R・シュトラウス オーボエ協奏曲



八月最後の先週は武満ワールドが続いた。月も改まって令和元年長月。気分を変えてこんな盤でスタートした。


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リヒャルト・シュトラウス(1864-1949)のオーボエ協奏曲。数年前に手に入れたルドルフ・ケンペ(1910-1976)指揮ドレスデン国立歌劇場管(SKD)によるリヒャルト・シュトラウスの管弦楽全曲集ボックスセット中の一枚。オーボエのソロはマンフレート・クレメント。1975年ドレスデン・ルカ教会での録音。

オーボエはオーケストラの木管群の中でもしばしば魅力的なソロをとり、ときにチャーミングに、ときに哀愁あふれるフレーズを聴かせてくれる。にも関わらずというべきか、この楽器のための協奏曲はバロック期を除くと決して多いとは言えない。古典派以降の作品で一般の演奏会で取り上げられる協奏曲は、ほとんどモーツァルトとR・シュトラウスの二択といってもよい。ぼく自身もこの二曲以外ではベッリーニと、それから確かテデスコが書いていたかというくらいの知識しかない。

しかしその二択のうちのひとつ、R・シュトラウスの協奏曲は、その傑出した作風をもってこの楽器の魅力を伝えて余りある存在だ。 第1楽章冒頭、ごく短い序奏に続いてオーボエのソロが明るく伸びやかなフレーズを吹く。この印象的なフレーズは楽章を通じて頻繁に現れ、この曲を聴く者に強く印象付けるフレーズだ。第2楽章アンダンテは穏やかな幸福感に満ちていて心和む。この曲が第二次大戦直後に着手され、1946年2月に出来上がったということがにわかに信じられない。第2楽章終わりのカデンツァをはさんでアタッカで第3楽章に入る。ヴィヴァーチェという設定ながら、伸びやかなオーボエのフレーズと終始明るい全体の曲想から、せわしない印象は皆無。管弦楽もときにシンフォニックに鳴り、短いカデンツァのあとコーダとなって、華やかに曲を閉じる。

R・シュトラウスは晩年、再びモーツァルトに傾倒したというが、このオーボエ協奏曲はさもありなんと思わせる古典的様式と構成感に立ちながら、全体を後期ロマン派の色合いで仕上げた傑作だろう。


ミュンヘン国際音楽コンクール@2017年での演奏。独奏者のジュリアナ・コッホは現在、ロンドン響の首席奏者になっているそうだ。あのローター・コッホの娘かな?


この盤の音源。ケンペ&SKDとクレメント(Ob)による演奏。



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