ダイアン・リーヴス <クワイアット・タイム>


きのうの日曜も強風吹き荒れる一日。大型低気圧通過の中部山岳地帯は大荒れで遭難の報も。五月連休のこの時期には必ずといってよいほどこうした天気になる。下界の陽気とは裏腹に、2000メートル以上の山では低気圧の通過で一転猛吹雪になることもしばしばだ。
さて三連休のうち二日間をダラダラと過ごし、きのうは久しぶりにギターを取り出して3時間ほど弾いた。練習といえるような内容ではないが、譜面台に載せたままにしてあった佐藤弘和氏の曲集を広げて最初から最後まで手当たり次第に弾いて楽しんだ。

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日付も変りそろそろ床に就こうかと思ったが、夕方近くの午睡が効いてか眠気もささず覚醒。休みの最終日には、延ばし延ばしにしている宿題を片付けなくてはと思いながらも、書類を広げる気にならず、まあいいかと相変わらずの体たらく。丑三つ時のジャズタイムと相成った。

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ジャズボーカルといえばもっぱら古い女性シンガーばかり聴いていたが、90年代後半になって、少しは新しい歌手も聴こうかと、ディー・ディー・ブリッジウォーター、ダイアナ・クラール、カサンドラ・ウィルソンといった歌手の盤を手に入れた。そんな中にダイアン・リーヴスもいた。手元に彼女の盤が3枚ほどあるが、今夜取り出したこの盤も、かれこれ十数年前の録音になる。新しい歌手とはいっても、1956年生まれの彼女はもうすっかりベテランだ。この盤にはお馴染みのスタンダードから最近の曲、ラテン系の曲まで多彩な選曲。そしてアレンジも斬新で、コンテンポラリーなジャズの響きを楽しむには格好のアルバムだ。エラやサラ、慣れ親しんだスタンダードとコードワーク…ぼくなどは最もジャズらしいと感じる音楽だが、80年代以降の新しい響きもときに新鮮でいい。


ラッセル・マローンのギター伴奏で歌うダイアン・リーヴス。



ごく最近のステージ。



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閑話休題 ミケランジェリのショパン


異例の暖かさで例年より一週間も早く桜が咲いた三月に比べ、四月になってからは気温の低い日が多い。きのう土曜日も陽射しこそあれ、北風吹き抜け、外に出ると肌寒い一日だった。午後の外出以外はこれといったとこもなく所在なく過ごす。

開業から六年目を向かえた近所のショッピングセンター。相変わらず盛況の様子できょうも駐車場いっぱいの車。それでも店舗ごとの客足成績によって入替戦もあるようで、この春もいくつかの店舗がリニューアルされた。ぼくが用のある店は限られているのだが、そのうちの一つである楽器店も看板が以前の<ツー○ァイヴ>から<島○楽器>に変わった。もっとも商品群はそう変わったところもなさそうだ。ひと通り品揃えを確認し、挨拶代わりにギター雑誌を買い求めて店を出た。
その足で散髪へ。通い始めて一年になるヘアサロン。それ以前は夫婦でやっている典型的な<近所の床屋>へ行っていたのだが、思うところあって店を変えた。カットする前にスタッフの女性が丁寧にシャンプーをしてくれるのだが、これが中々心地よい。必要悪のような床屋の少々手荒なシャンプーと違って、こちらは丁寧に髪の汚れを落とし、かつ頭皮マッサージも加わる。しかもチャーミングな女性スタッフが程よい力加減でゆっくりとやってくれる。鼻炎用の抗ヒスタミン剤も効いてか、そのまま眠りの落ちそうになる。女性の極楽天国エステティックサロンの心地よさが何となく分かるような気がする。


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例年ならゴールデンウィークは一週間ほどの連休になるのだが、今年はカレンダー通り。まずは今週末と月曜までが三連休。いつもの週末より一日多いだけで気分は大いに違う。夜更けて日付けが変わっても、あすもあさってもあるという気安さがある。実は仕事の関連の宿題もあってそう呑気にしてもいられないのだが、まあいいやと、オーディオセットのスイッチを入れてレコードを聴くことにした。音盤棚をトレースして取り出したのは、以前も記事に書いたミケランジェリの弾くショパンアルバム。録音は1971年。収録曲は以下の通り。

<A面>
1. マズルカop.67-2
2. 同op.56-2
3. 同op.67-4
4. 同op.68-2
5. 同op.68-1
6. 同op.33-1
7. 同op.30-3
8. 同op.30-2
9. 同op.33-4
10. 同op.68-4
<B面>
11. 前奏曲嬰ハ短調op.45
12. バラード第1番ト短調op.23
13. スケルツォ第2番変ロ短調op.31

マズルカのいくつかに加え、バラードの1番とスケルツォの2番という選曲がいい。最近の愛聴盤であるアファナシエフ盤は、その深く瞑想する表現が素晴らしいが、このミケランジェリの盤は一瞬のインスピレーションによる天才的な感覚が光る。テンポはやや遅めながら曲の中でしばしば加速減速があるので、実際のテンポよりも動きを感じる。フォルテシモも余裕があり、終始美しい音色だ。


バラード第1番。楽譜付きはこちら



マズルカ 作品33-4



S・グロンドーナのギターで同曲。楽器はA・トーレス。



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大友直人&群馬交響楽団 音楽監督就任記念コンサート


昨日土曜日、久しぶりにオラが群馬の至宝;群馬交響楽団の演奏会に行ってきた。
この四月から音楽監督となった大友直人の就任記念のオープニングコンサートという位置付け。ワグナーのマイスタージンガー前奏曲に始まり、モーツァルトの41番<ジュピター>。休憩をはさんで後半はR・シュトラウスの交響詩<英雄の生涯>という、ハレの舞台に相応しい曲目だ。


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前音楽監督;高関健時代の群響(当地では親しみを込めてグンキョウと呼びます)は90年代半ばから十年余に渡って黄金期を築いた。ぼくもその後半に当たる2000年からの数年間は定期公演、特別演奏会などほとんどの演奏会に足は運び、東京公演にまでオッカケで行ったものだ。高関健が辞めたあと音楽監督の席は空席になっていて、沼尻竜典が首席指揮者兼芸術アドヴァイザーという立場で三年間務めていた。

6時開場。あいにくの雨にも関わらず客席はほぼ満席だ。6時半頃からいつもの通り音楽評論家;渡辺和彦氏のプレトーク。定刻の6時45分に客電が落ちチューニングが始まった。しばしの静寂のあと大友直人氏が颯爽と登場。昔のイメージそのままだが、五十代半ばとなって髪はすっかり白くなった。指揮棒を持たないスタイルの彼の両手が振り下ろされて最初の曲マイスタージンガーが始まった。
最初のトゥッティを聴いて驚いた。オケの音がかつての記憶よりずっと大きいのだ。弦楽群は14-12-10-8-7と以前と変わらないのだが、ボリューム感十分の響き。ワグナーの分厚いスコア構成もあってか、響きの悪い群馬音楽センターのハンディキャップを感じさせない。当夜のプログラムは編成も大きいことから舞台手前の袖を客席側に追加し、そこに弦楽群の手前のメンバーが載っていたということも影響していたのかもしれない。演奏はやや速めのテンポながらいたって正統派。妙な仕掛けや気を引くような演出はない。コントラバスの50ヘルツ以下の低音がしっかりと響いてきて、オーケストラ音楽の醍醐味を十分に感じる。後半、各主題がアヤを成すように絡み合う下りなど、各パートがよく分離しつつ互いに聴き合いながら進んでいるかのようで、余裕さえ感じる。
続くモーツァルトは編成を縮小。10-8-8-5-3と特にチェロ・バスが薄めで心配したが、却って音が団子にならず見通しをよくなり、ジュピターの音の構造がよく分かって面白い。特に終楽章のフーガ部などは編成が大きいと力で押すような演奏になりがちだが、当夜の演奏は各パートの動きが明瞭。ヴァイオリン群もよく整ったピッチとアンサンブルで実に美しかった。
休憩をはさんで後半はメインプログラム、リヒャルト・シュトラウスの交響詩<英雄の生涯>。この曲を実演で聴くのは初めてだ。手持ちの盤ではオーマンディ&フィラデルフィア管のLPで聴き親しんでいたが、こういう大編成かつ各パートが複雑に絡み合う後期ロマン派以降の曲はレコードやCDを聴いて得られる情報には限りがある。実演に接して、目前で各パートが出入りしながら演奏される様を見ると、実に多くの発見があるものだ。実際、今回初めてこの曲を聴きながら、ああ、ここはこういうことだったのかと合点する場面が多々あった。群響の演奏は実に立派。各パートごとにまとまった上でのチームプレイという、オーケストラサウンドの成り立ちもよく分かるいい演奏だった。久しぶりに聴いた群響。しかも大曲<英雄の生涯>に大満足。今年は以前のように定期に通おうかと思っている。

群響HPにある練習風景

昨年夏の特集記事;<特集>群馬交響楽団を聴く

R・シュトラウスを得意にしたケンペの音源があったので貼っておく。<英雄の生涯>前半。



久しぶりのドクトル中川



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ケンペ&BBC響 シューベルト 交響曲第5番


週明け月曜日。終日都内某所にて所用。5時に終了後、場所をかえて若干の延長戦があって8時半過ぎに帰宅した。ひと息ついて音盤棚を見回すが、これといって触手をそそるもの無し。しかしアンプのスイッチも入れたし、今からギターを練習するほど時間もないしということで、しばらく聴いていなかったこの盤を取り出した。


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ルドルフ・ケンペがBBC響を振った演奏。1974年夏、ロイヤル・アルバート・ホールでのライヴ録音。しばらく前に、といっても十年以上前だが、BBCの放送録音ライヴラリーからCD化されたシリーズの中の1枚。ブラームスの4番とシューベルトの5番が入っているが、気分はシューベルト。先日、ベーム盤を聴いたときの記事にも書いたが、この第5番はシューベルトの交響曲の中でもお気に入り一曲だ。全4楽章がシンプルながらもそれぞれ独自の美しい歌にあふれる。ぼく自身は<未完成>や<ザ・グレート>より数段気に入っている。
ケンペとBBC響の演奏は横へ流れるフレーズが滑らかで美しいし、第1楽章などはメリハリも効いていて中々若々しい演奏だ。もっとも音色感はやや渋めのよくブレンドされた響きで、流麗ではあるが軽い感じはない。低弦群も充実した響きでヨーロッパの伝統を感じる。箸休め的になりがちな第3楽章メヌエット(実質スケルツォ風だが)なども聴きどころの連続で飽きさせることがない。


フランスの指揮者マルク・ミンコフスキーと彼が設立した<ル・ミュジシャン・ドゥ・ルーブル>の演奏で全曲。バロック・ファゴット出身の彼らしく、古い形式の楽器を使いオケのピッチも低めにしている。


<追伸>
きのうの美空ひばりの記事で、彼女が歌う<上海>を称して「完璧な英語」と書いたが、「完璧」は少々言い過ぎではないかとのご指摘のコメントを英語が専門の方からいただいた。上州弁ネイティブのぼくにとっては完璧に思えたのだが、「完璧」に相対評価はない。不明を恥じて修正した。ご指摘いただいたXさん、ありがとうございました。


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美空ひばり <上海>


きのう土曜日は終日あれこれ外出。夕方帰宅後、ソファで爆睡。気付けば日付変って、すでに丑三つ時というデタラメな一日に終わる。来週に備えて珍しく家で事前準備も必要な状況なのだが、結局手付かず。あす日曜は少し気合を入れてやろう…と決意したところで、深夜のレコードタイム…何だかナアと、我ながら自堕落さにうんざりだ。

<17歳の美空ひばり>
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土曜の昼過ぎ、プリウス車中で聴いていたラジオで美空ひばりの歌うジャズが流れていた。それを思い出し、手元にある盤を取り出した。2006年にLPでリリースされた一連の重量級レコード復刻シリーズの中の一枚で、<ひばりジャズを歌う>とタイトルがついたもの。ナット・キング・コールをしのんでと帯にある通り、オリジナルのリリースは1965年。 原信夫とシャープス・アンド・フラッツの伴奏にのせてお馴染みのスタンダードを軽快に歌う。録音当時30歳前後だと思うが、ともかく声がクリアで音程は正確。当時の三人娘、美空ひばり、江利チエミ、雪村いずみの中では「美空ひばりの英語が断然うまかった。耳が違うのよ」と雪村いずみが語っていたそうだ。バックバンドのピッチの違いをすぐに指摘したとも言われる。音楽家にとって耳の良さは決定的要素だ。

美空ひばりのジャズは昔から定評があって、CDもいつくか復刻されている。中でも16歳のときに歌った<上海>の上手さは圧巻。前半の歌唱は滑らかな英語で驚く。正確な音程、ピタリと決まるフェイク。16歳とは思えない完成度。後年出てくる彼女独自の低音域のくせもない。その<上海>は以下のYoutube音源で6曲目、16分13秒から始まる。一聴の価値がある名唱だ。



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ソル 作品30 第7幻想曲


週末金曜日。きょうも少々遅くなり9時半過ぎに帰宅。食事と風呂を済ませ、ひと息つく頃には日付けが変わろうかという時刻。実はいろいろと宿題・懸案抱えていて、あすは週末だと手放しに喜べる状況でもないのだが、まあ今夜くらいは息を抜こう。
ところで先日mixiのギター関係者の書き込みで、フェルナンド・ソルの最高傑作はどの曲かという話題が出た。旧友Y氏がきっかけを作ったのだが、彼は作品30の第7幻想曲を推し、多くのメンバーが賛同を示した。ぼくはソルの全作品を把握しているわけではないが、Y氏の意見に素直に一票を投じたい。その話を思い出し、手元にブリームが1980年に録音した盤があったので取り出した。


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この盤にはソルの幻想曲が2曲(作品30と作品7)と魔笛ヴァリエーション、それとアグアドの作品2の1、2、3の3曲が入っている。ソルの幻想曲は大部分が変奏曲部分を含んでいたと思うが、ホ短調のこの第7幻想曲もその一つで、盟友アグアドの捧げたとされている。曲は正に古典の薫り高く、変奏の一つ一つが原曲をうまく生かしつつ充実した和声を展開し、実に味わい深い。ジュリアーニなどイタリア系の華麗な技巧お披露目的要素の強い変奏曲と比べるまでもない。
ブリームの演奏は古典的様式感や表現の枠を守りながらも、時々聴かせるタメやヴィブラートの聴いた美音などは70年代から続くいつもながらの彼のスタイルを踏襲している。今ならより古典的スタイルの演奏もあるだろうが、当時はまだこの曲の録音自体が珍しかった。

ソル 第7幻想曲の楽譜。スウェーデンのBoijeコレクションから。
http://boije.statensmusikverk.se/ebibliotek/boije/pdf/Boije%20502.pdf

ソルの多くの作品はこちらのリンクから。
http://www.guitareclassiquedelcamp.com/partitions/fernandosor.html




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糸巻き到着


注文していた糸巻きが届いた。
後藤製;35G510MF-XCK-EN。510MFシリーズのXCK;エクセレントコスモブラック色でEN;黒檀ツマミという仕様。おらが群馬の誇る『世界の後藤』の工場は拙宅から車で15分ほどのところにあるが、工場から一旦都内のディーラーへ送られ、そこから拙宅へ宅配便で送られてきたという次第。


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う~ん、予想していたより濃い目の色合い。ニッケル風の地金にくすんだ黒塗装が施されているような感じと思っていたが、実物を箱から取り出してみると、思いのほか黒かった。漆黒ではないが、ベースの金属部は一様に黒い感じだ。 取り付ける予定の田邊ギターに似合うかどうかはまだ分からないが、少々地味すぎる感じがしないでもない。音もビジュアルも清楚な田邊ギターに似合わなければ、現在シャラー製の廉価品が付いている水原ラコートにでも付ければいいか…

糸巻きで思い出したのだが、糸を巻き巻き~♪という歌の替え歌で、ポール牧、牧、カルーセル麻紀、麻紀…という歌があったなあ~(^^;


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プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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