菊池真知子(G)



週末土曜日。昼少し前から外出。ちょっと車を走らせ用事を済ませ、夕方帰宅した。
先週末、朴葵姫のアランフェスを聴いてから、普段はあまり聴かないギターの盤を取り出したり、弾きたいと思っている曲の楽譜を開いてみたりと、ちょっとギター弾きの本性に目覚めている(^^; きのう聴いた随分懐かしい小原安正に続き、今夜はこんな盤を取り出した。


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(写真右:70年代終盤の現代ギター誌増刊広告ページあった写真。左側の女性は2015年に亡くなったギタリスト奥田紘正氏の娘さんで一時期ギターを弾いていた奥田博子かと…)


菊池真知子(1950-)他が奏でる<ギター名曲集>。シャロン・イスビンの弾くアランフェス他とカップリングされたベスト盤。収録曲は以下の通り。

1. アランフェス協奏曲ニ長調 (ロドリーゴ)
2. カプリチオ・アラベ (ターレガ)
3. ダンサ・モーラ (同)
4. 前奏曲第1番 (同)
5. 同第2番 (同)
6. スペイン・セレナード (マラツ~ターレガ編)
7. 3つのメキシコ民謡 (ポンセ)
8. スケルツィーノ・メヒカーノ (同)
9. 盗賊の唄 (リョベート編)
10. 哀歌 (同)
11. 4つのヴェネズエラ風ワルツ (ラウロ)
12. カスティーリャ組曲 (トローバ)
シャロン・イスビン(1,3~5) 菊池真知子(2,6~12)
黒岩英臣指揮,東京都交響楽団(1)

ごく普通の音楽愛好家が、ギターの曲でも聴いてみようか、というようなときにチョイスする<名曲集>。この盤もアランフェス協奏曲とギターの定番曲が組み合わされ、選曲としては悪くない。この手の名曲集はもちろんヴァイオリンやピアノにもあるが、一般には入門者向けと見なされ、コアなファンは手に取らないことが多いだろう。しかし、ときに意外な演奏家や名演がリストされていることもある。この盤もそんな位置付けで、菊池真知子のギターが聴けるという理由だけで手に入れたもの。20年ほど前の発売された日本コロンビア廉価盤シリーズの一枚だが、収録曲を変えて現在も出ているかもしれない。

ぼくがギターを弾き始めた70年代初頭、菊池真知子(1950-)はアイドルというほど軽薄な感じはなかったが、年上のおねえさん的なイメージで、人気と評価が高まっていた時期だった。その後70年代終わりから80年代初頭にかけていくつか録音も残した。その頃ぼくはもちろんギターは弾いていたが、レコードに関してはギターより他のクラシック全般のレコードを手に入れる方が優先し、当時のギターの音盤はほとんど手に入れなかった。この盤も2000年過ぎた頃に、隣り町のCDショップで売れ残り在庫のごとく棚の隅にあったものを手に入れた。

当時の記憶も併せてこの盤の選曲を眺め、確かにメロディアスなスペイン・ラテン物を中心に弾いていたなあとを思い出す。ポンセのスケルツィーノ・メヒカーノは彼女がしばしば取り上げていて気に入り、楽譜を買った覚えがある。この盤は80年代初頭の録音と思われ、すでにDENONがオリジナルのPCM録音を導入していた時期のもの。当時まだ30歳になったばかりの菊池真知子のナチュラルで穏やかな弾きぶりが楽しめる。 どの曲も、スペイン物で当時の奏者にしばしばみられたような崩しやこぶしは控えめ。もちろんたっぷりと歌ってはいるが、常に気品を感じさせる同時に、淡いセンチメンタリズムもあって中々聴かせる。
残念なことに80年代以降、彼女の姿は表舞台から消え、演奏に接することが出来なくなった。その理由について不確かな情報は伝え聞いているが、ここに記すことは控えたい。若かりし頃のこの録音を聴くにつけ、還暦を過ぎた今ならどんな演奏をするのか、願わくばカムバックを期待したい。


いつも音源の拝借ばかりで恐縮なので、きょうは手持ちの盤からアップしてみた。以下の2曲。
ポンセ:スケルツィーノメヒカーノ


マラッツ:スペインセレナーデ。最後がブツっと切れいているのは元のCDに起因する。




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小原安正(G)



知人から問い合わせのメール有り。
「与太さん、小原安正のレコード持ってる?友だちのギター弾きが探していて…」
「あぁ、一枚だけあるかな。」


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…で、音盤棚から取り出したのが、この盤。
何でもその知人の友人がその昔、60年代終わりから70年代初頭に広まっていた通信教育の「東京音楽アカデミー」でギターを習得し、そのときの教材音源として付いてきたレコードで聴いた小原安正の演奏が印象の残っているとのこと。残念ながらその友人が持っていたレコードは処分してしまい手元にない。どこかで手に入らないものだろうか…といういきさつだ。

東京音楽アカデミーによる通信教育のギター講座は、ぼくら世代には懐かしいアイテム。高校時代の当時、ぼく自身は加入しなかったが、同じ部活の友人が入っていて、その教材や楽譜を時折拝借して眺めていた記憶がある。小原安正のこの盤は、その教材の一つとして配布されたものと思う。あの頃から30年近く経った2000年初頭に、近所のリサイクルショップのジャンク箱で見つけて捕獲してきた。

小原安正(1914-1990)は戦後のクラシックギター界を牽引してきた一人。ぼくがギターを弾き始めた70年代には、この東京音楽アカデミー他、現代ギター誌の記事でも見かけたが、演奏に触れたことはなかった。あらためて、この盤を聴いていみると、やはりひと昔前、ふた昔前の感がある。この盤に収録されているのは初級から中級入り口レベルの小品。教材用ということもあって、教育的意図を明確にするような解釈もあるのだろうが、現代の感覚で純粋にギター音楽を楽しもうというには、いささか物足りないのはやむを得ない。それでも、マドリード王立音楽院で学んだタッチは、最近はあまり省みられないアポヤンド主体のしっかりとしたタッチで、ギターの音が明快に立ち上がる。武井守成の「森の精」、ケイロス「母の涙」、サビオ「なつかしのわが道」など、クラシックギターを弾き始めた当時にさらった曲もあり、実に懐かしく聴いた。 小原安正のレコードをもう一度聴きたいという、知人の友人の願いにミートするかどうか分からないが、近々その友人の元へ嫁ぐ予定だ。


この盤の音源。ワルカー<小さなロマンス>


ラモー<二つのメヌエット>


小原安正を父にもつ小原聖子の貴重な音源。1980年前後のものと思われる。小原聖子もマドリード王立音楽院に学んだ。曲の解釈は賛否あるだろうが、レヒーノ・サインス・デ・ラ・マーサ直伝の正統派タッチは実に明快。音も美しく(使用楽器はおそらくエルナンデス・イ・アグアド)、技巧のキレも十分だ。



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Eテレでも…



きのうの記事に書いた通り、今週金曜日のNHKBSプレミアム<美の壺>ではギター特集が組まれている。それだけでもちょっとしたトピックスだが、なんと、同じ日のEテレでもギターが取り上げられる。


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Eテレの7月21日金曜午後9時半から10時に放送される「ららら♪クラシック」で現代クラシックギターの父といってもよいアンドレス・セゴビア(1893年2月21日-1987年6月2日ちょうど没後三十年)が特集される。少し前に知っていたのだが、すっかり忘れていて、きょう職場の知人から知らされて、そうだったと思い出した。『高橋克典も驚がく!貴重な映像記録に見るギターの世界を変えた神業 (1)セゴビアトーンの秘密(2)ギターの天才は革命家 (3)波乱の生涯を貫く不屈の音楽家魂』とのこと。村治佳織、手塚健旨をゲストに迎えて、クラシックギタートークが繰り広げられそうだ。

ららら♪クラシック「解剖!伝説の名演奏家~偉大なるギターの革命家 セゴビア~」
http://www4.nhk.or.jp/lalala/x/2017-07-21/31/19997/2133231/



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M・ポンセ ソナタ集


七月になった。今年も半分終了。なんだか実感ないけど…
朝から降ったりやんだりの週末土曜日。これといって用事もなかったが、何かしようと腰を上げる気にもなれずに終日ダラダラと過ごす。夜半を過ぎ、このまま一日終わるのもなあと思い、アンプの灯を入れ、こんな盤を取り出した。


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アンドレス・セゴヴィア(1893-1987)が弾くマヌエル・ポンセ(1882-1948)のソナタ集。80年代終わりに当時のワーナー・パイオニアから出たセゴヴィア・コレクション全17巻の中の1枚。収録曲は以下の通り。

1. ソナタ・メヒカーナ 全4楽章 (1967年録音)
2. ソナタ・クラシカ(フェルナンド・ソル讃) 全4楽章 (1967年録音)
3. ソナタ・ロマンティカ(フランツ・シューベルト讃) 全4楽章 (1964年録音)
4. ソナタ第3番 全3楽章 (1955年録音モノラル)
5. 「ソナタ・メヒカーナ」~アレグロ (別テイク1958年録音モノラル)

ギターにしか興味ない人、ギター音楽しか聴かない人にとってはそれほど不思議はないのかもしれないが、他のクラシカルな楽器の世界からみるとギターの世界は少々奇異なことがある。その一つがソナタという古典的様式を持った楽曲が取り上げられることが他のジャンルに比べて少ないことだ。例えばピアノの世界であれば、バイエルを終えてブルクミュラーに手をつける頃には、同時にソナチネ集も与えられる。そしてその後はハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンなどの古典期のソナタが必須課題なる。そういう段階を踏みながら機能和声と楽曲の様式感、音楽表現を会得することになる。 ところがクラシックギターの場合、ひと昔のメソッドだとカルカッシ教則本をざっと通し、その後はカルリやソル、ジュリアーニ等のエチュードのいくつかやると、いきなり近代のヴィラ・ロボスやタレガに飛んだりする。ソナタ形式を学ぶ機会がない場合すらある。ソル、ジュリアーニの他、ウィーン古典派のディアベリ、マティエカ他にも古典期ソナタはもちろんあるが、その数は他の楽器に比して多くはない。多くはないが、ソナタ形式を習得する題材として事欠くということもないだろう。にもかかわらず、プロアマ問わず多くのギター弾きは(教える側も含め)、これらを積極的に取り上げようとしない。

そんな中にあって近代に位置するマヌエル・ポンセのソナタは貴重だ。この盤にはポンセの代表的なソナタが三つ納められていて、3ないしは4楽章形式の古典的様式にのっとりながら、近代的な和声感をもった充実したソナタが楽しめる。曲名や副題の通り、ポンセの故郷であるメキシコの民族的な主題を元にしたり、古典期やロマン派期の作風を模しながら、その中に近代作曲家らしいポンセの巧みな構成やフレーズ、和声が盛り込まれている。中でもソナタ第3番は他の2曲のように副題がなく、ポンセ自身のイメージがもっとも明確に出ている曲だろうか。ラテン系らしいフレンドリーなメロディーながら、明るい太陽のラテンからは遠い。どこかほの暗く、抒情に満ちている。第2楽章<シャンソン>は憂いと哀愁を湛え、とりわけ美しい。


ソナタ第3番の全楽章。ユロス・ベイリックというギタリスト。いい演奏だと思いますね。


ソナタ第3番の第2楽章<シャンソン>を弾くセゴヴィア


この盤の音源で<ソナタ・メヒカーナ>


マルティン・ディラの弾く<ソナタ・ロマンティカ>(シューベルト讃)



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ナポレオン・コスト ギター作品集



週末土曜日。昼をはさんで野暮用外出し、3時前には帰宅。夕方ひとしきりギターの練習。久々にコストの練習曲をさらったこともあって思い出し、こんな盤を取り出した。


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ナクソスから出ているナポレオン・コスト(仏1805-1883)作品集の第1集。1997年録音。カナダのギタリスト:ジェフリー・マクファーデンが弾いている。ナクソスは当初からギター音楽に力を入れているが、このコスト作品集も確か第5集あたりまでリリースされている。第1集の収録曲は以下の通り。

ヨハン・シュトラウスの16のお気に入りのワルツ 作品7
  ワルツ 1-5
  ワルツ 6-10
  ワルツ 11-15
  ワルツ 16
ラメンルモールルチアによるディヴェルティスマン 作品9
大奇想曲 作品11
序奏を伴う演奏会用ロンド 作品12
スペインの歌<ラ・カチューチャ>による奇想曲 作品13

コストはぼくら世代にとってはまず作品38<25の練習曲>がもっとも親しみがある。昨今は多くの作品の復活演奏も進み、しかもオリジナル通りの多弦ギターでの演奏もよく見られるようだ。コストが過ごした19世紀中庸はロマン派全盛の時期。コストの作風も時代に見合ったロマンティックな様式感と和声感で、師でもあり友人でもあったフェルナンド・ソルの古典的様式感をよりロマン派寄りにシフトした感がある。当時の多くのギター曲作曲家と同様、奏者としても活躍し、しかもそれまでの6弦に低音弦を加えた7弦ギターを駆使して、多くの自作曲を演奏したものと思われる。

この盤に収録されている曲も、コストのロマンティックで自由な様式感による作風の典型で、いずれも楽しく美しい。ジェフリー・マクファーデンの演奏は、通常の6弦モダンギター(CDブックレットによればマヌエル・コントレラス作)による現代的な音色ながら、表現は中々ロマンティックで雰囲気よく聴かせてくれる。


心地よい19世紀ギターの響きがよくマッチする作品47<リゾンの泉>


ブリギッテ・ザチェック(彼女のHPはとても充実している。経歴、演奏音源、楽器のコレクション他見どころ豊富。)が弾く<アンダンテとポロネーズ>作品44。コストも愛用したラコート作の7弦で弾いているとのこと。



コストの楽譜アーカイブは以下のリンクから。この盤収録の上記の曲もすべて閲覧可能。
http://www.guitareclassiquedelcamp.com/partitions/napoleoncoste.html


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タランテラ



早いもので六月も下旬。当地関東地方は昨年の今頃同様、雨が少ない。きのうはところによっては激しく降ったが、しとしと続く降り方ではなかった。一方気温と湿度はじわじわ上昇中。きょうも蒸し暑い一日だった。
先日、観るともなしにつけていたテレビで、今春慶應の中等部に入学して話題になった芦田愛菜ちゃんが出ていて、なんと部活はマンドリン部に入り、ギターを弾き始めたと聞いた。う~ん、今どき渋すぎやしなか…と思いつつ、アラカンおやじも刺激され、今夜は平日にはめずらしくギターを取り出した(^^;。 先日の通勤車中で聴いていたNHKFMきらクラで<タランテラ>が話題になっていたのを思い出し、そういえば的にヨーゼフ(ヨハン)・ガスパール・メルツ(1806-1856)のタランテラを少しさらった。


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メルツは19世紀の古典ギター黄金期にあって、そのロマンティックな作風から人気が高い。ソルやジュリアーニより少しあとの世代で、時代的には初期ロマン派。ソナタなどの古典様式の曲ではなく、曲にもタイトルが付くようなロマンティックで幻想的な曲が多い。ギター界のメンデルスゾーンといわれることもある。<タランテラ>は彼の代表作の一つである<吟遊詩人の調べ>作品13に入っている。手元には京本輔矩編の楽譜もあるが、時代の雰囲気も味わいたいので、例によってBoijeコレクションの楽譜を広げた。

楽曲としてのタランテラはよく知られている通り、毒蜘蛛タランテラに噛まれると、その毒で踊り狂い死に至るとの言い伝えから3/8または6/8拍子の急速調をとる。ブルクミュラーの練習曲に始まり、メンデルスゾーン、ショパン、シューベルト他、多くのロマン派作曲家がタランテラを書いている。メルツのタランテラもセオリー通りに出来ていて、イ短調の見かけは比較的やさしい譜づらながら、中々演奏効果が上がる曲だ。弾いていても気分がいい。中級者レベルであれば初見で通せると思うが、タランテラらしい狂乱にはある程度のスピード感とディナーミクの段取りが必要だ。 うっとうしい梅雨の時期の暑気払いに、タランテラ…中々よろしいかと。


メルツのタランテラ 快演! 19世紀ギター(レニャーニモデル)のレプリカ。ネックヒール部に弦高調整用のネジが見える。


マウロ・ジュリアーニ(1781-1829)のタランテラ。名手スタロビンに演奏。メルツより難易度は低い。楽譜はこちらの13曲目


ギター曲のタランテラでもっとも有名なのはこの曲かもしれない。カステルヌウォーボ・テデスコ(1895-1968)のタランテラ。学生時代に少々かじったなあ…


タランテラは昔も今もイタリアの国民的ダンス。さあ、みんな踊ろう!



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タンスマンのギター曲


週明け月曜日。本日も業務に精励し、定時に退勤。ちょいと寄り道して8時過ぎに帰宅した。ひと息ついて渋茶を一杯。梅雨のこの時期、暑いほどではないが、湿度高くむしむしするとき、新茶の爽やかさは格別だ。さて、週明けの晩には何を聴こうかを思案し、こんな盤を取り出した。


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1990年前後にアンドレス・セゴビア(1893-1987)のMCA録音をCD復刻したセゴビアコレクションの中の第7集。アレキサンドル・タンスマン(1897-1986)の代表作を中心にした中々よい選曲の1枚。収録曲は以下の通り。

 前奏曲~組曲<ショパンを讃えて>より (タンスマン)
 カヴァティナ組曲 (タンスマン)
 ポーランド組曲 (タンスマン)
 亜麻色の髪の乙女 (ドビュッシー)
 セゴビア 作品29 (ルーセル)
 三つの小品 (タンスマン)

タンスマンはセゴビアと同時代人で交流も深く、そのギター作品の多くがセゴビアのために作曲された。新古典主義的な手法とポーランドの民族的要素とを併せ持つタンスマンの作風は聴いても弾いても楽しく、CDと一緒に写っている「ポーランド風組曲」の楽譜は学生時代に手に入れて弾いていたもの。組曲「カヴァティーナ」の終曲;ダンツァ・ポンポーザ(華麗なる舞曲)も70年代に音楽之友社から出ていたセゴビアアルバムで親しんだ懐かしい曲だ。「ポーランド風組曲」には、その名の通りマズルカやポロネーズといったタンスマン自身の出身地でもあるポーランド由来の舞曲形式の曲が散りばめられ、素朴なメロディと、ときに近代的な和声がバランスしてヨーロッパのやや辺境へのイマジネーションをかき立ててくれる。
この盤でも聴かれるセゴビアの太くたっぷりとしたトーンや随所にみられるポルタメント、テンポ・ルバートは19世紀的ロマンティシズムを引きずっていると言われる。しかしこうしてあらためて聴いてみると全体のテンポ感は思いのほか正確できっちりしているし、決めどころの和音やスケールでの切れ味も十分。その昔感じていた「酔っ払ったような」印象はない。セゴビアの演奏が変わったわけでもなく、聴く側のこちらが変わったのか、セゴビアの懐深さが分かるようになったのか…。いずれにしても唯一無二のセゴビアトーンを楽しめることと、選曲の良さからもよいアルバムだ。


カヴァティーナ組曲の楽譜付き音源。ギター弾きにはお馴染みの譜面だが、他の楽器愛好家にはギター曲の楽譜はこんな感じというサンプルにどうだろうか。音源はどうやらこちらのもの⇒ホルヘ・カヴァレロの演奏のようだ。カヴァティーナ組曲は民族色の色濃いポーランド風組曲に比べると、新古典主義の色合いが強いクラシカルな曲想。演奏上の難易度もポーランド風組曲より高い。



ポーランド風組曲。例のGSIの動画。組曲を構成する各曲がプレイリストになっていて、それぞれ異なる名器で弾いている。


セゴビアの弾く<三つの小品>



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プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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