オルディゲス メンテナンスから戻る



愛器オルディゲスがメンテナンスからから戻ってきた。
手に入れてから3年が経つゲルハルト・オルディゲスのギター。以前からネックのわずかな順反りが気になっていて、少し前にこの楽器を購入した恵比寿の販売店に相談を持ちかけた。


R0014268 (560x560) R0014265 (560x560)

取り外したフレット
R0014269 (560x560) R0014270 (560x560)


ネックの順方向の反りに対する考え方や感じ方は人それぞれで、一定範囲であれば許容範囲とされるし、弦のビリ付きへの対応から必要な要素でもある。ぼくは人一倍、いや人三十倍くらいネックの状態に神経質なこともあって、オルディゲスギターのわずかな反りが気になっていた。12フレットでの弦高は6弦側、1弦側とも標準寸法以下で問題ないのだが、ネックが7フレット辺りからわずかに起きているため、3~7フレット辺りの弦高さが少し高い。店主には「おそらく許容範囲だとは思うが、何か手があれば少しでも改善したい」と伝えた。

ネック反りの修正方法はいくつかあって、加熱プレスするアイロン方式がもっとも簡便だが、時間経過と共に戻ってしまう場合が多い。指板の厚さに余裕があれば、削りなおしてフレットを打ち直す方法が確実。ぼくのオルディゲスに関しては黒檀指板の厚さがやや薄いためその方法が使えない。実際のメンテナンスをお願いする製作家のネジメさんから「この程度の反りは許容範囲ではあるが、フレットの打ち直しだけでもいくらか改善できるかもしれない」とのコメントがあり、それではとフレットの打ち直しを依頼した。フレットの指板への打ち込み部分の形もいろいろとあるようで、やや太目の足をもつ材料を打ち込み、それで指板表面を順反りとは逆方向に押し広げるという手法だ。

当初予定よりも早く完了の連絡。きょう都内での仕事の帰りに立ち寄り、受け取ってきた。さすがは第一人者ネジメ氏熟練の技。以前の状態よりもずっとよくなっていて、ネックフェチのぼくにもほとんど気にならない程度に修正された。フレットの打ち込み具合もオリジナルの状態よりカッチリとしていて見るからに気持ちがいい。帰宅後、ゆっくりと調弦をして少し弾いてみたが、併せてお願いしていたサドルの新規作成と相まってか、音の密度が上がった(ような気がする)。 これでまた気持ちよくオルディゲスと付き合えそうだ。

<追伸>
きょう恵比寿の店で楽器を受け取り、居合わせた別の客と店主をはさんで二言三言おしゃべり。しばらくするとのその男性客から「あのぉ、六弦…ブログやっている与太さんですか?」と声をかけられた。びっくりしたなあ、もうぉ(^^! 世間もギターの世界も狭いことをあらためて認識した。声をかけられたのが楽器店でよかった…(^^


オルディゲスと、ステファン・ニチカという製作家の新作試奏。弾き手に少々難有りだが…


与太playsオルディゲス(^^;



★★追伸★★
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マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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