マキシミリアン・ホルヌング(Vc)来演 群馬交響楽団演奏会



きのう土曜日は二ヶ月ぶりに群馬交響楽団(群響:グンキョウ)のコンサートへ。本拠地高崎で行われる通常の定期演奏会とは別枠の演奏会。あらかじめ行く予定にしていたわけではなかったが、野暮用が昼過ぎに済み、プログラムも中々面白いので出向くことにした。


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会場はJR前橋駅近くの市民文化会館。客席数1200程の、全国各地どこにでもあるような多目的ホールだが、響きがデッドな群響本拠地の高崎音楽センターよりは僅かながら音がいい。ホールそのものは特段の趣向もないが、ロビーは広々とし、立派なオブジェもあって中々豪華だ。このあたりは地方のメリット(つまり土地が安いということですね)。プログラムは以下の通り。指揮とオーボエ独奏に1980年から20年に渡ってベルリンフィルの首席奏者を務めたハンスイェルク・シェレンベルガー(1948-)、チェロ独奏に独チェロ界を担うと期待されているマキシミリアン・ホルヌング(1986-)を向かえ、モーツァルトとハイドンの協奏曲が聴けるという、中々豪華なプログラム。

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モーツァルト/歌劇「イドメネオ」序曲
モーツァルト/オーボエ協奏曲ハ長調KV314
  ―休憩―
ハイドン/チェロ協奏曲第1番ハ長調
ブラームス/ハイドンの主題による変奏曲作56a
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指揮&オーボエ:ハンスイェルク・シェレンベルガー
チェロ:マキシミリアン・ホルヌング 管弦楽:群馬交響楽団
2015年7月11日 前橋市民文化会館
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モーツァルトの序曲「イドメネオ」を実演で聴くのは初めて。モーツァルト序曲集はコリン・デイヴィス&SKD盤、コシュラー&スロヴァキアフィル盤等が手元にあるが、恥ずかしながらこの「イドメネオ」序曲を熱心に聴いた記憶がない。当夜の演奏は12型(12-10-8-8-6)の編成で行われ、会場の広さに対して十分なボリューム感。ヴァイオリン群の高音が奏でるメロディーをやや厚めの低弦群が支える。ハイドンのシンフォニーを思わせるトッティで始まる「イドメネオ」。祝典的で華やかな響きと、途中短調に転じるフレーズを交えつつ終始劇的かつ堂々とした響きで、もっと演奏されてもいいように感じた。
次いで編成を8型(8-6-4-3-2)に減らし、ハンスイェルク・シェレンベルガーによる吹き振りで、モーツァルトのオーボエ協奏曲となる。ぼくはこの曲を、高校時代に買ったエフレム・クルツ指揮フィルハーモニア管とエレーン・シェッファーによる廉価盤で知り、長らくフルート協奏曲として慣れ親しんだ。オーボエ協奏曲として実演に接するのは今回が初めてだ。シェレンベルガーのオーボエは整ったピッチと闊達な技巧でこの曲の楽しさを堪能させてくれた。小編成になった群響もシェレンベルガーの身振りによる指示にピタリと付けて美しいアンサンブルだ。

さて休憩をはさんで、チェロのマキシミリアン・ホルヌング登場。スラッとした長身イケメン。黄色い歓声こそ上がらなかったが、舞台映えのする若手。その容姿そのままに、演奏も実にフレッシュで爽やか。余裕しゃくしゃくの技巧を駆使し、難曲をいとも軽々と弾き進める。フレージングはもたれることなく前へ前へと進めてスッキリとしていながら、倚音のアクセントやフレーズの起伏はかなり大胆に表情付けされ、構成としては簡素なこの第1番ハ長調の協奏曲を色彩的に盛り上げる。取り分け第3楽章は圧巻。こちらが心配になる程の速いテンポで曲がスタート。チェロが入る前のオケパートだけでも緊張が走るほど。もちろんホルヌングはそのテンポをさらに煽るように弾き進め、圧倒的な疾走感。最後の和音が鳴り終わるやいなや会場はもとより、群響チェロパート面々からもヤンヤの拍手があがった。(鳴り止まぬ拍手に応え、バッハの無伴奏チェロ組曲第1番から<クーラント>がアンコールとして演奏された)。 明るく爽やかなステージが続いたあとは、ブラームスのハイドン・ヴァリエーション。陽性ではあるが、ぐっと渋い表情と落ち着きを漂わせる名曲。ブラームスの管弦楽序曲の中ではもっとも好きな曲だ。例の主題が多彩な管弦楽技法と楽曲形式で変奏を繰り返し、プログラムの最後を飾るに相応しい壮麗な終曲パッサカリアで大団円となった。

当夜のプログラムは冒頭の序曲に続き古典派協奏曲、それも管と弦を二つ並べ、最後にブラームスのハイドン・ヴァリエーションという、異色といってもいいプログラム。しかし、全体を貫く明るいトーンは梅雨空続くのこの時期を晴れやかな気分にするにはよい選曲で、夏の夕べのひとときに相応しい演奏会だった。


マキシミリアン・ホルヌング(Vc)の紹介動画。



世代的にホルヌングに近いシュテファン・コンツ(1984-)によるハイドン。こちらの第3楽章(17分40秒過ぎから)も中々の飛ばしぶり。



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