こんなん作りました


ある知人からこんな質問を受けた。
クラシックギターやマンドリンを愛好しているが、普段接しているそれらの音楽がクラシック音楽の一部であるということは認識しているものの、それ以外のことがもひとつよく分からない。例えばどの時代のものなのか、ベートーヴェンやモーツァルトやブラームスなどの、いわゆるクラシック音楽の作品とどう関連性があるのか、学校の音楽室にあるような年表にギターやマンドリンの作曲家も出ていたらいいのに…


composer_list_0612.jpg


…というわけで、その知人のリクエストとぼく自身も一度ビジュアルに整理してみたいと思っていたこもあって、先週末の昼下がりに作ってみたのが写真の年表だ。クリックして拡大してもらうと分かるように、バロック期から近現代までのよく知られた作曲家の名前を年表式に並べてみた。どこにでもありそうな年表だが、ちょっと違うのは、下の方にギター作品を中心に作った作曲家を付け加えてある(ついでに近代のマンドリンも)。そしてそれらのギター音楽とクラシック音楽一般のつながり、影響を円弧の矢印で示した。珈琲を飲みながら思いつくままリストアップしただけなので、大物の抜けがあることもすでに見つけてしまった。あれはどうした、これはどうした、カテゴリー区分がおかしい、このくくりは意味がわからん等々、いろいろご意見あるのは承知。まあ茶のみ仕事のドラフト版ということでお許しのほどを。

この表で伝えたいのは、クラシックギターという特別な歴史があるわけではなく、例えば古典ギター全盛期のカルリ、ソル、ジュリアーニ、メルツといった作曲の作品はまぎれもなくクラシック音楽全般の古典派・初期ロマン派の中に位置付けられ、それらの様式感や解釈を会得するには18世紀末から19世紀初めてのクラシック音楽全般を聴き親しむことがもっとも手っ取り早いということだ。
プロ・アマ問わず一部のギター演奏を聴いていると、バッハもソル、アルベニスやヴィラ・ロボスも、ともかく<ギター音楽>として一音入魂のごとく、同じ語法で弾く姿にしばしば出くわすが、ぼく自身は違和感を覚える。ギター的な美しい音や間違えない技術、バリバリ弾くパワーは悪いことではないが、それを最優先するがために、その作品の時代背景、様式感、雰囲気、そうしたものを置き忘れたような演奏には魅力を感じない。ギター作品以外の同時代の作品に触れ、その時代性を感じ、それをギターで表現できるようになれたらと思うのだがどうだろう。

写真の年表には100名ほどのクラシック分野の作曲家をリストしてある。その個々はともかく、点線で囲ったカテゴリーごとの音楽の雰囲気や様式が分かる、もしはじめての曲を聴かされたり、初見で演奏を求められたりした際に、どの時代のどの区分かが即座に感じ取れる程度には音楽に広く親しんでおくことが何より大事だと思う。


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音楽とクラシックギターに目覚めて幾年月。道楽人生成れの果てのお粗末。

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