モーツァルト VnとVaのための協奏交響曲 K.364



関東地方を駆け抜けた大型台風。幸い当地には大きな影響はなかったが、関東東部は大変な状況。一日も早い復旧を願うばかりだ。
さて、そんな中、本日も業務に精励。いつもの時刻に帰宅した。まだまだ暑い九月初旬。エアコンのお世話になりながら、今夜は先回の五嶋みどりで思い出し、こんな盤を取り出した。


201909_WAM_K364.jpg


モーツァルトの傑作の一つといえるヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲。五嶋みどりと今井信子がソロをとり、クリストフ・エッシェンバッハ指揮の北ドイツ放送交響楽団(NDR響)がバックをつとめている。この盤、十数年前の発売直後に買い求めたが、その後知人から同じ録音のSACD盤を頂戴した。今夜はそのSACD盤をアキュフェーズのプレイヤーDP-560にセットした。

二人の奏する名工グァルネリ作のヴァイオリンとヴィオラの音色がともかく美しい。五嶋みどりのヴァイオリンはいつもながら音程が完璧、かつボーイングも均一で安定していて、あまりに正確過ぎて一聴すると線が細いと感じるほどだ。今井信子のヴィオラもさすがに世界のトップ。五嶋みどりに劣らず正確なピッチで、滑らかで暖かいヴィオラの音が堪能できる。今井信子はこの曲を弾くに当たって、楽譜の指定に従い調弦を半音上げたスコルダトゥーラで演奏している。これによって、原調の変ホ長調がヴァイオリン族でも最も弾きやすく音の出やすいニ長調で記譜されることになる。事実ヴィオラの発する音も張りのある音色で、ヴァイオリンとの「対比」というより「調和」を感じさせる。次々と繰り出される第1楽章の美しいメロディー、第2楽章のほの暗い悲歌、第3楽章の軽やかな運び、いずれも世界のトップをいく二人が余裕をもって会話をしながら音楽を楽しんでいる様が目に浮かぶような演奏だ。

この盤で聴くエッシェンバッハ指揮のMDR響もドイツの伝統あるオーケストラの実力を感じさせる安定した響きと落ち着いた渋い音色で、二人の独奏者を引き立てながらも、この曲が単なる独奏楽器のための「協奏曲」ではなく、オケと独奏楽器とが一体になって曲を運ぶ「協奏交響曲」であることを十分に分からせてくれる。録音も二人の独奏をクリアかつ比較的近い距離感での録られていながら、全体としてのまとまりにも優れていて、オケの音色共々過不足のない極上の録音だ。


この盤の音源。第1楽章。


同第2楽章。https://youtu.be/xOOftaGcsOs
同第3楽章。https://youtu.be/Uq1JtYHOC4o

モーツァルト作曲VnとVcのためのドッペル?!
ヨーヨーマがヴィオラパートを弾いている演奏。アイザック・スターンのヴァイオリン。1986年



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