バッハBWV853



三連休中日の日曜。どんよりとした雲に覆われがちながらもじわじわと気温上昇。昼をはさんで家内作業少々。夕方には車点検で行きつけのディーラーへ。他、格別のこともなく淡々とした日曜日。夜半近くになって、数日ぶりにアンプの灯を入れた。


DSCN5995 (560x560)


派手にドンパチやる音楽を聴く気にもならず、心静まる音楽をと、バッハ平均律のアファナシエフ盤を取り出す。よくよく録音データをみて、もっとも長く、かつ調性記号の多そうな曲を選んだ。アファナシエフの場合は第1集第8曲変ホ短調BWV853がそれにあたる。前奏曲に5分12秒、フーガに7分46秒を要している。調性は変ホ短調でフラット6つ(フーガ部は嬰ニ短調としてシャープ6つで記されることことが多い)

いつもながら静かに深く沈みこむバッハ。ここ数年、平均律といえばもっぱらアファナシエフを聴いている。グールドの演奏が1曲1曲に意を尽くして様々なアプローチを展開するに対し、アファナシエフは平均律全曲に対して統一したコンセプトで臨んでいるように感じる。曲想の違いは解釈ではなく、もっぱら曲そのもの、バッハの楽譜そのものの違いによって表出される。だからどの曲を聴いても、同じ向かい合い方が出来るように感じるのだ。アファナシエフのバッハへのアプローチは技法的にはややロマンティックに寄っているだろうか。和音はやや分散和音的に弾く。楽曲全体に過度の緊張感や厳しさを持ち込んでいない。このBWV853に対しても同様だ。深く静かに進むが、厳しさはなく、どこかやるせない寂しさとあきらめが付きまとう。


パトリシア・ハーゼという若いピアニスト。ぼくは寡聞にして不案内。


リヒテルの演奏による前奏曲。


ヴィラ・ロボスがチェロ合奏用にアレンジした前奏曲。
>

アファナシエフ盤の第1集後半。BWV853は7分03秒から



★★追伸★★
ブログランキングポイントは下降傾向。引き続き、下記のバナークリック<一日一打>のほど、お願いいたします。
■ にほんブログ村ランキングに参加中 ■
■↓↓↓バナークリックにご協力を↓↓■
にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村

カザルス<ホワイトハウスコンサート>



五月も半ばを過ぎた。きょうの関東は、東北では<やませ>と呼ばれる北東からの冷たい風が入り込み、日照なく気温上がらず。夜半近くになったこの時間も少々肌寒い。冷蔵に入っていた麦茶をレンジでチンして一服。アンプのスイッチを入れ、こんな盤を取り出した。


201705_Casals_WhiteHouse.jpg  201705_Casals_WhiteHouse2.jpg


パブロ・カザルス(1876-1973)が1961年秋、時のケネディ大統領に招かれて行なわれたホワイトハウスでのコンサートライヴ。モノクロの印象的なジャケット写真を見ると、中央にケネディー大統領、またこのジャケット写真では切れてしまっているが、夫人のジャックリーヌも写っている。この盤についてはこちらに詳しい。収録曲は以下の通り。

 1. メンデルスゾーン;ピアノ三重奏曲第1番ニ短調 作品49
 2. クープラン;チェロとピアノのための演奏会用小品
 3. シューマン;アダージョとアレグロ 変イ長調 作品70
 4. カタロニア民謡(カザルス編);鳥の歌

この演奏には学生時代からFMをエアチェックしたカセットテープで親しんでいた。手持ちの盤は80年代前半に再発されたLP盤だ。久々に針を落として、かつて聴き親しんだ懐かしい音がスピーカーから流れてきた。モノラルながら鮮明な音、そして愛器ゴフリラーから繰り出される立ち上がりのいい、しかし深みある音が素晴らしい。

いずれも一時代を成した演奏であり、ピアノのホルショフスキー、ヴァイオリンのシュナイダー共々、解釈がどうの、技術がどうのという言葉を差し挟む余地もなく、そういう気持ちにもならない演奏だ。熟練の老年に達したこのトリオが歌い上げる若きロマンにあふれるメンデルスゾーン、仏人チェリスト:バズレールがチェロ用に編曲したクープランの演奏会用小品、いずれも味わい深い。特にクープランは出だしのプレリュードからカザルスのチェロが悲しみをたたえた音で響く。
そして最後の曲『鳥の歌』。いつも冷静に聴こうと思うのだが、当時84歳だったカザルスの震えるような、しかし渾身の力を込めたボーイングと、低いうなり声と共に、ついぞ帰ることのなかった故郷カタローニャへの想いのせた曲の運びに、いつも心打たれる。


この盤の音源。


多分ホワイトハウスでのコンサートと同時期、60年代前後のものと思われる映像。



★★追伸★★
ブログランキングポイントは下降傾向。引き続き、下記のバナークリック<一日一打>のほど、お願いいたします。
■ にほんブログ村ランキングに参加中 ■
■↓↓↓バナークリックにご協力を↓↓■
にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村

バッハ 半音階的幻想曲とフーガ



先回の記事、コンサートの案内を書いておきながら、冒頭に<中止となりました>って、なにそれ?と思った輩もいることだろう。実は昨晩、コンサート案内のつもり記事を書いてアップした、そのほんの数分後に紹介してくれた知人からメールがあって、事情あって中止になるとの連絡を受けたのだ。偶然といえば偶然なのだが、あまりのタイミングに我ながら驚いた。記事を削除しようかとも思ったが、知人とも相談し、団体(東京コレギウム・ムジクム合唱団)と楽曲の紹介として、そのままにしておくことにした。冒頭の<中止となりました>の次第はそんなわけ…
さて、週末金曜日。昼から霞ヶ関へ。仕事がスムースに終わったこともあって少々早めに帰宅。ひと息ついて、夜食テロ迎撃前のひととき、こんな盤を取り出した。


kempff.jpeg  DSCN2646 (480x480)


ウィルヘルム・ケンプ:バッハ・リサイタルと称された1枚。その名の通り、バッハの作品、それもまとまった組曲ではなく、小品に分類される曲を集めたもの。1953年モノラル録音。手持ちの盤は70年代後半に廉価盤で出ていた<ロンドン永遠の名盤シリーズ>の1枚。収録曲は以下の通り。

 1. 半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV903
 2. コラール・プレリュード BWV659 「いざ来れ、異教徒の救い主よ」
 3. コラール「主よ、人の望みの喜びよ」(カンタータ 第147番 BWV.147より)
 4. 3つのコラール・プレリュード:1)わが心からの望み BWV.727
 5. 3つのコラール・プレリュード:2)もろ人声あげ BWV.751
 6. 3つのコラール・プレリュード:3)喜べ、愛する信者よ BWV.734a
 7. シチリアーノ(フルート・ソナタ 第2番 変ホ長調 BWV.1031より)
 8. コラール「目をさませと呼ぶ声が聞こえ」(カンタータ 第140番 BWV.140より)

このアルバムの聴き物は第1曲<半音階的幻想曲とフーガ>だ。
<半音階的幻想曲とフーガ>…なんとカッコいい曲名だろう。この曲名を目にする度に、3回は小声で唱えてしまう。曲名を唱えるだけで、背筋が伸びそうだ。<東京カテドラル聖マリア大聖堂>と同じくらいカッコいい響きだと言ったら、同感してくれる輩がきっといるだろう(^^;

さて肝心の曲だ。この曲がバッハの傑作の一つだということに、あまり異論はないだろう。前半の長い幻想曲は、まさにその名の通り幻想的かつ即興的に展開する。バッハが思うに任せて自在に即興で弾いたフレーズをそのまま書き落としたのではないかと思ってしまう。前奏曲とフーガと同じ形式ながら、添え物的な前奏曲には収まりきれないほど壮大なファンタジア。それは続くフーガがむしろ小規模なのではないかと感じてしまうほど。もちろんフーガは期待違わず壮麗だ。ケンプの温厚な弾きぶりは、録音の古さもあって少々インパクトには欠けるだろうか。しかし、これがこの人の身上。マイルドなモノラル録音で聴くのも相応しい。


この盤のケンプの演奏。


グールドによる前半の幻想曲部分の演奏。グールドはこの曲のフーガ部の録音を正規盤としては残していない。理由は単純、この曲が好きではないのでそうだ。


ギターによる演奏。当代きってのテクニシャン:ホルヘ・カバレロ。


ヴァイオリン独奏による演奏。上手いなあと思っていたら、ナンドール・セデルケニというハンガリーの名手。大阪センチュリー交響楽団のコンマスも務め、近年もしばしば来日している様子。



★★追伸★★
ブログランキングポイントは下降傾向。引き続き、下記のバナークリック<一日一打>のほど、お願いいたします。
■ にほんブログ村ランキングに参加中 ■
■↓↓↓バナークリックにご協力を↓↓■
にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村

ビゼー<演奏会用半音階的変奏曲>



久々の雨。本降りの一日。気温も上がらず寒い寒い。4月に入ってからどうも気温の低い日が続いているし、日照も少なく、桜も例年の数日遅れだ。春爛漫はいずこへ…。 さて週明け二日目の火曜日。天気同様、何となく冴えない一日を終えて7時過ぎに帰宅。ひと息ついてアンプとストーブの灯を入れ、こんな盤を取り出した。


201704_GP_Gould.jpg


十数年前にGreat Pianist of The 20th Centuryという名で出ていたシリーズ物のグールドの巻。グールドは例のボックスセットがあるのだが、同じ録音ながら別企画の盤で聴くのも悪くない。このシリーズは20世紀を代表するピアニストの代表的な録音をそれぞれCD2枚の収めてある。先日記事に書いたリパッティーもこのシリーズ。今思えば随分と珍しいピアニストの盤もあった。もう少し手を広げて買っておけばよかったと少々後悔している。

グールドのぼう大な録音から2枚にダイジェストするにあたって、企画担当は随分と悩んだことだろう。その結果選ばれたのは、バード、ギボンズ、スカルラッティが数曲、モーツァルトとハイドンが1曲ずつ。それと時代が飛んでR・シュトラウス、スクリャービン、ベルク、プロコフィエフなど。中ではカルメンやアルルの女で有名なビゼーの<演奏会用半音階的変奏曲>が珍しい。ビゼーといえばまずはカルメン、アルルの女、交響曲ハ長調あたりが思い浮かぶが、それ以外にといわれると、馴染みはぐっと少なくなる。この<演奏会用半音階的変奏曲>は彼の数少ないピアノ作品のひとつ。ピアノ愛好家にはそれなりの知名のある曲かもしれないが、一般にはグールドが弾いているということでにわかに知られるところとなったようだ。実際、ぼくもグールドの演奏で初めて耳にした。ビゼーのメロディーメイカーとしての一面に加えて、後期ロマン派風の拡大した半音階技法を駆使した佳曲で、ピアニスティックな魅力にもあふれていて聴きごたえのある佳曲だ。

グールドの音源


全日本ピアノ指導者協会ならびに同協会協力者提供の音源。



★★追伸★★
ブログランキングポイントは下降傾向。引き続き、下記のバナークリック<一日一打>のほど、お願いいたします。
■ にほんブログ村ランキングに参加中 ■
■↓↓↓バナークリックにご協力を↓↓■
にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村

リパッティのバッハ



プレミアムなんとかだそうだが、当方おかまいなくいつもの週末金曜日。それでもきょうで三月、そして今年度終了ということで、何となくひと区切り感ありの週末だ。きょうは朝から花曇り。さらに夕方からは雨も降り出した。夜半近くになるとまだ暖房がほしくなる。エアコンをスイッチオン。風速設定を最弱にして、さて音盤タイム。こんな盤を取り出した。


201703_lipatti.jpg  201703_lipatti_Bach.jpg


ディヌ・リパッティの2枚組。もう十数年前に出ていた<Great Pianists of the 20th Century>というシリーズの中のもの。2枚組の1枚は協奏曲で、カラヤンとのシューマン、ガリエラとのグリーク、共にオーケストラはフィルハーモニア管。もう1枚はバッハのパルティータ第1番の他、モーツァルトのイ短調のソナタKV310、ショパンの3番のソナタ、ブラームスのワルツなどが収められている。ぼくは熱心なリパッティファンではないのでよくは知らないのだが、リパッティの録音は多くないはず。現在CDで簡単に手に入るのはおそらく数枚ではないか。

バッハのパルティータ第1番を聴く。端整なバッハ演奏。ぼくの中にあるリパッティのイメージではもっと前世紀的なロマンティシズムを引きずっていると思っていたのだが、あらためてパルティータ1番を聴くと、その予見は見事に外れた。プレリュードは速からず遅からずの中庸のテンポ設定で、大きなルバートをかけることなく、トリッキーな仕掛けもなく、淡々と穏やかに進む。1950年の録音だから音の状態は決してよくはないが、彼の音楽作りの方向性はよく聴き取れる。アルマンドは粒立ちのいいスケールがよどみなく流れる。サラバンドももたれるところがなく、遅すぎないテンポであっさりと弾き切っている。もっぱらショパン弾きのイメージが強いリッパティだが、バッハからもそのリリシズムは十分伝わってくる。


この盤の音源。バッハ:パルティータ第1番BWV825


ギターによるパルティータ第1番。ストニコヴィッチというポーランドの若いギタリストによる演奏。この演奏は動画に付されたコメントによればマルティン・ディラに師事しているとのこと。この曲はいくつかのギター編曲版が出ているが、ストニコヴィッチは自身が編んだ版を使っているとのこと。 オリジナルと遜色ないと思えるほどさりげなく自然に聴こえる。巧い!



★★追伸★★
ブログランキングポイントは下降傾向。引き続き、下記のバナークリック<一日一打>のほど、お願いいたします。
■ にほんブログ村ランキングに参加中 ■
■↓↓↓バナークリックにご協力を↓↓■
にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村

ショパン<序奏と華麗なるポロネーズ>作品3



ハ~イ!きょうも一日終わったヨ~ン!

IMG_2628.jpg


さて…何となくチェロ週間。今夜はこんな盤を取り出した。

201703_Gendron.jpg  201703_Gendron_Vc_Mastrepieces.jpg


モーリス・ジャンドロン(仏1920-1990)の弾くチェロ小品集。フルニエ、トルトゥリエ、ナヴァラ、ジャンドロンとフランスには名チェリストが多い。ジャンドロンは指揮者としても活躍し、晩年当地群馬交響楽団にも来演。ブラームス交響曲第4番の録音も残している。この盤は十年程前にに廉価盤で出た際に買い求めたのだが、すでに廃盤。収録曲は以下の通り。お馴染みの小品が並ぶ。1960年ジャンドロン40歳のときの録音。ピアノ伴奏はジャン・フランセ。

 1. セレナード 作品54の2 (ホッパー)
 2. オンブラ・マイ・フ (歌劇≪セルセ≫からラルゴ) (ヘンデル)
 3. 白鳥 (≪動物の謝肉祭≫から) (サン=サーンス)
 4. トロイメライ (≪子供の情景≫から) (シューマン)
 5. くまんばちの飛行 (リムスキー=コルサコフ)
 6. ロッシーニの主題による変奏曲 (パガニーニ)
 7. ギターレ 作品45の2 (モシュコフスキ)
 8. 愛の悲しみ (クライスラー)
 9. スペイン舞曲 第1番 (歌劇≪はかなき人生≫から) (ファリャ)
 10. コラール≪主イエス・キリストよ、われ汝に呼ばわる≫ (J.S.バッハ)
 11. 序奏と華麗なるポロネーズ ハ長調 作品3 (ショパン)
 12. 常動曲 (フィッツェンハーゲン)
 13. アンダルーサ (スペイン舞曲 第5番) (グラナドス)
 14. ユモレスク 作品101の7 (ドヴォルザーク)

チェロの小品集というのは、こうして夜更けに聴く音楽として最も相応しいものの一つだろう。手持ちの盤にも、カザルスに始まり、フルニエ、ヤニグロ、トルトゥリエ、シュタルケル、藤原真理、徳永兼一郎といったそれぞれに個性的な演奏があって、折にふれ楽しんでいる。中ではヤニグロの盤がもっとも聴く機会多く、このブログでもすでに何度か記事にした。ヤニグロの安定感と切れのある技巧、そして深い呼吸とフレージングの演奏を聴くと、どうしても他の演奏が性急かつ不安定に聴こえてしまう。ジャンドロンの演奏もそんな感じがあって、実のところあまり聴くことがなかった。こうしてあらためて聴いてみると、いかにもフランス系の感覚的な即興性やいきの良さ、ときにさりげない弾きっぷりに感心した。選曲もこうした特質を生かす明るく、よく流れる曲が選ばれている。モシュコフスキではヴァイオリンかと思わせるハイトーンのフレーズを鮮やかに奏で、クライスラーの愛の悲しみやバッハのもっとも美しいコラールの一つBWV639も控え目にさりげなく歌う。

そんな中、さきほどからショパンの<序奏と華麗なるポロネーズ>を繰り返し聴いている。ショパンの作品の大半はピアノ曲だが、数少ない(確か数曲ほどだったか)室内楽曲において、チェロのための重要なレパートリーを残している。この曲もチェロソナタト短調を並ぶそんな曲の中の一つだ。ジャンドロンは速めのテンポでサクサクと弾き進めていて、もってまわったようなところがない。同じこの曲をトルトゥリエが10分以上かけているところを、ジャンドロンは8分を切る。技巧の切れはいいが、それを見せ付けるようなところがなく、サラりと聴かせる感じがいかにもフランス的で洒脱だ。


ジャンドロンの弾くショパンの<序奏とポロネーズ>。


セル&クリーヴランドの黄金期を支えたリン・ハレル(1944-)による演奏。


この盤の主要な曲がまとめてアップされている。


Handel - Serse (Ombra mai fu)(arr.Gendron)
Popper - Sérénade 5:04
Dvorak - Humoresque 8:35
Chopin - Introduction et polonaise brillante 12:14
Schumann - Traumere 20:05
Rimsky-Korsakov - Flight of the Bumble-Bee 23:22
Saint Saens - Le Cygne 24:32
Moszkowski - Guitare (arr.Gendron) 27:42
Fitzenhagen - Moto Perpetuo (arr.Gendron) 30:50
Granados - Andaluza 33:48
Kreisler - Liebeslied 38:03
Messiaen - Quatour pour la fin du temps - Louange à l'étérnité de Jesu 41:12


★★追伸★★
ブログランキングポイントは下降傾向。引き続き、下記のバナークリック<一日一打>のほど、お願いいたします。
■ にほんブログ村ランキングに参加中 ■
■↓↓↓バナークリックにご協力を↓↓■
にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村

トルトゥリエ チェロリサイタル@東京1972年



今年度の業務は完了の運びとなり、4月以降の予定をボチボチ消化開始したのだが、いきなり伏兵出現。きょうは週明け月曜から少々遅くなった。8時を少し回って帰宅。ひと息ついてPCに向かっている。

201703_Yotaro.jpg


先日来の流れでチェロのトルトゥリエを聴いているのだが、今夜は数枚ある彼のLPから、この盤を取り出した。

201703_Tortelier_1972.jpg

ポール・トルトゥリエが1972年に来日した際に録音した盤。ピアノ伴奏:岩崎淑。
1972年といえばぼくが高校2年のとき。立川澄人と鳥飼久美子が司会をつとめていたNHKテレビ『世界の音楽』に、ちょうど来日していたトルトゥリエが出演してドヴォルザークのチェロ協奏曲の第3楽章を弾き振りしたのを覚えている。このレコードのライナーノーツはトルトゥリエの弟子;倉田澄子が書いているのだが、その記述によれば、この録音はリサイタルのすぐ翌日に世田谷区民会館で行われたとある。そのためかこの盤はリサイタル当日の熱気をそのまま聴く趣きがあって貴重な録音だ。収録曲は以下の通り。

<A面>
ヴァレンティーニ:チェロ・ソナタ第10番ホ長調 グラーベとアレグロ
ショパン:前奏曲第4番ホ短調
パガニーニ:ロッシーニの主題による変奏曲ニ短調
ドヴォルザーク:ロンド・ト短調
サン=サーンス:白鳥
パガニーニ:無窮動
<B面>
グラナドス:ゴエスカス間奏曲
サラサーテ:サパテアード
ラヴェル:ハバネラ形式の小品
トルトゥリエ:ビシュネット
マスネ:エレジー
フォーレ:夢のあとに
フォーレ:蝶々イ長調
ショパン:序奏と華麗なるポロネーズ・ハ長調

ヴァレンティーニのチェロ・ソナタに始まり、サン=サーンス、フォーレ、グラナドスなどのチェロでよく弾かれる曲、またパガニーニやラヴェル、ドヴォルザークの編曲物など多彩なプログラムが続いている。1972年といえば1914年生まれのトルトゥリエは58歳。まだまだ技巧的も万全の頃だった。実際この盤でもテクニカルなピースをいくつか弾いている。元々ヴァイオリンのために書かれたパガニーニの「ロッシーニの主題による変奏曲」と「常動曲」、またサラサーテの「サパティアード」でみせる技巧の切れは素晴らしいの一言だ。一方、フォーレ「夢のあとに」やグラナドス「ゴエスカス間奏曲」での歌ごころも文句なしにいい。録音もややオンマイクながらチェロの音をリアルにとらえていて、少し大きめの音量で聴くとあたかも目前にトルトゥリエがいるかのように聴こえる。この頃伴奏ピアノで名をはせた岩崎淑がまたいいセンスだ。ゴエスカス間奏曲の冒頭、単調なピアノ伴奏にのせてチェロがひとしきり歌ったあと、ピアノのフレーズが出てくるあたりの雰囲気や入り方は絶妙でゾクッとくる。A面を聴き終えたところで一服し、続いてB面を聴けば、一夜のリサイタル気分にひたれる。


この盤の音源でフォーレ<夢のあとに>


トルトゥリエの夫人もチェリストだった。家族で演奏した映像があったので貼っておこう。



★★追伸★★
ブログランキングポイントは下降傾向。引き続き、下記のバナークリック<一日一打>のほど、お願いいたします。
■ にほんブログ村ランキングに参加中 ■
■↓↓↓バナークリックにご協力を↓↓■
にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村
プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

カレンダー
06 | 2017/07 | 08
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -
最新記事
最新コメント
カテゴリ
月別アーカイブ
リンク
QRコード
QR
閲覧御礼(2010.10.01より)