ソルの二重奏曲
いつまで続くこの好天…(^^
きょうは野暮用あって仕事は休み、終日外出。夕方暗くなる前に帰宅した。夜になっても昼間の暖気が残り暖かい。ひと息ついて楽器も少しさらい、思い出したようにこんな盤を取り出した。


フェルナンド・ソル(1778-1839)が作ったギターのための二重奏曲をCD2枚に収めたナクソス盤。弾いているのは、ロベルト・クビカとヴィルマ・ファン・ベルケルという二人組。1994年から95年にかけての録音。
ソルはギター弾きにはお馴染みの作曲家だ。19世紀初頭の古典ギター全盛期、多くのギター演奏家兼作曲家が活躍した中でも格段に優れた曲を残した。スペイン生まれながら、パリやイギリス、ロシアで活躍し、ギター曲なみならず管弦楽曲やオペラ、バレエ音楽なども残した。残念ながらそれらの多くは楽譜が失われ、現在ではもっぱらギター曲のみが知られる。 CD2枚におよぶギター二重奏曲は、あるものはギター練習生と教師のための教育用として、あるものは友人との二重奏用として書かれ、技術的にやさしいものからコンサートプログラムになるものまで幅広い。そして曲の大小に関わらず、いずれも19世紀初頭の古典から初期ロマン派様式感と豊かな和声に彩られ、聴いていても弾いていても、実に美しく楽しい。
独奏曲、二重奏曲を問わず、ソルの曲を弾いていると、ギターの特性をうまく引き出しクラシカルな楽想を盛り込んだソルに心から感謝したくなる。<二人の友><アンクラージュマン><ロシアの思い出>などは比較的大きな曲として演奏会でも取り上げられる機会も多い。ぼく自身も学生時代から何度か合わせて楽しんだ思い出がある。同時に作品55や作品61などの3分に満たない小品の数々もいずれも捨てがたい。 ロベルト・クビカとヴィルマ・ファン・ベルケルのペアによるこの録音は現代風のキレにいい音と弾きぶりで、モダンスタイルの演奏としては好感がもてる。
作品61の3
ソルの作品中、独奏、二重奏問わず、もっとも優れた作品の一つ作品54bis。堂々とした序奏のあと、主題と変奏が続き、最後はスペイン風舞曲で華やかに終わる。このコンビ(マッカリ&プリセーズ)の演奏は、古典的な解釈をきちんと押さえながらもノリがよく、この曲のもつ様々な面を十全に表現している。
同コンビの最近の演奏
https://youtu.be/Flqv4gu8Tu8
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