アート・ファーマー When Farmar Met Gryce



建国記念の日。昼下がりに部屋の片付けをしながら久しぶりにジャズ。こんな盤を取り出した。


202002010_Art_Farmer.jpg


トランペットのアート・ファーマー(1928-1999)がアルトサックスのジジ・グライス(1925-1983)と組んだ盤。1955年のモノラル録音。スィングジャーナル誌のゴールデンディスク賞も獲得している名盤の一つ。記憶が正しければ、二十年以上前に御茶ノ水ディスクユニオンで買い求めた。その頃、月に一度はリュックを背負って都内の中古レコード店へ買い出しに出向いていた。クラシック、ジャズを問わずリュックに入れて持ち帰れる10枚程度の釣果を背負って帰途についたものだった。

このアルバム、音を出す前にまずジャケット写真が印象的だ。もちろんカメラマンがポーズをつけたものだろうが、いかにも自然な二人の出会いを象徴している。演奏もこのジャケット写真そのままに、気負いのないナチュラルな演奏だ。よくある名プレイヤー同士の火花を散らすようなセッションの対極といっていい。軽くスィングするリズムセクションにのって、ファーマーのトランペットもグライスのサックスも、控え目で軽みのあるフレーズを繰り出す。それでいて場当たり的ないい加減さとは無縁で、きっちりとした曲の構成とそれぞれのプレイヤーの役割分担など、よく練られたセッションなっている。汗臭くうるさいだけのビバップでも、気の抜けたウェストコーストサウンドでもない、ノリがよくかつ知的な冷静さも併せ持つ、いい演奏だ。


この盤の中にあってはアップテンポの曲CAPRI。


ファーマーのミュートトランペットが渋いB面1曲目SOCIAL CALL


この盤の全曲プレイリスト
https://youtu.be/jvSkD0paqKk


■ にほんブログ村ランキングに参加中 ■
■↓↓↓バナークリックにご協力を↓↓■
にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村
関連記事
プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

カレンダー
01 | 2020/02 | 03
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
最新記事
最新コメント
カテゴリ
検索フォーム
月別アーカイブ
QRコード
QR
閲覧御礼(2010.10.01より)