竹澤恭子(Vn)来演:群馬交響楽団第554回定期演奏会



二ヶ月ぶりに群馬交響楽団(群響:グンキョウ)の定期へ。直前まで予定未確定で思案していたが、きょう昼前になって諸々目途がつき、足を運ぶことにした。いつもの定期は土曜の夜に開かれるが、今回はマチネ公演で午後三時開演。


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ブラームス/ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品77
ブラームス/交響曲第2番ニ長調作品73
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竹澤恭子(Vn)
飯守泰次郎指揮・群馬交響楽団
2020年1月26日(日)15:00~ 高崎芸術劇場
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一昨年、デビュー三十周年を迎えたという竹澤恭子。気付けばもうすっかりベテランだ。パリ在住で、国内外で安定した演奏活動をしていると聞く。指揮者の飯守泰次郎は数年前にやはり群響に来演した際に聴きにいったのを思い出した。

ヴァイオリン協奏曲も第2番の交響曲も、十代の終わりに出会ってから何度聴いたことだろう。ブラームス好きなら納得のプログラムだ。15時ちょうどに客電が落ち、紫のドレスに身を包んだ竹澤恭子と、お馴染みの白髪の飯守泰次郎が登場。短いチューニング確認のあと、オケによる序奏が静かに始まった。ブラームス好きにはこの序奏だけでもワクワクしてくる。飯守泰次郎のオーケストラコントロールは、以前聴いたときにも感じたのだが、チェロ・バスパートをやや強めにバランスさせ、響きの重心が低い。かつ弱音の使用は控えめで、楽譜の指示より常に一段階大きめの音量設定にしているかのように聴こえてくる。その結果、出来上がる音楽は骨太で力感に富む。そうしたオーケストラコントロールにのって、竹澤恭子のストラディバリウスが浸透力のある音で歌う。重厚な第1楽章、ロマンティックな歌に溢れる第2楽章、ラプソディックな第3楽章。楽章が進むごとにソロヴァイオリンも興にのってきたのか、終楽章がもっとも印象的だった。

休憩をはさんで交響曲の第2番。ここでも飯守氏のオケコントロールは従前と変わらない。第1楽章冒頭の低弦群によるd-cis-dのモチーフから、フォルテシモの指示かと思うほど随分と力強く響く。これでテンポが遅いと時に重苦しい印象になりがちだが、飯守氏のテンポ設定はやや速めでフレーズごとのルバートも控えめ。その結果、骨太で重厚感がらもスピード感に満ちた音楽が進む。ブラームスの「田園」とも称されるこの曲のイメージを安易になぞることのない重厚なブラームスだ。終楽章のコーダではローブラス群の迫力も十分に曲を閉じた。

午前中は曇り空だったが、昼過ぎから晴れ、穏やかな休日になったきょうの日曜日。17時に終演し外に出ると、まだあたりは明るみを帯びている。ひと月に比べ随分と日足がのびた。重厚ながらもラプソディックなヴァイオリン協奏曲、ニ長調の明るさに満ちた交響曲。少々気が早いが、いずれ訪れる淡い春の宵を予感させる、よい演奏会だった。


竹澤恭子のブラームス:ヴァイオリン協奏曲。残念ながら音の状態は良くない。ロシアの都市ヴォロネジのオケだそうだ。


30周年を前にした竹澤恭子



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