バッハで初見練習



ギター弾きの中には、ソロを弾いているときはかなりの難易度の曲を弾きこなしているにも関わらず、ちょっと二重奏で遊びましょ、と楽譜を広げて合わせると思いのほか弾けない輩が多い。あれだけ弾けるなら、このくらいの二重奏は初見でいけるだろうという当てがまったくはずれることがしばしばだ。他の弦楽器や管楽器の連中に比べ、ギター弾きの初見能力が格段に低い現実をみると、彼らとの差を痛感する。


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初見に強くなる方法については、おそらくネットに様々なアイデアやノウハウが出ているだろうから、それらを参考にするのもよいだろうが、やはり基本は多くの楽譜に触れることだろう。以前、スケール練習についての記事を書いた。その中では、マンドリンやヴァイオリン向けの教則本に出いているエチュードも有効だと記したが、先日YOUTUBEでこれはいいかも…というものを見つけた。まあ、もったいつけるほどの話ではない。以下の貼った楽譜付きの音源に合わせて、その楽譜を弾くというもの。

例えばこれ。バッハの協奏曲ト長調BWV980。画面上に流れる大譜表の上段を音源に合わせてギターで弾く。調性もギターで弾きやすい調だし、ほとんどがローポジションで弾ける。旋律楽器のエチュードに比べ、和音を基本とした音形が多く、ギター曲によくあるパターンが盛り込まれている。余裕があれば、下段の低音も所々入れる。32分音符の速いパッセージなどは飛ばしてもよいだろう。多声になっているところ、密集した和音などで無理がある部分は、とっさの判断で重要度の低い音を省略する。


もう一つこれはどうだろう。同じくバッハの協奏曲ロ短調BWV979。こちらもギターで扱いやすい調性だし、音域も低い。ここでも、多声になっているところ、密集した和音などは、いくつか音を省略してもいいだろう。



いずれも、音源と同じ速さで、ともかく止まらずに弾き通す。画面では赤いマーカーがあるので、落ちることはないだろう。ぼくなりの判定基準では、この2曲が音源のテンポで一緒に弾き通せれば(もちろん初見で)、<初級に近い中級レベル>は合格かなと思う。ソルのやさしい二重奏程度は初見で合わせられるだろう。おそらくまともなプロ奏者なら、二段譜を合わせて程々に音の取捨選択をして、適切なテンポで独奏曲として弾けるに違いない(もちろん初見で)。

以下はヤマハが設定した初級の初見課題例。初級者なら一応音を間違えずに出すレベル。中級者なら、曲の構成(形式)、テンポ等を30秒程で把握し、曲想は弾きながらナチュラルに引き出す…という感じかな。
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マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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