ワグナーのボックスセット
六月も半ばを過ぎ、当地北関東は湿度・気温とも次第に上昇。梅雨もこれからが本番。それも前座で、あとには苦手な夏が控えている。以前も何度か書いたが、夏になると何故かワグナーを聴きたくなる。この時期だけは管弦楽曲集だけでお茶を濁さず、楽劇全曲盤を引っ張り出してくる。ワグナーの全曲盤となるとCDの恩恵を感じる。LPで何度も盤を入れ替えるのは中々大変。CDならおおむね7割ほどの枚数で済むし、盤のチェンジも簡単だ。


写真は近年発売されたワグナーのボックスセット。それも相当な激安・爆安盤だ。まず左側黄色のボックスはバイロイトでのライヴを収めたデッカの名盤からの選集。サヴァリッシュのオランダ人、タンホイザー、ローエングリン。ベームのトリスタンとイゾルデ、指輪。ヴァルヴィゾのマイスタージンガー。レヴァインのパルシファル。以上の33枚組。2006年頃手に入れたとき1万円ほどだったろうか。その後廃盤になったが、近々また発売になる模様。価格も変わらない。いずれもLP時代から定評のある盤で、バイロイトの舞台ならでは臨場感あふれる響きを堪能できる。
写真に写っている右側のセットは指輪四部作。ギュンター・ノイホルトが指揮するカースルルーエのバーデン歌劇場でのライヴ録音。この劇場は日本人指揮者の大野和士が1996~2002年にシェフを務めていたところだ。このノイホルトによる録音は90年代半ばの録音で、ニーベルンクの指輪四部作がCD14枚に収録されている。ぼくが手に入れたのはやはり数年前だったと思うが、そのとき千円ちょっとの、ほとんど捨て値のような値段がついていた。演奏は先日のヴュルテンブルグフィルのブルックナー同様、ドイツの地方歌劇場の日常的な演奏レベルの高さを裏付けるもの。今もヘッドフォンでワルキューレの第1幕を聴きながらキーボードを叩いているが、ライヴのハンディキャップをほとんど感じさせない立派な出来栄えだ。音はややデッドながらオケと歌のバランスもいい。
ワグナーの全曲盤とはいっても、もとより独語は学生時代の第二外国語で終わったままだし、対訳本を見ながらも疲れる。仕方なくもっぱら器楽的に聴いている。それでも管弦楽曲集を聴くのとはまったく次元の違う感興がある。こんな音楽を一人で書き上げたワグナーの底知れない能力にあらためて感嘆する。
この盤の音源。ラインの黄金。
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