ご当地前橋 古民家再生カフェ 「前橋・本町一丁目カフェ」


当地、群馬の県都;前橋はその昔、シルクの生産で知られ、MAEBASHIの名を冠したシルクは当地から横浜港へ運ばれ、世界に向けて輸出されたという。もともと関東ローム層に覆われ稲作に不適な土壌であったため、農地にはもっぱら桑が植えられ、その桑で蚕を育てて生糸をつむいだ。日本初の官営工場;富岡製糸場ほか、桐生・伊勢崎など県内には生糸を元にした織物の産地も多かった。
終戦直前の昭和20年8月5日、前橋は空襲を受け、焼け野原となった。市街地の8割以上の建物を消失するという大空襲であったが、中には戦禍をを免れた建物もあった。市内の中心部にあって戦災を免れた一軒の民家が昨年秋、カフェに生まれ変わった。

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少し前から話に聞いていた、その「前橋・本町一丁目カフェ」に先日行ってみた。
場所は市内中心部の国道17号線沿い。県庁に近く、金融機関や生保の支店ビルなどが立ち並ぶ近隣エリアには、ここ数年でマンションが林立。本町一丁目カフェは、そんな中に一軒だけ、まさにタイムスリップしたかのように建っている。近くには、前橋生まれの詩人;萩原朔太郎の生家跡がある。

11時半の開店に合わせて店につくと、すでに女性客が一人店先で待っている。店内はナチュラルかつアンティークな雰囲気で、その日は女性ボーカルのジャズが流れていた。4種類ほどあるランチメニューから、豚ばら肉のグリルと温野菜のコンビネーションを注文。ほどなく料理が運ばれる。野菜とスープを一口…旨い。よくナチュラル志向と称して、必要以上に減塩されて味気のない皿も多いが、この店の料理はいずれもしっかりと塩が効いている。続いてカリッとグリルされた豚ばら肉にナイフを入れる…これまた旨い。どうもグリルしたときに塩を降っただけでなく、塩豚のように漬け込んでおいたのではないだろう。豚ばら肉のうま味が実によく出ている。肉そのものも厳選しているのが、臭みやくせもない。溶かしバターが添えられたパンも美味。唯一惜しむらくは、食後に出た珈琲。ドリップしたのか機械式で淹れたのか定かでないが、少々素っ気ないテイストで、食後の珈琲としては以前訪れたこの店にようにコクがほしいところだ。それでもプラス150円でデザートもついて1,100円は納得のランチ。
シャッター通りと化して久しい県都;前橋の中心街だが、久々にいい店に出会った。あまり賑やかにならず、メニューも定番だけであれこれ手を広げず、ひっそりと商いを続けてほしい。

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マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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