ガーシュイン:ピアノ作品集



月が改まって令和元年葉月。梅雨明けから連日猛暑。夕方から夜にかけてはしばしば雷雨に見舞われ、まさに夏も盛り。音盤暑気払いも大した効果もないが、今夜も先日来の続きでこんな盤を取り出した。


201908_Gershwin_Piano_Works.jpg


「ガーシュインのピアノ音楽」というタイトルの一枚。例によって十年ほど前にネットで知遇を得た方から箱買いしたLPの中に混じっていた。CDでも一時期出ていたようだが現在は廃盤の様子。

A面にガーシュイン・ソング・ブックという1932年に出版された18曲の小品集が収まっている。いずれもガーシュインのミュージカルナンバーをピアノアレンジしたもの。おおむねジャズやラグタイムのスタイルによる軽快なショートピースだ。B面は「劇場外のざわめき」という題の、ガーシュイン17歳のときに作曲したラグタイムで始まる。マイナー・キーによるスィング感がなかなか切なくて聴かせる。

ぼくはガーシュインの特別なファンでもなく素養もないので、語ることも出来ないが、ガーシュインはクラシック音楽にジャスの手法を持ち込んだという言われ方をする。一方で、こうした作品を聴くと、根っからのポピュラー音楽の作家とも感じるし、その素養としてのピアノ作品の手法や管弦楽の手法についてはクラシカルな伝統技法を身に付けていると解釈するのが適当かもしれない。ピアノに心得のある向きは、例のIMSLPのサイトで楽譜が閲覧できるので、トライしてみてはいかがでしょう。


「Gershwin–Songbook」全18曲


「劇場街のざわめき:Rialto Ripples」 ガーシュイン自身のピアノロールによる音源。 ポップなラグタイムならが、形式的にはきちんとトリオもあって舞曲形式の伝統に従っている。ギターデュオにアレンジしてもよさそうだが、すでに誰かトライしているかな…



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マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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