セルのハイドン



令和元年文月。今年も後半…まだ梅雨の真っ最中で、灼熱の夏が控えていることを思うと、後半戦の実感はないのだが…。さて、週明け月曜日。帰宅後ひと息つき、オーディオセットの灯を入れ、こんな盤を取り出した。


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ジョージ・セル(1913-1970)指揮クリーヴランド管弦楽団によるハイドン録音集。第88番、第92-99番と第104番がCD4枚に収められている。録音時期は50年代半ばから60年代終盤に及び、一部はモノラル録音。手持ちの盤は数年前に廉価ボックスセットでリリースされた輸入盤。今夜はこの中から第95番ハ短調の入った盤を取り出した。

交響曲第95番はいわゆるロンドン・セット(ザロモン・セット)と称される全12曲中の1曲で、唯一の短調曲でもある。この曲が作られた18世紀末1790年前後、ウィーンではモーツァルト後期の三大交響曲として有名な第39番、40番、41番がすでに演奏されていた時期でもある。
ハ短調の調性をとるハイドンの交響曲としては第78番があって、この第95番の第1楽章冒頭は、その78番冒頭によく似た印象的なユニゾンフレーズで始まる。ほどなく第1主題が出てくるが、この主題は展開部以降で度々繰り返され、ベートーヴェンが同じハ短調「運命」に反映しているのではないかと指摘する向きもある。第2楽章は変ホ長調の穏やかな変奏曲。二つ目の変奏ではチェロがソロをとる。第3楽章はハ短調のメヌエットで、これも中々印象的。典型的な8あるいは16小節のフレーズに短い経過句が添えられていて、ちょっと耳をひく。ハ長調の転じるトリオではやはりチェロがソロをとり、まるでエチュードのような快活なフレーズが演奏される。終楽章ヴァーチェはハ長調で開始。ほどなくフーガが展開され、充実した音楽で飽きさせない。

セル&クリーヴランド管による演奏は「古典=楷書」の模範を示すような演奏。一画一画の「とめ、はらい、はね」といった要素が明快に示される。整然としたアンサンブル、明快にして闊達な進行、しかも恰幅がいい。いずれもハイドン演奏に相応しく、素晴らしい。

第95番第1楽章。手持ちの盤からアップしてみた。


同曲のスコア付き音源。70年代に初のハイドン交響曲全集としてリリースされたアンタル・ドラティとロンドン交響楽団による演奏。今もって色あせない素晴らしい演奏だ。画面の楽譜を見ながらギターで参戦。チェロ・コントラバスあたりのパートをなぞってみるのも一興。普段ギター曲を弾いているのはまったく違う楽しみが得られる。


F.ブリュッヘンと18世紀オケによるライヴ。



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