盛夏の弦交換



盛夏八月最初の週末。野暮用あって出たり入ったり。きょう日曜の昼過ぎに少し時間があったので、気分転換にギターの弦を交換した。

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ギターに触れてから半世紀。かつて若い頃は、フレットに当たる部分の巻き線が切れるまで使ったり、更に切れたらつないで駒側とヘッド側を入れ替えたりと、涙ぐましいことをしていたものだ。近年は講釈ばかり達者で、弾く時間はめっきり少なくなり、弦の消耗が目立つような状態には程遠い。弦交換も必要に迫られてというより、気分転換の要素が強い。

楽器店で試奏したあと、弦やCDを礼代わりに買うことにしているが、そんなことを繰り返しているうちに溜まった手持ちの弦。今回はどれにしようかと思案し、今まで使ったことがない「ラ・ベラ」ブランドの「2001」なるものを選んでみた。ラ・ベラは古くからギター弾きにはお馴染みのブランド。その後あまり評判を聞くこともなかったが、近年またラインナップを拡充しているようだ。数年前に初めて日本に入ってきた「マリ」ブランドの弦(写真にある赤と青の2種類のパッケージ)は同じグループ会社(E&O.Mari,Inc)のもの。そのマリ弦との違いも気になるところ。

低音弦はシンプルにワンターン。 高音弦はピュアナイロンとのことだが、3弦だけがやや乳白色で、ほぼ透明な1、2弦とは明らかに異なる。
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糸巻の軸への巻取り量は最小限に。
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楽器との相性がもちろんあるが、ラ・ベラ2001の第一印象は「太く鳴る」という感じ。ミディアム・テンションを張ったのだが、張りはやや強く感じる。張ってから間もない段階での状態ではあるが、ゲージも太いように見える。軽快・明瞭というイメージの逆というと少しネガティブな言い方になってしまうかもしれないが、強靭で重量感があり、低音・高音とも落ち着いた鳴りだ。最近ぼくが常用しているサバレスのニュークリスタル(高音)・カンティーガ(低音)や前述したマリ弦などの明るい音色で軽く立ち上がる印象の対極ともいえる。 張って間もない時点での印象ではあるが、音量重視で明るく軽やかに鳴ってほしいという場合にはあまり向かないかもしれない。あるいは3弦だけ、カーボン系の弦に替えてみると印象も変わりそうだ。あまり軽くなく、高音から低音まで均一で落ち着いた音色感をほしいということであれば、一度試してみる価値があると思う。


ユニークな実力派:猪居亜美による弦談義。


ぼく常用しているサバレス:カンティーガに加わった「プレミアム」仕様の紹介。


在阪の製作家:庄司清英氏の工房でのギタートーク。製作のアレコレ、弦の話題、モデル別弾き比べなど。
庄司工房へは十数年前、一度訪問したことがある(こちらの記事⇒http://guitarandmylife.blog86.fc2.com/blog-entry-971.html)。



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プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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