訃報プレヴィン



アンドレ・プレヴィンが去る2月28日に亡くなったそうだ。享年89歳。合掌。
特別な彼のファンというわけではないが、今夜は手元に何枚かある彼の盤からこの盤を取り出して聴くことにしよう。

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アンドレ・プレヴィン(1929-2019)の出世作といってもいい盤。ピアノトリオによる「マイ・フェア・レディ」。N響へも度々客演し、随分前からクラシック界でも長老の仲間入りをしていたプレヴィンだが、説明するまでもなく彼のキャリアの始まりはハリウッドのアレンジャーでありジャズピアニストであった。この盤ではドラムのシェリー・マンをリーダー(名義上…といっていいだろう)として、プレヴィンとベースのリロイ・ヴィネガーが加わり1956年に録音されている。手持ちの盤は1969年発売の国内盤。記憶が正しければ20年近く前、90年代半ばに御茶ノ水の中古レコード店で買い求めた。収録曲は以下の通り。

-A-
1. 教会に間に合うように行ってくれ
2. きみ住む街で
3. 彼女に顔になれてきた
4. そうなったら素敵
-B-
5. アスコット・ガヴォット
6. ショー・ミー
7. ちょっぴり幸せ
8. 一晩中踊れたら

発売当時この盤はとにかく売れに売れたそうだ。実際いま聴いても何の古さも感じずに、極上のオリジナル曲をセンスよくジャズアレンジした演奏が楽しめる。録音も十分にいい音で入っている。第1曲の「教会に間に合うように行ってくれ」ではテーマがワンフレーズ奏されたあと、スィンギーでドライブ感あふれるプレヴィンのピアノソロが展開する。第2曲「きみ住む街で」では甘いヴァースで入り、ミディアムテンポでスィングするジャズの王道を心得たプレイに唸ってしまう。B面に入ると最初の「アスコット・ガヴォット」ではアップビートで三人が白熱したテクニカルなプレイが繰り広げる。しかしウェストコーストジャズらしくどこか洗練されていて、いい意味で汗を感じるような演奏でない。「ちょっぴり幸せ」で激甘のバラードプレイを聴かせたあと「一晩中踊れたら」では再びプレヴィンの切れ込み鋭いピアノが楽しめる。

プレヴィンはこの盤がベストセラーになったおかげで、マイ・フェア・レディーの映画化に際して音楽監督を任され、そこでも大成功を収めることになる。70年代以降はむしろクラシック畑での指揮活動が中心になり、ヨーロッパの伝統的なオケとの名盤も数多くリリースしている。同じようなキャリアの先輩格としてレナード・バーンスタインがいるが、プレヴィンはバーンスタインほどカリスマ的ではなく、その風貌からかカジュアルで親しみやすかった。


「きみ住む街で」


1965年オスカー賞受賞の様子


2002~2006年の間、公私に渡ってパートナーだったムターを交えた演奏。1964年生まれのムターとの年の差は35歳だ。K.548の第2楽章。モーツァルト晩年の傑作の一つ。



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音楽とクラシックギターに目覚めて幾年月。道楽人生成れの果てのお粗末。

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