銀残し



少し前から、何年か毎に訪れる「カメラ欲しい」症候群が発症中だ。先日、高校時代の友人らと前期高齢者トークを楽しんた際にも、写真やカメラの話になった。ぼくら世代が社会人になって給料がもらえるようになったときの欲しいものといえば「車・カメラ・オーディオ」。思えば80年代日本の産業を牽引した産業の核でもあった。この三つのアイテムに関しては程度の差こそあれ、同世代の男連中に共通する話題だ。

今どきのスマホは凄い、天体観測には画素数押さえてでもダイナミックレンジが重要だ、シグマはFoveonセンサーをあきらめたのか、迷ったらα7IIIでいいんじゃないか…等々。カメラの話題になった際、ぼくが「ペンタックスの銀残しモードが気になるんだけど」と持ち出した。話題にはするものの、最新事情に精通しているわけではないオジサン達の茶飲み話なので、今どきのインスタ女子などからは「オジサン、そんなことも知らないの?」と、呆れられそうなのだが…

写真に詳しい人には今更の話だろうが、Wikipediaによれば「銀残し(ブリーチバイパス)」は1960年代に市川崑が採用した手法とのことで、日本発のもののようだ。ぼくが最初に知ったのは、そのペンタックスのデジカメに付いている撮影モードだった。調べてみると銀残し=コントラストを上げ、彩度を下げる…という処理が基本らしく、何もペンタックスのカメラならずとも写真加工のソフトウェアで加工できるとのこと。それではと、手元のある写真にその「コントラスト上げ、彩度と下げる」という最低限の編集を試みたのが以下の写真。いずれも処理前・処理後の順。画像をクリックすると別ウィンドウで拡大表示される。撮影はいずれも普及品のコンパクトデジカメあるいはスマートフォン。


日本橋高島屋
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2005年出張先ストックホルム市内
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10年前当地市街地。戦火に耐えて残ったかつてのデパート。その後撤去され今はイベントスペースになっている。
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群馬の表参道(^^;
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カフェで一服
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どうだろう、「なんちゃって銀残し」くらいにはなっているだろうか。オリジナルに比べると何やら意味深長になり、あたりの空気がひんやりとし…そんな感じだ。処理にはWindows10に付属するアプリケーション「フォト」の編集メニューを使った。Googleフォトやスマートフォン付属のアプリでも同じことは可能。写真編集に手馴れている輩には、子供じみた遊びと笑われそうだが、この程度で良しとするなら銀残し欲しさでペンタックスを選ぶ必要も無さそうだ。選択肢が増えるのは良いことのようにも思えるが、「カメラ欲しい」症候群を長期化させる要素もあり、どうしたものかと思案が続く。


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マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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