ピアソラ ギターとフルートのための作品集 「タンゴの歴史」他
2月最初の日曜日。昨日に続ききょうも朝から出勤。同僚ら数名と昼をはさんで4時近くまで業務進行。日曜でもあるので、きょうは日の暮れないうちに終えて帰宅の途についた。とはいえ、足元の仕事はまだ解決をみず、当分のあいだ緊張MAXの日が続く。


さて今夜は、お馴染みのナクソス盤からピアソラのフルートとギターのための作品を収めた盤を取り出した。お目当ては「タンゴの歴史」だ。この曲は、ボーデル1900、カフェ1930、ナイトクラブ1960、コンサート現在、の4つの曲からなる。フルートパートはよくわからないが、ギターパートはアマチュア上級なら何とか演奏可能な技巧レベルで、プロ・アマ問わずよく演奏会で取り上げられている。ぼくも一昨年隣り町高崎市内で、リコーダーの本多悦子さんとギターの草場学さんのコンサートで初めてこの曲の実演に接した。
ボーデル1900は軽快なフルートのパッセージとそれに呼応するリズミックなギターとで曲が進む。カフェ1930は深い抒情をたたえたメランコリックな旋律が印象的かつ美しい。ナイトクラブ1960は速い躍動的な部分と、それと対照的にテンポを落として歌われるメロディーの対比が素晴らしい。中間部、ギターの半音階進行にのせてフルートが奏でる旋律が印象的だ。
90年代になってクラシック音楽は辺境への広がりを見せるようになった。その一つの表れがピアソラの音楽だろう。様々な形態で演奏されるピアソラだがフルートとギターという組み合わせは珍しい。この曲が唯一か。フルートというと、すこぶるノーブルな楽器というイメージで、辺境の抒情というには少々アクが足らないかと思ったが、どうして中々いい。演奏しているフルートのイルムガツト・トッパー、ギターのウーゴー・ヘルマン・ガイド、共に美しい音色でこの曲の魅力を堪能させてくれる。ブックレットにのっている写真をみるとギターのヘルマン・ガイドは随分こわもてに見えるが、演奏は繊細かつ深い呼吸で文句のない出来栄えだ。ぼくも一緒に合わせてくれるようなフルートのパートナーがいたら、ぜひトライしてみたい曲の一つだ。
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