小型スピーカー選択 最終局面へ


…なんていうと大げさだが、ボチボチ懸案のスピーカ探しに一旦終止符を打ちたいと考え、先日とある販売店で候補のモデルを試聴してきた。現在の候補は以下のモデル。このうちレクスト社のものはダイレクトセールスかつ試聴環境がないので、とても気になるモデルだが候補から外さざるを得なかった。

  KEF LS50
  Harbeth HL-P3ESR
  ELAC 310IB
  REQST SH-EP7

まずはKEFのLS50。

kef_ls50.jpg
kef_girls.jpg (^^;

同社50周年記念の限定モデルということで、まもなく生産完了の模様。名器LS3/5の現代版とのふれ込み。拡販費も相当おごっているようで雑誌や販売店の評価も滅法高い。実際、音は良かった。特にステレオのプレゼンス、つまりは定位感が抜群。小型スピーカー全般にいえるメリットだが、LS50はワンユニットの恩恵で更にいい。低域もスペックよりは充実していてマーラーの交響曲も問題ないし、バスレフ形式であるがチューニングに配慮しているようで、共振点でだぶつくこともなかった。唯一気になったのがデザイン。前面のネットグリルなしで、派手な金色のユニットに見つめられるというか、睨まれるというか、その点だけが気になった。


次にHarbethのHL-P3ESR。いまでも複数のメーカーから発売されている、ロジャーズの名器LS-3/5aをオリジンに持つモデルの一つ。大きさのイメージがわかりにくいかもしれないが、高さ30センチ、幅、奥行き共に20センチ程。しかも密閉型なので扱いやすい。

hlp3esr-2.jpg

実は当初このモデルは候補から外そうと思っていたのだが、店頭に並んでいたので、ついでに聴いてみた。少し前ならこの手の音、すなわちソフトで、悪く言えばやや眠くて、音像が奥方向へ定位するモデルは願い下げと思っていた。しかし、ダイヤトーンの2S-305放出を決め、その後現有の小型スピーカーで聴き続けているうちに嗜好が変わってきた。今回も密閉型だから低音の量感は見込めないだろうが、こういう響きもいいかもしれないと思いながら聴いてみた。予想に反して、低域は充実していた。コントラバスがピアニシモで奏するピチカートもしっかり聴こえてくる。パワーを入れたとき、すなわち大音量での限界はおそろく低いだろうが、拙宅の八畳間で聴くには十分だろう。密閉型のメリットで、全域で音が滑らかにつながっていて、どこかの周波数で低音が膨らむこともない。オーソドクスなデザインもナイスだ。


最後にELACの310IB。

elac_310IB.jpg


以前から気になっていたモデルだが、今回初めてまともに聴いた。Harbethのあとに聴くと明らかに中高音の明瞭度が高く、音像がはっきりしている。低音もこのサイズとは思えない充実ぶりだが、ややバスレフ共振帯域での強調感が耳につく。それにしても、いかにもドイツ人が理詰めで作った感じのこのミニマムなサイズとポルシェデザインを思わせるブラックの意匠は魅力的だ。このスピーカーをさりげなくセットして、テレフンケンの球を使ったアンプで、クナッパーツブッシュのワグナーなど聴いたらたまらないだろう。


春先に処分を決めた手持ちセットのうち、2S-305以外はすでに見込み金額での処分が済んでいる。原資がなくならないうちに早々に手配したいと考え、30分ほどの試聴のあと、決心して「これ下さい」と相成った。さてどれを選んだか・・・。今度の日曜には到着予定につき、それまでのお楽しみということで、ひとつ…(^^;


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プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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