ガーシュイン「キューバ序曲」他



乗り掛かった舟というわけでもないが、ガーシュインで暑気払い続く。今夜取り出したのはこの盤。


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ジョージ・ガーシュウイン作曲の「キューバ組曲」。アンドレ・プレヴィン指揮ロンドン交響楽団による演奏。1980年録音。手持ちの盤はEMI輸入盤。これもネット激安箱買いの釣果。収録曲は以下の通り。第2ラプソディのピアノを当時売り出し中だったブラジル出身の女流ピアニスト:クリスティーナ・オルティス(1950-)が弾いている。

 <A面>
 交響的絵画<ポーギーとベス>
 <B面>
 「第2ラプソディ」(ピアノと管弦楽のための)
 「キューバ序曲」

交響的絵画「ポーギーとベス」は原曲「ポーギーとベス」をロバート・ラッセル・ベネットがアレンジしたもの。 ぼく自身はガーシュインファンでもないのだが、たまたま手元に先回の記事に書いたガーシュウイン作品集3枚組セットがあって、時々聴く。ガーシュウインというと、もっぱら例の2曲ばかりが有名だが、他の曲も劣らず優れたエンターテイメントにあふれている。「第2ラプソディ」は彼のもっともポピュラーな作品となった「ラプソディ・イン・ブルー」のあと数年たった1931年に完成している。
「キューバ序曲」はガーシュインがキューバへ旅行したのをきっかけに作られたという10分ほどの曲。冒頭からラテンパーカッションを交えたルンバのリズムで曲は活気を帯びて始まる。クールダウンする中間部では、ブルーノートを効果的に生かした静けさが支配し、熱帯の夜を思わせる。スパニッシュテイストのブリッジを経て、冒頭のルンバが回帰され、大団円となる。
昨今は吹奏楽のレパートリーとしても多いに演奏されるようだが、プレヴィンとロンドン響によるこの盤の演奏は、編成の大きな管弦楽を駆使しながら、迫力とノリで押すような演奏ではない。響きはシンフォニックで、アンサンブルやバランスも整然としている。こういう曲を吹奏楽やジャズラテンバンドなどで演奏すると、とかく派手さが前面に出たノリ優先の演奏になりがちで、それはそれで醍醐味の一つだが、こういうクラシカルな作法で真面目に演奏された演奏も捨てがたい。


この盤の音源「キューバ組曲」プレヴィン指揮ロンドン響


同曲の吹奏楽版


第2ラプソディー(ピアノと管弦楽のための)



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マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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