K・クライバーのベートーヴェン第4交響曲



長い勤め人生活が染み付いているのか、一年の始まりは一月よりも四月の感が今も強い。月あらたまって平成最後の卯月。平成最後の新年度スタート。新元号が決まったこともあって、年甲斐もなく気分も引き締まる。さて、そんな気分に相応しい盤は何かと考え、この盤を取り出した。


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ベートーヴェンの交響曲第4番変ロ長調。カルロス・クライバー(1930-2004)指揮バイエルン国立管弦楽団による1982年5月2日のライヴ。このライヴはその少し前に亡くなったカール・ベーム( 1894-1981)の追悼コンサートして行われたもの。そして、この曲について語るとき必ず引き合いに出される盤だ。手持ちの盤は帯にも記されている通り、クライバーの来日記念として千円の廉価盤としてリリースされた。さほど長くない4番だけを表裏に贅沢にカッティングしてある。

第4番はベートーヴェンの交響曲の中では規模の小さい部類に入り、シューマンによって「3番と5番という巨人に挟まれたギリシャの乙女」と称された。隙のない古典的な様式感とベートーヴェンらしい緊張感とが凝縮されている。贅肉のない、きりりとした造形は、乙女と言わずギリシャ彫刻を思わせる。この曲をクライバーが振ると聞いただけで、どんな演奏か想像できそうだが、実際の演奏もその想像通りの音が展開する。緊張MAXの冒頭序奏に始まり、主部に入るやしなやかに疾走する。第2楽章の歌もこの上なく品格高く、過度の思い入れなく進む。バイエルンのオケは当初硬さがあるのか、技術的なミスも散見されるが、楽章を追うごとによくなっていく。終楽章もクライバーのテンポはいささかも弛まず、オケにとっては中々の難所が続く。例の終楽章のファゴットソロなど危機一髪ですり抜ける。もちろんピリオドアプローチではないオーソドクスな編成と奏法ながら、クライバーの棒によって引き出される音楽のフレッシュさと勢い、そして品格の高さはさすがのひと言に尽きる。新年度スタートに相応しい演奏だ。


この盤の第1楽章


クライバーがアムステルダムコンセルトヘボウ管弦楽団を振ったライヴ。確か80年代前半の同時期だったかと。ステージ後方の階段から指揮者が現れる、お馴染みの名ホール:コンセルトヘボウ。いつ見ても美しく明快かつ無駄のない指揮ぶりだ。



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