カーメン・マクレエ<アフター・グロウ>



バレンタイン・デイ。きっと世のオヤジ・ブログではかろうじてゲットしたチョコレートねたで持ちきりか。エヘンっ、本ブログは硬派路線につきチョコも色恋も無縁也。本日も独逸の保守本流ワグナーの…と書き始めたのだが、実は手元にチョコが…(^^ 方針変更して今夜は激甘にGo!


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マイ・ファニー・バレンタインというジャズのスタンダードがある。バレンタインは恋人の男性の名前。私の好きな彼ヴァレンタイン、と惚れた女が歌う曲だ。ちょっと棚を探したら大あねごカーメン・マクレエが歌っている盤があった。1957年カーメンが35歳のときに入れた<After Glow>というアルバム。年に一度、バレンタインデイに聴くのが恒例になっている。 After Glowという言葉から思い浮かべる光景…パーティーが終わって酔いがちょと覚めたころ、あるいはセッションを終えたミュージシャンがひと息つく時間、仕事を終えた男ならちょっとネクタイをゆるめるとき、女性なら…う~ん、よくわからないがヒールを脱ぎ捨ててベッドに倒れ込むとき(これは違うか…)。…まあそんな感じかな。

この盤ではカーメンが終始リラックスしてスタンダードをしみじみと歌っている。カーメンは元々ピアニストととして世に出た。この盤でもレイ・ブライアントのピアノとは別に彼女のピアノが楽しめ曲も4曲入っている。歌はもちろんだがピアノもなかなかいい。さてこの盤のマイ・ファニー・バレンタイン。マイナー・キーを上手く使ったピアノのフレーズで始まる。カーメンがピアノのバックでワンフレーズ歌ったところでブラッシングするドラムとベースが静かに入ってきてリズムを刻む。後年のややドスの効き過ぎた歌いっぷりとは違って35歳のカーメンはハスキーではあるが、ハイトーンもまだまだ伸びやで美しい。


<マイ・ファニー・バレンタイン>


<ゲス・フー・アイ・ソー・トゥデイ Guess Who I Saw Today>



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ケニー・ドリュー・トリオ


予報通り、関東地方は昼過ぎあたりから降雪。都内での仕事を早めに切り上げ、帰途につく。地下鉄に乗ると、いつもはまだ閑散としている時刻にも関わらず大変な混雑。雪による交通機関の乱れが予想されることから、どの職場でも早めの退勤となっている様子だ。下車駅の東西線大手町の駅では入場制限中。JR構内も大変な混雑。東北・北陸・上越の各新幹線ホームも人でいっぱいだ。いつもは在来線を利用する通勤客が雪影響の少ない新幹線に乗り込んで来たようだ。幸い新幹線、当地ローカル線共にほぼ定刻通りの運転状態で、普段とあまり変わらずに自宅最寄り駅に到着した。

JR前橋駅南口 1月22日18:45
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この冬初めての本格的な雪。30センチ近く積もった。23時現在すでに雪はやみ、外は静まり返りっている。雪明りの夜半の一枚。こんな盤を取り出した。


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雪になんの脈略もなく…(^^;
ケニー・ドリュー・トリオの名がそのままアルバムタイトルになっているリヴァーサイドレーベルの名盤。ケニー・ドリューのピアノ、ポール・チェンバースのベースとフィリー・ジョー・ジョーンズのドラムスによるトリオ。1956年のモノラル録音。
ケニー・ドリューの盤は、以前「ダーク・ビューティー」を記事に書いた。ダーク・ビューティーはケニー・ドリューがヨーロッパに移り住んだのち、方向転換をする過程で生まれた傑作だったが、今夜取り出したこの「ケニー・ドリュー・トリオ」はそれよりずっと前、50年代のビバップ全盛期に彼が残した、ピアノトリオの中でも傑作とされる名盤だ。収録曲は以下の通り。

1. Caravan
2. Come Rain Or Come Shine
3. Ruby, My Dear
4. Weird-O
5. Taking A Chance On Love
6. When You Wish Upon A Star
7. Blues For Nica
8. It's Only A Paper Moon

お馴染みのスタンダードが並ぶが、中ではアップテンポのM4,5,8が抜群にいい。特にマイナーチューンのM4のスウィング感は思わずアンプのボリューム上げて聴きたくなる。ピアノトリオという、クラシックでいえば弦楽四重奏にあたる過不足ない編成。それぞれが与えられた役目をきっちり果たしつつ、個性を発揮する。このメンバーがベストのパフォーマンスを演じるこの盤ではその醍醐味が十全に楽しめる。


この盤の全曲。M4のスウィンギーなマイナーチューンWeird-O


M5のTaking A Chance On Love



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ダイナ・ワシントン <Dianh James>



月が改まって12月。職場で目を通す日経新聞文化欄の「私の履歴書」も文化人類学者・石毛直道氏の連載が終わり、きょうから江夏豊の登場だ。林真理子の連載小説「愉楽」もシンガポール・東京と回って舞台へ桜咲く京都祇園へ。芸妓たちと色事にたわむれる展開となってきて、朝イチのメールチェック前にそちらをチェック…と落ち着かない(^^; それはともかく、今年もわずか。そして改元も一年五か月後ということになった。なんだか、わがつましい人生ともども、追い立てられるような気分だが、ひとまず今週も終了して週末弛緩モード。今夜はジャズでも聴きましょか。


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1963年に39歳で急逝したダイナ・ワシントン(1924-1963)のヴォーカルと、彼女を取り囲むように名手達によるソロ回しのジャムセッションが聴けるアルバム。1954年の録音。収録曲は以下の通り、お馴染みのスタンダードチューンが続く。

 1. Lover Come Back To Me
 2. Alone Together
 3. Summertime
 4. Come Rain Or Come Shine
 5. No More
 6. I've Got You Under My Skin
 7. There Is No Greater Love
 8. You Go To My Head

観客の拍手や反応もあって、ちょっと聴くとどこかのクラブでのライブかと思うが、カリフォルニアのスタジオに聴衆を入れて録られたスタジオセッションとのこと。幼少期にシカゴへ移り住み、そこでシカゴブルースやゴスペルに触れ、ブルースやゴスペルを歌うようになった経緯もあって、その後彼女はブルースの女王という看板を背負うことになった。とはいえ、その後のキャリアはジャズシンガーとして築かれた。この盤でもよく通る声質と強めのヴィブラート、そして明瞭な発音とアーティキュレーションにゴスペルの背景を感じることは確かだが、コテコテのブルース臭さはない。 アルバムタイトル通り、彼女の歌をメインにしながらも、クリフォード・ブラウン、メイナード・ファーガソン、クラーク・テリー他が曲によって出入りしながらご機嫌なセッションが続く。

週末の晩に、表通りから少し入ったところにある馴染みのバーで、強めの酒をワンショットやりながら、こんな盤を古いアルテックのスピーカで聴くなんてのは、中々いい絵になりそうだ。まあ、下戸のぼくには縁のない話ですけどね。

<You Go To My Head>
ダイナがひとしきり歌ったあと、3分20秒過ぎからのソロ回しがいい雰囲気だ。


イケイケ・ドンドンのアップテンポ<Lover Come Back To Me>


本邦ザ・ピーナッツによる<Lover Come Back To Me>@エド・サリヴァン・ショウ
ぼくら世代には懐かしい二人だが、姉・伊藤エミは2012年に、妹・伊藤ユミは昨年2016年亡くなった。



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コルトレーン<ソウルトレーン>



朝の冷え込みと日中の好天。ここ数日、関東地方は深まりゆく秋を感じさせる好日が続いている。きょうも程々に業務に精励。7時を少し回った頃に帰宅した。…ひと息ついて、今夜はジャズを。


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ジョン・コルトレーン(1926-1967)がプレステージレーベルに残したあまりにも有名な盤<ソウルトレーン>。1958年録音。収録曲は以下の通り。

  1. グッド・ベイト
  2. アイ・ウォント・トゥ・トーク・アバウト・ユー
  3. ユー・セイ・ユー・ケア
  4. テーマ・フォー・アーニー
  5. ロシアの子守唄

<ソウルトレーン>SOULTRANEはコルトレーンCOLTRANEに引っ掛けたタイトルだろうが、前年の1957年ブルノートレーベルに入れた、こちらも名盤の<ブルートレイン>BLUETRAINと原題のスペル、邦題とも微妙に違う。ブルートレインもいい盤だが、このソウルトレーンはより熟成した感じと同時にライヴ感に満ちている。それに管が何本か入っているブルートレインよりワンホーンのこの盤の方がコルトレーンの美しいソロが引き立つ。

冒頭ミディアムテンポの<GOOD BAIT>はメジャーキーながら2小節目の3拍目でマイナーキーに一瞬転調する。この出だしが印象的かつこの盤の落ち着きを象徴しているように感じる。2曲目の<I WANT TO TALK ABOUT YOU>では出だしからコルトレーンのハイトーンが伸びやかに歌う。レッド・ガーランド(p)、ポール・チェンバース(b)とソロを回して、たっぷり10分を超えるバラードプレイが楽しめる。この曲と第4曲の<THEMA FOR ERNIE>は共にコルトレーンを代表するバラードチューン。終始美しくロマンティックだ。 そして最終トラックの<RUSSIAN LULLABY>では一気にヒートアップして、圧倒的なテクニックでシーツ・オブ・サウンドを繰り広げる。手元にはコルトレーンの盤が何枚かあるが、編成、選曲、パフォーマンス、いずれをとってもこの盤は彼のキャリアの初期を飾るもっとも優れた盤の一つだろう。


<GOOD BAIT>


<I WANT TO TALK ABOUT YOU>


<YOU SAY YOU CARE>



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ナット・キング・コール<After Midnight>


今朝の関東地方は、この秋一番の冷え込み…とはいえ、九月の下旬。肩をすぼめる程ではない。ひんやりとした空気の中、少し厚めのリネンのジャケットを羽織って出かけた。不順だった夏も終えて、ようやく秋到来だ。 さて、きょうも程々に業務に精励。九月の予定も無事終了。今のところ、秋そして年末までの仕事の見込みは順調だ。こんなとき、いける口なら仕事帰りにちょいと一杯。小粋な店に引っかかって行きたいところだが、下戸ではどうにもならない。帰宅後、冷えた麦茶と歌舞伎揚げで一杯のお粗末(>_<) せめて音楽だけでも気分を出そうかと、こんな盤を取り出した。


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ナット・キング・コールのアルバム「After Midnight」。この盤を知ったのは、村上春樹/和田誠の「ポートレート・イン・ジャズ」。アルバムタイトル通り、クラブでのセッション本番が終わったあと、プレイヤー達が肩の荷を降ろして自ら楽しむ、くつろいだセッションの雰囲気が伝わってくる。

ナット・キング・コールがポピュラー歌手として有名になり始めた頃のピアノと歌、ゲストプレイヤーの味のあるプレイ、互いにアイコンタクトをしながらリラックスしてプレイする姿が目に浮かぶようだ。ゲストプレイヤーの一人、スタッフ・スミスのヴァイオリンを聴くと、ヴァイオリンはクラシック以外には合わないと思っている石頭の輩も(ぼくもそうだった)、あっという間に持論を取り下げるだろう。

かつてのアメリカでは、ナット・キング・コールを始めとして、ジャズスタンダードや穏やかなポップス、ファミリーソングを歌う男性歌手が沢たくさんいた。ジョニー・ハートマン、パット・ブーン、アンディ・ウィリアムス、トニー・ベネット、メル・トーメ、あっフランク・シナトラも…今は誰がそうした存在なのだろうか。

<Just You, Just Me>


<Sometimes I'm Happy>




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When Farmar Met Gryce



週末金曜日。久しぶりにジャズでリラックス。こんな盤を取り出した。


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トランペットのアート・ファーマーがアルトサックスのジジ・グライスと組んだ盤。1955年録音。スィングジャーナル誌のゴールデンディスク賞も獲得している名盤の一つ。記憶が正しければ、二十年近く前に御茶ノ水ディスクユニオンで買い求めた。その頃は月に一度はデイパックを背負って都内の中古レコード店へ買い出しに出向いていた。クラシック、ジャズを問わずリュックに入れて持ち帰れる限界の10枚程度の釣果を背負って帰途についたものだった。

このアルバム、音を出す前にまずジャケット写真が印象的だ。もちろんカメラマンがポーズをつけたものだろうが、いかにも自然な二人の出会いを象徴している。演奏もこのジャケット写真そのままに、気負いのないナチュラルな演奏だ。よくある、名プレイヤー同士の火花を散らすようなセッションの対極といっていい。軽くスィングするリズムセクションにのって、ファーマーのトランペットもグライスのサックスも、控え目で軽みのあるフレーズを繰り出す。それでいて場当たり的ないい加減さとは無縁で、きっちりとした曲の構成とそれぞれのプレイヤーの役割分担など、よく練られたセッションなっている。汗臭くうるさいだけのビバップでも、気の抜けたウェストコーストサウンドでもない、ノリがよくかつ知的な冷静さも併せ持つ、いい演奏だ。


ファーマーのミュートトランペットが渋いB面1曲目SOCIAL CALL


この盤の中にあってはアップテンポの曲CAPRI。


この盤全曲のプレイリスト
https://youtu.be/O9vphpIkn7Q?list=PLcHS1upwgf0eXDNEElSmVZCd7iJN8EIFq



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ジャック・ルーシェ プレイ・バッハ



きょうも曇天梅雨空の一日。少し早めに退勤して散髪へ。マスターの鮮やかなハサミさばきに、ハラハラと床に落ちる我が髪もすっかり白いものが多くなった。今年もあすで半分終わり。我が人生は半分どころか四分の三は終わった。なんだかなあ、こんなはずじゃなかったのだが…。 おっ~と、いけない。人生と天下国家は語らない本道楽与太ブログ。今夜もいつも通りマンネリ音盤タイムとしよう。さて、今夜は久しぶりにこんな盤を取り出した。


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初代ジャック・ルーシェ・トリオの演奏するバッハ。60年代から70年代に一世を風びしたといっていい音楽だ。彼の出現以降、バッハや広くクラシックをジャズやポップスアレンジで演奏することが珍しいことではなくなった。ジャック・ルーシェ(1934-)はクラシックの名門;パリ音楽院の学生時代からナイト・クラブやキャバレーでアルバイトとしてピアノ弾き、それがきっかけでジャズピアニストとしてのキャリアが始まった。たまたまジャズアルバムの録音セッションの合間にバッハをジャズ風にアレンジして弾いていたところ、それがディレクターの目に止まり、一連のプレイ・バッハシリーズがスタートすることになったという。

この盤は60年代半ばの録音だが、いま聴いてもまったく古さを感じさせない。中でもイタリア協奏曲は抜群の出来だ。原曲の素晴らしさもさることながら、ルーシェのセンスの良さとテクニックが光る。主題や各主題は原曲に近い簡素な扱いで始め、徐々にスィング感を高めながらドライブしていく。ドラムやベースの後押しも加わって、バッハが今の時代に生きていたら、きっとこんな即興演奏をしたに違いないと思わせるセッションだ。


このレコード聴く60年代の演奏とは少々違うが、80年代後半の動画があったので貼っておく。ドラムとベースのメンバーが入れ替わった第二期のトリオ。


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プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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