相変わらず当地北関東の前橋は冬晴れ・乾燥の日々が続いている。結局のところ今年の冬は寒い冬のようだ。例のラニーニャ現象の影響らしく、このあとも比較的低温傾向だそうだ。
さて週末。さすがに5日間連続のロシア音楽で取りあえずおなかいっぱいだ。別の話にしよう。
◇ 譜面台到着
先日、ネットで注文していた譜面台が届いた。ドイツ;ウィットナー社製の961dというモデル。コンパクトな譜面台の定番といってよい。鉄製なので少々重いが、ドイツ製らしく飾り気のないデザインとシンプルな構造で好感が持てる。これまで使っていたのは、アリア製AMS-100というアルミ製のモデル。それこそ指先で持ち上げられるほど軽いし、機能的にもよく出来た譜面台だったが、三脚部を開いて固定する部分が弱く、ネジを少し強く締めると、樹脂部分が簡単に破損してしまうという欠点があった。ぼくは同じ故障で2本ダメにした。1度目は購入してまもなくだったので販売店が新品交換してくれたが、今回はもう2年も経っているし、改善される見込みもなさそうなので、あきらめてアリア製はやめることにした。ウィットナー社の製品ではメトロノームも人気で、ぼくも写真の木製メトロノームを愛用している。

◇ 雑誌他
近所のショッピングモールに入っている本屋で写真の2冊を購入した。

まずは「クラシックCD20世紀の遺産;探訪・1950~1999年」。CDのセールスが振るわない、若い世代はネット配信に移行、といった話を聞くが、クラシックでもポップスでも、熱心なファンは形のあるディスクを手にしたくなるだろう。この手の案内書は何年かおきに更新されたものが発売されるので、ぼくも何冊か手元においている。ロックファンが60~70年代のロックを崇拝するように、クラシックファンの中にも、味わい深い演奏は60年代までいう人も多い。ぼくの手元の盤も昔買ったのはほとんどが50年代後半から70年代初頭の廉価盤だし、新譜CDを買うことは滅多にない。実際HMVやタワーレコードのサイトを賑やかしているアイテムには、新譜よりも50~70年代の演奏を集めたボックスセットが多い。そしてついついクラッときて買ってしまう。
もう1冊、月刊Pen2月号「保存版1冊まるごと美しい女たち」。こちらはついついクラッとどころではない。いきなり倒れながらレジに持っていった。「美しい女たち」だけではない、1冊まるごと、しかも保存版だ。倒れるでしょうよ…ねえ。多くは語らず。書店でご覧下さい。あっ、この本、女性にもお薦めです。
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昨晩アップしたつもりだった記事が公開されていないことに気付いた。きょうの分と併せて更新・公開することにしよう。
ところで先週のこと、一日で拍手を20件もいただいた。それまではポツポツいうレベルだったので驚いた。ある記事にまとめて拍手があったのではなく、これまでの記事に万遍なく入っていた。多分ある方がこのブログにやっていきて過去の記事をさかのぼって読みながら、拍手をしてくれたのだろう。いずこの方かはわかないが、感謝感謝。ありがとうございます(よろしければコメントをぜひ)。
さて<成り行きロシアンウィーク>の四日目。今夜はロシアの作品中、もっとも知名度、人気とも高い曲の一つと思われるムソルグスキー作曲の組曲「展覧会の絵」を聴くことにしよう。手元にある同曲の盤を並べてみた(写真右)。この曲は一般的には、オリジナルのピアノ独奏と、それをラヴェルが管弦楽に編曲したものが有名だが、他にもたくさんのアレンジがある。手元にあるものでは、比較的有名な指揮者ストコフスキーによるもの、ピアニストでもあり指揮者でもあるアシュケナージのよるもの、畑は違うがプログレシヴ・ロックの雄;エマーソン・レイク・アンド・パーマー(ELP)によるものなど、それとメジャーなラヴェル編では、トスカニーニ盤、アンセルメ盤、ジュリーニ&シカゴ響盤、スラットキン&セントルイス響盤、チェリビダッケ&ミュンヘンフィル盤、アンチェル&チェコフィル盤、インバル&フランクフルト放響盤などがあった。実はきょうはそのどれでもなく、1957年北京生まれでオーストラリア在住の中国人作曲家ジュリアン・ユーの編曲を岩城宏之指揮のオーケストラアンサンブル金沢(OEK)が演奏している盤を取り出した。この編曲はOEKの音楽監督だった岩城宏之が企画し、このコンビによって日本初演された。

この盤は実に面白い。久々に新鮮な「展覧会の絵」を聴く思いだ。ストコフスキー版もアシュケナージ版もオーケストラの編成としてはラヴェル版と変わらない現代のフルオーケストラを前提しているので、個々のアレンジに違いはあっても、トータルとしての響きの印象はラヴェル版を大きくは変わらない。ところがこのジュリアン・ユー版は、オケの編成からしてまったく斬新だ。ブックレットの写真からすると弦や管は各パート1名、総勢十数名といったところか。ともかく編成が小さい。一方打楽器は豊富で、ヴィブラフォン、チャレスタ、グロッケンシュピール他、中国音楽に使われるような見慣れないドラの類もある。
曲はラヴェル編同様、プロムナードをはさみながら進行する。最初のプロムナードはヴィオラのソロで始まり、小編成による透明で浸透感のある響きが実に新鮮だ。またオケとしての運動性能もより高まるので、速いテンポの曲でも音がダンゴにならず曲の骨格がよくわかる。随所にラヴェル編にはないパッセージや、中国風の響きも入っていて、一聴して現代音楽風の手法も聴かれ、30分余りをまったく飽きずに新鮮な驚きと共感をもって楽しめる。更にこの盤はすこぶる音がいい。OEKの本拠地、金沢駅前の石川県立音楽堂での録音だが、小編成の個々の楽器が一つ一つ指差せるように明瞭に録られ、かつ全体としての響きのよさ、音圧感、迫力も申し分ない。音楽監督だった岩城宏之が生前、石川県立音楽堂の響きは世界で一、二を競うレベルだと言っていたのを思い出す。この盤を聴くとそれもうなづける。ラヴェル編に食傷気味の方には強力プッシュの1枚だ。併録されているプロコフィエフの古典交響曲も、オーソドクスな中にもOEKらしいクリアな響きが随所にあふれ、素晴らしく見通しよい演奏だ。
それにしてもこのジャケット写真の岩城宏之の笑顔。ぼくにとっては40年前、高校時代に居間にあった白黒16インチ画面で見ていたN響アワー以来、もっとも親近感のある指揮者の1人だった。早いもので2006年6月に亡くなってからやがて5年になる。
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十年ほど前までぼくの部屋はガラクタがあふれていた。オーディオ装置もその元凶の一つで、何とか必要なものだけにして片付けたい、小型でデザインセンスのよいセットに取り替えたい、そう思いながら適当なものが見つからずにいた。そんなときオーディオメーカーのオンキヨーからデザイン性に優れたアンプ;A-1VLとCDプレイヤー;C-1VLのセットが発売された。発売から数年たち、もう生産完了かあるいは次のモデルが出るかと噂されるようになった2009年春になってようやくこのセットを購入することにした。

このセット、ご覧のように操作面はこれ以上ないくらいシンプルで、アンプにいたっては電源スイッチ、入力切替スイッチとボリュームがあるだけだ。本体の寸法も特に高さは8cmほどしかなく、見た目のイメージも薄型でスッキリしている。ややこしいメカのイメージを感じさせないデザインは、気の利いた調度品が置かれるような部屋にセットしても違和感がないだろう。筐体は厚いアルミ材を多用していて、堅固で質感も高い。
肝心の音は世の評判通り、すこぶる元気がいい。いささか乱暴な表現で誤解されそうだが、音盤に詰まっている音を細大もらさず拾い上げ、勢いよくリスナーに放り投げてくる感じだ。チェロやヴァイオリンのボーイングは、よく例えにあるように松脂の飛び散る音が聴こえそうだし、管弦楽の迫力も圧倒的だ。帯域バランスが高音よりとか低音よりということではなく、ともかく一つ一つの音を分離して、スピーカーを力強くドライブする。この辺りの特徴をアナログ回路のアンプで実現しようとすると、トランスや放熱板などにかなり物量投入してコストをかける必要がある。アンプ、特にパワー段のデジタル化の恩恵でこのアンプのようなコンパクトながら鮮度の高い音を実現している。実際こんなコンパクトなデジタルアンプも、その音質の良さで評判を呼んでいる。
いまぼくが使っている三菱のスピーカー;2S-305の能率は96dBと高いので小さな出力、少々非力なアンプでも十分鳴る。このスピーカーをA-1VLでドライブするとアンプ側の力がいささか過剰で持て余し気味になる。元々音離れがよく反応のよい2S-305が更にドライブされ、いささか暴れ馬になりかねない勢いだ。このアンプが本領を発揮するのは、もっと能率が低く反応の鈍い鳴らしにくいスピーカーの場合だろう。いま主流の現代風の小型で能率が低いブックシェルフ型スピーカーと組み合わせると、大体は眠たい音のそうしたスピーカーも目を覚ましてくれそうだし、デザイン的にもすっきりとしたセットが実現できる。
そんなわけで、いまオンキヨーのこのセットは2S-305とペアを組ませる相手には少々アンマッチということで取り外している。もしこの2S-305を使うのをやめ、小型スピーカーに換える際には、A-1VLの出番となる予定だ。
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ブログ・プロフィールに「アナログ盤・深煎り珈琲・ギター」のお疲れ様三点セットと書いたものの、これまでアナログ盤とギターのネタは何度も書いたが、残る珈琲については、何も書いていなかった。もとより珈琲に一家言あるわけでもなく、これといったこだわりがあるわけでもないので、格別のネタもない。…というとこれで記事が終わってしまう。そこできょうは普段使っている珈琲グッズを紹介することにした。

珈琲グッズといっても珍しいものでも何でもない。写真に写っている物でザッツオールだ。
・ブリタ社製の浄水器
・うさぎ印野田琺瑯製の湯沸し用ポット
・珈琲ミル
・メリタ社ドリッパー
・アラビア社のマグカップ
<水と緑と詩(うた)のまち前橋>の水は、蛇口からの「産直」で十分おいしいのだが、簡単な活性炭フィルタが入っているこのブリタの浄水器を通してみたら、鈍感なぼくにもその違いは明らかだった。ありきたりの言葉だが、水の口当たりがまろやかになる。この写真のものはひと世代前のもので、今は別のものを使っている。湯沸し用のホウロウポットは、このままコンロにかけて湯をわかす。ときにはアラジンストーブの上でコトコトやることもある。鎌倉彫りのミルは、ぼくが大学を卒業したときにサークルの後輩から卒業記念にいただいた。30年以上の年月を経て上部カバーのビスが取れたりしたが、肝心のミル部分は問題なく今も使っている。メリタ社の紙フィルタ用ドリッパーは、学生時代から愛用していたものがつい最近まで現役だったが、さすがに30年余の酷使の結果少し前に割れてしまい、写真のものに買い換えた。いわゆる珈琲メーカーも何種類か使ってきたが、ヒーターが切れたり、ガラスポットを割ったりと、大体は短期間で買い換える運命にある。ここ1年ほどは使っていない。肝心の珈琲豆は、以前は地元の店で買うことが多かったが最近はもっぱらネット通販を利用している。
自分で淹れる珈琲が極上かというとそんなこは全然なくて、うまいと評判の店で飲む珈琲にはかないっこない。残念ながら近所にはそういう店が見当たらず、仕方なく自分で淹れた珈琲ですませているが、ときどき出張のときなど時間があれば評判の店まで足を伸ばすこともある。銀座(というより有楽町か)にある「十一房珈琲店」はうまいと思う店の一つだ。店内は照明が控えめで薄暗いものの、シンプルかつ清潔な雰囲気。真空管アンプで古めのジャスを静かに流している。もっとも銀座に出るために何千円も電車賃がかかる田舎住まいゆえ、ちょっと飲みに行こうかというわけにはいかない。

今夜は気分だけ十一房珈琲店。写真のローズマリー・クルーニーのアルバムを聴きながら珈琲を飲むことにした。この盤は2002年に亡くなった彼女への追悼盤として翌年リリースされた。他の彼女のアルバムと違う、このちょっと物憂い表情のジャケットにひかれて買った。夜更けて飲む珈琲にはぴったりの古めのジャズ。いい感じだ。
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日付が1月9日から1月10日に変わろうとしていたとき、突然大事なことを思い出した。
「明日は休みじゃないか!」…な~んだ、早く言ってくれよ的に、一気に気分が軽くなった。週末には連休であることを承知していたのだが、日曜日になって失念していたのだ。
ということで夜更かししてPCに向かっている。
自分のブログの記事は特段バランスや何かを考えているわけではないのだが、登場する音楽ジャンルのウェイトなどは、ほぼ現在の嗜好を反映しているようだ。また月初めには仕事で訪れた北欧の記事を書いている。そこできょうは過去3回の記事に続きとしてスウェーデンの南部の都市マルメでの思い出を書こう。
このとき2006年2月の出張は現地泊3日間と比較的短期間であった。コペンハーゲンから列車で入ってスウェーデン南部の都市マルメに投宿し、そこからやはりスウェーデン南部のアルベスタという田舎町に日帰りで打合せに出向いたり、マルメ市内で打合せを持ったりした。マルメはコペンハーゲンから列車でスウェーデンに入る際の玄関口にあたる。2日目の仕事を終えて宿に戻るタクシーの中からたまたまコンサートホールの建物を見つけた。KONSERTHUSET(CONCERTHOUSE)と書かれていたのでそれと分かった。ホテルの部屋に戻ってさっそく電話を入れて問い合わせると、運よく同ホールを本拠地にしているマルメ交響楽団のコンサートがあるという。地図を見ると歩いても15分ほどのところだった。同行していたメンバーも外は寒いのでホテルで食事をして早々に休むというので、これ幸いと一人で出かけることにした。
<マルメの駅舎> <マルメ市内>

<マルメ市内> <投宿先の部屋>

<コンサートハウス> <開演前のロビー>

<ホール内部> <窓口でもらったCDと当日のチケット他>

ホールの受付で当日券を買い求めようとすると、気の良さそうなオバサンが出てきた。日本から仕事できたと言うと大層珍しがって、「へえ~ホントに!じゃこれあげるよ」とNAXOSレーベルから出ているマルメ交響楽団のCDをプレゼントしてくれた。コンサートホールは近代的な建物で1,200名ほどの収容数だろうか。凝った作りではなかったが音の響きはとてもよかった。当日のプログラムがいま手元に見当たらないのだが、最初にリヒャルト・シュトラウスの交響詩「ドン・ファン」、そのあとスウェーデンの現代作品があって、最後にストランヴィンスキーのペトルーシュカだったように記憶している。当時の主席指揮者;マリオ・ヴェンツァーゴ指揮のマルメ交響楽団の演奏は、機能的にはまったく不安はなく、R・シュトラウスのドンファンの開始から圧倒的な迫力と推進力で驚いた。
ついその二ヶ月前の2005年暮れにストックホルムフィルハーモニーを聴いたばかりで、また現地のオケが聴けたのはラッキーだった。9時前にコンサートが終わり、小雪の舞うマルメの街をとぼとぼ歩いてホテルに帰ったのを思い出す。
◆以前の北欧訪問の記事
北欧の思い出 <2003年夏>
北欧の思い出 <2004年番外ドイツ編>
北欧の思い出 <2005年12月ストックホルム>
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以前も書いた通り、昔も今もFM放送をよく聴く。特にNHK-FMは幅広い音楽を取り上げてくれていて、何気なく聴いていても新たな発見もあって楽しい。ぼくがよく聴く番組は以下の通り。
◆ベストオブクラシック
月~金の午後7時半から。先日も紹介した国内外の演奏会の録音。今のところぼくの場合、ほとんど通勤帰りの車の中でしか聴けないのが残念。出来れば、時間までに食事を済ませてスピーカーの前に陣取り、一夜のコンサートを楽しむように聴きたい。
◆名演奏ライブラリー
すでに物故した20世紀の巨匠達の演奏。日曜朝9:00から。50~70年代に活躍した20世紀の巨匠達の演奏は、80年代以降の演奏とは少し趣きが異なり、背筋を伸ばして聴きたくなるような風格ある演奏が多い。
◆ウィークエンド・サンシャイン
ピーター・バラカンがDJを努める洋楽POPS番組。土曜日の朝7:15~9:00まで。かなりマニアックな選曲も交えて、ポップス・ロック・ジャズ・ワールドミュージックまで、多分現在日本でもっとも充実した洋楽番組ではないかと思う。
◆世界の快適音楽セレクション
ギターデュオのゴンチチがDJを努める、ノンジャンルの番組。上記、土曜朝のウィークエンド・サンシャインが終わったあと、9:00スタートです。毎回テーマを決めて、かなりのこだわり度で様々な音楽が紹介される。
◆ジャズ・トゥナイト
土曜夜11:00から、新旧ジャズの名盤・名曲が楽しめる。
◆セッション2011
主として国内のジャスミュージシャンが登場する渋谷のNHKセンター内のスタジオライブ。日曜夜11:00から。
どこの家にもFMが聴けるラジオやコンポが1台くらいはあるだろうから、ぜひ聴いてもらいたい。ラジオもミニコンポも部屋の中で決して優先シートを与えられず、棚の隅っこに追いやられているケースが多いのではないか。少しでもいい音で聴くためには、音がでるラジオやスピーカーの周辺に出来るだけモノを置かずに十分な空間を与え、出た音が部屋に中に広がるようにするとよい。小さなラジオやスピーカーを出窓に置いた例をぼくの実例から写真に撮ってみた。これだけでもラジオやミニコンポからずっと豊かな音が出てくる。お試しのほどを…

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