バッハ 世俗カンタータ<悲しみを知らぬ者>BWV209
気付けば11月も下旬。師走前、最後の週末日曜日。
朝からいきなりヒートポンプ給湯器(エコキュートですね)が故障。しばらく前からタンクユニット配管系統のOリング劣化と思われる微小水漏れ等あったが、だましだまし(無視して)継続使用。今回は漏電ブレーカーがオフする不具合。復帰を試みると一時的に動くこともあるがやはりダメ。職業柄(といってもほとんど退役)パネルを開けて電装系統をチェックするくらいは出来るのだが、設置から13年間大過なく稼動してきたことを考えれば、まずまず寿命全う。出入りの電器屋に入替えの相談となった。今年に入ってから、冷蔵庫・キッチン換気扇と立て続けに製品寿命尽きて入替えた。給湯器もボチボチかなあと思っていた矢先のダウン。次に控えるのは十数年物のエアコン数台…まあ、仕方ない。 さて、そんなこんなであたふたとした一日が終わって夜更けの音盤タイム。このところのバッハつながりでこんな盤を取り出した。

バッハの世俗カンタータ<悲しみを知らぬ者>BWV209。ぼくら世代にはお馴染みのコレギウム・アウレウム合奏団のよるハルモニアムンデ盤。1966年録音。手持ちの盤は70年代終盤に出たハルモニア・ムンディ1500と称されたシリーズのミッドプライスLP盤で、<結婚カンタータ>BWV202とカップリングされている。両曲ともソプラノが活躍することから、このカップリングになったのかもしれない。ソプラノ独唱はエリー・アメリンク(1933-)。ジャケット帯には「アメリンクの声が最も美しかった絶頂期の名唱」とある。
第1曲ロ短調のシンフォニアは<二つのヴァイオリンのための協奏曲>を思わせるフレーズで始まる。独奏フルートと弦楽合奏とが交互にあらわれ、フルート協奏曲といってもおかしくない内容だ。ハンス・マルティン・リンデのフルーテ・トラヴェルソの音色もあって、落ち着いた色合いの充実したフレーズを繰り広げられる。このシンフォニアだけでもこの曲は十分に魅力的だろう。レシタティヴに続くホ短調のアリアは感傷的なフレーズに満ちた美しいアリア。友人との別離と出発の祝福が歌われ、中間部では明るいト長調に転じる。ふたたび短いレシタティヴをはさんでト長調のアリアが8分の3拍子の舞曲風リズムにのって歌われる。この2曲のアリアとも終始フルートのオブリガートが活躍する。
ぼくはバッハの作品中過半を占めるカンタータを仔細に聴いたわけではないが、このBWV209は中でも印象的な佳曲の一つだろう。イタリア語で書かれた数少ないカンタータということもあってか、ホモフォニーな美しい旋律的フレーズに満ちていて、聴き入ってしまう。
通奏低音にリュートも加わったフランスの古楽団体による演奏。
ベルリンフィル首席オーボエ奏者アルベレヒト・マイヤーは、バッハのいくつかの曲をオーボエ用にアレンジしたアルバムを出している。BWV209もシンフォニアと2つのアリアで3楽章構成にしたオーボエ・ダモーレ協奏曲に仕立ている。その音盤のPV。
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