ハウザー1世ヴィエナモデル…その後



シューマン交響曲の在庫確認…きょうはお休み。代わって、到着からひと月ほど経った1921作ハウザー1世ヴィエナモデルのその後を。


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同じ640mmのモダンとの比較
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4弦のブリッジピンだけオリジナルにあらず
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ライシェル社製の糸巻
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ネックヒール部の弦高調整機構
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指板と表板は非接触
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到着早々、弦をアクイーラ社のアンブラ800に替えたところまでは前回の記事に書いた。その後もボチボチ弾いているが、楽器としては十分に鳴るようになり、些細な難点がないではないが、それらを帳消しするに十分なほど満足している。

さすがに100年近く、それも幾多の戦禍をくぐり抜けてきたかもしれず、表板には長い割れの跡がある。もっともこの時期の楽器で割れのない方が奇跡的だし、「割れない楽器は鳴らない」とまで言われていたことを勘案すると無理もない状態だ。しかし修復は丁寧になされていて現状ではまったく問題なく健全。メープルの横・裏板には割れ等なし。ネック、指板も反りや変形なく、弦高調整機能も良好に動作する。糸巻は現代のものとほとんど変わりない。当時から現在に至るまでハウザー製ギターに標準装備される独ライシェル社製と思われる。巻き具合もスムースだ。

ガット弦を模したアンブラ800の高音弦は、少しザラっとした触り心地で、よく磨いた爪とツルツルのナイロン弦による艶やかな音とは異なる。弦表面の細かな凹凸から出るカサコソとした音が、音そのもに表情を与えるとでも言ったらいいだろうか。これなら爪を使わない指頭奏法が有効になるのもうなづける。 低音は胴の共鳴をあまり伴わないため、量感は控えめ。当時セゴビアがハウザー工房を訪れ、高音はそのままに低音を強くしてくれと注文したという逸話も、さもありなんと感じる。サントスやマヌエル・ラミレスなど当時のスパニッシュ・スタイルのドスンとくる低音とは世界が違う。 ハウザーのヴィエナ(ウィーン)モデルと称される楽器にもいくつかの形があるが、おおむねシュタウファー系のプロポーション。しかし弦長610mmあたりが標準の独墺系に比べるとこのヴィエナモデルは640mmで、いわゆる19世紀ギターと言われる19世半ばの楽器に比べひと回り大きく、出てくる音もよりモダン寄りになる印象だ。

そんなこともあって、曲の時代を問わず楽しめるが、もっとも似合いそうなのはやはり古典からタレガ辺りまでかと思う。実は先日この楽器で宅録を試みたのだが、暑いさ中のことでエアコン送風音が邪魔してうまく録れなかった。いずれ涼しくなったら、またつたない演奏をアップするべく、練習に励むことにいたしませう(^^


同時期のハウザーヴィエナモデル。タレガの「ベニスの謝肉祭による変奏曲」


バーデン・パウエルもいけます。ミラーボールが…



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音楽とクラシックギターに目覚めて幾年月。道楽人生成れの果てのお粗末。

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