AVALON導入一周年



西日本・東海地方梅雨明けの報。当地もきょうは朝から日照強く気温も上昇中。関東の梅雨明けもまもなくだ。さて、三連休の最終日。夕方、定期点検で近所のディーラーへ車を持ち込む他にこれといった用件もなくダラダラと。昼過ぎからはオーディオのスイッチを入れ、アレコレと摘み聴き中だ。そういえば今のメインスピーカーAVALONを入れてからまもなく一年になる。


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AvalonのモデルEclipse。昨年のちょうど今頃、アキバの某販売店で程度のいい出物があり、試聴して1分後には即決した。Eclipseは1990年に発売され2000年代初頭まで販売された。この手の製品にしてはロングセラーの部類。同社がハイエンドスピーカーメーカーしての存在を確立した時期の主力モデルでもある。現行品モデルの中で大きさと重量から相当するモデルをさがすと…Ascendant 2以上Transcendent未満というあたりだろうか。スペックは以下の通り。

<製品仕様>
方式         2ウェイ・2スピーカー・密閉方式・フロア型
使用ユニット    低域用:22cmコーン型 高域用:2.5cmドーム型
再生周波数帯域 45Hz~24000Hz ±1.5dB -3dBポイントは35Hz以下
共振周波数    42HzにてQ=0.5
インピーダンス   6Ω(±1Ω、100Hz~20kHz)
出力音圧レベル 86dB(2.83V、1m)
外形寸法      幅280×高さ990×奥行(底面)381mm  重量48kg

創業当時の主宰者が代った現在の同社製品と大きく異なるのは、エンクロージャが密閉式だということウーファが1本だということだ。現行製品はバスレフ型+ツインウーファを基本としている。但し、エンクロージャの剛性を高くし、かつ不要回析を排除する基本ポリシーは変わっていない。明るい色の突き板はブックマッチされていて、たまたま部屋のフローリングの色合いに近いせいかうまく溶け込み、エンクロージャの大きさはあまり気にならない。

サイズの割りに50キロ近い重量はことのほか重く感じる。バッフル面の板厚は10センチを超え、キャビネットを叩いても、コンッと表面で音がするだけ。このスピーカと引き換えに下取りに出したタンノイ:スターリングはエンクロージャ容量ほぼ同一ながら重量は約半分。箱が鳴ることを前提としたスピーカであることをあらためて認識した。縦長で上部の両肩が傾斜しているスタイルも、今ではすっかりお馴染みになり、他社の多くのスピーカでも、このコンセプトを導入している(例えばヤマハのこれや、復活ダイヤトーンのこれなど)。


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以前使っていた三菱2S-305に文句はなかったのだが、そろそろ小型スピーカーでこじんまりやろうと思ったり、一度使ってみようと思っていたハーベスの小型(こちらこちらも)やタンノイに手を出したりしたが、結局音そのものが2S-305の代替になることはなく、イジイジしていたときに出会ったのが、このAVALONだった。現代風のハイエンドスピーカも一度経験してみたいという気持ちに抗し難く、実際試聴の印象もきわめてよかったので手に入れた。

ウーファサイズ9インチで密閉箱というスペックから心配していた低音は十分に低いところまで反応し、質、量共に文句はない。50Hz以下がスカスカでレスポンスしないスターリングとはまったく異次元。ローエンドは長らく使っていたダイヤトーン2S-305(12インチウーファと大容量160リットルバスレフ箱)と同等以上に深く沈み込む印象だ。もちろん密閉箱なので妙な共振やふくらみはなし。コントラバスやオルガンペダル音の音階がきっちりと示される。中高音の解像度はAVALONの真骨頂。高解像度を保ちつつ、音場感も広く深く展開する。86dBの能率はサイズからすると少々低いが、よくある低能率ゆえの反応の悪さなどはない。
何より秀逸なのは前後左右、取り分け前後に展開する音場感だ。きちんと配慮された録音を聴くと、オーケストラのステージイメージが見事に広がる。手前に弦が左右に広がり、山台の上の木管群がその奥から聴こえ、さらに左奥からホルンの響きとティンパニーが…といった具合だ。そういうイメージを感じながら聴くと、以前のように音圧による迫力がなくても十分に管弦楽が楽しめる。こうしたステージイメージは小型スピーカをうまくセッティングしたときにも得られるだろうが、そこはそれなりの大きさを持ったシステム。エネルギーレンジが広く、全域に渡って無理なく音が出て、小型システムより一層リアルに響く。特に音数の多いバッハの宗教曲、ブルックナーの交響曲などは、絡み合った糸がほぐれるように音楽の組立てが明解になり、抜群に相性がいい。

この一年、AVALONが本領発揮するような聴き方をしたのは数えるほどだし、これからもオーディオ三昧の日々というわけにもいかないだろうが、だからこそ、限られた機会には最良の音で聴きたいとも思う。今のところ死角のないこのAVALONを当分使っていくつもりだ。


アヴァロン社工場内での生産の様子。



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マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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