ペライア バッハ パルティータ第2番ハ短調


週末土曜日の夜。すでに日付は日曜に変る時刻だ。今週も一週間あわただしく働いた。三月の年度末進行の業務は、幸いこの一週間で見通しがついた。まだ終わったわけではないし、新年度からもかなりの荷物を背負い込むことになりそうなのだが、ひとまずヤレヤレというところだ。


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久しぶりにマレイ・ペライアの弾くバッハ・パルティータのCDを取り出した。2007年録音。
6曲あるバッハのパルティータのうちどれが一番好きかと問われたら、やはりこの2番と答えるだろうか。無論それぞれに素晴らしく聴き飽きることがないが、とりわけこの2番は素晴らしい。第1曲シンフォニアの冒頭ハ短調の和音。バッハ以降の時代にも幾多の名曲を生んだハ短調という調性と付点音符による緊張感。その厳粛で高貴な響きに身が引き締まる。ゆっくりとした歩みで主部に入ると、何かこれから始まる長い旅の始まりのように感じる。アルマンド・クーラント・サラバンドと、曲想は静と動、横と縦、明と暗、といった二極構造的な展開を行きつ戻りつしながら、次第に天空へ上り詰めていく感がある。
ペライアの弾くピアノは特別にインスピレーションに満ちているわけでも、また驚くような技巧の冴えを示すわけでもない。何とはなしに、ごく「普通」に聴こえてくるが、しかし曖昧なところはない。そしてその音は実に美しく、それをよくとらえた録音もまた素晴らしい。残響多からず、明瞭に音の芯とその周囲に付くふくらみとがよく聴き取れる。モダンピアノの美しい音の見本のような音だろうか。


第6番ホ短調。かなりロマンティックな解釈を示す。



録音会場のベルリン・ルンドフンクセントラムにて。



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マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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