J・ジルマル:バーデン ジャズ組曲
最近買った楽譜の確認。今夜はこの曲を取り出した。


ジリ・ジルマル(1925-)が1989年に書いた<バーデン ジャズ組曲>。そのタイトルから分かる通り、バーデン・パウエル(1937-2000)へのオマージュとして作られた。曲は<シンプリシタス><子守歌><サンバ風ロンド>から成る。
ギターに関しては聴くのも弾くのも19世紀古典曲に限る…などと分別臭いことを言っているが、ギターで弾くポピュラーももちろん嫌いではない。この<バーデン ジャズ組曲>はきっちりとクラシカルに記譜されてはいるが、曲想はラテン調ポピュラーといってよく、まさにバーデン・パウエルの世界と重なる。特に第1曲<シンプリシタス>は中級レベルのギター弾きにも手に負える内容と、前半の耳に心地よいメロディー、後半のサンバ・ボサノバ調のリズミカルな曲調が人気だ。この手の曲をこれからレパートリーにしようなどとは思っていなかったが、世の人気曲もたまにはさらってみようかと、今回楽譜を手に入れた。
中上級者なら<シンプリシタス>の前半は初見で8割は通せるだろう。後半のリズミックな部分はこの手のリズムに慣れていない一般のクラシックギター弾きにはリズムの譜読みに少々時間がかかる。ぼくも後半は初見ではリズムに戸惑い立往生した。おそらく耳で聞いてさっと弾いてしまうポピュラー・ジャズ畑のギター弾きの方があっさりと弾けてしまうかもしれない(譜面通りの音価を正確に再現できるかどうかは別としても)。メトロノームを少しゆっくりめに鳴らして、譜面通りきっちり弾き、ただしそれだけではまったく曲にならないので、リズミックな曲想だがフレーズの取り方も重要だろう。ちょっと真剣にさらってみようかしらん(^^;
原善伸氏による第1曲<シンプリシタス> 後半のメリハリが効いたアーティキュレーションはさすがベテランだ。
同 第3曲<サンバ風ロンド> やたらと速く弾いて、何がなんだか分からない演奏もよくある。このくらいのテンポで音価を正確に再現した方がフレージングも明確になると思う。
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