本日R50指定! あぁ懐かしや昭和演芸


ときどきPCの検索ボックスにその日の日付を入れて検索することがある。そうすると大概はWikipediaにつながって、過去のその日にどんなことがあったか、その日を誕生日や忌日とする先人達にはどんな人がいるかがわかる。今夜もなんとはなしに「10月31日」と入れてみた。いつもなら作曲家や演奏家の名前が飛び込んでくるのだが、きょうはまったく別ジャンルの人の名前に目が止まった。

桜井長一郎。本日はこの名を聞いてピンと来る人限定の記事としたい。1917年(大正6年)10月31日生まれ。言わずと知れた昭和の演芸界で新世代の声帯模写として人気を博した芸人だ。昭和30年代から40年代とテレビでは随分たくさんの演芸番組をやっていた。落語、漫才に始まりトリオ物、ボーイズ物から紙切りや曲芸などの色物まで、都内の寄席からの中継も多かった。さらにその前のラジオ時代から続いていた昭和の演芸は、ぼくら世代には、ドリフやMANZAI以前に随分とインプットされていた。とりわけぼくは漫才や声帯模写だ大好きだった。何故かわからないけれど。


くどくど説明するよりは、今の時代YouTubeに残された映像を見るのが一番だろう。
あぁ懐かしや桜井長一郎。…渥美清、石坂浩二、長谷川一夫、円生、山本富士子・・・はい、R50でどうぞ。




獅子てんや瀬戸わんやの漫才も懐かしい。ご覧の演目「歯医者」で、ガラガラとうがいをしたあと、吐き出すタイミングで「飲む!」と叫ぶギャグは、今でも職場の洗面所でうがいをする同僚に仕掛けたくなる。




こちらは新世代のエンターテイメントとして毎週末よく観たもの「今夜は最高」。ご当地群馬県出身;団しん也の奥深い至芸やいかに。(よりきれいな映像もあるが埋め込み不可のためこちらでご容赦を)




こんなのもあった。



というわけで、本日はR50!限定企画(以前の限定企画はこちら)でありました。おあとがよろしいようで…

<内緒の追伸>
お付き合いいただいたみなさまに、以下は埋め込み不可のため各自アクセスを。
http://youtu.be/Pic6l4r48SE

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F・グルダ イタリア協奏曲~グルダ・リサイタル


ゆうべグールドのことを書いていた際に、キーボードを打ち損ねたのだろう、グールドのつもりが「グルダ」と変換させた。ああ、グルダか…としばらく忘れていた名前を思い出した。フリードリッヒ・グルダについては以前彼のアマデオ版ベートーヴェン全集のことを書いた。その後すっかり忘れていたのだ。誤変換も何かの縁かと、今夜はグルダの盤を聴くことにした。


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1. J.S.バッハ/イタリア協奏曲ヘ長調
2. モーツァルト・/ピアノ・ソナタ第15番ハ長調
3. シューベルト/2つのスケルツォ第1番変ロ長調
4. シューベルト/2つのスケルツォ第2番変ニ長調
5. ショパン/アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ変ホ長調

グルダが亡くなったのは2000年1月。以前の記事にも書いたが、通勤帰りのラジオのニュースで訃報に接した。特別の思い入れがあったピアニストではないが、ベートーヴェン全集を彼の盤で聴いたことで、やはり思い出深い奏者だ。この盤は1965年に録音されたもので、「グルダ・リサイタル」の副題が示すように、バラエティに富んだプログラムで構成され、あたかも一夜のリサイタルを楽しむ趣きがある。レコードだとモーツァルトまでがA面に入っているので、そこまで聴いたらちょっと休憩を取り、そのあとまたB面を聴くと正にコンサートの気分だ。
バッハのイタリア協奏曲はゆったりしたテンポで、ピアノをたっぷり鳴らして曲が進む。解釈は極めて実直で、尖ったところや首をかしげる箇所はない。安定した現代ピアノプレイによるバッハを楽しめる。A面の聴き物はモーツァルトで、ここではグルダの面目躍如、多彩な装飾音や自由なフレーズを織り込んで曲を進める。もちろん手馴れたもので何の不自然さもない。
B面になるロマン派の曲想に合わせて少し情緒的な面が耳を引くようになるが、シューベルトではそれも控え目だ。そしてプログラムの最後を飾るショパンではスケール大きくかつたっぷりとしたタッチで、正に華麗なるショパンを聴かせてくれる。静と動のコントラスト、フルコードの強靭なタッチなどグランドスタイルのショパンとして申し分のない演奏だ。

昨夜のグールドが動画で弾いていたのと同じモーツァルトのK.333のソナタをグルダが弾いている動画あったので貼っておこう。きのうのグールドを比べると実に興味深い。多分グルダ晩年の映像だろう。




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G・グールド モーツァルト 幻想曲ハ短調 K.475


週末にかけての木曜、金曜と野暮用で更新かなわず、三日ぶりにPCの前に向かっている。きょう土曜日も当地群馬県南部は朝方冷え込んだ。それでも昼少し前から陽射しにつられて気温も上昇、穏やかな土曜となった。一日終えて土曜の夜半のひととき。まだ昼間の暖かさが残っているせいか、部屋の中も暖房を入れるほどでもない。寝るには早いし、明日は日曜日の気安さで、心身とも弛緩状態。久しぶりにグールドのボックスセットから1枚選んで聴くことにした。


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エイヤ~ッと、80枚の紙ジャケットCDから引き当てたのは、モーツァルトのピアノソナタ全曲録音中の1枚、幻想曲ハ短調K.475とピアノソナタ第14番ハ短調K.457、それと同第16番変ロ長調K.570、同第17番ニ長調K.576、以上の曲が収まっている。K.475の幻想曲とK.457のソナタは調性も同じハ短調で、出版も2曲を併せて行われたことから、一対の作品として扱われることが多い。この盤でのグールドの扱いもそれに準じる。この2曲と他の曲も含め、モーツァルトの充実した後期作品が並んでいる。
グールドのモーツァルト演奏はバッハ同様すべてが明晰で、各声部がダンゴにならずに弾き分けられ、主要なモチーフがすっきりと浮き彫りにされる。まるでモーツァルトの書いた音を間引きしているのではないかと思うほどだ。さりげなく弾いているようで、高度な技術でコントロールされているのが分かる。和音やフレーズの緊張と解決、それを実現するための適切なアクセント、レガートとノンレガートの使い分け、倚音(いおん)の扱い、そういう音楽の基本的な法則と技術が的確になされている感じを受ける。とかくエキセントリックな側面だけが強調されるグールドだが、よく聴けば実にオーソドックスにやるべきことをやっているようの思えるのだ。幻想曲やK.457の第2楽章などでは深く瞑想的な展開もみせるが、決して重くは感じない。音響的にも、いつも通りモダン楽器の雄;スタインウェイで弾いているのだろうが、楽器のチューニングと合わせてモーツァルト時代のピアノフォルテによる音のイメージを意識した演奏だ。

別の曲だが、彼のモーツァルト演奏がよくわかる動画あったので貼っておこう。この演奏のどこが風変わりだというのだろうか。実にセオリー通りのいい演奏だ思うがどうだろう。




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エラ・イン・ベルリン


10月も下旬となって、昨晩から今朝にかけて関東地方は随分と冷え込んだ。きょう昼間には北西の季節風が吹き、気象庁は「木枯らし一号」と発表。何やら一気に晩秋の趣きだ。さて、週の真ん中水曜日。頭も身体も何となくシャキッとしない。こんなときはと、ドライブ感のあるジャズを聴こうと取り出したのがこの盤だ。


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エラ・フィッツジェラルドが1960年2月、ベルリンのドイッチェラント・ホールで1万2千人の聴衆をわかせたライヴ盤だ。有名な盤なので、それ以上の解説は他に譲ろう。
万雷の拍手にのって「風と共に去りぬ」が軽快にスィングして始まる。2曲目の「ミスティ」3曲目の「レディ・イズ・ア・トランプ」とライヴ感あふれるステージが目の前に広がり、エラの上手さと声質の素晴らしさに思わず唸ってしまう。よく通る張りと透明感のある中高音、安定したロングトーンとピッチの速いヴィブラート、もちろん音程の良さは抜群だ。スィングする曲、アップテンポでのキャットの上手さはもちろん、しみじみとしたバラードも、今時のミネラルウォーターのようなあっさりしていて毒にも薬にもならないような「癒し系」歌唱と違い、ずっとソウルフルだ。ベルリンでの公演を意識してか、お国物のクルト・ワイルの「マック・ザ・ナイフ」ではサッチモのこわいろまでは挟んで、会場を盛り上げる。そして圧巻はおはこの「ハウ・ハイ・ザ・ムーン」だ。ノーマルテンポでワンフレーズ歌ったあと、短いドラムソロでアップテンポに転じ、その後7分間に渡り圧倒的なパフォーマンスを繰り広げる。ジャズ歌手はアップテンポが歌えて、器楽奏者並みのアドリブ・スキャットが出来てナンボと思っているぼくには、エラの歌唱はジャズシンガーの理想像だ。


YouTubeには、おはこの「ハウ・ハイ・ザ・ムーン」がいくつもアップされているが、あえて音源のみのものを貼っておく。



もちろんバラードも素晴らしい。





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アンドレアス・フォン・ヴァンゲンハイムのギター バッハ 無伴奏チェロ組曲


きょう取り上げるのは、アンドレアス・フォン・ヴァンゲンハイムというドイツのギタリストが弾くバッハの無伴奏チェロ組曲全曲盤(こちらで試聴可)。メジャーレーベルBMGの廉価盤シリーズ;アルテ・ノヴァから1999年にリリースされている。アルテ・ノヴァの盤は十年ほど前にはあちこちの店で見かけた。中でもデイヴィッド・ジンマンとチューリッヒ・トーンハレ管弦楽団のベートーヴェン交響曲全集(新ベーレンライター版の楽譜を使い、モダンオケによるピリオド奏法に準拠した演奏で話題になった)や、スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ(通称Mr.S氏)とザールブリュッケン放送交響楽団(現ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団)によるブルックナー交響曲全集などが話題になった。ギターでもいくつか注目すべき盤を出していて、手元にはきょう取り上げるヴァンゲンハイムの他、オーガスチン・ヴィーデマンによる80年代、90年代のギター音楽だけを集めた盤が2枚、エドゥアルド・フェルナンデスの19世紀ギターによるバッハ;リュート組曲全4曲、ヨハネス・トニオ・クロイッシェによるヴィラ・ロボス練習曲とヒナステラのソナタOp.47がある。


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さてヴァンゲンハイムのチェロ組曲。これが実に素晴らしい。手元にあるギターによる同曲の演奏の中では間違いなくトップだし、原曲のチェロによる名盤に十分伍して聴ける。この曲を取り上げるにあたっては、当然ギター版の編曲譜としてどの版を使うかがポイントになる。この盤でヴァンゲンハイムは自身の編曲による版を使っているのだが、まずこの編曲が実に適切に出来上がっている。手元には40年前に世界に先駆けて出た小船幸次郎の版、同じく日本人の佐々木忠による最近出た版、そしてMelbay社のイェーツ版と原曲のチェロ版がある(写真右)。原曲のチェロ版からの編曲に当たってはギターでの調の選択とポリフォニックな処理としての低音声部の付加が鍵になる。ヴァンゲンハイムの楽譜は手元にないが、音で聴く限り低音の付加は曲によってはかなり足しているものもあり、あるいは最小限の付加に留めているものがあって興味深い。ただ演奏上は付加した低音はあまり目立たないように右手のタッチをコントロールしていて、曲としてはチェロによる単旋律に近い印象を受ける。そしてその単旋律にあたる楽句のアーティキュレーションが実によく考えられ、また理と情にかなっていて不自然さがまったくないのだ。プレリュードは深く静かに瞑想し(特に第2番のプレリュードは素晴らしい)、メヌエットやジーグなどの舞曲ではリズミックに躍動する。これほど素晴らしく自然なフレーズの流れは原曲のチェロ演奏でも中々聴けないだろう。とかく「ギター的」になりがちな演奏が多い中、彼の演奏はギターの特性を生かしながらも、ギター版ゆえの制約、あきらめ、言い訳、限界、そういったものをまったく感じない。正統的で古典的な様式感をベースに、バッハの音楽そのものに浸ることができる。

名前に「フォン」と付くことから分かるように彼は由緒ある家柄の出身で1962年生まれ。バーゼルの音楽院を首席で卒業したとのことで、年齢的にも円熟を迎える頃だろうか。この盤以外の録音を聴いていないが、バッハでこれだけ普遍的な様式感に立った演奏をしているのだから、ソルやジュリアーニなどの古典派からメルツやレニャーニあたりの初期ロマン派の曲など、クラシック音楽の潮流の中にあるギター作品をぜひ聴いてみたい。


ヴァンゲンハイムのHPはこちら。アルバムも何枚か出していて試聴も可能。映画音楽やオリジナル曲も手がけている。

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このブログについて


ブログが持つ性格上、だいたいはアクセスした当日の記事を読む。過去の記事にさかのぼってみたり、あるジャンルの記事を拾い読みすることも少ないだろう。従って、このブログを定期的に読んで下さっている方も、開設当時からの一部の方は別として、他の方は初めて来たとき以降の記事を見るに留まっていることと思う。そこできょうは過去にどんな記事を書いているかをブログの機能であるカテゴリー分類に従って思い出してみることにした。もしこのブログにアクセスしたときに更新していなかったら、更新しろッ、このボケッ!と言わずに、過去の記事をぽつぽつ読んでもらえるとうれしい。
以下はブログの右側にあるカテゴリー選択で選べる記事の分類。カッコ内はこれまでの記事の数だ。カテゴリーを選ぶとその分類の記事が順番に出てくる。画面の下までいくと<次のページ>が選択できるので、そこをクリックすると更に過去の記事へ飛ぶ。このブログの基本はクラシックを中心とした音盤鑑賞記。従ってクラシック分野のカテゴリーだけは雑誌やCD・レコードの分類慣習に従ってやや細かく分けている。

ギター (43)
ブログタイトルである六弦=ギターについての記事。多くはギターのレコード・CDを聴いてのアレコレ。YouTubeで見つけた演奏などもときどき貼っている。
楽器 (17)
自分の楽器や友人の楽器の紹介、楽器弾き比べ、ギター製作家の工房訪問記など。ギター工房訪問記でこれまで登場したのは、田邊雅啓、西野春平、松村雅亘、廣瀬達彦、一柳一雄/邦雄。訪問したもののまだ記事にしていないのは、野辺正二、中山修、庄司清英など。今後ぼちぼち書いていこう。
クラシック一般 (5)
クラシックは下記のジャンルごとに分類しているが、この分類はそうしたジャンルに入れられないもの、あるいは話のついでにクラシックのことを記したものなど。
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ジャスも好きでよく聴いている。お気に入りの音盤紹介。ジャズウーマンのジャケ買いもしばしば。
ポピュラー (11)
フュージョン、ロック、映画音楽など。
オーディオ (6)
オーディオについてはもっと書きたいこともあるのだが…
指揮者 (41)
好きな指揮者、気になる指揮者、??な指揮者など、オーケストラ作品を指揮者への興味から取り上げたもの。オーケストラ曲を聴いていると、どうしても指揮者の解釈、オケのコントロールといったところに興味が行き着く。

―以下の7つはクラシック音盤の一般的分類に従ったカテゴリー分け-
交響曲 (14)
管弦楽曲 (12)
協奏曲 (12)
これら3つの分類は、指揮者による分類よりは曲そのものへの興味から取り上げたもの。協奏曲の場合は曲自体とソリストへの興味もある。
室内楽 (26)
2つ以上の楽器よるアンサンブル。チェロやヴァイオリンの独奏でもピアノ伴奏がある場合はここへ分類。
器楽曲 (31)
ピアノ独奏、ヴァイオリンやチェロの無伴奏のもの。
声楽曲 (3)
いかに声楽ジャンルを聴いていないかが分かる。
歌謡曲 (9)
本当はもっと書きたいカテゴリー。手元には昭和歌謡のドーナッツ盤約200枚、LPも100枚ほど有り。
日々の出来事 (19)
音楽に直接関係のない話題。
北欧 (4)
2003~2006年に仕事で何度か行った北欧の思い出。現地オーケストラ体験など。しばらく書いていないもの、あと10本くらいはネタあり。
演奏録音 (1)
たった1つの記事だけ。ギターの小品2曲を録音してみたが、演奏録音はなかなか時間がかかり、その後続かず。


…というわけで、こうして分類とその記事の数をみると、おおよそ今の自分の音楽への興味を映し出している感じがする。これからも偉大なるマンネリズム目指し、かつ硬派をよそおいながらやっていきましょうかね。みなさん引き続き、アクセス・コメント・拍手・バナークリック、諸々ヨロシクです。

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レナータ・タラーゴのギター


久しぶりに雨模様の土曜日。午後から隣り町のデイケア施設で慰問演奏。日頃施設を利用しているお年寄り30名ほどを前にマンドリン合奏の演奏してきた。懐メロありちょっと今風の曲ありの慰問メニュー。随分拍手もいただいて気持ちのよい演奏が出来た。帰宅後夕飯を終えたあと、ひとしきりソファで爆睡。夜半に目覚めてようやく生気を取り戻す。一服してアンプの灯を入れ、レコード棚を物色。久々にギターのレコードを取り出した。


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レナータ・タラーゴ。ぼくらより少し年上のギターファンには懐かしい名前だろうか。1927年スペイン生まれの女性ギタリスト。ネットで調べると2005年に亡くなったとある。この盤は1963年リリースの国内盤で、可愛らしいジャケットデザインも60年代風だ。もう1枚の彼女の盤を合わせてリサイクルショップのジャンク箱から救出してきた。A面にはミラン、ナルバエス、ムダーラといったスペインのビウエラ曲が並んでいる。その流れを汲むものとして、少し珍しいフェランディエーレの古典的な小品も2曲入っている。B面はすべてフェルナンド・ソルの作品で、メヌエットと練習曲、作品番号無しのアンダンティーノ、そして魔笛バリエーションで終わっている。
タラーゴのギターは多分この時期、60年前後のスペインギタリストの典型ではないかと思わせる弾きぶりで、曲によっては様式感を逸脱した、かなり自由な解釈もみせる。同じソルでも、メヌエットではソルの古典的な様式をしっかり踏んで端整な演奏をしているのだが、魔笛になる一変、かなり自由なテンポの変化や強弱設定があって、少々面食らう。主題をかなりゆったり弾いたかと思うと、最後の二つの変奏とコーダは破綻寸前の猛スピードで突っ走っていく。同じソルにもかかわらず、魔笛でこれだけ奔放な解釈をするには何か訳があったのだろう。古典的様式と思っている魔笛バリエーションに、スパニッシュな要素を感じたのかもしれない。
ビウエラ曲も、ミランではきっちりしたインテンポ、和音もオンビートで弾いているが、ナルバエスやムダーラではかなりテンポを揺らす。ムダーラの有名な「ルドビーコのハープを模した幻想曲」では通常この曲を弾くときに使うカンパネラ奏法はまったく使わず、テンポの変化だけでこの曲の幻想的な雰囲気を出そうしている。そしてまたフェランディエーレの佳曲メヌエットとコントラダンサ・デ・ロス・クルターコスでは、しっかりした古典的な雰囲気を聴かせてくれる。
70年代以降、日本では彼女の音信はあまり聴かれなくなった。ぼくの記憶の中にも印象の薄い奏者だったが、こうして残されたレコードで彼女を聴くと、現代のインターナショナルな奏者にはない個性を感じて味わい深い。

YouTubeに彼女の壮年期(1968年前後)と思われる動画があったの貼っておく。Deadfall「恐怖の落とし穴」という映画に挿入されたもののようだ。007シリーズの音楽で有名なジョン・バリーの作品を弾いている。指揮しているのがジョン・バリー本人だ。




こちらは60年代初頭のレコード録音から音源のみであるが、モレーノ・トローバのカスティーリャ協奏曲の第1楽章。




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プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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