ドヴォルザーク 序曲「謝肉祭」
先週の台風一過以来、当地関東はずっとぐずついた天気が続く。気温も低めで、夜半には暖房が欲しくなるほどだ。ついこの間まで、真夏日だ、夏日だと言っていたのに…
さて、このところ仕事にそこそこ追われていて帰宅も遅め。ゆっくり音楽を聴く状態ではないのだが、こんな調子だとずっとアンプに灯が入りそうにないなあと、今夜はやや強引にスイッチを入れた。そういえば、きょう帰りの車中のFMでドヴォルザークの序曲「謝肉祭」が流れていたのを思い出し、手持の盤を引っ張り出してきた。パーヴォ・ヤルヴィ指揮ロイヤルフィルハーモニーの演奏。激安ボックスセットの雄:ブリリアントレーベルのドヴォルザーク交響曲全集中の1枚。


交響曲のいくつかとチェロ協奏曲が突出して有名なドヴォルザークだが、他にももちろん多くの名曲がある。管弦楽曲だけでも、4つの交響詩、いくつかの序曲、伝説曲、チェコ組曲、アメリカ組曲やセレナーデ、スラヴ舞曲など、思い出してみると結構な曲数にのぼる。そんな中にあって、序曲「謝肉祭」は10分足らずの小品ながら演奏頻度も高い人気の曲。きょうのNHKFMはフランス国立管弦楽団の現地シャンゼリゼ劇場でのコンサート幕開けの演奏だった。中間部にフルートとオーボエによる美しい緩徐部をはさんで、前後はまさにボヘミアの謝肉祭を連想するような素朴で賑やかなフレーズが続く。もちろんドヴォルザークらしい、どこか懐かしいメロディーにあふれ、おそらく初めて聴いても一緒に口ずさみたくなるだろう。
昨年2012年のプロムスでの演奏。この曲は中間部をはさんだソナタ形式で出来ている。懐かしさあふれる第2主題は1分47秒から。ここを聴いただけでドヴォルザークの曲と察しがつく。美しい中間部は3分50秒から。イングリッシュホルン、そしてフルート、オーボエが続く。中間部が終わるとソナタ形式展開部に相当するフレーズが続く。7分25秒過ぎからは、バロック期以来20世紀ポップス、昭和歌謡まで続く和音進行VI-II―V-Iが聴ける。指揮をしているのは1946年プラハ生まれのイルジー・ビエロフラーヴェック。90年代後半にBBC響へデヴューし2006年に首席指揮者に。そんなイギリスとの縁からプロムスに出たのだろう。
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