最近弾いたギター 2017年初秋<続>



二週間ほど前に、最近弾いたギターについて備忘を記したが、きょうはその続き。時と場所をあらため、今回は都内某所の馴染みの店(前回の巡回は、実は関東圏を脱出していた)。都内での仕事の帰りにうまく時間が取れたので、ついでに立ち寄った。まあ、どちらがついでか怪しいのはいつもの通りだが…。


20171003_Aura_Torres_model.jpg


「与太です。コンチハ。きょう夕方お邪魔したいのですが、よろしいですか?」と昼過ぎに電話を入れ、「特にトーレスモデルを見たいので…」と付け加えておいた。とっかえひっかえ試奏したのは以下のギター。いずれもトーレスモデルを標榜する作品。例によって製作年など詳細データは伏せておく。

 ジョン・レイ
 マルセリーノ・ロペス(3本)
 大西達郎
 パウリーノ・ベルナベ
 栗山大輔
 尾野薫

そもそも…トーレスモデルといっても、オリジナルのトーレスを簡単に検分することは出来ない。たまたまぼくは数年前に某所で静かな環境でゆっくり弾く機会があったので、多少の印象はもっているが、多くの場合は、こんなものかなと想像するか、録音に残された音でイメージを膨らませるしかない。製作家としても、忠実なコピーを意図するのか、トーレスという歴史的存在から何がしかをイメージしてそれを反映させるのかでは、当然アプローチが異なる。今回の十本近い作品も、そうした様々な意図が混在するものだった。

ジョン・レイはカナダ人ながらスペイン・グラナダで製作を続けている。最近はもっぱらトーレスモデルが有名で、今回みた作品も、外見・音ともに最もトーレスの時代を感じさせるもの。ひと言でいえば、雰囲気のある楽器だ。音も横裏メープルらしい、やや短めの余韻を伴ってコロコロと鳴る。胴はかなり薄いのだが、手元での音量感に不足はない。
ついでマルセリーノ・ロペス。たまたまだろうが、トーレスモデルが3本あって、うち2本は同じモデル。ここ数年の作品だが、仕上げのニスの色合いや作りの各所にアンティークな雰囲気が漂う。ボディーは小型ながら、横裏は中南米ローズ系で、しっかりとした作り。胴の内部で音が響く、19世紀ギターを思わせる鳴り方だった。
大西達郎の作品はトルナボス付き。それもあって、今回弾いた中ではもっとも低いウルフトーンをもち、ほぼ6弦開放Eに共鳴。例によってドーンと腹に響くところは、前回の記事に書いたシンプリシオを思わせる。もちろん当初からトルナボス付きで設計し、トーンバランスを考慮しているものだろうが、やはり音と響き全体が低域シフトするのか、中高音はやや線が細く、かつマイルドな印象だった。
栗山大輔と尾野薫の作品は、いずれも忠実なトーレスコピーというよりは、トーレスからイメージしたものを盛り込んだという雰囲気のギターと感じた。特に尾野氏の作品はかなりがっちりした作りで、音も余分な響きを排し、その代わりに、少し離れて聴くとパワフルな音が前に出てくる。手元での響きが心地良いジョン・レイやロペスの作品と好対照だった。

アントニオ・デ・トーレス(1817-1892)がモダンギター潮流を作った一人であることは確かだろうが、ヴァイオリン族と違って、きちんとした鑑定システムもないギターの世界。トーレス、トーレスと唱えてみても、アマチュア連中の空騒ぎ的なレベルでしかないかもしれない。まあ、それも楽しい道楽の世界ではあります。


トーレスが愛器の松田晃演の演奏。説得力ある音と解釈。


栗山大輔のトーレスモデルを弾くキム・ヨンテ氏。冒頭、ソルのエチュードではギターの音色より先に三度スケール(ダブルストップ)の鮮やかさに耳がいく。ソルのあとタンゴ・アン・スカイ、アルハンブラの思い出と続く。



★★追伸★★
ブログランキングポイントは下降傾向。引き続き、下記のバナークリック<一日一打>のほど、お願いいたします。
■ にほんブログ村ランキングに参加中 ■
■↓↓↓バナークリックにご協力を↓↓■
にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村

最近弾いたギター 2017年初秋



最近弾いたギターの印象。備忘を兼ねて記しておこう。
そもそも日々ろくろく弾きもしないのに、楽器についてあれこれ講釈するのは、まったくもって不本意なのだが、気になる楽器があると身体がムズムズしてくるのは、もはや性癖を通り越して病気かも知れない。しかし周辺には更なる重症患者もいるので、気を楽にして程々に病気と付き合っているのが現状だ。最後に楽器を買ったのは2014年秋のオルディゲス(あっ、こんなのもあったか)。その後、症状は落ち着いていたのだが、この春くらいから少々ソワソワが続いている。そんな中、久しぶりに楽器店を巡回。以下順不同にインプレッション他を。どこの店かを明かさない方がいいかなと思い、年式他詳細情報は伏せておく。もっとも、ちょっとネットをサーチすれば分かるだろうが…。


■ドミンゴ・エステソ■
松・シープレスのエステソ。表板・裏板ともクラック修理跡があるが適切に修理されていて問題なし。ネックや指板の状態もよかった。この時代の楽器らしく、軽いボディーと薄めの表板により低音ウルフトーンはF#辺り。低音がドンと鳴り、高音も木質系ながら反応よく、高音のハイポジションのつまりもなし。音量も十分。相場よりも少々低めの価格設定。シープレスというと現代的視点ではフラメンコギターをイメージしてしまうのか、横・裏がローズ系(いわゆる黒)になると、それだけで3割程価格アップする。音に関してはシープレスは決して悪くない。

■フランシスコ・シンプリシオ■
トルナボス付き。松・ローズ。店主が調弦しているときから、6弦開放のEがドーンと部屋に満ちてびっくり。ドンッ、だけでなくサステインもあって、ドーンと尾を引く。高音ハイポジションは全体にややつまり気味だが、トルナボスの響きがのって、曲を弾くとそれほど気にならないだろう。エステソと比べると男性的で豪放な音。全体に均一で整っていたエステソはとは好対照。委託品とのことで、持ち主がペグをピカピカの後藤に替えてあったり、横板と裏板が材質も違っていて、店主曰く、一度開けて裏板を張り替えているようだとのこと。私もそうみた。そのあたりもあってか価格も安めに設定してあった。

■矢木聡明ブーシェモデル■
初めてみる楽器。アマチュア製作コンクールで優勝経験もある愛知の方だそうだ。ブーシェモデルだけにこだわって作っているとのこと。細部まで丁寧に作られていて、特に指板の工作精度は素晴らしく、ほれぼれした。力のある低音と、太い高音で、全体にやや渋めの玄人好みながらいいギターだった。

■佐藤忠夫■
3本在庫してあった佐藤忠夫の作品中、松・メープルのモデルを試奏。特徴的なヘッドデザインが好みの分かれるところだろうか。他全体の工作精度はまずまず。ネックの状態もよい。音もメイプルらしく、少し短めの余韻を伴って、コロコロ・コンコンとよく鳴っていた。低音も十分で、20万円を切る価格は超お買い得と感じた。

■中野潤サントスモデル■
もっぱらトーレスモデルやハウザーモデルで知られる中野潤。サントスモデルは注文主からのオーダーもあって、ギター文化館コレクションにあるサントス・エルナンデスを参考にして作られたとのころ。かなりかっちり作られた印象の楽器。低音力強く、高音も立ち上がり鋭く、エネルギー感もあって良く鳴っていた。年月を経た本家サントスのような枯れた味わいはさすがに無理だが、出来たばかりのサントスかくやと思わせる。

■寺町誠MT-2■
国内中堅製作家という印象の寺町誠氏。それでも東京、名古屋、大阪の複数の販売店が常時在庫する背景には、コンスタントに良品を提供している実績あってのことだろうし、その音質や品質も好評だからに違いない。松・マダガスカルローズ(漆黒板目の良材)の新作を試奏。見かけのプロポーションがフレタ似であることから、もっと男性的な楽器かと思っていたが、それほどガチガチではなかった。低音のウルフはG辺りだが、それより低い音域も充実した鳴り。高音はどの音も均一に鳴り、エネルギー感、サステインとも十分。工作精度、音ともに良い楽器。価格も適正。このレベルの楽器を早い時期に手に入れて長く弾き込むというのは最良の選択の一つだろう。

■一柳マエストロモデル■
松・ハカランダの上位モデル。3年程経過した中古品だったが傷は少なく、ネック他楽器としての状態は良好。低音の充実ぶりは今回試奏した一連の楽器中トップかもしれない。どっしりと深く重く響く。中高音は低音側に引っ張られてか、ややマイルドな印象。太く穏やかな響き。こういうバランスが好みの人もいるだろう。

■パコ・サンチャゴ・マリン■
先日来宅した知人が使っていて、一気にファンになってしまったパコ・サンチャゴ・マリン。今回650mmと640mmの両方を試奏した。松・中南米ローズ。2本とも素晴らしくよく鳴る楽器だった。低音は強いウルフトーンは伴っていないが、6弦ローポジションまでしっかりエネルギー感がある。5弦の7~10フレット辺りのつまりも少ない。高音は先日の印象同様、立ち上がり鋭く、かつ明るくよく鳴り、実に気持ちがいい。


…と、初秋の巡回報告は以上の通り。秋は空気も乾き、楽器のコンディションも上向く季節だ。楽器は弾いてナンボ。さて、こんなろくでもない与太ブログなど書いていないで、練習に励みましょうかね。


フランシスコ・シンプリシオ1929


ドミンゴ・エステソ1930


★★追伸★★
ブログランキングポイントは下降傾向。引き続き、下記のバナークリック<一日一打>のほど、お願いいたします。
■ にほんブログ村ランキングに参加中 ■
■↓↓↓バナークリックにご協力を↓↓■
にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村

パコ・サンチャゴ・マリン作のギター



きのう土曜日、ギター製作家:田邊雅啓さんからの紹介ということで、お二方が拙宅にぼくの田邊ギターを試奏に来た。お一人は男性。もうひと方、一緒にギターアンサンブルを楽しんでいるというお仲間の女性。その男性がギター買い替えを検討していて田邊さんの楽器が候補になり、工房まで相談にいった由。たまたまその方が拙宅の近所ということもあって、田邉さんから私を紹介されたというもの。田邊さんの楽器の他、手持ちの楽器もお披露目して試奏してもらった。


20170909_YJ


ぼくの楽器の評価あれこれはここでは置くとして、ぼくが興味をもったのは、同行された女性が持参した楽器。その女性は高校の部活時代からのキャリアがあって、指さばきを見ただけで、中々の弾き手だと分かった。その方が持参した、昨年購入したというパコ・サンチャゴ・マリン作の楽器。これが素晴らしかった。新作の640mmで都内某ショップで試奏して、すぐにピンとくるものがあって決めたとのこと。

グラナダの名工:アントニオ・マリン(1933-)の甥っ子にあたるパコ・サンチャゴ・マリン(1948-)。マリン系列は明るく良く鳴るグラナダ系の代表格。アントニオの息子ホセ・マリン・プラスエロ(1960-)の楽器は一年間程使ったことがあった。明るい音でよく鳴る楽器だったが、やや軟調で、音そのもの少々飽きてしまったこともあって手放した。以前からサンチャゴ・マリンは本家のアントニオやホセとは異なる作風で、欧州で高く評価されているとの話は聞いたことがあり、十年近く前に一、二度は試奏したこともあったかと思うが、印象に残ったことはなかった。ところが、今回の楽器はとても印象的だった。

ともかく音の明るく、立ち上がりが速くてよく鳴る。低音も強いウルフを伴ったボンッという音ではないが、十分ボリュームがある。ホセ・マリンも同様に明るくよく鳴ったが、サンチャゴ・マリンは音にしっかりとした芯・核があり、浸透力のある強さと重量感も兼ね備えている。サンチャゴマリンを弾いたあと、オルディゲスやハウザー、田邊ロマニ等を手にすると、一様に眠たい音に聴こえ、愕然としたほど。もっとも私が聴く側に回って、それらの楽器を弾いてもらうと、手元の印象とはまた違って、手元では眠たい音(サンチャゴ・マリンに比較して)に聴こえた私のハウザー、ロマニ系の高音も十分前に出ていて太く響き、弾いているときに手元で感じるような差はなかった。あらためて、手元の鳴りと、聴き手への音の届き具合は相関しないものだと認識した。

三人で楽器の品定め。せっかくの機会だからと、持参してもらった三重奏の楽譜を開いて初見大会で楽しく過ごし、また機会があれば遊びましょうとお開きになった。初秋の午後の楽しいひとときだった。


例の海外販売店サイト。サンチャゴ・マリン2012年作を弾くイザベラ・セルダー。ウォルトン「五つのバガテル」から第1番


同 第4番


同 第5番



★★追伸★★
ブログランキングポイントは下降傾向。引き続き、下記のバナークリック<一日一打>のほど、お願いいたします。
■ にほんブログ村ランキングに参加中 ■
■↓↓↓バナークリックにご協力を↓↓■
にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村

なんちゃってトルナボス



関東地方はきのうきょうと、一気に秋の風が吹き抜けた。陽射しは強く、日中の気温は28度を超えたが湿度低く快適。このまま残暑もなく夏が終わるとは思えないが、心地よい涼風に安堵に一日だった。 さて、きょう昼過ぎにギターを弾こうかと、久々にラミレスを取り出すと、なんと1弦が切れている。夏の間、ほとんどケースから出さずにいたのが影響したのかもしれない。ひとまず切れた1弦だけ交換…と、そのときふと思い出し、こんなものを取り出した。


DSCN6203 (560x560) DSCN6202 (560x560)

DSCN6213 (560x560) DSCN6206 (560x560)

DSCN6205 (560x560) DSCN6207 (560x560)

DSCN6212 (560x560) DSCN6209 (560x560)


アコースティック・サウンド・エンファンサー<O-Port>なるアイテム。名古屋の楽器商社キクタニが数年前から扱っている。ギター愛好家にはすでにご存知の方も多いだろう。どちらかというと、いわゆるアコギ向けに相応の人気があるアイテムのようだ。クラシックギター弾きには、着脱可能な樹脂製<トルナボス>といえば理解が早いだろう。

トルナボスについてはすでに様々な情報が流布されているので説明は不要だろう。ぼくも十年以上前に興味をもって、硬めのボール紙(紙テープの芯など)を使ってにわか工作をトライしたことがある。トルナボスの効果については様々に言われているが、もっとも顕著なのが低音の増強、あるいは低音ウルフトーンの引き下げだ。オーディオスピーカのバスレフレックスの原理と同様の機能・作用ともつと考えれば分かりやすい。トルナボスは100年以上前から知られ、昨今の新作でもトルナボス付きモデルを作る製作家もいる。一般には木材あるいは金属板などで円筒状に作られ、ギターのサウンドホール内部に装着される。構造に工夫を凝らして着脱可能なものもある。昨年のちょうど今頃、イギリスの製作家:デイヴィッド・ホワイトマンのトーレスモデルの新作を紹介され試奏したが、それには木製の着脱可能なトルナボスが付属していた。この樹脂製O-Portなる商品は比較的柔らかい樹脂で出来ていて、写真のように折り曲げながらサウンドホールに挿入して装着する。ギター本体に加工は不要で、いつでも取り外せる。今回はその魅力的な中高音に比して、低音域がやや弱いラミレスに装着して、その弱点を補正できるかという試み。

弦を緩めてO-Portを強引に折り曲げてサウンドホールの挿入する。O-Portには大小二つのモデルがあって、クラシックギター用は小ということになっているが、一般的なクラシックギターのサウンドホール径85mm前後には小でも少しきつい。ぼくの場合もO-Portに施されている指板部分の切り欠きを少し加工して、事なきを得た。いったん装着すると樹脂の弾力で保持され、しっかりとした印象で、演奏中に外れたり、ずれたりする心配はない。

さて肝心の音やいかに…
当初の目論見通り、低音は確実に増強される。ぼくのラミレス1aのウルフはA付近にあるが、それがF#~G辺りにまで下がり、弾き手のお腹にドスンと響くような低音になる。田邊雅啓ロマニリョスモデルオルディゲスのような、かつてのスパニッシュ系をイメージさせるドッスン低音に近くなる。一方高音は、ラミレスが本体もつ艶やかで張りのある音がかなり減衰し、音が胴の内部にこもるような響きになる。人によっては、このくらいのややくすんだ響きの高音が好みという向きもあるかもしれないが、もともとラミレスがもつ中高音のイメージを変えずに、低音だけ増強したいという目論見からは遠い結果となった。 

先に記した通り、このアイテムを手に入れたのは数年前、確か2010年頃。もちろん手に入れてすぐ試してみたが、そのときの印象は今回の印象と同じ。以後、ときどき思い出したように、今度は違って聴こえるかもしれないと思いつつトライするが、どうやら印象変わらずという結論だ。2000円ほどで買えて、ギター本体に影響なく着脱可能という辺りに商品価値あり。すべてがプラス方向に変化する保証はないが、自分の楽器の音響イメージをちょっと変えてみたいという向きには、トライする価値があるかもしれない。



さて、このお兄さんの塩梅はいかに…


このお兄さんがこの商品の考案者だそうだ。



★★追伸★★
ブログランキングポイントは下降傾向。引き続き、下記のバナークリック<一日一打>のほど、お願いいたします。
■ にほんブログ村ランキングに参加中 ■
■↓↓↓バナークリックにご協力を↓↓■
にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村

METのコレクション



実はアメリカは未だ見ぬ国の一つ。仕事でもプライベートでも縁なく今に至っている。もし彼の地を訪れたら行きたい場所の一つがメトロポリタン美術館(MET)だ。


201707_MET.jpg


METには多くの美術工芸品、歴史的遺産があるが、それらに混じって楽器類のコレクションも多い。その数が世界の他の美術館、博物館に比べ多いのか少ないのかは寡聞にして不案内ではあるが、幸いなのはそれらの楽器を使った美術館内での演奏をYOUTUBEで公開していることだ。楽器も名器、演奏者も名手。 そのいくつかを以下に貼っておく。


1940年ハウザー1世。ホルヘ・カヴァレロによる演奏。
バッハの無伴奏フルートパルティータBWV1013からアルマンド。


ラベルにフェルナンド・ソルのサインが入ったラコート(ジュリアン・ブリーム所有)による演奏。
スタロビンによるマティエカのメヌエット。


クリストファー・パークニングが使っていたラミレス3世。



クラシックギター全部のプレイリスト
https://www.youtube.com/watch?v=2LimbuditYM&list=PL8HAkqKX065D5z2aREqWjjvKFLh27IRfq


17世紀のオリジナルリュート他によるプレイリスト。
https://www.youtube.com/watch?v=0QD1rEuqL3A&list=PL8HAkqKX065DON5asamLyu4ptRmqkA7Og


MET全体のプレイリスト
https://www.youtube.com/user/metmuseum/playlists


ギターのコレクション
http://www.metmuseum.org/art/collection/#!?q=guitar&perPage=20&sortBy=Relevance&sortOrder=asc&offset=0&pageSize=0



★★追伸★★
ブログランキングポイントは下降傾向。引き続き、下記のバナークリック<一日一打>のほど、お願いいたします。
■ にほんブログ村ランキングに参加中 ■
■↓↓↓バナークリックにご協力を↓↓■
にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村

糸巻き



ギターネタを続けましょう(^^;
ギターを構成する部品のうち重要なものの一つに糸巻きがある。ギター用糸巻きにはヴァイオリン族と同じような木ペグ仕様もあるが、現代のクラシックギターの多くは、メーカー製のギア式メカのものが取り付けられる。星の数ほどではないにせよ、糸巻きも様々なメーカー・モデルがある。ギターを買うときは糸巻きも付いているのでそれを使うわけだが、故障で交換したり、オーダー楽器の際に糸巻きも指定する場合は、多くの選択肢から選ぶことになる。糸=弦を巻くという本来の機能に装飾性も加わって、ギターの価値を高めるアクセサリーでもある。その選択は中々楽しくも悩ましい。以下、手元にある(あった)楽器の糸巻きの写真とインプレッション。


米国スローン社製。10年以上前のモデル。当時としてはデザイン・性能とも評判が高かった。
slone.jpg

米国スローン社製。近年のもの。以前とギア仕様が変わった。巻き心地が向上。
slone_new.jpg

ギルバート。サイモン・マーティーに標準装備。いかにもメカニックで極めて堅牢な作り。巻き心地はまずまず。
gilbert.jpg

独ライシェル社製。ハウザーに標準装着されている。やや硬めながら確実なアクション。
Hauser_Rishel.jpg Hauser_Rishel_2.jpg

独ルブナー社製。シンプルなデザイン、価格も低めだが、やや硬めながら悪くない。これに似た独シェラー社製(下記シャラーではない)のものがある。
Rubner.jpg

独シャラー社製の廉価なモデル。見た目、使い心地とも価格相応。
shaller.jpg

後藤ガット製。当地が世界に誇るトップメーカー。フステロ風の王冠付きデザイン。螺鈿細工の天使が舞う。
Goto.jpg Goto_2.jpg


西フステロ社製。昔からラミレス他スペイン製ギターの多くに標準装着されていた。同社は2011年に営業を停止。市場にはまだ流通在庫がある模様。
Fustero.jpg


19世紀ギター;仏ラミー社の楽器に付いていたもの。極めて滑らかかつ確実な使い心地。
Lamy.jpg


19世紀ギター;英シャペル社の楽器についていたもの。これも素晴らしい巻き心地。この時代のツマミはもちろん象牙。王室御用達のマークも。
Chapple_peg.jpg Chapple_peg_2.jpg

真打!ロジャース。シンプルながら気品あるデザイン。気持ち悪いほど滑らかな巻き心地。少し前までは最高級糸巻きといえばロジャース一択だったが、最近は、アレッシー、バルジャック等選択肢が増え、また古くからあるメーカーもハイエンドモデルを次々に出し始めている。
Rogers.jpg Rogers_2.jpg


糸巻き交換の様子




★★追伸★★
ブログランキングポイントは下降傾向。引き続き、下記のバナークリック<一日一打>のほど、お願いいたします。
■ にほんブログ村ランキングに参加中 ■
■↓↓↓バナークリックにご協力を↓↓■
にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村

NHKBSプレミアム<美の壺>ギター特集



先日、懇意にしているギター製作家:田邊雅啓さんからメールがあった。
===============================
与太さん、こんばんは。
毎週金曜日午後七時半より、BSプレミアムにて『美の壺』という番組があります。来週21日はギターが特集で、私もクラシックギターの製作家として、短時間ですが、出ることになりました。もし可能ならば見て頂けると嬉しいです。実演等は準備の成果もあり。良い出来と思いますが、コメントはうまく話せずにボツになったか、ナレーターか、代弁してくれているのではと思います(^^;
===============================

…とのこと。<美の壺>はぼくもちょくちょく見る番組の一つ。定かではないが、楽器が取り上げられるのは初めてではないだろうか。番組HPには「クラシック・ギターからエレキ・ギターまで、使いやすさや豊かな音を求めた独特のフォルムを紹介。杢(もく)と呼ばれる模様を持つ、貴重な木材を使ったものや、精緻な貝の装飾など、芸術の域に達したギターが勢ぞろい!日本各地のギター工房でギターの造形美に迫りながら、ギタリストの村治佳織と渡辺香津美が、演奏とともにギターの美しさを語る。」とあった。番組紹介のショートムービーには村治佳織がトーレス(おそらく)を弾く姿も…。

美の壺「ギター」
http://www4.nhk.or.jp/tsubo/x/2017-07-21/10/19686/2418231/



ギターに馴染みのない方は意外と思われるかもしれないが、装飾性という観点からみると、ギターは楽器の中で最も見どころのあるものの一つだ。弦楽器という枠組みでみても、機能美に徹したヴァイオリン族とは対照的に、ギターは古来、様々な意匠性のある装飾が施されてきた。おそらく今回の番組では、その辺りにスポットを当てたものになるだろうと、楽しみにしている。


そんなこともあって、三連休最終日の日曜日のきょう、ことのついでに今手元にある楽器の装飾、とくにサウンドホール周りの通称ロゼッタといわれる部分の写真を撮ってみた。様々な色や模様は1mm以下の細かな木片が組み合わされて出来ている。日本の箱根細工と似た技法だ。その昔、何も知らないガキの頃は、印刷したラベルでも貼ってあるのかと思っていた(^^; 昨今は、デザイン、色合いとももっと意匠性にこだわったギターもあるが、ぼく自身は伝統的で地味な木質系デザインが好みだ。


サイモン・マーティー:2006年
SMarty (560x560) DSCN5999 (560x560)

ゲルハルト・オルディゲス:2008年
G_Ordiges (560x560) DSCN6002 (560x558)

ホセ・ラミレス3世:1978年
Ramirez_3 (560x560) DSCN6004 (560x560)

ヘルマン・ハウザー3世:2006年
Hauser_3 (560x560) DSCN6030 (560x558)

英チャペル社:1860年代
こちらは貝殻を使った螺鈿。胴周りの白いパーフリングは鯨の髭。
Chapple (560x560) DSCN6008 (560x558)

DSCN6009 (560x560) DSCN6010 (560x560)


以下は美の壺に出演予定の田邊さんのマイギター。どこもかしこも高い工作精度で作られていて、いつ見ても惚れ惚れする。もちろん音も極上だ。
DSCN6023 (560x560) DSCN6022 (560x560)

DSCN6021 (560x560) DSCN6019 (560x560)

Tabnabe (560x560) DSCN6017 (560x558)

DSCN6016 (560x560)



ロゼッタの作成


ギターの製作を10分で紹介



★★追伸★★
ブログランキングポイントは下降傾向。引き続き、下記のバナークリック<一日一打>のほど、お願いいたします。
■ にほんブログ村ランキングに参加中 ■
■↓↓↓バナークリックにご協力を↓↓■
にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村
プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
最新記事
最新コメント
カテゴリ
月別アーカイブ
リンク
QRコード
QR
閲覧御礼(2010.10.01より)