オーディオ衣替え&マーラー;アダージェット
昨夜から降り出した雨が終日続く。十月中旬の気温とやらで、外に出るとやや肌寒いほど。それでも明日からまた晴れて30℃超えの予想だ。九月最後の日曜かと思ったらまだ来週末があったか…。
天気に乗じて気分だけ秋を先取り。五月中旬から使っていたオーディオセットを秋冬仕様に衣替えをした。季節でオーディを入れ替えるなど少々贅沢のようだが、何のことはない手持ちのアンプを入れ替えただけの話だ。夏をはさんで気温が高い時期には発熱量の少ないデジタルアンプを使っていたが、そろそろ室温も程々になるから音質優先でもよかろうと今年年頭に入手したラックスマンのA級動作アンプを引っ張り出してきたという次第。このアンプの発熱量は相当なもので、夏に使うのはアンプの電子部品にもストレスが多い。しかしこれからの季節なら問題ない。寒い冬にはヒーター代わりにさえなりそうだ。アンプ以外、レコードプレイヤーは変らずCEC。CDプレイヤーはアンプの上にひっそり置いた懐かしのソニー;ディスクマンD-100だ。


セットの調子をみるつもりで、サイモン・ラトルのマーラー・ボックスセットから第5番を取り出して聴いている。このボックスセットは2007年に格安で出た際に買い求めたもの。5番と10番が2000年前後の録音でオケはラトルがシェフになったベルリンフィル。9番がウィーンフィル。他は古巣バーミンガム市響の盤で構成されている。
マーラーを極上のオケと極上の録音で聴くとなると、こちらもいささか身構える。音楽そのものも楽しめるし、細部まで目の行き届いたオーケストラコントロールとそれを微細に捉えた録音を聴き逃すまいと思うのだ。実際この5番の冒頭、トランペットのソロとそれに続くトゥッティの大音響が終わったあと、弦が葬送行進曲風に静かに歌い始めるとき、その背後でコントラバスが聴こえるか聴こえないかのレベルでピチカートを奏する。こういう箇所でそのピチカートがピアニシモではあるがきちんと聴こえるかどうかで演奏の印象も、そしてマーラーのオーケストレーションの妙を感じ取れるかどうかが決まる。オーディオなんて何でもいいのだが、聴こえるべきものが聴こえないでは音楽にならない。
そういえばこのところ関東地方では、JR東日本のCMが盛んに流れている。東京駅の駅舎リニューアル工事がいよいよ終わりに近付き、建設当時の3階建て駅舎が全容を現した。このCMのバックに流れているのがマーラーの第5番・第4楽章アダージェットだ。音楽だけ聴くと極めて耽美的で、世紀末の退廃的ムードさえ漂ってくるのだが、こうしてCMの映像と共に聴くと、明るい未来の夜明けを感じさせるから不思議だ。
JR東日本のCM。BGMはマーラーの第5番・第4楽章アダージェット。
マンドリン合奏による第5番・第4楽章アダージェット。
何を隠そうこのぼくも学生時代にマンドリン合奏でマンドチェロを抱え、この曲を弾いた。
やはり原曲も貼っておこう。バーンスタイン節全開!
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