最近弾いたギター:ロベール・ブーシェ



きのう火曜日。都内での仕事を早めに切り上げ、上野のギターショップへ。
実は必要あってフレタとアグアドの検分。例によって昼前に電話を入れて夕方お邪魔した。


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フレタは60年代から90年代のものを3本在庫していた。そのうち1本はペペ・ロメロのコレクションだったもの。いずれもフレタらしい男性的なイメージのカッチリしたコンサートギター。鳴らし切るには相当の力と習熟が必要だと感じるもの。アグアドはその点、少し手綱を緩めてくれて、近寄りがたさは感じない。いずれもこれまで持っていたイメージと変わらず、確認・検分の試奏は早々に終了。身支度をして引き上げようかと思っていると「与太さん、ブーシェをぜひ弾いてみて下さいな」と店主。HPで見てブーシェ入荷は知っていたが、縁なしとスルーしていた。しかし中々現物にお目にかかれないブーシェ。折角なので店主の言葉に甘えることにした。


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今回入荷の作品は1951年作でシリアルNo.16という初期のモデル。ロベール・ブーシェ(1898-1986)のギター作りはトーレスベースから始まったが、その頃のもの。甚だ失礼ながら、初期の習作でそう大したことないだろうと期待もしないまま手に取ったのだが…。これが素晴らしかった!

https://www.guitarshop.jp/03show_handcrafts02.php?class=guitar&picture=001_000_bouchet_03_151

表板=松、横裏=メープル。弦長650㎜。トーレスにならいボディーは軽く、低音共鳴は6弦開放E付近と低い。調弦のときからドーンという低音が響く。中高音は半世紀の年月を経たこともあって味わい深く枯れている。この時代の楽器、しかも横裏がメープルの場合、アタック音優先でサステインが短いものも多いが、このブーシェはサステインも十分もあり、どの音も満遍なく鳴っていて非の打ちどころがない。トーレスベースといっても外形はオリジナルで、大萩康司などが使っている後年の作品と似ていて、さすが画家上がりのブーシェ、造形の美しさには気品を感じる。単純なスケールやタレガの小品などを弾きながら、出てくる音の品格の高さに圧倒された。

このブーシェは久々に素晴らしいギターに出会ったなあと感じた1本。ちなみに値段も最高!アグアドの倍ほどするとのことで、こちらも溜息でありました(^^ その他、ちょっと珍しい19世紀末スペインのホセ・オルテガ、ドイツのステファン・シュレンパー、邦人製作家の尾野薫や栗山大輔の新作なども検分したが、そのあたりは機会をあらためて。


ブーシェ1947年作シリアルNo.2



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