昭和のギター曲集 -9-



我がアラカン世代にとっては、あら懐かしや!昭和のギター曲集。きょう取り出したのはこれ。


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教本中の最後を飾る練習曲第27番
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19世紀古典ギター黄金期のスペインのギタリスト・作曲家:ディオニシオ・アグアド(1784-1849)によるギター教本。写真の装丁に覚えのある輩は多いことだろう。60年代半ばから70年代を通して音楽之友社から「標準版ギター楽譜」と称されて出版されていた一連の出版譜の中の一つだ。有名なショット版のセゴビア・アルバムやソルの練習曲にまじって、多くのギター教本もリストされていた。カルリ/ギター教本、サグレラス/ギター教本全7巻、アレナス/ギター教本全7巻、ガスコン/ギター教本全3巻など、今では考えられないほどの貴重の教則本のラインナップだ。


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このアグアド/ギター教本もその一つで、米リコルディ社のライセンスを受け、1968年に出たもの。初版は1825年に出されている。138ページに及ぶ大部のもので、第1部<理論と実習>ではギターの楽器としての特性や奏法の基本事項に始まり、演奏場所のアコースティックにまで言及している。第2部<実習>では初級レベルから上級レベルまで、練習曲を配しながら、様々な技巧や音楽表現についてかなり詳細に書かれている。後半の練習曲は技巧レベルもかなり高く設定されていて、3度・6度・10度のダブルストップやアルペジオ、特に旋律線を伴うアルペジオなどに重きが置かれている。終盤は和音やその転回形と、それらをギターのどのポジションで取ればいいかなど、実践的な記述がなされている。
この教本を買った高校時代に、この本に従って念入りに練習した記憶などもちろんないのだが、いくつかの練習曲は記憶に残っている。そして、そこここに記された説明や演奏上のノウハウはあらためて読んでみると、150年前にギターという楽器を正しく知らしめ、世の評価を得ようという、アグアドの志が見て取れて興味深い。


アグアド作品のアーカイブ楽譜は以下のリンクが便利。この教則本も「Méthodes pour guitare」として4つのファイルで確認できる。
https://www.guitareclassiquedelcamp.com/partitions/dionisioaguado.html



この教本中の最後を飾る練習曲第27番(写真の楽譜)


アグアドの曲としてももっともよく知られる<序奏と華麗なるロンド第2番>



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