ショスタコーヴィッチ ヴァイオリン協奏曲第1番イ短調



お盆前の三連休。先週のプチ夏休みの続きでボーッと過ごしている。昼間の灼熱がわずかに癒える夜半過ぎ。ちょっとヒンヤリとした音楽で体感気温を下げようと、こんな盤を取り出した。


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ドミトリ・ショスタコーヴィッチ(1906-1975)の二つあるヴァイオリン協奏曲のうちの第1番イ短調。五嶋みどりのヴァイオリン。アバド指揮ベルリンフィルのバック。1997年12月ベルリンフィルの本拠地:フィルハーモニーでのライヴ録音。
ぼくはショスタコーヴィッチのファンでも何でもないのだが、その作品の中核をなす交響曲全曲(バルシャイ&ケルン放響盤)といくつかの協奏曲、室内楽の盤だけが手元にある。この盤は五嶋みどりのチャイコフスキーを聴く目的で選んだところ、この曲がカップリングされていた。

 第1楽章 Nocturne(Moderato)
 第2楽章 Scherzo(Allegro)
 第3楽章 Passacaglia(Andante)
 第4楽章 Burlesque(Allegro con brio-Presto)

…という4楽章からなり、古典的な協奏曲の形式から拡張され、各楽章の性格、規模、充実度など、交響曲作家としての面目躍如といえる。緩徐楽章の第1楽章、第3楽章がショスタコービッチらしいほの暗い抒情性にあふれ美しい。とりわけ第3楽章のパッサカリア形式は、充実したオケ群の響きの上にヴァイオリンの奏でる旋律が絶えず沈うつな雰囲気で浮かび上がり、この曲の白眉だ。急速調の第2、4楽章スケルツォとブルレスケも、いかにもショスタコーヴィッチ風のギミックと、時にユーモラスなフレーズが現れ、飽きさせない。


第3楽章:パッサカリア


2002年19歳の庄司紗矢香による演奏で1、2楽章。デュトワ&N響。冒頭のインタヴューからして19歳とは思えない。画質はよくないが音は問題なく入っている。


第3楽章終わりのカデンツァから第4楽章(05:04から)へ



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マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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