ブラームス 弦四第二



週半ばの水曜日。本日も程々に業務に精励。ちょっと手こずっていた案件も片付いて定時で退勤。気付けばきょうで九月も終わりだ。あと三ヶ月で今年も終わりかぁ、早いなあ…などと、毎年同じセリフをつぶやいているうちに、こっちの人生もあっという間に終わる。ああ、浪花節だよ人生は…。 さて、ぶつくさ言っていないで夜半の音盤タイム。今夜は激渋のこんな盤を取り出した。


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クリーヴランド弦楽四重奏団によるブラームスの弦楽四重奏曲全曲2枚組LP盤。その中から第2番イ短調に針を下ろす(以前第1番をABQの演奏で聴いて記事にした)。クリーヴランド弦楽四重奏団は1969年に結成され、26年間の活動ののち1995年に解散してその歴史を閉じた。このブラームスは彼らのデヴュー盤にあたる。正確な録音データが記されていないが、おそらく結成当時の70年前後の録音を思われる。

ブラームスは優れた室内楽を残し、そのいずれもが懐深いロマンティシズムに満ちている。特に弦楽四重奏から拡張された五重奏や六重奏、そしてピアノ入りの四重奏、五重奏と、いずれも名曲揃いだ。そんな中にあって室内楽の基本ともでいうべき弦楽四重奏曲は3曲が残されているのだが、他の拡大された編成の曲に比べるとマイナーな感は否めない。そもそも弦四本という、必要十分とも必要最小限とも言える構成ゆえ、聴く側のイマジネーションで音楽を膨らませる要素が大きい。加えて、古典派の四重奏曲のように明確で分かりやすいメロディーラインと、それを引き立てる起承転結のはっきりしたフレージングや和声感(カデンツ)に比べ、ブラームスのそれはすべてがずっとデリケートであり、控えめだ。曲の方から次々と美味しい料理を並べてくれるような音楽ではない。ひと言でいえばブラームスの室内楽は渋く、取り分け弦楽四重奏は激渋という印象をもつ。

そんな中、3曲の四重奏のうち第2番イ短調は穏やかな曲想と渋い中にも親しみを感じさせるメロディーに満ちている。第1楽章 Allegro non troppo、第2楽章 Andante moderato、第3楽章 Quasi Menuetto, moderato、第4楽章 Finale. Allegro non assaiの堂々とした構成で、このクリーヴランドSQの演奏も30分を要している。どの楽章も、ぼくらがブラームスと聞いてイメージする淡くも深い抒情性を聴かせてくれ、まさの秋のこの時期、夜半のリスニングに相応しい名曲だ。


この盤の音源。第2番第1楽章



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マイルス・デイヴィス <ラウンド・アバウト・ミッドナイト>



九月も最終週。休み明けのきのう月曜、朝起きると体調が思わしくない。寝床で少々逡巡したが、幸い火急の案件もないので仕事を休むことに。そのまま惰眠をむさぼるうちに体調も回復。何のことはない、半分はナマケ病のようなもので、サボれば元気になるのだ。


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昼間どっぷりと寝たためか、夜半になっても目が冴えざえ。ナイトキャップ代りのチョイ聴き一枚にこんな盤を取り出した。
マイルス・デイヴィスのリーダーアルバム<ラウンド・アバウト・ミッドナイト>。1956年のモノラル録音。メンバーは、マイルス・デイヴィス(tp)、ジョン・コルトレーン(ts)、レッド・ガーランド(p)、ポール・チェンバース(b)、フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds)。手持ちの盤は90年代半ばにリリースされたCDで、後年のボーナストラック含む盤とは違い、オリジナル通り以下の6曲が収録されている。

1. ラウンド・ミッドナイト
2. アー・リュー・チャ
3. オール・オブ・ユー
4. バイ・バイ・ブラックバード
5. タッズ・デライト
6. ディア・オールド・ストックホルム

マイルス・デイヴィスというと、その代名詞のようなミュートトランペットによるリリカルなプレイを想像する。そしてこの盤でも冒頭の#1<ラウンド・ミッドナイト>で、その真価を聴かせてくれる。だが、そうしたプレイがときに重苦しさや暗さにつながることもあって、マイルスのリリカルなバラードプレイはいつでも誰にでもとは言い難い側面もある。しかしこの盤では続く#2<アー・リュー・チャ>ではアップテンポに転じ、また#3,4はミディアムテンポ、#5はまたアップテンポと、変化に富んだ曲構成とし、その結果、抒情的な雰囲気と軽妙なスウィングとで、アルバム全体としてはタイトル通りの夜の雰囲気を漂わせつつ、飽きさせないで聴かせてくれる。当時まだ無名に近かったコルトレーンや、レッド・ガーランド、ポール・チェンバース、フィリー・ジョー・ジョーンズのリズム隊も万全だ。


多くのアーティストによって取り上げられることの多い名曲<ディア・オールド・ストックホルム>。冒頭のマイルスのミュートトランペット、続くポールチェンバースのベースソロ、そして3分20秒過ぎからのコルトレーンのサックスソロ、いずれも秀逸だ。



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アナ・ヴィドヴィッチ(G)来日公演予定



人気のギタリスト:アナ・ヴィドヴィッチがこの秋11月下旬に来日。以下の通り全国5ヶ所で公演予定だ。

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<公演日程>
11月21日 [土] 18:30
 群馬県/館林市三の丸芸術ホール
11月22日[日] 14:00
 京都/京都府立府民ホール アルティ
11月23日[月祝] 15:00
 福岡県中間市/なかまハーモニーホール大ホール
11月25日[水] 19:00
 横浜市/磯子区民文化センター杉田劇場ホール
11月26日[木] 19:00
 東京/東京文化会館小ホール

<プログラム>
J.S.バッハ(デシュパリ編):無伴奏チェロ組曲第1番ト長調 BWV1007
ジュリアーニ:大序曲Op.61
スカルラッティ:ソナタ イ長調K.322 / L.483
スカルラッティ:ソナタ ホ長調 K.380 / L.23
タレガ:アルハンブラの想い出
バリオス:大聖堂
バリオス:神の愛のほどこし
武満 徹:「ギターのための12の歌」より“イエスタデイ”
ポンセ:南のソナチネ

2010年、2012年、2014年と、このところ隔年で来日しているアナだが、このたびは前回2014年7月から1年余で再来日となった。不思議なことなのだが、近年3回の来日にうち、2010年、2014年と当地北関東の片田舎へ来演していて、今回もなぜか当地が選ばれた。2010年、2014年の公演は拙宅のごく近所で開かれたこともあって、ともに足を運んだ。

 2010年10月30日来演の記事
 2014年7月6日来演の記事

過去2回の印象は少々異なっていて、昨年の公演は近代の本格的なソナタ3曲を取り上げるという意欲的なプログラムであったが、音そのものも含めて少々ネガティブな印象をもってしまった。さて今回はどうだろう。ぼく自身は今のところ聴きにいく予定はないのだが、上記公演ご近所の方はいい機会なので<クロアチアの宝石>に会いにいかれてはどうだろう。なお当地群馬県館林公演に足を運ばれる際には、同地の県立美術館へもぜひ


今年2015年のドイツでの公演とか。 バリオス<大聖堂>に続き8曲が再生される。



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モーツァルト Ob、CL、Hr、Fgと管弦楽のための協奏交響曲K.297b



きのう記事に書いたモーツァルトのファゴット協奏曲。結局、きのう一日で昼夜合せて三回も聴いてしまった(^^;。 曲、ファゴットの音色、共に何度聴いても微笑ましい。そんなことを考えつつ一日終えて日が暮れて…日付が変わる夜半を過ぎてもまたまた気になって、ファゴットねぇ…と考えていて、思い出した曲があった。


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モーツァルトのオーボエ、クラリネット、ホルン、ファゴットと管弦楽のための協奏交響曲変ホ長調K.297b。カール・ベーム指揮ベルリンフィルとベルリンフィルの首席奏者たちによる演奏。1966年ベルリン・イエスキリスト教会での録音。手持ちの盤は80年代初頭にミッドプライスで出ていたグラモフォン・レゾナンスシリーズの1枚。モーツァルトのドッペルこと、ヴァイオリン、ヴィオラと管弦楽のための協奏交響曲K.364とカップリングされている。

この曲の真偽については諸説あって、浅里公三氏によるライナーノーツにもその経緯の概略が記されている。ここに仔細に書きつらねるつもりはないので割愛するが、ともかくオーボエ、クラリネット、ホルン、ファゴットという四つのソロ楽器と管弦楽のための曲として297bの番号が付され、数々の録音が成されていることで、現在ではモーツァルトの残した曲として事実上認知されているようだ。

協奏交響曲と題されている通り、聴きようによっては、管楽器群のソロが活躍する交響曲とも言える構成だ。きのう聴いた18歳のときの作品であるファゴット協奏曲よりも、全体の響きに重層的な組立てが感じられ、ソロの管楽器群のみならず、オケパートの響きも充実している。ベームとベルリンフィルは当時モーツァルトの交響曲全集をグラモフォンで録音中で、この録音もその一環として録られたものと思う。ベルリンフィルの音は冒頭からさすがの充実ぶり。カール・シュタインス(Ob)、カール・ライスター(CL)、ゲルト・ザイフェルト(Hr)、そしても昨日のカラヤン盤でもソロを吹いていたギュンター・ピースク(Fg)らのソロも、落ち着いた音色でオケとの統一感が感じられる。もちろんロマン派の協奏曲などとは違い、ソリストの超絶技巧を聴かせるものでない。腕達者なソリスト仲間が集まって、和気あいあいとした雰囲気でアンサンブル。そんな古きよき時代のウィーン古典派の薫りを楽しむ曲だろう。


この盤の音源。第1楽章。


バレンボイム指揮のモーツァルテウムのオケによる全曲。



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モーツァルト ファゴット協奏曲変ロ長調K.191



九月最後の週末土曜日。日本南岸に居座る前線影響で朝から曇り空。のんびり起きたのはいいが、何となく気分晴れず。野暮用外出の予定まで少し時間がある。こんなときに聴く音楽はモーツァルトのホルン協奏曲…と決めているのだが、ちょっと趣向をかえて、こんな盤を取り出した。


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モーツァルトが18歳のときに作ったファゴットのための協奏曲変ロ長調K.191。ギュンター・ピースクのファゴット、カラヤン指揮ベルリンフィルによる演奏。1971年録音。手持ちの盤はモーツァルトの他の管楽協奏曲と一緒に収録された輸入盤2枚組CD。随分前に、今はもう閉店してしまった隣り町のタワーレコードのワゴンセールで買い求めた。このファゴット協奏曲の他、クラリネット協奏曲、オーボエ協奏曲、フルートとハープのための協奏曲、フルート協奏曲が収録されている。ソロはジェイムス・ゴールウェイ、カール・ライスター、ローター・コッホら、いずれも当時のベルリンフィルトップが務める。

ファゴット協奏曲は他のモーツァルトの協奏曲に比べると演奏機会も少なくややマイナーな感があるだろうか。ぼく自身はこの曲を高校生の頃から気に入っていて、少なくても他の管楽協奏曲に勝るとも劣らないと思っていた。このコンビの演奏も当時のFMで知り、耳にした記憶がある。ギュンター・ピースクはその名前の響きも印象的で、このファゴット協奏曲とセットで記憶に刷り込まれている。

ファゴットが主役の曲というは中々思いつかないし、オケの中でも脇役のことが多い。しかし、こうしてモーツァルトの手になる名旋律で聴くと、その柔らかで深みの音色と、ときにコミカルな表情が中々魅力的だ。70年代初頭になされたカラヤンとベルリンフィルの一連のEMI録音は、同時代の独グラモフォンのそれとはかなり違っていて、明るい音色とより明快な細部の表出を聴くことができる。同時に、流麗でレガート、シームレスなカラヤン流の音楽表現も一層際立っている。それにしてもこの曲の第1、第2楽章の美しさと楽しさは何度聴いても心おどる。第3楽章が優雅なロンド風メヌエットというところもファゴットの特性にはピタリ。曇り空の土曜に朝に相応しい名曲だ。


洗足学園音大のメンバーによる演奏。若者たちの清々とした演奏。しかし指揮者の右手をみると指揮棒ではなく、どうやらボールペンかシャープペン。これはちょっといただけない。



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宗倫匡(Vn)のブラームス



好天が続いた連休も終わり、きょうから社会復帰。調子が出ないのなんのとブツブツ言いながらも終日業務に精励。今月予定の仕事もほぼ見通しがつき、ホッとひと息の木曜日だ。休み中は格別のイベントもなく野暮用少々。音盤リスニングも相変わらずで、整理の行き届いていない棚を見回しつつ落穂ひろい。今夜はそんな中で見つけた一枚を取り出した。


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宗倫匡(そうともただ1943- )の弾くブラームスのヴァイオリン協奏曲ニ長調。60年代から70年代にかけて出回っていたコンサートホールソサエティ盤の一枚。 デヴィッド・ジョセフォヴィッツ指揮モンテカルロ歌劇場管弦楽団がバックを務める。手持ちの盤は10年ほど前、近所のリサイクルショップのジャンク箱にて捕獲(例によって@100円)。正確な録音時期は不明だが、ジャケット裏には1978年リリースの記載があることから、おそらく70年代後半と思われる。宗倫匡の名はぼくらより少し上の世代によく知られた名前だろうか。60年代にいくつかの国際コンクールで入賞し活躍。近年は後進指導やサイトウキネンオケ、水戸室内管への参加、現在も国内外で活躍している由。

中々立派なブラームスだ。録音の音質傾向もあってか、ヴァイオリンの音はやや硬質に響き、解釈も古典派寄りでテンポの揺れも控えめ。整然とし、襟を正した演奏だ。この時代、ブラームスの協奏曲をレコーディングした日本人奏者は果たしていただろうかと考えると、コンサートホール盤というマイナーなレーベルながら、この盤の貴重さを認識する。少々残念なのはバックのオケだ。いつも指摘されるコンサートホール盤の録音の貧弱さには目をつぶるにしても、アンサンブルがときに緩慢で縦の線がビシッと合わない。付点音符の音価があいまいでフレーズに緊張感が生まれない。音程の怪しい箇所も散見される。と、少々辛口に文句を付けたくなる。これはモンテカルロのオケの技量もさることながら、指揮者ジョセフォヴィッツのコントロールがいささか手ぬるいと言うべきだろう。バックのオケが宗倫匡のソロ同様に整然とし、引き締まった音響で支えてくれたなら、はるかに聴き映えのする演奏に仕上がっただろうと、いささか残念ではある。


この盤と同じコンサートホール盤で、パガニーニ<Va、VcとGの為の三重奏曲=トリオ・コンチェルタータ>(楽譜はこちらで参照可)の録音を残している。



宗倫匡がバウムガルトナー時代のルツェルン祝祭管のメンバーだった当時、独グラモフォンに残した録音の音源。バッハ:3台チェンバロの為の協奏曲として知られるBWV1064。



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バーンスタイン&VPO <ブラ3>


…だいぶ以前に書いた記事の再褐…
彼岸の中日。今夜はだいぶ涼しいこともあってブラームスを、それも温度感のあるチョイ濃い口の演奏を聴きたい。となればこの組み合わせだろう。バーンスタインとウィーンフィルによるブラームス交響曲全集。さて何番にしようか。4曲しかないがゆえに、それはそれで思案する。う~ん、秋の気配が色濃い今宵は迷わず3番だ。


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ぼくがクラシックを意識して聴き始めた70年代初頭、バーンスタインといえばアメリカの指揮者でありアメリカの象徴のような存在でもあった。そのバーンスタインが70年代の終わりからヨーロッパの伝統を背負って立つウィーンフィルと集中的に録音を始めた。ベートーヴェン、ブラームス、シューマン…。両者の相性がこれほど良いとは、一連の録音を聴くまで予想しなかった。ウィーンフィルの艶やかな音色と豊かなカンタービレが、バーンスタインのやや粘着質の歌い口によっていっそう際立った。このブラームスのLP盤全集は、発売早々に4枚組9千円で購入。学生時代からもっぱら廉価盤ばかりで、社会人になってもその貧乏気質が抜けなかった当時のぼくには珍しいことだった。

演奏はいずれも素晴らしい。当時すでに聴いていたカラヤン&BPO、バルビローリ&VPOやケンペ&MPO、その後のヴァントやチェリビダッケ、スウィトナー等、手元にある十数種の盤に中でももっとも気に入っている演奏の一つだ。
4曲あるブラームスの交響曲だが、バーンスタインはそれぞれの性格をはっきりと意識して振り分けている。今夜聴いている第3番は、ひと口にいえば秘めたるロマンティシズムといったところか。決して歩みを速めずにじっくりと弾き込む第1楽章。室内楽的な静けさの第2楽章。いつ聴いても胸が締め付けられそうな第3楽章。雄渾な第4楽章。バーンスタインのロマンティシズムにウィーンフィルが全力で応えていく名演だ。

地味といわれる第3番だが、聴きどころはいくつもある。第1楽章の終盤14分00秒からの1分間。14分20秒あたりはフルトヴェングラーなら猛烈なアチェルランドをかけるところだ。第2楽章のやはり終盤24分02秒から24分45秒まで。終盤第3楽章(27分から)は終始歌にあふれる。第4楽章はブラームス独特の三連符のメロディが続く35分50秒からがいい(38分過ぎからの展開と続く39分33秒からも)。そしてコーダ(42分過ぎから)は夕映えの美しさだ。



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プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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