ここへきて気温もぐっと低くなってきた。冬型気圧配置で荒れる北日本とは対照的に、当地関東は冬晴れの穏やかな年の瀬を迎えている。今年も残すあす一日となった。あまり年越しの感慨もないのだが、備忘目的の本年述懐。<音曲編><六弦編>に続いてきょうは<覗機関=のぞきからくり:番外編>を記しておこう。

…で、何の脈略もなく餃子の写真。たまたま昨夜作って旨かったので(^^;
豚挽き肉250g、キャベツ250g、ニラ1束、長ネギ1本、生姜ピンポン玉程度のもの1個。野菜をみじん切りにして肉に混ぜ、よくこねる。塩、醤油、酒、鶏がらスープの素などを控え目に加え、大判の皮に丁寧に包む。以上の材料で大ぶりの餃子が約30個。チーズや干しイカを加えるなど自在なヴァリエーションも可。拙宅では包み=家人、焼き=私の分業。IHヒーターなので焼きむらは避けられないが、まあまあの出来だった。たらふく美味しくいただきました。正月のおせちに食傷したらトライしてみてはいかがかと。
さて、あらためて本題の本年述懐<番外編>。まずはオーディオねたから。
◆アヴァロン社のスピーカー
音楽好きにとってはオーディオ装置は楽器弾きにとっての楽器と同等の存在。取り分け音質のほとんどを決めるスピーカーは、表に出る性能諸元だけで読み取れない要素が多々あり、その選択は楽しくも悩ましい。ここ二十年ほど三菱ダイヤトーン2S-305を使ってきたが、数年前から小型スピーカにシフト。これで十分と思ったのも束の間、大型スピーカーへの恋慕捨てきれず、昨年夏にタンノイ:スターリングを導入。しかしこれも低音が思いのほか早くロールオフし、管弦楽の基本となるコントラバスの低域再現性が不十分で、2S-305を買い戻そうかどうしようかと悶々とする日々が続いていた。そこの現われたのがアヴァロンだった。

アヴァロン社の存在は以前から知っていたが、いわゆるハイエンド商品のたぐいで、自分には分不相応と決め込んでいた。ところが今年夏、同社が地位確立したかつてのベストセラーモデルの中古出物に遭遇。スターリングもそこそこの値で下取りOKということで、その場で即決となった。
ウーファサイズ9インチで密閉箱というスペックから心配していた低音は、店頭での試聴とまったく変わらず十分に低いところまで応答する。50Hz以下がスカスカでレスポンスしないスターリングとはまったく異次元。ローエンドは12インチウーファと大容量160リットル箱のダイヤトーン2S-305と同等に深く沈み込む印象だ。もちろん密閉箱なので妙な共振やふくらみはなし。コントラバスやオルガンペダル音の音階がきっちりと提示される。中高音の解像度はアヴァロン社の真骨頂。高解像度を保ちつつ、音場感も広く深く展開する。86dBの能率はサイズからすると少々低いが、よくある低能率ゆえの反応の悪さなどはない。おそらくこれでわがオーディオライフのスピーカー選びは終止符の見込みだ。
スピーカー以外のセットアップは変わっていない。ラックマン社のアンプL-570は、不具合はなかったが予防保全として夏前にメンテナンスに出してリフレッシュした。CDプレイヤーのメインはやはりラックスマン社D-500で変わらず。今春手に入れたDENONのDCD-1500SEはCDプレイヤーとしてではなく、もっぱらPCとiPhoneのUSB受け用として稼働中。これでYouTube音源やストリーミング放送などもまずまずの音質で聴けるようになった。
◆ヘッドフォンリスニング
帰宅後、深夜の音盤リスニングが多いことから、ヘッドフォンのグレードアップを画策。長らく愛用してきたド定番ソニーMDR-CD900に加え、ゼンハイザー社のハイエンドモデルHD800と、移動中用途にシュア社SE535とを一気に大人買い。またL-570にヘッドフォン端子がないことから、いささか安直な選択ながらフォステクス社HP-A7を調達した。これらのセットアップで聴くヘッドフォンサウンドは極めて解像度が高く、音盤に潜んでいた音をこれでもかと提示。解像度では負けないはずのアヴァロンのスピーカーで聴く音との違いに、ときにまるで別の演奏かと思うほどで、ちょっとした悩みではある。

◆パピーその後。
話変わって身辺諸事情を少しだけ。9月の始めにやってきた盲導犬育成ボランティアのパピー。その後順調に成長し、きょうでちょうど生後六ヶ月。拙宅にきたときが生後二ヶ月で体重5キロほどだったが、現在20キロ。元々盲導犬用途にはラブの中でも小さめの個体血統が選ばれるらしく、おそらく22~3キロで成犬レベルということらしい。当初は昼となく夜となく、トイレの躾けで苦労したが、さすがに高IQの犬種。すぐに心得るようになった。またこれまでの四ヶ月間の生育段階で愛玩用とはかなり違う接し方をしていることから、普段の行動も子犬とは思えないほど落ち着いていて驚く。
9月初旬

最近の様子

…というわけで、あす一日残して今年も終わり。本年述懐<番外編>をもって今年の与太記事の書き納めと致します。勝手なマイペース与太話といいながら、日々アクセスいただいた方々の後押しも実感する日々。コメント、拍手、バナークリックでの応援、ありがとうございました。お気楽な道楽記事とは裏腹に、世間並みの悩ましき日常もあるにはありますが、そこは本ブログの基本姿勢<人生と天下国家を語らず>。まあ語るほどの人生も知力見識もないだけのことでありますが、来年も引き続き、道楽人生成れの果ての御粗末を続けることにいたします。それでは皆様、よいお年をお迎え下さい。
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今年の最後に昨年同様、昭和時代からのお笑い好きとして年忘れの一席を。
再び漫才、もといMANZAIブームだそうだが、今も昔もオーソドクスな掛け合い漫才がいい。今更Wけんじというわけにもいかないので、この二組で年忘れ。そして最後に長講一席。しみじみと年の瀬の<芝浜>もいいが、冬の話でパッと明るく終わりましょう。何度聴いても面白い古今亭志ん朝の<二番煎じ>を。
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きのうに続き本年述懐。きょうは<六弦編>。マイ・ギターライフを振り返る。
クラシックギターを始めたのは1970年高校一年のときだから、足掛け四十年余ということになる。といっても長いブランクもあり、本格再開したのは50歳になってからのこと。再開後は遅れてきた道楽バブルよろしく、楽器調達に他流試合にと楽しく過ごしてきたが、昨年から今年はその流れに幾らか変化があった。
◇楽器あれこれ◇
ここ数年、様々なタイプ・時代の楽器を手元において楽しんできたが、もともと楽器蒐集の目当はない。最初から承知していたことだが、多くの楽器を手元においてもそれぞれの真価を発揮するまでに弾き込めるわけではないことをあらためて自覚し、ピーク時には二桁台数あった楽器の整理進めてきた。
中出敏彦、西野春平、中山修などはすでに数年前に放出、その後英国のデイヴィッド・ホワイトマンの楽器をハウザーモデルとオリジナルモデルの2台を入手。他に19世紀ギターのオリジナルも何本か手に入れた。かつての憧れだったハウザーも2年前に入手。その後も古いスパニッシュの味わいを求めて、事あるごとに試奏も重ねてきた。そんな中、手持ちの楽器は昨年来一気に更新が進んで以下の6本になり、現在に至っている。
ヘルマン・ハウザー3世 2006年
ホセ・ラミレス3世 1978年
田邊雅啓 2004年
ゲルハルト・オルディゲス 2008年
サイモン・マーティー 2006年
英チャペル社 1860年代

チャペル社の19世紀オリジナルとラミレス以外は2000年以降の新しい楽器ということになったが、いずれもそれぞれに味わい深い音で、手にするごとにその音に魅了される。
ハウザー3世は「今更?」の前評判に反して、基本に忠実でしっかりした音と作りに感心。いつ弾いても低音・高音とも太くよく通る雑味のない音で、曲の時代性に関わらず、モダンギターとしての万能性を発揮する。近代ギター製作の保守本流をいく趣きがあるし、1世以来、様々なトライアルは継続していると思うが、商品としては妙なラインアップやバリエーションを安易に作らないのも好感がもてる。
ラミレス3世は70年代後半ラミレス工房最盛期のもの。すでに製作者の名を表すスタンプは廃止された時期のものだが、ぼくの個体は内部に残された符丁からマヌエル・カセレス作のものと思われる。ラミレスは音の分離が悪いと言われることがあるが、おそらくハウザーあたりとの比較の問題で、よくある国産の楽器よりずっと明瞭で和音の調和・分離とも問題はないし、音もよく通る。そして何より高音の甘くたっぷりとした響きが魅力だ。
田邊ギターも完成から10年になった。低いウルフを伴ったたっぷりとした低音と、すっきりした高音で、手元の音量感以上に音はよく通る。工作精度や材料の扱いも完璧で、10年間弦は張ったままだが、ネックはまったく反りもなく指板・フレットともに、これ以上ない程の精度を維持している。
G・オルディゲスとS・マーティーの2本は昨年後半に出会って手に入れた。オルディゲスのハウザー1世モデルは、田邊ギターに華やかさと艶っぽさを加えたような音作り。高音はよく延びて歌うし、低音はふっくらとしたボリュームとよく通るエネルギーを併せ持つ感じだ。楽器店で試奏し5分としないうちに即決。今のところ死角が見当たらないほど惚れこんでいる。
サイモン・マーティーは、一昨年から始めたチェロやフルートとのアンサンブル用に音量感のある楽器を物色する中で行き着いた楽器だ。実は3年程前に一度オファーがあったが、そのときは音量を求める状況でもなくパスしていた。昨今、音量優先の楽器はいくつかの選択肢があるが、今回のS・マーティーは、音量感・エネルギー感とオーソドクスなギターの音色感を併せ持っている点が気に入った。
19世紀ギターはチャペル社製のオリジナル1台だけを残し、他のオリジナル、レプリカ共に手放した。19世紀ギターも仏系・独墺系・伊系と、それぞれに歴史経緯と音色感を持っていて魅力を感じるが、これ以上それらに関わるには、ぼくの素養が不足しているし、これからそれらを身に付けるのも難しいだろうなあと判断した。
◇アンサンブル◇
楽器は弾いてナンボ。2011年からmixiの集まりに時々出向いて下手なソロや旧友Y氏のギターとのデュオを楽しんできたが、一方で以前から、ヴァイオリンやチェロ、フルートとのクラシカルなアンサンブルをやりたいという気持ちがあった。運よく一昨年、チェロ弾き、フルート吹きのハイアマチュア2名と知り合い、ときどき合わせる機会を持つに至った。 今年2月には達者なチェロ弾き達の集まりに参加し、メンデルスゾーンのチェロとピアノための<無言歌>作品109で本番を経験した。また7月にはチェロ、フルートの仲間とトリオでピアソラを楽しんだ。ギターやマンドリンという以前から身近にあった楽器とのアンサンブルと違い、クラシカルな正統派楽器とのアンサンブルは実に楽しくもあり、勉強にもなる。

…というわけで、今年の述懐<六弦編>のあれこれ。楽器探しの放浪も一旦終息し、長期安定の見込み。アンサンブルに関しては相手に恵まれながら、夏以降、ぼくの個人的事情でお誘いに応じられず、残念な思いをしている。アンサンブルはソロ演奏よりずっと楽しいもの。またいずれトリオやデュオで遊べる日が迎えられるようにしたいと思っている。
今年楽しんだアンサンブルからいくつか。
篠原正志さん(g)とたのうち惠美さん(Vc)らが主宰するアンサンブル<たのシック>から楽譜提供を受けたピアソラ<チキリンデバチン>。
メンデルスゾーン<無言歌>作品109(抜粋)
チェロ相方と2月に川崎で演奏した曲。事前練習時の音源。
イベール<間奏曲>
フルート相方からは、不本意な演奏だから、とダメ出しされているのだが、ほとんど初見でこれだけ吹けるのだからと素晴らしい!と勝手に公開(^^;
以下は昨年までのもの。
チェロとのデュオ。
エルガー<夜の歌>(抜粋)
ジャズ・ボッサの名曲<ブルー・ボッサ>(抜粋)
フルート、チェロとのトリオ。
ピエール・ジャン・ポッロ(仏1750–1831)の三重奏曲。モーツァルトのヴァイオリンソナタK.304を元曲にしたもの。
-ギター工房訪問記-
庄司清英(大阪)
野辺正二(浦和)
中山修(久留米)
堤謙光(浦和)
廣瀬達彦/一柳一雄・邦彦(名古屋)
松村雅亘(大阪)
西野春平(所沢)
田邊雅啓(足利)
田邊工房2014年
-その他ギターねた-
カテゴリー<楽器談義>
カテゴリー<ギター全般>
カテゴリー<演奏録音>
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今年も残すところ数日となった。
どうということのない与太記事続きの本ブログだが、世間並みに年の終わりの本年述懐をしておこう。ブログタイトル<六弦音曲覗機関:ろくげんおんぎょくのぞきのからくり>の成り立ちより、本日はまず<音曲編>を。去年の述懐とほとんど変わらない状況に、我ながら進歩のなさと加齢を実感する。
さて、今年2015年は230本余の記事を書き、その中でおそらく200枚程の音盤を取り上げた。10月にはブログ開始から5年が経過し6年目に入った。記録もしていないので定かでないが、この間、記事にした盤は900枚になるだろうか。音盤棚の目に付くところにある盤は、大体取り上げたかもしれない。 全在庫4000枚余の確認を記事にしていると一生続きそうになるが、そう意識して確認するつもりもないし、土台無理な話だ。もちろん新たな音盤購入は皆無といっていい状態だし、中古レコード店巡りはもうやるつもりはない。魅力的ながらCDのボックスセットに付き合うのもそろそろ止めにしようと考えている。…といった舌の根も乾かぬうちにナニではあるが、今年は新規調達も少々あった。

一昨年、ジョージ・セルの録音が本家CBSソニーから少しまとまってリリースされた。その際、ブラームスの交響曲集を入手し、このコンビの精緻かつ活き活きとした演奏に感銘を受けた。昨年はシューマンとベートーヴェンの交響曲集を加え、今年になって更に、ドヴォルザークの7・8・9番、マーラー6番、スラブ舞曲集、ハイドンやモーツァルトの交響曲選集、ワグナー管弦楽曲集やムソルグスキーなどを手に入れた。いずれも精緻なアンサンブルと熱いパッションを両立させた名演。セル&クリーヴランドのコンビはLPレコード時代の70年からもちろん承知はし、何枚か手持ちの盤もあったが、その後はあまり注目せずにきた。一昨年からの一連のCDリリースではリマスタリングで音質も改善され、ようやく喉の渇きをいやした次第だ。
バッハ作品の中核を成すカンタータも時折り聴くようになった。ギター弾きの一人としてもっぱら器楽曲ばかりに目がいっていたが、「やはりバッハ作品の大半を成す宗教曲を聴かずして」の思いも強くなり、実際に教会暦に従って、一つ一つの作品をたどる試みの面白さにも気付いた。かつては重厚長大なロマンティック要素を引き継いだ演奏を好んだが、昨今は量感に頼った力ではなく、音楽の骨格と調和的要素に耳がいくようになり、よりオーセンティックな演奏に惹かれるようになったのも今年の変化の一つだった。
秋になってブロムシュテットとシュターツカペレドレスデンの録音が久々にリマスタリングされて再発されたのを機に、ベートーヴェンとシューベルトのボックスセットを入手。ついでにスウィットナーのシューマン、シューベルト、コリン・デイヴィスのシューベルトなどを加えた。いずれも70年代終盤から90年代初めにかけての録音。シュターツカペレドレスデン、シュターツカペレベルリンという、かつては<東側>ということわりがついた団体だが、いずれも現在ほどグローバル化される前の伝統的なオーケストラサウンドが堪能できる演奏だった。在庫切れ間際に手に入れたラッセル・デイヴィスのハイドン交響曲全集とバーンスタイン&ニューヨークフィルによるマーラー交響曲全集もお楽しみに加わった。いずれもCD1枚あたり単価@200円という音盤デフレ事情は変わらずだ。
ジャズやポップスも手持ちの盤を時折り出して楽しんだが、以前からファンの由紀さおりに加え、伊東ゆかり、ジュディ・オング、少し若い世代で森口博子らのアルバムを手に入れた。古い昭和歌謡やポップスを聴いて懐かしむという行為そのものも、段々と楽しさやノスタルジーを通り越して、少々辛く暗い気持ちの方が先に立つようにもなり、これも年齢のなせるわざかなあと複雑な気分だ。
もう二、三年前から考えていることだが、音盤在庫もいずれ整理しようと思っている。その「いずれ」のタイミングを推し量りつつ、当面差し迫った状況でないのをいいことに先延ばしをしているわけだが、還暦を過ぎたとことを機にボチボチと…という意識にはなってきた。実は数年前に、音盤に押されて場所を失った書籍数百冊を処分した。処分する前には、後悔の念に襲われるのではないかとも思っていたが、実行してみればあっさりしたもので、どうということはなかった。レコードやCDもと思うのだが、こちらは高校時代に最初に買ったレコードからして、まだ1枚も処分していないという現実があって思案中だ。20年後には手提げ鞄一つに道楽の品を収まる程度にして、跡を濁さずの状況を作りたいのだが、さて実行かなうか、かなわざるか。
手持ちの古い録音の在庫確認に終始する中、最近の演奏家に関しては、もっぱらYouTube音源のお世話になった。ブログ記事に貼り付ける目的で当てもなくサーチする中、いくつか印象的な演奏にも出くわした。以下に二つ。
バッハの宗教曲演奏は70年代から次第に、それ以前の重厚長大型から小編成へのシフトが行われてきた経緯があるが、こちらは80年代後半から試みられるようになった合唱団をおかず各声部1名による究極の小編成。ジェズアルド・コンソート・アムステルダムによるBWV80。躍動的で小編成ながらまったく不足感はない。
最近聴く交響曲は、かつてのモーツァルト、ベートーヴェン、ブラームスあたりから、ハイドン、メンデルスゾーン、シューベルト、シューマンにシフトしてきた。中でもシューマンの4曲はブラームスの4曲に勝るとも劣らない。YouTubeで出会ったダニエル・ハーディング&マーラー室内管弦楽団による第2番の名演。
★★追伸★★
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週明け月曜日。朝はそこそこ冷え込んだが、日中は相変わらず気温高め。気付けば12月も下旬。年内の業務日程も残すところ僅かとなったが、今年は暦通りに来週月曜日まで出勤予定だ。そんな折、どうしようかと思案したあげく一昨日アマゾンに発注したお楽しみの品が到着した。

ブロムシュテット盤に加えて追加調達を検討していたシューベルト交響曲全集はスウィトナー&SKB盤を選択。さらに、コリン・デイヴィス&SKDの4枚組が1600円余ということで、ことについでにポチッてしまった。それとスウィトナー&SKDのウィンナワルツ集。とどめは<孤独のグルメ>初期放映分のBlu-rayボックス。これで年末年始は安泰至極だ。
ところでけさ通勤途上で聴いていたNHKFM<きらクラ!>で、先週のイントロ当てクイズ<きらクラDON>の正解、ルロイ・アンダーソン<タイプライター>が流れていた。面白かったのは、パーソナリティーのふかわりょうと遠藤真理がスタジオに持ち込んだタイプライターを曲に合せて叩く趣向。これが見事に合わない!タイプライターのキーを叩き、キャリッジリターンを動かし、かつベルを鳴らすという作業をあの曲に合せて行うのは、そこそこ練習しないと案外難しいのだと納得した。
ルロイ・アンダーソンの曲は上質なポップスクラシックとして昔から好きな曲が多い。アンダーソンの曲ばかり並べたコンサートがあったら、何を差し置いても聴きにいきたいほどだ。手元にはアブラヴァネル指揮ユタ交響楽団の盤があるが、いずれ記事に取り上げようと思う。
<タイプライター>はだいたいこんな趣向で演奏するようだ。
季節柄<そりすべり>をジャズヴァージョンで。
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天気回復で穏やかな日和になった土曜の昼下がり。
いつもは家人任せの仕事を自分でやってみようかと、突然思い付いて靴を磨いてみた。

このところ毎日履いている靴を取り出す。随分以前から、仕事に出かける際の靴はもっぱら何の変哲もないレースアップのプレーントウと決めている。形もきわめてオーソドクスなもの。最近の若者が履くようなつま先が尖ったものや、オジサン風の真ん丸でもなく(正真正銘のオッサンなのに…)、ごく標準的なスタイル。写真右手前の黒と焦げ茶の二足はコールハーン社製。秋篠宮殿下が長年メンテナンスしながらご愛用と知ったこともあって選んだもの。宮内庁御用達は価格もリーズナブル。典型的な日本人足型のぼくにもよくフィットして履き心地は上々だ。写真左奥はリーガル社製、雨の日用のゴアテックス仕様。軽くてよく足に馴染み、靴底も滑りにくくなっている。春から夏はヘビーローテンション。デザインも案外スタイリッシュで気に入っている。写真右奥はチャッカブーツ風の一足。これもリーガル社製でひと目ぼれの品。ビジネスカジュアルからデニムまでOKで重宝している。
磨くといっても、まずブラシでホコリや汚れを落とし、ごく普通のクリームを塗ってしばらく置き、百均のマイクロファイバーで拭きあげれば完了。今どきの靴はノーメンテナンスでもきれいに履けるだろうが、ちょっと手にして磨いてみると何だか急に愛着がわいてくるから不思議だ。

さて、靴磨きのあとは昼ビール…ではなく、下戸としては甘い物で一服。
昨年初めて食べてみたシュトーレン。クリスマスのパン菓子というと、少し前はブッシュドノエルが人気だったようだが、最近このシュトーレンをよく耳にする。ドイツ生まれらしいシンプルな菓子だ。今年は有機素材にこだわっているという店のものを調達。ドイツのセオリーにのっとり、先日来ひと切れずつちびりちびりと楽しんでいる。今回のものは、外側にまぶした砂糖の見かけに反し、生地そのものにはほとんど砂糖を入れておらず、またナッツやドライフルーツ類もラム酒をまぶしただけというあっさり仕上げ。外側にみえる砂糖は日持ち対策とのことで、好みでその砂糖を適当にまぶしたり、取り除いたりして食べる。ぼくの場合はもちろんwith suger。蜂蜜を付けても美味しい。シュトーレンはドレスデン地方がオリジナルとも聞く。ブロムシュテットとシュターツカペレドレスデンのシューベルトなど聴きながら、深煎り珈琲と共にちびりちびり楽しむシュトーレンも一興だ。
ドレスデンの名店でありましょうか。
ドレスデンにはシュトーレン祭りなる催しがあるそうだ。馬車に引かれて巨大なシュトーレン登場。
★★追伸★★
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朝は雨。昼にかけて低気圧通過で強風吹き抜ける大荒れの天気。色付いた街路樹が一気に葉を落とした。ともあれ週末金曜日。きょうはちょうど仕事の切りよく、夕刻に懸案スッキリ処理完了。幾分軽やかな気分で帰途についた。さて、一服して四日ぶりにオーディオのスイッチを入れ、先日調達したCDの検分と相成った。

取り出したのは、オトマール・スウィトナー(1922-2010)指揮ベルリン国立歌劇場管弦楽団(SKB)によるシューマン第2交響曲。Blu-SpecCD仕様で2012年にリリースされた日本コロンビアの廉価盤シリーズの一枚。4番とカップリングされ、もう一枚と合せて、このコンビによるシューマン交響曲全集となっている。1987年、お馴染みのベルリンイエスキリスト教会での録音。
素晴らしい演奏。予想以上というか、期待以上というか…。今まで素通りしてきたおのれの不明を恥じるばかりだ。 70~80年代、度々N響に客演していたスウィトナーしか知らないぼくにとっては、そのぶっきら棒で、およそスタイリッシュという言葉とは縁遠い指揮ぶりばかりが目に焼き付いていて、その結果、出てくる音も程々のスケール感と無難な解釈…かつてはそんなイメージが先に立ってしまっていた。それまで手持ちのスウィトナーの盤といえばモーツァルトが中心で、よい演奏ではあるが、ベートーヴェンやブラームス、シューマンなど、深みとコクのある演奏が期待出来るのだろうかと、半信半疑のところがあったのだ。そのイメージを改めさせてくれたのは、SKBとのベートーヴェンの交響曲全集であり、同団との来日公演のライヴ録音だった。そして、このシューマンもそんなスウィトナーのロマン派交響曲へのアプローチを再認識させてくれる演奏だ。
やや遅めのテンポで入る第1楽章冒頭の序奏から、深々とした弦楽群の展開する響きに引き込まれる。ヴァイオリン群に対向する旋律を奏でる地を這うような低弦群の響きが部屋に広がる。まさにピラミッドバランス。イエスキリスト教会のアコースティックはやや残響過多と感じられるほどだか、そのナチュラルなエコーが演奏のテンポや、アインザッツの深さを決めている。主部は一転して速めのテンポ。アンサンブルもよく、時折り鳴り響く金管群の強奏、印象的なティンパニーの強打、いずれも素晴らしく音楽的だ。第2楽章スケルツォも速めのテンポで推進力み満ちている。第3楽章アダージョ・エスプレシーヴォは一転してしみじみとした歌いっぷり。アーティキュレーションはあっさりとしているが、常に低弦群が雄弁に音楽を支える。オケ全体の音色感も素晴らしく、コクのある響きに酔いしれる。まだ東独時代だったSKBの深くコクのある響き、重厚で深みのある音ながら重苦しさのないバランス。終楽章は活力に満ち、弦楽群とよくブレンドする木管群が活躍する。もちろん最後のティンパニーの強打も申し分ない。
日本コロンビアとドイツシャルプラッテンの共同作業による録音も特筆に値する。PCM録音開始から十年を経てノウハウを積み上げた頃。サヴァリッシュ&SKDによる同じシューマン交響曲全集の録音を思わせる豊かなホールエコーを生かしつつ、細部もよく録れている。アヴァロンで聴くとオケが前後左右に広く深く定位しつつ、木管群の細かな動きもはるか遠くからはっきりと聴こえてきて、オーケストラサウンドを聴く醍醐味にあふれる。 さて、このスウィトナー盤。もう一枚に収録されている第1交響曲は、初稿にあたる1841年版の楽譜による録音とのことで、こちらも楽しみだ。近々まだ取り上げよう。
この盤の音源。全楽章。
以前も貼ったダニエル・ハーディングとマーラー室内管弦楽団による演奏@プロムス2013。少しインタヴューがあって演奏は3分過ぎから。オケは対向配置を取っている。中編成とピリオドスタイルの良さが生きる、クリアかつしなやかで躍動感あふれる演奏だ。第1楽章提示部は繰り返し有り(7分35秒から)。8分50秒から展開部へ。10分25秒あたりからゾクゾクくるところだ。11分過ぎまで緊張感あふれる展開が続く。40分50秒過ぎからの終楽章最後のティンパニー連打はいつ聴いても興奮する。
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楽器に関しては、ここ数年随分と出入りが激しかったが、昨年ようやく落ち着き、この一年間はほとんど他の楽器に触れることもなかった。手元にある数本のギターはいずれも素晴らしい音で鳴ってくれているし、これから先の人生を考えると、楽器の数を減らすことはあっても増やすことはないだろうと、ほぼ確信している。そんなわけで、最近は楽器店をハシゴすることもなくなったのだが、先日、弦の調達に某入谷方面へ出た折に、折角の機会だからと、久々に何本か試奏させてもらった。

◆ドミンゴ・エステソ 1931年 松・シープレス。
昨年も何度か弾いた楽器。重量感あふれる低音と反応のよい高音が素晴らしい。この日は下記の1929年製松・ローズのエステソと弾き比べることになったのだが、鳴りの良さでは少々水をあけられた感じではあったが、反面音の調和感、落ち着きはこの楽器に軍配が上がる。音に気品があるといってもいいだろう。
◆ドミンゴ・エステソ 1929年 松・ローズ。
横裏がローズにも関わらずとても軽い。上記のシープレスのモデルと同等。おそらく1200グラム程度だろう。弦長655mmだが張りは柔らかく弾き易い。低音ウルフトーンは上記の1931年のものとほぼ同じでF~F#で太くドスンと腹に響く低音だ。一方、高音は軽く弾いても突き抜けるようによく鳴る。1~3弦の5フレットから上のレスポンスの良さと音量感は実に素晴らしく、少なくても弾き手の手元での音量感は、この日弾いた中では一頭抜きん出ていた。
◆エンリケ・ガルシア 1921年 松・ハカランダ。
エンリケ・ガルシアはラミレス1世の系列を引く名工。この楽器は弦長645のトーレスモデル。指板幅も狭く、ナット部で48mm。もちろんボディサイズもコンパクトだ。音も楽器のプロポーションを反映してか、ややこじんまりとしてパーソナルな響き。あまりガンガン弾く楽器ではなく、楽器の雰囲気を味わいながら、楚々と奏でたい。
◆イグナシオ・フレタ 1967年 松・ローズ。
フレタ・イーホスのラベルだが、まだ1世が健在だった頃の合作モデル。やはりフレタは男性的。20世紀初頭の楽器を弾いたあとだけに、ずっしりと重たく、音も張り詰めた緊張感を感じる。しっかりとしたタッチでないと通用しない楽器だ。音は手元ではあまり鳴っている感じはしないのだが、店主に弾きてもらって、聴く側にまわると、十分音が通ってくるのが分かる。
◆エルナンデス・イ・アグアド 1971年 松・ハカランダ。
アグアドは最終的に手元に置きたい楽器の一つだ。1971年製なので、もうアグアド自身は実質引退状態、マルセリーノ・ロペスが担当していた頃だ。ぼくにとってのアグアドの魅力は、ボディーサイズや音の傾向は60年代以降の近代的な方向を志向しながらも、どこか今世紀初頭の古いスペインの楽器の雰囲気を感じるところだ。大きさの割りに軽量で、軽いタッチでもポーンとはじけるように鳴る。
◆マヌエル・カセレス 1980年松・ローズ。
これは立ち寄った店ではなく、少し前に知人宅で弾いたもので。1980年というから、ラミレス工房を出てアルカンヘルの工房に入って間もない頃の作品だ。実はカセレスと聞いて、ラミレス風の作りでやや腰高の重くて硬い楽器…と少々たかをくくっていたのだが、予想は見事に外れた。ボディーシェイプはアルカンヘルのものと同型。重量は1500グラムを超えている。驚いたのは低音のウルフがF#付近の低いところにあってドンと響く。腰高どころではない。ある人と話していた折、この頃のカセレスは、ラミレス風の作品とアルカンヘル風のものと二つあるようだとのこと。きっとアルカンヘルの工房に入った途端、「そんなラミレスみたいなギター作ってんじゃねえ!」とでも言われたのではないか邪推している。
さてこうして数台弾いてみて、心惹かれるのはやはり古い楽器。2本のエステソはいずれも素晴らしい。特に1929年作松・ローズの楽器は、やや荒削りながらも素晴らしい鳴りっぷりだった。それではお持ち帰りを…と言いたいところだったが、プリウス1台相当のプライスタグ。まあ、今回も耳の保養ということにしておこう。
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1923年作のドミンゴ・エステソを弾く北口功。 バリオス<最後のトレモロ>
同じく、バリオス<祈り>
同じく アルベニス<カトルーニャ奇想曲>
★★追伸★★
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