小江戸川越特設リングにて異種格闘技展開!


連休二日目めの4月30日土曜日。予定通り、mixiのクラシックギター仲間で催される内輪の発表会にいってきた。場所は埼玉県川越市内の「蔵里」という施設先月に続いて2度目の参加。当地から川越までは約70キロ。車で2時間ほどの距離だ。ふらっと遊びに行くには遠いが、一日道楽のギターで過ごせることを思えばどうという距離ではない。今回は午後からの発表会に先立ち、午前中に川越からほど近い浦和市でギター製作をしている堤謙光氏の工房へも足を延ばした。堤工房訪問記は後日また。

時間に会場に着くと何やら騒がしい様子。みると会場内はほとんど空き席がない状態。更に地元川越のケーブルテレビのカメラまで入っている。先月のイベントはほんとに内輪の発表会であったが、今回は観客動員数十名。立ち見も出て、ちょっととしたコンサート状態だ。どうやら地元の広報誌にのったことも影響したようだ。


開演前  カンテレとライアーの二重奏

演奏前には全員が楽器自慢をひとくさり  フォルクローレ

日本でもトップクラスのバンジョー奏者H氏  演奏前の調弦をする与太


今回の発表会は「古楽器・民族楽器・珍楽器」特集とテーマが決まっていた。保守本流の19世紀ギター(レプリカ2台、当時のオリジナル3台)の他にバロックギター、ルネサンスリュート、オールドマンドリン(20世紀初頭)。民族系ではバンドゥリア、チャランゴ、バンジョー(19世紀半ばから20世紀初頭)、更にはカンテレ、ライアーと秘密兵器・飛び道具まで参戦。私は19世紀ギターのレプリカ(故・水原洋氏2003年作1850年代仏ラコートレプリカ)で臨み、ソロで2曲、旧友Y氏のとのデュオでパガニーニの協奏ソナタを弾いた。思いもよらぬ大勢の聴衆の影響もあってか柄にもなく緊張して演奏は散々の出来だった。しかし滅多にお目にかかれない楽器とそれらをこよなく愛する面々との異種格闘技を存分に楽しみ、特にカンテレとライアーの美しく神秘的な響き、日本のトップ奏者であるH氏(プロにもかかわらず会則に則り、会費200円を払って参加!)によるフレットレス・ミンストレル・バンジョーの演奏に接するなど、実に貴重な体験であった。

夕刻5時に格闘技終了後は、特設リングに隣接する会場に場所を移して場外乱闘…いや、楽しく飲んでお開きとなりました。

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連休突入 風邪ひいてる場合じゃなかとよ パガニーニ練習せんと!


なんてこった。明日から連休だというのに風邪をひいてしまった。
一昨日から喉がおかしいなあと思っていたら、昨日は完全にやられ、頭痛も加わって体調最悪。一夜明けたきょうは発熱も伴って、一日ボーッとしていた。帰宅途中、近所のショッピングセンターに入っているマツキヨで奮発してやや高価な風邪薬を買った。今夜はこれを飲んで様子をみることにしよう。…といいながらも、明日から休みだという気安さから、薬が効いてきて少し楽になったのをいいことに、ギターの練習を始めた。


DSCF7476.jpg



実はあさって30日の土曜日に、mixi仲間による内輪の演奏会が川越であり、それに出る予定だ。今回は『古楽器・珍楽器・民族楽器特集』ということで、ギターも普通のギターに加えて19世紀当時の古いギターやそのレプリカ、オールドマンドリンやリュート、さらにはバンジョー、チャランゴ、カンテレ、リラなども加わって多彩な楽器が集まる予定だ。ぼくは今回、旧友Y氏と二人で30分の枠をもらい、パガニーニの協奏ソナタをいう15分ほどの三楽章の古典的なソナタを二重奏で弾く。その前後をY氏と私がそれぞれソロも少し弾くという段取りだ。パガニーニの協奏ソナタは、これまでY氏と2回合わせた。そして3回目が本番という、かなりキワドイ状況。さきほどメールで以下のコメント送って当方のイメージを伝えた。Y氏であれば意図を汲んで合わせてくれるだろう。まあ何とか止まらずに最後まで行きましょう。

<第1楽章>
落ち着いた中にも躍動感を感じながら弾きたいものです。第2主題は少しテンポ落として優雅にいきましょう。第2主題に入る前には少しルバートも。繰り返しを飛ばして2カッコに入ってハ長調に転調するところもテンポ緩めますか?83小節ですね。展開部ともいうべき100~120あたりは緊張感を保ちながらも急がすにいきましょう。イ長調に戻る前、134・135小節は興がのれば、譜面通りではなくカデンツァを入れたいと思っていますが…そんな余裕はないかな。136小節イ長調にはアイコンタクトして入りましょう。最後はインテンポのまま終わりませんか?付点つきの音型で十分終止感が出ると思うので。

<第2楽章>
10小節目から始まる、32分音符の掛け合いは、基本インテンポですが、あわてず弾いて次の小節の頭で合わせましょうか。19小節、変イ長調への転調は神秘的に。

<第3楽章>
アクセントとスタッカートを駆使してロンドらしさを出したいところです。一方、ところどころに出てくるdolce指定の音型はレガートに。64小節は少しルバートして次のハ長調に入りましょう。79小節にフェルマータがありますが、ここはインテンポで入っていこうと思います。84小節からは私一人になってre#で終止。主題に戻るところは頭振ります。最後はどうしましょう。mfくらいでサラッと終わりますか?


原曲はヴァイオリンとギターの曲だが、こんな感じだ。第1楽章だけどうぞ。




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ハウザーモデル比較試奏

 

きょうは旧友Y氏が拙宅へ遊びにきた。ひと月前に一度きて二重奏で遊んだが、きょうはその続き。今月末に予定されているmixi仲間の内輪の演奏会に備えての練習でもあった。曲はパガニーニの協奏ソナタに決めた。元々はヴァイオリンとギターのための曲だが、エリアス・バレイロによるギター2台用の編曲譜を使うことにした。きょうは前回合わせなかった第2楽章も合わせ、2回ほど通した。パガニーニらしい明るく古典的な常套句にあふれたよい曲だ。明解なアーティキュレーションによる古典の様式感と軽快な疾走感を目指して練習をしよう。

<ハウザーモデル左から;西野・廣瀬・土井>         <土井金松作;ケースもハウザー仕様>
ハウザーモデル3本   土井金松作ハウザーモデル

<ウィーンのグッゲンベルガー>
グッゲンベルガー   グッゲンベルガー


さて、そのY氏から借りている楽器2本(1992年廣瀬達彦作ハウザーモデル、1966年作ウィーン・グッゲンベルガー)に加え、週末に関西某楽器店にお願いしていた試奏楽器が届いた。今回届いたのは、岐阜で製作活動をしていた故・土井金松(つちいかねまつ)氏のハウザー2世モデルだ。土井氏は70年代に東京の茶位弦楽器工房で働いていた方で、残念なことに2008年に若くして亡くなった。3代続いているドイツの名工;ハウザー、そのうち特に2世の作品を心酔していて、今回の1992年作の楽器もその路線を目指した楽器だ。図らずもハウザーモデルが2本揃ったので、ぼくの西野春平ハウザーモデルも並べ、ハウザーモデル3本と番外グッゲンベルガーの比較試奏ということになった。

結論からいうと、最もハウザー風で完成度の高い楽器は廣瀬達彦氏のハウザーモデルということになった。廣瀬ハウザーは中高音の透明感や音の伸びを低音がしっかりと支えていて、そのバランスが最もよかった。ウルフトーンはF#辺りにあるものの、それほど突出していない。ローポジション、ハイポジションとも和音の分離もいい。作りもネックのVジョイントやライシェル製糸巻きなど細部にハウザーモデルとしてのこだわりもある。

土井金松氏のハウザーモデルは、3本のハウザーモデルの中で最も透明感と分離のよい音作りだった。高音のサステインも申し分ない。廣瀬ハウザーを一層引き締めた感じの音作りだ。残念だったのは、高音を支える低音がぼくには少々物足りなかった。この楽器の低音はボワ~ンした音ではなく、ビーンと引き締まった筋肉質の低音で、多分音はよく通るし、ステージで聴いていたら十分な低音が聴こえてくるのかもしれないが、弾いている自分の手元では少々辛口な低音として聴こえる。作りは良質な表面板を始め、独自のブリッジなど随所にこだわりを感じさせる。

3本目はぼくが以前から持っていた2007年製西野春平氏のハウザーモデルだ。この楽器については以前も書いた通り、見た目はハウザーのプロポーションそのものだが、音作りはかなり方向性が異なる。他の2本に比べ、明らかに音が太く甘い。低音も高音もよく鳴っていて、どちらかといえば緊張感のある音というよりはゆったりとした響きだ。西野氏自身が雑誌のインタヴューの中で、ハウザーオリジナルというより自分自身はゆったりとした柔らかい音が好きだといった発言としていたことがある。どのポジションでもよく鳴るし工作精度も高い。が、ハウザーというイメージではない。

さて番外として、ウィーン製グッゲンベルガーという楽器も弾いてみた。日本では多分この1本しか入っていないのではないかという珍しいギターだ。ウィーンでは、あのアントン・カラスのチターを作った工房として知られているとのことだ。この楽器はドイツ系の楽器らしいしっかりとして豊かな低音と透明感のあるすっきりとして高音が印象的だ。ウルフトーンはFからF#とかなり低く、かつ量感もあってどっしりとした低音が楽しめる。

こうしてまとめて弾いてみるスペイン系の楽器とは明らかに違う音作りを感じる。一言で言えば、しっかりとした低音をベースにしたヨーロッパの伝統的な古典音楽の再現を目指しているという感じがする。管弦楽しかり、ピアノしかり、ヨーロッパ音楽の音響は低音が命だ。それが小さなギターにも感じられる。ラミレスに代表される現代スペインの楽器とは対照を成すことを、あらためて認識した次第だ。

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シュタルケル シューベルト アルペジョーネソナタ


きょう土曜の午後、隣り町のマンドリン楽団の練習へ。地震のあと停電やガソリン不足もあって2週ほど団として練習を休止していていたことと、ぼくの私的な野暮用もあって、ひと月ぶりの参加となった。この秋には定期演奏会を予定していて、今回はその中でぼくもギターソロを弾くことになっている。きょうはその候補曲を団員や指導者に聴いてもらい仮り決めをした。アルハンブラの思い出やアラビア風奇想曲といったクラシックギターのよく知られた名曲を選ぶ手もあるのだが、せっかくの機会なので、ヨーロッパのギター全盛期の時代を再現するという意味で、19世紀後半の作品をその当時の楽器のレプリカで弾くことにした。楽器は以前も紹介した、盛岡在住だった故・水原洋氏製作による1850年代フランスのルネ・ラコート作を元にしたレプリカ、曲は1806年ハンガリー生まれでウィーンで活躍したギタリスト・作曲家ヨーゼフ・カスパール・メルツの小品から選ぶことにした。


<シュタルケル アルペジョーネソナタ>               <19世紀ギター>
シュタルケル アルペジョーネソナタ    水原洋作 1850年代仏ラコートのレプリカ



練習の合間にたまたま指導者のA先生からシューベルトのアルペジョーネソナタの話が出たのを思い出し、久々に聴いてみることにした。いくつかの盤が手元にあるが、今夜選んだのはヤーノッシュ・シュタルケルが1970年12月の来日時に岩崎淑のピアノ伴奏で録音した盤だ。数年前にタワーレコードのオリジナル企画で復刻された2枚組で、アルペジョーネソナタのほか得意のコダーイの無伴奏なども収められている。
シューベルトはギターの演奏にたけ、自身の歌曲にギター伴奏を付けた版も出している。さらにウィーンのギター製作家;シュタウファーと親しくなり、チェロとギターを合体させたような6弦・フレット付き指板・弓弾きという楽器を考案した。それがアルペジョーネという楽器で、その楽器ために作った曲がこのアルペジョーネソナタということになる。現代では普通のチェロで演奏されることはほとんどで、チェリストの主要なレパートリーの一つになっている。
曲想はいかにも19世紀初頭の初期ロマン派らしく、穏やかで豊かな歌に満ちている。ウィーン趣味といってもいいこうした作風は、現代では少々刺激が少なすぎるかもしれないが、聴いていると何とも平静な気分になる。第2楽章のアダージョなどは、そのまま歌曲になりそうなくらいだ。無類の技巧派でもあるシュタルケルではあるが、ここでは当然やや控えめな表現で曲に寄り添うように弾いていて好感が持てる。
先に書いたメルツも19世紀前半にウィーンで活躍した。シューベルトで聴き、あるいは当時の曲を当時のレプリカ楽器でかなで、古典派からロマン派へのブリッジとなった19世紀初頭の雰囲気に触れるのも一興だ。

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サヴァリッシュ&SKD シューマン交響曲第1番「春」


一昨日からの陽気で、当地北関東の桜も一気に花開き、県南部では五部咲きといったところだろうか。いまPCに向かっている部屋の温度も20℃あって、ちょうど心地よい。陽気に誘われて少し春の気分の音楽を聴こうかと、久々に「春」と題されたシューマンの交響曲第1番を取り出した。手元には、フルトヴェングラー、コンビチュニー、クーベリックなどの盤があるが、今夜はシューマンの交響曲を語るときに必ずといってよいほど引き合いに出されるサヴァリッシュとドレスデン国立管弦楽団(シュターツ・カペレ・ドレスデン;SKD)の盤を選んだ。


サヴァリッシュ&SKD シューマン交響曲集    SKDの本拠地 ドレスデン・ゼンパーオパー


サヴァリッシュと言えば、ぼくら世代には70~80年代のN響の顔といってよいほどの指揮者だ。実際、テレビを通じて日本人の最も親しまれた指揮者の一人だろう。しかしその人気の割りに当時録音ではあまり評判を得ず、当時1972年録音のこのSKDとのシューマン全集だけが光る存在だった。
実際この演奏は素晴らしい。まずSKDの音色がぴかいちだ。印象的なホルンとトランペットの動機で始まる第1楽章。冒頭からうっそうとしたドイツの森を思わせる渋い音色と深いアインザッツにひきつけられる。数々の名録音の場となったドレスデン・ルカ教会の豊かな残響、そこに広がる弦楽の響き、時折遠くから伝え響く木管群。この音色からして万事ドイツ風だし、シューマンの曲想に相応しい。ゆったりと深い序奏が終わると、一転快速調の主部に入る。この変わり目のギアチェンジも実に巧みで身体がその加速度に吸い込まれるようだ。
作曲者のシューマン自身が「春のたそがれ」と呼んだ第2楽章の豊かな歌、ニ短調に転じて深い慟哭おも感じさせる第3楽章スケルツォ、そして弦・木管・金管それらが一体となった響きで躍動的に進む終楽章。SKDのよくブレンドされた音色がまさこの曲に相応しい。春がもつロマンティックなイメージと生き生きとした芽吹きを感じる名曲、そしてサヴァリッシュとSKDによる不朽の名演だ。

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音楽とクラシックギターに目覚めて幾年月。道楽人生成れの果てのお粗末。

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