アンプの衣替え


5月も半ばを過ぎ、日中の気温は晴れると25℃前後になる日が多くなった。おおむね快適な季節だが、雨が降って湿度が上がると途端に蒸し暑くなる。そうこうしているうちに、あと二、三週間もしたら梅雨入りの声をきく時期だ。


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そんな季節となり、オーディオアンプを夏仕様に衣替えしようと先日、この冬、手に入れて使っていたラックスマンのアンプL-570を押入れに片付け、代ってオンキヨウのデジタルアンプA-1VLをセットした。ラックスマンL-570は音に文句はもちろんないが、いかんせんA級動作の出力段から出る発熱量が半端ではない。そうでなくても暑くなるこれからの季節はアンプ自体へのダメージも心配だ。オンキヨウのA-1VLは出力段がスイッチング動作のため、無音時には出力素子のトランジスタが原則オフ状態で電力損失はない。ご覧のように上部にわずかな放熱用スリットがあるだけで、数時間使っていてもほんのり温まる程度で済む。
音質はラックスマンの滑らかで奥行きを感じる音に比べ、このA-1VLはシャープに切れ込む。相手のスピーカーがメインの三菱2S-305だと音のエッジが立ち過ぎて耳に痛いほどだ。但し、このところ305に代って使っている小型スピーカ(リビングミュージック製S-2C)に対しての相性はよく、少々効率の低いこの小型スピーカーもグイグイとドライブしてくれる。


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そういえば連休前、休み中のお茶の友というつもりで久々にオーディを雑誌を買った。小型スピーカーの特集があったというのも手が伸びた理由だった。かつてオーディオといえば部屋の空間を圧するような大型スピーカーを狭い部屋にいかに鎮座させるかがテーマの一つだった。しかし今や時代は変わり、小型のスピーカーでも家庭で使うには十分な音が出るようなった。

以前から何度も書いているが、ぼくのこの8畳の道楽部屋もモノが占拠するスペースを極力減らし、音盤を聴くときも楽器を弾くときも、スピーカーや楽器から出る音が部屋の中に自由に拡散するようにしたいと考えている。雑誌を眺めていると、以前から注目していた独ELAC社製小型スピーカーにあらためて目がいく。オーディオ評論家の寸評は『…ほとんど奇跡というほかはない』『…目を閉じれば大型スピーカーが鳴っているとしか思えない』『…特筆すべきは低音の解像度で、和声の基本的な部分が非常に的確に示される』と続き、ドイツ魂のポルシェデザインを思わせる漆黒のルックスと理詰めで作られた隙のない構成など、物欲が強烈に刺激される。夏の夜、こんな小型のスピーカーでドイツの権化たるワグナーの『神々の黄昏』を深々とした音で鳴らし、バイロイト劇場の空気感を楽しめるなら散財も是としようか。…いのち短し、悩めよオヤジ…嗚呼


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マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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