カーメン・ランディ



きょうの関東地方は一気に気温上昇し、各地で軒並み25℃超えの夏日。家の中にいると意外にひんやりした感じだが、外に出ると夏日を実感する。幸い湿度は低く、気候としては快適。きのうのノリテツの疲れも少々あって終日在宅の安息日となった。さて、あすからの仕事に備えてボチボチやすむ時刻だが、ナイトキャップ代わりの一枚をと、こんな盤を取り出した。


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ブラックビューティー:カーメン・ランディの盤。この盤は彼女がJVCと契約していた時期の2作目で1997年の録音。ライナーノートをあらためてみると1954年11月1日生まれとあった。まさに同世代。この盤以前にすでに何枚かのアルバムを出していたようだが、日本で知られるようになったのはこの盤のリリース時期、90年代後半からではないだろうか。歌手としては遅咲きというところだろう。この盤ではジャズのスタンダードの他に、ソウルのスタンダードも何曲か入っていて、いわゆるブラックテイストを強く感じさせる曲もある。アレンジもいかにもコンテンポラリーな仕上がりで刺激に満ちた仕上がりだ。今や彼女は、カサンドラ・ウィルソンやダイアン・リーヴスらと並ぶジャズ界の大御所になりつつあるようだが、かつてのサラヴォーン、エラ・フィッツジェラルド、カーメン・マクレイらの時代とは明らかに違う新しさを感じる音楽だ。


2005年のステージ。ノリノリのライヴ。これではナイトキャップにはならないなぁ…(^^;


この盤に収録されている<When Your Lover Has Gone>


同じく<YOU'RE NOT IN LOVE>



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ソニー・ロリンズ <橋>



週末土曜日。休みを取ったきのうに続き野暮用外出。中距離ドライブで心地よい疲労感もあって、夕飯を済ませたあとソファでちょいとうたた寝。夜半過ぎにやおら目を覚まし、深夜の音盤タイム。久しぶりにこんな盤を取り出した。


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ソニー・ロリンズ(1930-)の名盤<橋>。1962年NY録音。ソニー・ロリンズ(ts)、ジム・ホール(gr)、ボブ・クランショウ(b)、ベン・ライリー(ds)、H・T・ソーンダース(ds)/#5。手持ちの盤は80年代初頭にミッドプライスで再発された国内盤。90年代半ばに御茶ノ水の中古レコード店で手に入れた。50年代半ばまで活躍し、その後活動が不安定になり一線から姿を消していたソニー・ロリンズが復活を遂げた盤として有名な一枚だ。復活に際してロリンズは、ニューヨークのイースト川に架かっている吊り橋<ウィリアムズバーグ橋>の上で人知れず練習を重ねたという。収録された自作<橋>およびアルバム・タイトルは、このことによる。収録曲は以下の通り。

side1 ウィザウト・ア・ソング/ホエア・アー・ユー/ジョン・S
side2 橋/ゴッド・ブレス・ザ・チャイルド/ユー・ドゥ・サムシング・トゥ・ミー

当時すでにコルトレーンやオーネット・コールマンなどの新しいジャズの潮流が注目されつつあった頃。このアルバムもオーソドクスなジャズイディオムを中心に据えながらも、そうした時代へのチャレンジも聴き取れる。ピアノではなくギターによるバッキングは総じて柔らかなトーンを生み出し、ソニー・ロリンズの太く滑らかに歌うサックスとよく合う。当時のステレオ録音によくあった左右完全分離の楽器配置で、ソニー・ロリンズのサックスはもっぱら右チャンネルから、リズムセクションは左チャンネルから聴こえてくる。ボブ・クランショウ奏するベースがたっぷりと響き、ピアノレスながらエネルギー感の不足はなく、全体のバランスや帯域感も良好だ。

タイトルチューンの<橋>はリズムが複雑に交錯する中、高速スケールが続き、難易度の高さをうかがわせるが、ソニー・ロリンズの吹きぶりは終始落ち着きと柔軟さを失わない。ビリー・ホリデイ作のバラード<ゴッド・ブレス・ザ・チャイルド>では、まさに人の息づかいのようなトーンで、心の底のもやもやが静まってくる。このアルバム以降、現在も活躍するソニー・ロリンズの復活を記念するこのアルバム。当時30代になったばかりの彼のジャケットポートレートも聴こえてくる音楽同様に、どこか静けさと確信を感じさせる。


この盤の全曲。


<橋>。このアルバム発売当時のものだろうか。ソニー・ロリンズはアルバムジャケットと同じ柄の上着を着ている。



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カーメン・マクレイ<アフター・グロウ>



ヴァレンタイン・デイ。きっと世のオヤジ・ブログではかろうじてゲットしたチョコレートねたで持ちきりか。エヘンっ、本ブログは硬派路線につきチョコも色恋も無縁であります。本日も独逸の保守本流ワグナーの…と書き始めたのだが、実は手元にチョコが…(^^ 方針変更して今夜は激甘に行きましょか。


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マイ・ファニー・ヴァレンタインというジャズのスタンダードがある。歌詞の中身はヴァレンタインデイには関係ない。ヴァレンタインは恋人の男性の名前。私の好きな彼ヴァレンタイン、と惚れた女が歌う曲だ。でもまあ、きょうヴァレンタインデイにそぐわないこともないだろう。ちょっと棚を探したら大あねごカーメン・マクレエが歌っている盤があった。1957年カーメンが35歳のときに入れた<After Glow>というアルバム。パーティーが終わって酔いがちょと覚めたころ、あるいはセッションを終えたミュージシャンがひと息つく時間、仕事を終えた男ならちょっとネクタイをゆるめるとき、女性なら…う~ん、よくわからないがヒールを脱ぎ捨ててベッドに倒れ込むときか。After Glowはまあそんな意味のようだ。

この盤ではカーメンが終始リラックスしてスタンダードをしみじみと歌っている。カーメンは元々ピアニストととして世に出た。この盤でもレイ・ブライアントのピアノとは別に彼女のピアノが楽しめ曲も4曲入っている。歌はもちろんだがピアノもなかなかいい。さてこの盤のマイ・ファニー・バレンタイン。マイナー・キーを上手く使ったピアノのフレーズで始まる。カーメンがピアノのバックでワンフレーズ歌ったところでブラッシングするドラムとベースが静かに入ってきてリズムを刻む。後年のややドスの効き過ぎた歌いっぷりとは違って35歳のカーメンはハスキーではあるが、ハイトーンもまだまだ伸びやで美しい。


<マイ・ファニー・バレンタイン>


<ゲス・フー・アイ・ソー・トゥデイ Guess Who I Saw Today>



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ケイコ・リー <ビューティフル・ラヴ>


朝から曇り空。昼前から少し雨も降り出し、冷たい一日終わる。
まだ夜更けという時間ではないが、リラックスして、こんな盤を取り出した。


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ケイコ・リーの<ビューティフル・ラヴ>と題された一枚。彼女の初期の録音にあたるこのアルバムも1997年発売だから早いもので20年が経つことになる。こちらも歳を取るわけだ。収録曲は以下の通り。お馴染みのスタンダード・バラードが続く。

1. ビューティフル・ラブ
2. タイム・フォー・ラブ
3. マイ・ロマンス
4. 想い出の夏
5. ユーブ・チェンジド
6. いそしぎ
7. ドント・レット・ミー・ビー・ロンリー・トゥナイト
8. エンド・オブ・ラブ・アフェア
9. アイル・ビー・アラウンド
10. ゴー・アウェイ・リトル・ボーイ
11. ラブ・イズ・オール・ゼア・イズ
12. イフ・イッツ・マジック

何といっても彼女のディープヴォイスがワンアンドオンリーだ。M1.のビューティフル・ラヴではアカペラ風の歌唱に途中からアート・ファーマーのトランペットが絡んできて、深い呼吸のバラードプレイとなる。M3.マイ・ロマンスでは彼女の声質と甘ったるい歌いっぷりがいいコンビネーションだ。想い出の夏ではアート・ファーマーが長いソロをたっぷり聴かせてくれるし、M7.ドント・レット・ミー・ビー・ロンリー・トゥナイトとM10.ゴー・アウェイ・リトル・ボーイでは名手吉田次郎のギタープレイが楽しめる。彼女の声質はうまくコントロールしないと単にクドいだけの歌になりかねないが、彼女はその辺の按配をうまくやっている。


日野皓正らと。スウィンギーな「レディ・イズ・ア・トランプ」


アルバムタイトルチューン<ビューティフル・ラブ>だが、この盤とは異なるアレンジ。


吉田次郎のギターソロ<禁じられた遊び>


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ビリー・ホリデイ<レディ・イン・サテン>



早いもので一月最後の週末金曜日。年頭からそこそこタイトな一ヶ月だった。引き続き年度末まであまり気の抜けない状況が続きそうが、まあ程々に頑張りましょうかね。 さて、もう日付が変わる時刻だが、ナイトキャップ代りに一枚、久々にちょっとディープなジャズを。ビリー・ホリデイの有名な盤<レディ・イン・サテン>を取り出した


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女性ジャズ・ヴォーカル数々あれど、やはりビリー・ホリデイは別格ということになるだろう。この盤は彼女が亡くなる1年前のもので、様々に語られることの多い盤だ。ビリー・ホリデイの辛酸と苦渋に満ちた人生はよく知られている。しかし、そうした先入観を持たずに聴いてもこの盤の歌唱にはただならぬ気配がある。しかもその歌声をよそにストリングスのバックは甘美で華麗だ。そのアンバランスがこの盤の不思議な魅力でもある。ぼくはジャズ・ヴォーカルのバックに関してはピアノトリオが好きで、ストリングスのバックはあまり好まない。しかしこの盤は例外だ。どこまでも穏やかで、美しい弦楽の響きにのせてビリー・ホリデイはときに苦しそうに、ときに笑みを浮かべるような表情で歌い上げる。語尾にかかる独自のヴィブラートが彼女の心のひだを映しているように悲しげに響く。A面に最後の収められ、この盤以降ジャズ・スタンダードとしてジョン・コルトレーンほか多くのプレイヤーによって取り上げられるところとなった<コートにすみれを>は取り分け美しい。

夜更けてしみじみ聴きながらこんな記事を書いてはみたものの、明日さわやかに目覚めてこの記事にふれる方は、なんだかなあという感じだろうか。まあ、仕方ないか…それじゃみなさん、オヤスミナサイ。


<コートにすみれを>


<For All We Know>



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ビル・クロウ・カルテット <さよならバードランド>


週末日曜も格別のこともなく終わり、明日はまた仕事という日曜の晩。このところまともにスピーカーと対峙して音楽を聴くことがなかったが、今夜は少し前にアンプの灯を入れ、部屋を暖め熱い珈琲を入れてスタンバイ。こんな盤を取り出した。


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ベースのビル・クロウがリーダーとなったカルテットによるスタンダード集<さよならバードランド>。1995年NJヴァン・ゲルダー・スタジオ録音。手持ちの盤は数年前にヴィーナスレーベルのミドルプライス盤で出たときのもの。収録曲は以下の通り。

1. さよならバードランド、2. シェアー・ア・キイ、3. オーケー、バグ
4. ニューズ・フロム・ブルーポート、5. 枯葉、6. フールズ・ラッシュ・イン
7. ジャスト・フレンズ、8. トライクロティズム、9. マイ・ファニー・ヴァレンタイン
10. ナイト・ライツ、11. ブロードウェイ

ベースを担いだ男がニューヨークの朝もやの中を歩いているジャケットにひかれて買った1枚。何もジャケ買いはオネエサンばかりではないのだ。このベースを担いでいる男が、このアルバムのリーダーでもあるベーシストのビル・クロウ(1927-)。村上春樹がこのビル・クロウの著書「さよならバードランド」の翻訳したことから、このアルバムのライナーノーツを彼が書いている。その辺もこのアルバムの「売り」の一つだろうか。
第1曲のタイトルチューン「さよならバードランド」からいいスイング感で始まる。このカルテットにはピアノがなく、ビル・クロウのベース、デヴィッド・ジョーンのドラムス、それにカーメン・レギオのテナーサックスとジョー・コーンのギターが加わっている。ピアノレスの編成のためか、軽快にスイングする曲であっても、セッション全体に落ち着きと響きの透明感が支配している。リズム隊としてもベースの役割もよく聴き取れるし、ギターのリフも効果的に響いている。 ビル・クロウの往時の演奏についてはまったく不案内。このヴィーナスレーベルの盤は彼のキャリアのおそらく最後に近いものになるのだろうが、くつろいだ雰囲気と趣味のいいポピュラリティーも重なって、熟した味わいの盤になっている。もちろんヴァン・ゲルダーによる録音も素晴らしい。



この盤の音源。タイトルチューンの<さよならバードランド>


<シェアー・ア・キー> 高速で演奏されることの多い有名な<チェロキー>と同じコード進行と使ってボサノバ調に仕上げた一曲。



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ブロッサム・デイリーのカマトト・ボイス


う~ん、不覚にも風邪をひいてしまった。まだ11月だというのに…。先日、日曜の晩にのどがおかしいなと思っていたら、きのうは更に咽頭全体に痛みが広がり、身体もだるくなった。買い置きの薬やらのどスプレーやらを総動員したものの防戦一方。きょうは頭痛も加わり完全降伏。これ以上悪化しないよう用心しないといけない。…と思いつつ、あすの休みをいいことに今夜も夜更かし。ジャズでも聴きましょうかと、こんな盤を取り出した。


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ブロッサム・ディアリーBlossom Dearie。1926年生まれで2009年に世を去ったとWikipediaに出ている。ベースにレイ・ブラウン、ドラムスにジョー・ジョーンズという名手を従え、ピアノ弾き語りでジャズスタンダードを歌っている。このジャケット写真(1956年録音のアルバムなので彼女は30歳)を見ると、一時代前のアメリカの高校教師風情に見えるがどうだろう。数年前の夏に買ったアルバムだが、高校教師風情の印象からまったく予見できない、チャーミングなボーカルを飛び出してきて驚いた。SJ誌いわく、カマトト・ボイス。そうかもしれないが、これほど個性が明快なシンガーもそうはいないだろう。

還暦の頃と思われる映像。歌いっぷりも、このアルバムが録音された30歳の頃の印象そのままだった。ハイトーンの可愛い声で、一瞬矢野顕子かと思ったほどだ。他のアメリカの大姐御的なドスの効いた女性ボーカルとは対極の味わいである。たまには、こんなカマトト・ボイスもいだろう。さて、この歌声で頭痛も治るとよいのだが。


若い頃の映像



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プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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