昨晩、八代亜紀の訃報にふれた。昨年夏、体調崩して入院というニュースはみていたが、あまりに急で驚いた。格別ファンだったわけではないが、手元にはシングル盤とアルバムが何枚かある。近いうちにあらためて聴いてみようと思う。合掌
さて、週半ばの水曜日。夜半前の音盤タイム。久しぶりにこの盤を取り出した。


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イギリスのチェリスト:スティーヴン・イッサーリス(1958-)の弾くサン=サーンスのチェロ作品集。収録曲は以下の通り。

チェロ協奏曲第1番
チェロ協奏曲第2番
チェロと管弦楽のための組曲
ミューズと詩人たち
「祈り」

この中から少し珍しい「チェロと管弦楽のための組曲 作品16」を聴くことにした。エッシェンバッハ指揮の北ドイツ放送交響楽団が伴奏を付けている。1999年録音。何でもこの録音がこの曲の初CD録音だそうだ。LP時代にはいくつか録音もあったようで、例のワレフスカのボックスセットにも入っている。


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曲はプレリュード、セレナーデ、ガヴォット、ロマンス、タランテラという構成。元々ピアノ伴奏だが管弦楽編曲版もよく演奏される様子。サン=サーンスがまだ20代の頃の作品で、組曲の構成で分かるように古い時代の舞曲形式とロマン派らしい曲想が加わったものといったらいいだろうか。
無窮動風のパッセージが続くプレリュード、軽い夜風がそよぐようなセレナーデ、和声の移ろいが美しいロマンス、チェロ協奏曲の終楽章といってもいいような躍動感とテクニカルなフレーズで聴かせるタランテラ。全曲を通して明快で美しく分かりやすい旋律と和声で構成されていて楽しめる佳曲。もっと演奏されてもいいように思うが、演奏時間が20分に満たないということで、オケのコンサートで協奏曲のようにメインプログラムにのせるにはやや短いことが災いしているのだろうか、あまり耳にしない。 日本でもお馴染みのスティーヴン・イッサーリスは日本音楽財団から貸与されたストラディバリウスにガット弦を張り、力任せでない美しい音を奏でている。


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この盤の音源。第1曲「プレリュード」


同 「タランテラ」


アンリ・ダルマケットの弾く「セレナーデ」


楽譜付き音源。組曲全曲



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プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
音楽とクラシックギターに目覚めて幾年月。道楽人生成れの果てのお粗末。

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