セロニアス・モンク <ブリリアント・コーナーズ>



早いもので二月も最終週。先週後半から風邪っぴきだったが、週末には回復。本日月曜も程々ながら業務に精励し、いつもの時刻に帰宅した。さて夜半のひととき。ナイトキャップ代わりの一枚。今夜はちょいシブのこんな盤を取り出した。


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セロニアス・モンク(1917-1982)の代表作、1956年録音の<ブリリアント・コーナーズ>。手持の盤は紙スリーブの米国盤。かれこれ二十年近く前、当時月イチで買い出しに行っていた御茶ノ水のディスクユニオンで買い求めた記憶がある。モンクの他は、ソニー・ロリンズ、クラーク・テリー、オスカー・ベティフォード、ポール・チェンバース、マックス・ローチといったメンバーが曲によって名を連ねる。収録曲は以下の通り。

 1. ブリリアント・コーナーズ
 2. バルー・ボリヴァー・バルーズ・アー
 3. パノニカ
 4. アイ・サレンダー、ディア
 5. ベムシャ・スウィング

タイトルチューンの第1曲ブリリアント・コーナーズ。不協和音に彩られた意味ありげなフレーズで始まったあとも、度々テンポやコードワークが目まぐるしく変化する。ソニー・ロリンズの太いサックスの音が印象的。この曲はもちろんこの盤がオリジナルだが、ぼくは大西順子の演奏の方がむしろ印象に残っている。メンバーのソロまわしで聴かせるブルース「バルー・ボリヴァー・バルーズ・アー」でA面が終わる。B面の第1曲「パノニカ」。ここではモンクはチェレスタを弾いている。意味ありげなフレーズがリリカルに響く。モンクのピアノソロによるアイ・サレンダー、ディアを経て、最後のトラック「ベムシャ・スイング」へ。ベースがポール・チェンバースに替わる。ジャズには珍しいティンパニーをマックス・ローチが叩き、それにのってソニー・ロリンズがご機嫌なフレーズを吹く。

このアルバムは「ジャズって、おしゃれ~」といった軽いノリと口当たりの良さを期待して聴くと肩透かしをくらうだろうが、このやや渋めの独自の味わいに波長が合うとたまらない魅力を感じることになる。モンクが玄人衆に圧倒的な人気を誇る理由は、その辺りにあるのだろう。


タイトルチューンの「ブリリアント・コーナーズ」


「ベムシャ・スイング」マックス・ローチのティンパニ。ソニー・ロリンズのサックス。



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マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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