シューマン チェロ協奏曲イ短調



早いものできょうは三月最後の週末土曜日。ここ数日、関東では気温低めで、先日開花宣言した東京都内の桜はいったん足踏み状態の様子。北関東の内陸部では開花宣言もまだこれからだ。それでも、何日か暖かい日が続けばあっという間に春爛漫。いつもながら、この時期の陽気の劇的な変化には驚く。 さて、あすも日曜ということで夜更かしMAX。夜半過ぎになって、こんな盤を取り出した。


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シューマンが唯一残したチェロ協奏曲。先日久々に聴いたトルトゥリエのボックスセットから#5を引っ張り出した。1978年の録音。トルトゥリエの息子ヤン・パスカル・トルトゥリエがロイヤルフィルハーモニーを振って伴奏を付けている。

シューマンはピアノ、ヴァイオリン、チェロのためにそれぞれ1曲ずつ協奏曲を残し、そのいずれもがロマン派の薫り高い名曲だ。チェロ協奏曲は全3楽章がアタッカで演奏される。第1楽章の出だしの4小節から一気にドイツロマン派の特徴とでもいうべき、たゆたうような息の長いメロディーにひきつけられる。しかもソロとオケが渾然一体となって曲を構成し、ソロ+伴奏という単純な構図に終わらない。第2楽章は短いながらも美しいアンダンテ。弦のピチカートにのってチェロがレシタティーボ調に歌う。ときに木管群との対話も交わしつつ第1楽章の主題を回顧する。第3楽章になって音楽は躍動的になって技巧的なパッセージが続き、この曲が屈指の難曲であることをうかがわせる。チェリストには腕の見せ所だ。トルトゥリエの演奏はいつもながら張りのある音色と活き活きとした歌いっぷり。決して技巧派というチェリストではなかったが、終楽章の難しいパッセージも歯切れのいいボウイングでピタリと合わせていてさすがのひと言だ。


ロストロポーヴィッチとバーンスタインの協演。70年代半ばにこのコンビはEMIにこの曲を録音しているが、その前後のものと思われる。


第1楽章。ベネディクト・クレックナーという若手。バックを小編成の弦楽オケにアレンジしている。この曲には相応しい編成に感じる。ソロもオケもよく歌っている。


第2楽章
第3楽章


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再会



盲導犬育成のボランティアとしてラブラドールレトリヴァー犬のパピーをお預かりした話は以前書いた。2015年初秋に我が家にやってきて、一年後の昨年秋に協会へお返しした。その後、盲導犬としての本格的な訓練が始まり、途中の経過についても報告を受けていた。訓練に入ったパピーが最終的に盲導犬になる確率は10頭中、2、3頭程度とのこと。途中何度かの試験があって、訓練の成果や適正が試される。その結果は都度、パピーを育てたぼくらボランティアへも報告があり、わが子のことのように一喜一憂することになる。今回は最終段階へ進むテストに無事合格したとのことで、面会のチャンスを与えられ、久しぶりに会いに行ってきた。

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わが家ですごしているときは、マイペースののんびり屋であったが、さすがに数ヶ月の訓練で一つ一つの行動に対する集中力が格段に高まっているのがよくわかる。体重はほとんど変わっていないとのことだったが、胸や足の筋肉が発達していて、逞しくなっていた。それでも仕事モードから解放されると、幼ないパピーの面影もまだあって、家人の腕の中に入るといつまでものんびりしていたそうな表情を見せる。

面会時間の一時間はあっという間に過ぎる。この先、無事盲導犬として仕事をするようになるのか、あるいは別の道に歩むことになるのか…。結果のいかんに関わらず、彼女と会うのはこれが最後になるのだろうと、いささかセンチメンタルになりながらも、明るくバイバイ(^^)/~~。 彼女はこちらを振り向くこともなく、訓練士に連れられて軽い足取りで犬舎へ戻っていった。


~~~閑話休題~~~

栃木県中部にある協会まで行ったついでに、那須黒磯まで足を延ばすことにした。お目当ては<丸信本家>と<SHOZO_CAFE>。昨年の9月以来半年ぶりだ。ちょうど昼時だったので、まずはJR黒磯駅近くの<丸信本家>でラーメンを食す。相変わらずの盛況ぶりながら、感じのいい店主夫婦の呼吸はいつも通り絶妙で、混雑にイライラすることもない。見掛けは何の変哲もないラーメンだが、あっさりしたスープと平打ち縮れ麺、香り高い青ねぎと自家製チャーシューのベストミックスはスーッと腹に納まりもたれない。同じ栃木県内の佐野ラーメンに近い感じだが、いっそう軽い味わいながらも物足りなさはなく最高だ。

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炭水化物で腹もおとなしくなったところで、那須高原へ車を進める。全国からカフェマニアが巡礼に訪れるという<SHOZO_CAFE>も半年ぶり。いつもなら行列待ち必至だが、この日はたまたま待たずに案内される。人気店らしくスタッフの接客もジェントルかつフレンドリー。フレンチローストの珈琲はもちろん、家人が注文した紅茶も丁寧に淹れてあって、やや濃い口のスイーツ類と共にゆったり楽しめる。

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昨今テレビの県民性比較バラエティー番組では、何やら底辺争いを繰り広げているような栃木・群馬・茨木の北関東三県であるが、どうやら栃木県が総合的には頭一つリードしているのではないかと感じる。日光は外人観光客に相変わらず人気だし、那須高原も別荘地、冬のリゾート地として第一級だろう。さらにご当地ラーメンと人気カフェが加わる。おらが群馬はどうも分が悪い。


SHOZO_CAFEは栃木県黒磯周辺のほか、東京南青山にも<SHOZO CAFE_STORE>という店舗を出している。



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ソニー・ロリンズ <橋>



週末土曜日。休みを取ったきのうに続き野暮用外出。中距離ドライブで心地よい疲労感もあって、夕飯を済ませたあとソファでちょいとうたた寝。夜半過ぎにやおら目を覚まし、深夜の音盤タイム。久しぶりにこんな盤を取り出した。


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ソニー・ロリンズ(1930-)の名盤<橋>。1962年NY録音。ソニー・ロリンズ(ts)、ジム・ホール(gr)、ボブ・クランショウ(b)、ベン・ライリー(ds)、H・T・ソーンダース(ds)/#5。手持ちの盤は80年代初頭にミッドプライスで再発された国内盤。90年代半ばに御茶ノ水の中古レコード店で手に入れた。50年代半ばまで活躍し、その後活動が不安定になり一線から姿を消していたソニー・ロリンズが復活を遂げた盤として有名な一枚だ。復活に際してロリンズは、ニューヨークのイースト川に架かっている吊り橋<ウィリアムズバーグ橋>の上で人知れず練習を重ねたという。収録された自作<橋>およびアルバム・タイトルは、このことによる。収録曲は以下の通り。

side1 ウィザウト・ア・ソング/ホエア・アー・ユー/ジョン・S
side2 橋/ゴッド・ブレス・ザ・チャイルド/ユー・ドゥ・サムシング・トゥ・ミー

当時すでにコルトレーンやオーネット・コールマンなどの新しいジャズの潮流が注目されつつあった頃。このアルバムもオーソドクスなジャズイディオムを中心に据えながらも、そうした時代へのチャレンジも聴き取れる。ピアノではなくギターによるバッキングは総じて柔らかなトーンを生み出し、ソニー・ロリンズの太く滑らかに歌うサックスとよく合う。当時のステレオ録音によくあった左右完全分離の楽器配置で、ソニー・ロリンズのサックスはもっぱら右チャンネルから、リズムセクションは左チャンネルから聴こえてくる。ボブ・クランショウ奏するベースがたっぷりと響き、ピアノレスながらエネルギー感の不足はなく、全体のバランスや帯域感も良好だ。

タイトルチューンの<橋>はリズムが複雑に交錯する中、高速スケールが続き、難易度の高さをうかがわせるが、ソニー・ロリンズの吹きぶりは終始落ち着きと柔軟さを失わない。ビリー・ホリデイ作のバラード<ゴッド・ブレス・ザ・チャイルド>では、まさに人の息づかいのようなトーンで、心の底のもやもやが静まってくる。このアルバム以降、現在も活躍するソニー・ロリンズの復活を記念するこのアルバム。当時30代になったばかりの彼のジャケットポートレートも聴こえてくる音楽同様に、どこか静けさと確信を感じさせる。


この盤の全曲。


<橋>。このアルバム発売当時のものだろうか。ソニー・ロリンズはアルバムジャケットと同じ柄の上着を着ている。



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<人生フルーツ>



朝夕は冷え込み、日中は程々に暖かい、この時期らしい陽気の日曜日。格別の用事もなく、だいぶくたびれてきた卓上PCの入れ替えをしようとネット相手に機種選定。いくつかの候補に絞って近々最終決定というところまでいった。早めの夕飯を済ませたあとは家人の提案で隣り町のミニシアターへ。ドキュメンタリー映画<人生フルーツ>を観る。


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愛知県春日井市にある高蔵寺ニュータウン。その一角に住むある老夫婦の日常を追った作品。2016年東海テレビが制作し、今年初めから劇場公開が始まった。 登場する津端修一さん(1925-2015)は建築家として60年代に手がけた高蔵寺ニュータウンに自ら入居し、その後その一角に土地を求めて家を建てる。ニュータウン開発で失われた雑木林や田畑を自らの宅内で再現するべく、夫人の英子さん(1928-)と共同生活がスタート。結婚から60年、家を建ててから40年。ふたり合わせて177を超える歳になり、実り多き人生となってからも、日々小さなことを淡々とひとつひとつ積み重ねていく様子が描かれる。

資質、能力、適正、相性、意志、偶然、境遇…様々なものの組み合わせによる、ひとつの結果事例…ではあるが、毎日毎日同じことを淡々と繰り返し、小さなことを積み重ねて時を刻むことの素晴らしさと大切さをあらためて感じた。人も物も庭の木々も、等しく年月を重ねていく様が美しく描かれた映像。樹木希林の語り。音楽担当:村井秀清。アルベルティバスにのるシンプルなメロディのピアノ曲がこころ和ませる。


作品予告編



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APAチェロの会@川崎



来る3月20日(月)祝日の午後から夜にかけて、NPO法人:日本アマチュア演奏家協会(APA:エイパ)によるイヴェントがあって、チェロ相方と参加予定。この会は毎年開かれているが、ぼくが参加するのは一昨年2015年2月に行われたとき以来2年ぶり。


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アマチュア音楽愛好家の集まりであるAPAは1974年に設立され、すでに40年を超える歴史を持つ。全国に一千名を超える会員を有し、アンサンブル練習やコンサートなど日常的に活発な活動を続けている。会員構成をみると中高年パワー全開という感じだが、聞くところによれば長いキャリアを持つハイアマチュアが主体で、クラシック音楽に使われる楽器がほぼ網羅されている。
今回催されるのは、その中のチェロ会員による内輪の発表会。十数名のアマチュアチェロ弾きが集い、ピアノ伴奏あるいは無伴奏で日頃の練習の成果をお披露目する。主な曲目とおおよその時間を以下に記しておこう。

◆3月20日(月) 於:ミューザ川崎・市民交流室 15:45開場後ただちに開演◆

<15:45開演>
ヴィヴァディ:チェロソナタ変ロ長調 <<<<< ここが出番です(^^;
L.ボエルマン:ソナタイ短調より
ポッパー:道化師作品3/1
バッハ:無伴奏チェロ組曲第6番よりプレリュード・アルマンド
メンデルスゾーン:チェロソナタ第2番より

<17:20頃~>
サン=サーンス:チェロソナタ第1番より
マイナルディ:無伴奏チェロのための日本歌曲
ビアッティ:カプリス第7番
フォーレ:チェロソナタ第2番

<18:40頃~20時頃終演予定>
ブラームス:チェロソナタ第1番より
C.P.Eバッハ:協奏曲イ短調より
バッハ:ヴィオラ・ダ・ガンバソナタ第1番
ラフマニノフ:チェロソナタより

ご覧の通り、チェロの本格的なレパートリーが並んでいて、レベルの高さが伺われる先日の記事に書いた通り、今回チェロ相方がソロをとるヴィヴァルディで相方知人のチェロと共に通奏低音パートとして参加。プログラムの最初に演奏することになっている。 これだけのチェロ名曲を一度に聴けるチャンスは滅多にない。さらに今回はチェリスト、ピアノ伴奏者とも一部プロフェッショナルの方も参加予定。ご都合つく方はぜひご来場のほどを。会場はJR川崎駅至近のミューザ川崎。もちろん入場無料。お時間の許す範囲でチェロの響きをお楽しみいただければ幸いです。


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カラヤン&BPO 新ウィーン楽派作品集



週半ばの木曜日。時おり雨交じりの曇り空。やや肌寒い一日。こんな天気だと気分もいささか沈うつになるが、時にはそんな情緒も必要か。夜半の音盤タイムも今宵は心静かにと、こんな盤を取り出した。


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カラヤンが70年代半ばに録音して当時大いに話題となった、新ウィーン学派作品集から抜粋盤CD。収録曲は以下の通り。

 1. オーケストラのためのパッサカリアop.1(ウェーベルン)
 2. 叙情組曲からの3章(ベルク)
 3. 3つのオーケストラ曲op.6(同)
 4. オーケストラのための変奏曲op.31(シェーンベルク)

19世紀ロマンティシズムが行き着いた先、新たな扉を開けつつも、そのロマンティシズムの濃密さがいやが上にも表出する新ウィーン学派の作品のあれこれがコンパクトに収められている。ぼくは発売当時のオリジナルな形式での盤を欲しいと思いつつ、このダイジェスト盤だけで長らくお茶を濁している。ウェーベルンのパッサカリアなどは、その曲名からも分かる通り、古典的様式感に根ざしながら、20世紀音楽への足がかりを探るかのように展開する。何かブラームスの室内楽を聴いているような気さえしてくる。ベルク:叙情組曲のひんやりとした肌触り、そして緊張と解決の交錯する曲想が素晴らしい。カラヤンとベルリンフィル絶頂期の精緻なアンサンブルと統一された音色感が際立つ名演だ。


この盤のウェーベルン:パッサカリア


同じくカラヤン&BPOのベルク:叙情組曲から、2. Andante amoroso 3.Adagio apassionato



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モーツァルト オーボエ協奏曲ハ長調



三月早々ビッグなニュースが飛び込んできた。


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正月のスペシャル以降、Season6制作決定との情報はあったのだが、放送日程は近々にと、おあずけ状態だった。春先か初夏かと気をもんでいたのだが、月があらたまったきょう放送予定のリリースがあった(こちら⇒http://www.tv-tokyo.co.jp/kodokunogurume6/) 4月7日金曜スタート。時間は例によって深夜0:12分から。早々に録画予約をして<夜食テロ>を迎え撃とう。

さて、空気もなごむ春三月のスタートに明るい曲はをどうかと、今夜はこんな盤を取り出した。
モーツァルトの管楽協奏曲を集めたもので、ベーム指揮ウィーンフィルのバックで同団のトップ達がソロを取っている。1970年代前半の録音。十年程前に廉価盤で出た際に買い求めた。


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モーツァルトがいくつか残した管楽協奏曲のうち、この盤ではフルート協奏曲ト長調、オーボエ協奏曲ハ長調、ファゴット協奏曲変ロ長調の三曲が収録されている。いずれも生真面目なベームらしい楷書で少々無骨に過ぎるかと思えるバックにのせて、これまたウィーンフィルのトップ連中が実に真面目に吹いている。特にフルート協奏曲を吹くヴェルナー・トリップは、メトロノームに合わせてきっちり吹くとこんな感じになりますよという見本のような演奏で、まるで教則本に付録で付いてくる音源のような律儀さだ。本当はもっと自在に吹きたかったのだが、大将のベームに、アホかっ!もっと真面目に吹かんかい!とどやされた結果かもしれない。
それに比べ、ゲルハルト・トレチャックのオーボエはずっと積極的な表現。ウィーン風のオーボエのチャーミングな音色と併せて、実に聴かせる。この曲にはこんなに多彩な表現箇所があったのかといくつも新たな発見をしたほどだ。これは掛け値なしの名演といえる。

ぼくの好みから言うとモーツァルトに関してはフルートやクラリネットより、オーボエ協奏曲とファゴット協奏曲が好きだ。ディットマール・ツェーマンのファゴットによるこの盤の演奏も中々味わい深い。どんな楽器か知らないがやはりウィーン風のやや古風な楽器なのだろうか、録音で聴く限りでも少し音量は控え目で音色は暖色系だ。カラヤン&ベルリンフィルによる、やはり70年代前半のEMI盤で吹いているギュンター・ピースクに比べ、朴訥としていて味わい深い。


循環呼吸でオーボエを吹くハインツ・ホリガー(1939-)の演奏。90年代のものと思われる。この音源、実はオーボエよりスペイン生まれの名指揮者ヘスス・ロぺス=コボス(1940-)に注目して選んだ。オケ部のアーティキュレーションで中々細かい指示を出している。オケはロぺス=コボスが90年代にシェフを務めていたローザンヌの室内管弦楽団。ざらつき気味の録音が残念。



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プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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