ハイドン:ピアノソナタ第49番変ホ長調



世間のお盆休みモードもきょうで終了。ゆく夏を惜しみつつ…には少々気が早いが、何回目かの暑気払い。軽やかながら意味深い、こんな盤を取り出した。


201908_Gould_Haydn_49.jpg


音楽を意識的に聴き始めてから半世紀近くになる。その間、音楽的嗜好にもいろいろと変化もあった。近年の変化の一つがハイドン。以前は古典派のドンにして交響曲の父くらいの、中学校の音楽教科書程度の認識しかなかった。もっとも今もそれ以上の知識は持ち合わせないだが、ハイドンの音楽がともかく面白くかつ心地いい。交響曲しかりピアノソナタしかりだ。
そんなことを思いつつ、例のグールドボックスからハイドンのピアノソナタの盤を取り出した。晩年に再録音することになる第3番(かつての通称)変ホ長調Hob.XVII:49。モーツァルトの10番のソナタK.330と前奏曲とフーガ:ハ長調K.394が一緒に入っている。1958年の録音。

革新的かつ見事なハイドン。おそらくこんな風に弾くピアニストは少なくても当時はいなかっただろう。乾いたノンレガートなタッチ、スタカート気味に切り詰めた音価。ぎっしり詰まった小さな音符が、まるで楽譜から解き放たれたように軽く宙に舞う。愛用のスタインウェイピアノがフォルテピアノのように響く。ある本に、分厚いサウンドとレガートからハイドンを解放した記念碑的演奏とあったが、まったくだ。当時はさぞエキセントリックに受け取られた演奏だろうが、あらためて聴くと音楽としてのフレージングは理にかなっているし、対位法的なフレーズでの各声部の明快さも見事。ハイドンが書いた楽譜、意図した響きがそのまま目の前に提示される。


この盤の音源。第1楽章。手持ちのCDに比べるとかなり音質劣化している。


同第2楽章。


園田高弘(1928-2004)の恰幅のいい巨匠風の演奏。第1楽章。この演奏の冒頭から40秒過ぎとグールドの30秒過ぎとを聴き比べると、左手の音形、右手のフレージングなど、明瞭度がまったく違うことがよく分かる。それぞれに味わい深く、どちらを選ぶかは好みの問題だ。



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