昭和のギター曲集 -1-



少し前から手持ち楽譜の整理を始めている。といっても、膨大なコレクションの整理というわけではなく、何があって何がないか…曖昧な記憶の整理と確認が主目的。ギターを弾き始めてボチボチ半世紀になるが、そもそも体系的に楽譜を揃えたこともなく、馬齢を重ねるうちに集まったレコード・CDに比べ、楽譜はごくごく僅かしかない。だから整理というよりは現状確認と、これから残りの人生で弾いてみたい曲の楽譜を今後手に入れるにあたっての事前調査という感じだ。そんな思いで書架から楽譜を取り出していると、長らく見ていない懐かしい楽譜を見つけて思わず青春回顧モードに…。そんな回顧趣味MAXの昭和の楽譜を備忘も兼ねて記事にしておくことにした。きょう取り出したのはこんな楽譜だ。


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奥田紘正編の曲集2冊。入門・初級用の「ギター51曲集」と初級・中級用の「ギター81名曲集」。共に東京音楽書院(2001年廃業)発行。この手の曲集の常として発行日等の記載はないが、おそらく昭和40年代前半に出たものかと思う。裏表紙にぼくの筆跡で昭和46年6月購入と記してある。クラシックギターを始めて間もない頃にあたり、ギターの楽譜として手に入れたもっとも早い時期のものだ。

「ギター51曲集」は各国の民謡やクラシックの簡単でよく知られた曲が並ぶ。すべて編者奥田紘正氏による編曲でギター用にアレンジされている。こぎつね、荒城の月、アマリリス、かっこう、ねこふんじゃった、ラ・クンパルシータ、埴生の宿…とまあ、そんな調子の曲が並ぶ。さすがに当時ギターは初心者だったとはいえ、音楽としては何の面白みも感じなかったのだろう、ページを開いて弾いた記憶がない(^^;

もう1冊の「ギター81名曲集」はカルカッシ教本との併用とうたわれ、第1部が各調による漸進的曲集、第2部が演奏会用小品集となっている。第1部はハ長調に始まり、ト長調・ニ長調・イ長調・ホ長調・ヘ長調・イ短調・ホ短調・ニ短調などギターでよく使われる調性が選ばれ、それぞれに数曲の小品が当てられている。そのあとはスラーや付点音型、三度・六度・八度・十度のための曲が続く。 第2部の演奏会用小品集には、ぼくら世代のギター弾きなら必ず弾いたであろう小品が並ぶ。もちろん演奏会用…とはいっても、想定しているのはギター教室の発表会というたぐいのもので、実際この当時、そしておそらく今でも、そうした催しでは初級から中級者によく弾かれる曲が並んでいる。サグレラスのマリア・ルイサ、リンゼイの雨だれ、ワルカーの小ロマンス、ソルの月光、モツアーニのラリアーネ祭、ジュリアーニのメランコリア、フェレールの水神の踊り…という感じだ。こちらの曲集はほとんどの曲が耳に覚えがあるし、いくつかは音楽としても面白いと感じながら弾いた記憶がある。曲集の最後に並んだフェルナンド・ソルのニ長調とイ長調のメヌエット(Op.11-5,6)は、ギターを弾き始めて半年ほど経った頃にさらい、音楽担当教師に推されて、県内高校生による各種楽器の発表会のような催しに学校代表として出場したことがあった。


ソルのメヌエット。女子高の講堂で弾いた思い出の<デビュー曲>
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2冊ともずっと書架の奥で眠っていたのだが、数年前に見つけて引っ張り出し、懐かしさも手伝って久しぶりに片っ端から弾いてみた。いずれも四の五のいう程の曲ではないが、半世紀近くを経た懐かしさも手伝って、案外思い入れたっぷりに弾いたりして、ひとしきり楽しむことができた。ぼくと同年代で、今では小難しい曲を分別臭く弾く諸氏も(^^;、ときには昔の曲集を引っ張り出して、ビギナー時代を回顧するのも一興かと思う。


この曲集で初めて接した初級卒業課題曲2つ。5年前に宅録したもの。この程度の曲で弾き損じが…恥ずかしいっス
サグレラス<マリア・ルイサ>


ヘンツェ<マズルカ> この動画だけ何故か視聴回数が6千回を超え、いいねが41!



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