ベートーヴェン交響曲第2番ニ長調



いつまで続ける2番シリーズ…。今夜はこの2番。


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ベートーヴェンの交響曲第2番ニ長調。パウル・クレツキ(1900-1973)指揮チェコフィルハーモニーによる全集中の一枚。手持ちの盤は10年程前に日本コロンビアから出た廉価ボックスセット。録音は1964~68年。68年「プラハの春」の少し前までのチェコフィルは、マタチッチとのブルックナー、アンチェルとの新世界や管弦楽集など、よい録音を残している。クレツキとのベートーヴェンも同時期の録音。

クレツキの解釈は今夜聴いている第2番を含め、他の曲も明快なアーティキュレーション、短めのフレージングをとった現代的なスタイル。チェコの名門レーベル;スプラファンによる録音も、ややオンマイクでオケの音を明瞭にとらえたもので、一聴するともう少し潤いがほしい気もするが、演奏の個性とはよくマッチングしている。

第2番の第1楽章は古典期交響曲の定石通り主和音のトゥッティで始まり、続いて堂々たる序奏が続く。マスの響きよりは各パート個々のフレーズが極めて明瞭に浮かんでくる。この第2交響曲の白眉は第2楽章ラルゲットの変奏曲だ。ベートーヴェンはバリエーションの名手としても知られ、実際九つある交響曲の多くに変奏曲の楽章を持つ。中でもこの第2番の緩徐楽章は第9番の第3楽章と並んで格別に美しい。このクレツキとチェコフィルの演奏で聴いていると、変奏を繰り広げる各パートの演奏ぶり、役割が実によく分かる。


この盤の音源。第2番・第2楽章。


高関健&群馬交響楽団による第2番:第1楽章。 手持ちの盤からアップした。


ティーレマン&VPOによるライヴ@ムジークフェライン



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マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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