昭和歌謡 <冬の巻>



二つ玉低気圧が通過し、関東地方は天気回復。終日陽射しに恵まれた。近郊の街路樹も葉を落とし始め、初冬の趣き。暑さが苦手で冬LOVEのぼくにとってはいい季節の到来だ。
こんな晩には、ストーヴに灯をつけ、辛口のぬる燗でもやりながら昭和歌謡でも聴こうか…おっと、いけない。無粋な下戸は渋茶で一杯でありました。


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冬に入るこの時期の必聴盤。だいぶ前の記事にも同じ盤を取り上げていたので再掲しておく。取り出したのは以下の4枚。

 北の宿から
 津軽海峡冬景色
 哀しみ本線日本海
 小樽のひとよ

<小樽のひとよ>が少々時代をさかのぼって1967年。<北の宿から>と<津軽海峡冬景色>が70年代後半。<哀しみ本線日本海>は1981年の作だ。いずれの盤も10年ほど前に近所のリサイクルショップのジャンク箱から@50円で捕獲してきたもの。
<小樽にひとよ>では鶴岡雅義のレキントギターが懐かしい(写真のギターは黒澤澄雄作レキントギター:鶴岡雅義モデル)。この曲が流行った中学2年の頃ギターを弾き始め、このイントロも耳コピーして弾いた記憶がある。<北の宿から>と<津軽海峡冬景色>が巷に流れていた頃はちょうど大学時代の真っ只中。実らぬ恋に悶々としながら、北陸のうつうつとした暗い冬の中で過ごしていた記憶と阿久悠の名調子が重なる。両曲ともイントロにはマンドリンやテナーサックスが使われ、昭和歌謡の王道を行く。<哀しみ本線日本海>は80年代初頭の作。コードの扱いに少し新しい感覚が入っている。70年代中盤以降のぼくは、クラシックに没頭していた時期で、歌謡曲を好んで聴いた記憶はまったくないが、巷間流れていたメロディーはしっかり身体にしみ込んでいて、今更ながらにこうして聴くと、グッときてしまうのだ。


<小樽のひとよ>


<津軽海峡冬景色>


松田聖子も歌います!



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ケンブリッジ・バスカーズ



週末にかけて大荒れ予報の天気だが、きょうは昼過ぎから晴れ間がのぞいた。
ここ数週間引っ掛かっていた飛び込み案件が本日収束。これで万事一件落着ならいいのだが、飛び込み案件に手を焼いているあいだに、元々の計画業務が遅れ気味となり、あすからはそのリカバリーが必要だ。とはいえ、ひとやま越えてまずは休心。ホッとひと息リスニングタイム。音盤棚を眺めていたらこんな盤を見つけて取り出した。これもだいぶ前に一度記事にしていたので再掲しておく。


ケンブリッジ・バスカーズ  ケンブリッジ・バスカーズ


ケンブリッジ・バスカーズ。1970年代後半から80年代にかけて笛とアコーディオンの大道芸的演奏パフォーマンスのデュオとして人気を博した。久しく関心から離れていたら80年代後半にメンバーチャンジがあって、名前もクラシック・バスカーズと変わっていた。写真のLPはもちろん以前のコンビによるもので1983年の録音。クラシックの名曲、それも大管弦楽であろうが何であろうが、笛とアコーディオンでやっつけてしまう。参考までに収録曲をあげておこう。

01. 1812年序曲(チャイコフスキー)
02.セビリアの理髪師(ロッシーニ)
03.ジュピター交響曲(モーツァルト)
04.新世界交響曲(ドヴォルザーク)
05.未完成交響曲(シューベルト)
06.交響曲第4番(マーラー)
07.軽騎兵序曲(スッペ)
08.春の祭典(ストランヴィンスキー)
09. 古典交響曲(プロコフィエフ)
10.カリレア(シベリウス)
11.ヴァイオリン協奏曲(メンデルスゾーン)
12.チューニング
13.交響曲第1番-第9番(ベートーヴェン)
14.ツァラトゥストラはかく語りき(R.シュトラウス)
15.威風堂々(エルガー)
16.ペール・ギュトン(グリーグ)
17.セレナーデ(ハイドン)
18.鱒(シューベルト)
19. なき女王のためのパヴァーヌ(ラヴェル)
20.”アコーディオン”協奏曲第1番(チャイコフスキー)
21.大学祝典序曲(ブラームス)

1時間ちょっとの間にこれら21曲が演奏される。ベートーヴェンの9曲の交響曲をつなげてあっという間に聴かせる妙、メンデルスゾーンでの超絶技巧、春の祭典での意外な迫真感、まさにエンターテイメントの花咲くひとときだ。物まね、声帯模写のたぐいと同様、このデュオを楽しむには元ネタを熟知しておく方がよい。そうでないと彼らの仕掛けの半分も気付かずに終わってしまうだろう。例えばベートーヴェンの全交響曲9曲をつなげるとっても、元の曲を知っているのと知らないのとでは、笑うにしても腹のかかえ方が違うというものだ。この手のパフォーマンスは、古くはモンティ・パイソンやミスター・ビーンなどに通じる英国流のユーモア、ナンセンス、ギャグの系譜だろう。音楽でも1950年代からホフナング音楽祭なる抱腹絶倒のイベントがあった。フックド・オン・クラシックの元祖だ。

このクラシック・バスカーズ、ネットでみると近年も活動を続けている様子。しかし現役のアルバムは少なく、この盤もプレミアムが付いていて驚いた。最近はこの手の健全なユーモアは人気もなく、売れないのだろうか。


無茶にもほどがあるというワグナー;ワルキューレだが、原曲を知る者には抱腹絶倒だ。しかし、どうみてもミスター・ビーンのノリである。


1987年。来日公演の様子。
最高傑作はこの盤にも収録されているベートーヴェン交響曲全曲。28分50秒から35秒間のお楽しみ。



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ブロムシュテット vs スウィトナー <ベートーヴェン交響曲全集>



久々にCD少々調達。ぼちぼち聴いている。伊東ゆかりヨーヨー・マ舘野泉の盤については先日来の記事に書いた。以下に控えるは…。由紀さおりの新アルバム<VOICEII>、ジュディ・オングが昭和歌謡を歌ったカヴァーアルバム<LAST LOVE SONGS>、例の<ジャズの100枚>から落穂拾い2枚、ケニー・ドーハムとアート・ブレーキー、それと米寿を迎えてますます健在、ブロムシュテットのベートーヴェンとシューベルトの交響曲全集…てな調子。きょうはこのうち、ブロムシュテットのアルバムを取り上げる。


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先日の記事にも書いたブロムシュテットは壮年期の70年代後半から80年代にかけて、名門シュターツ・カペレ・ドレスデンと多くのアルバムを当時の東独ドイツシャルプラッテンレーベルに録音した。このうちベートーヴェンの全集は十年ほど前に廉価盤ボックスセットの風雲児ブリリアントクラシックスから持ってけ泥棒的な超廉価でリリースされ、その後のも何度か発売元を変えてリリースされてきた。今回は久々に国内キングレコードからのリリース。安心安全のメイドインジャパンということで、同時にリリースされたシューベルトの全集と併せて手に入れた。実はベートーヴェンの方は最初のブリリアントクラシクス盤を持っていたのだが、訳あって放出した経緯がある。今夜はこのブロムシュテット盤のインプレッションを記すつもりではなく、ふと思いついたオトマール・スウィトナーによるベートーヴェン全集とちょっと聴き比べてみた。

ブロムシュテットとスウィトナーは、世代、風貌その他の雰囲気は違うのだが、実際のキャリアをみると、案外似た点が多い。ともに東独時代のSKDのシェフを務めた、N響にも度々客演し日本でもお馴染み、独墺系の保守本流のレパートリーを機軸にし、いずれも奇をてらわない正統的な演奏様式をとった等々。大きな違いはオペラでの経験度合いあたりだろうか。その二人の中核をなすレパートリーのうちベートーヴェンの比較は興味深いところだ。

さて、前置きが長かった分、結論を急ごう。あくまですっとこどっこいオヤジの私見ということで…
この二人によるベートーヴェン、演奏様式としては共にオーソドクスかつ正統的で驚くようなところや、オヤ~?と首をかしげるような箇所は皆無。もっとエキセントリックな演奏を望む輩には無縁の盤。しかしベートーヴェンらしい感情のたかまり、劇的表現など過不足ない。すべてを聴き比べたわけではないが、演奏そのものはいずれも素晴らしく、甲乙付け難い。
今回同時に比較してもっとも大きい違いは録音状態だ。共に70年代終わりから80年代初頭の録音ではあるが、ブロムシュテット盤が東独シャルプラッテンによるアナログ録音、スウィトナー盤が日本コロンビアによるデジタル(PCM)録音。スピーカー;アヴァロン・エクリプスで聴く限り、一聴してスウィトナー盤の方が響きが豊かで広がりがあり、同時に細部もよく録れていて、オーケストラサウンドしての満足度は高い。一方ブロムシュテット盤はアナログ最後期の完成度の高い録音であることは間違いないが、スウィトナー盤に比べや残響が少なめ。細部もスウィトナー盤のデジタル録音に比べると弦楽群の高音域などで少々混濁感がある。木管群のソロもやや遠めだ。スウィトナー盤が芳醇な響き包まれるのに対し、ブロムシュテット盤はキリッと引き締まった響きで、ストイックな印象となる。もっともこの印象はヘッドフォンで聴くとまたかなり変わってくる。ゼンハイザーHD800で聴くと、ブロムシュテット盤にも過不足ない響きがのっていることが分かる。もっとも高音域の混濁感はやはり残る。スウィトナー盤はやや響き過ぎるかと思っていた中低域が引き締まり、バランスが改善される。
…とまあ、演奏解釈の本筋から少し外れたところで、オーディオオタクの小田原評定が続く。なんだかなナアという感じではあるが…。 以下にYouTubeにあった両音源を貼っておく。同じ条件下でアップされたものでないので、単純な比較は出来ないが、さてどうだろう…


ブロムシュテット&シュターツ・カペレ・ドレスデンの<英雄>



スウィトナー&シュターツ・カペレ・ベルリンの<英雄>



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パコ・デ・ルシア <LUZIA>


週明け月曜日。都内での仕事を終えたあと、日本橋の老舗デパートに立ち寄り、九時少し前に帰宅した。相変わらず暖かい日が続く。街路樹の葉を落とし始めたが、この暖かさでは晩秋の赴きにはだいぶ遠く、北ドイツの光景を思い浮かべつつ渋いブラームスでも…という気分にもなれない。さて、どうしたものかと思いながら音盤棚を探索。取り出したのはこの盤だ。


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パコ・デ・ルシア(1947-2014)が1998年に発表したアルバム<LUZIA>。
ぼく自身、同じようなギターを弾きながらフラメンコはまったく不案内。フラメンコギタリストを5名あげよと問われたらギリギリ何とか答えられるかというレベルだ。まず、伊藤日出男だろう(^^; サビーカス、モントーヤ…古いなあ。
さてこの盤は彼の14作目のアルバムだそうだ。おそらく正統派というか、歴史的なフラメンコスタイルから見るとパコはフラメンコの技巧をベースにしながらもまったくの別物という評価なのだろう。しかし、それが故に70年代に頭角を現し、以降の人気を得るに至った。フラメンコに興味があったわけではないが、彼が初来日した際にNHKテレビで演奏したときの印象は強烈だった。ギターというのはこんなにも速く音階が弾けるのものなのかと。 手元には70年から80年、人気のピークにあった頃のベスト盤CDと中古のLPが2枚ほど、そしてこのLUZIAがあるだけだが、このLUZIAはとても気に入っていて時々取り出して聴く。ジャズやフュージョン系のアーティストとの協演も数多いパコのイメージだと、圧倒的なテクニックとノリと勢いとで弾き抜けるイメージがあるが、この盤は全体を通してどこか静けさが支配する。冒頭のBuleriaからして、超低音域の響きを伴うカホンに導かれてパコのトレモロが繰り出される展開されていくが、フレーズの合間にはふと寂しさが宿る。この盤の作成中に亡くなった母に捧げられたというのも偶然ではないだろう。そしてパコ自身も一年半ほど前に66歳で亡くなった。


この盤の全曲。



若き日のパコ。


パコも激賞する現代の若手テクニシャン:グリシア・ゴリャチェフ。



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音楽とクラシックギターに目覚めて幾年月。道楽人生成れの果てのお粗末。

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